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疼きと持て余し1
何でも屋として一日中こき使われ、クタクタになってベッドに沈んだ日の真夜中。
アレンはある問題に直面していた。
「っ、くそ」
それは身体。
男を知っている、持て余したこの身である。
「っ……はぁ……っ」
荒い息を吐いて、ベッドに腰をかけ下肢に手を伸ばす。
早めに寝付いたせいか、妙な時間に目を覚ましてしまったのはいい。しかしそれまで見ていた夢が最悪だった。
『相変わらず、堪え性のない人ですね』
嘲笑を含んだ言葉を吹き込まれ、後ろから抱きかかえられながら愛撫される夢。
相手はもちろん、シセロだった。
『すっかり育ってしまった、ココも』
「うぅっ、あぁっ……んっ」
夢の中の声を脳裏に描き、自らの指で胸のかざりをつまみ上げる。
くりくりくりとそこを何度も引っ掻けば、服の上からだというのに快感がはしるのだから仕方ない。
「っふぁ、あっあっあっ」
下半身はそうそうに脱いでしまった。ベッドを汚すまいと突き出し気味の下半身と、止まらない指。
高まる熱に、頭がイカレそうだと涙目で考える。
『でも本当は貴方、コレだけじゃ満足しないのでしょう?』
「うっ、そ、そんな」
記憶の中の男が、意地悪く囁く。
幾度となく抉られたそこ。もはや性器となってしまっていたアナルが、ひくりと疼く事に絶望する。
「こんな……最悪だ」
本当に淫乱になってしまった、なんて絶望するほどの羞恥。
しかしその間も止められない前と胸とだけの刺激では、イくことができない。
『ココ、を肉棒で貫いてもらわなきゃ満足できないなんて』
「やめろ……やめてくれ……」
『ちゃんと綺麗にしてたでしょう? 自分から。言われもしないのに』
「それは……」
身体を洗う時、そこも清めてしまうのはもはやクセだった。
しかしその習慣こそ、あの男が躾けたものである。
『ほら足を開いて』
「……」
『指を舐めて潤してから、触れてみなさい』
「うぅ」
本来なら固く締められたソコは、ふっくらとほころびかけている。
まるで女の膣のようなそれは激しい調教のせいだけではないのだが、アレンは知る由もない。
ただ無心でそこに指を這わせて、解していく。
「うぁ、あっ、くぅっ」
最初は一本だけ。
ゆっくり挿入して、その体温に歯を食いしばる。自分で触れたのは初めてだったのだ。
排泄器官なのに、そんなところで感じて自慰してしまう自分がとても惨めだった。
『すぐに慣れてしまいましたね。今度は指、増やしてみましょうか』
「っあ゙ァっ、うう、ん」
その場にいない男に唆され、指を増やす。
久しぶりとは思えないほどに感じてしまう身体は、乳首とアナルだけで達してしまいそうだった。
「あんっああっ……はぁっ……うぅ」
そうなれば、もうなりふりかまえない。
足を広げ乳首をつまんで、ペニスを勃起させながらも尻穴に指を抜き差しする。
それは正しく発情したメスであり、姿見鏡でもあれば彼は悲鳴あげて泣き崩れてしまうだろう。
それくらい卑猥な格好であった。
「もっと。た、たりない」
指をさらに増やして三本。バラバラと動かしてイイトコロを探す。
前立腺に触れて甲高い声で感じ入っても、まだ何か満たされない。
『男のペニスが欲しいんでしょう?』
「ほ、欲しくなんて……」
『正直におっしゃい。太くて長い肉棒で、ぐちゃぐちゃに掻き回されてイキ狂いたいくせに』
「くそっ」
なんと浅ましい身体だろう。
あんなに組み敷かれ、快感に浸される日々は嫌だと思い続けて逃げてきたのに。身体はそれを望んでいた。
「それもこれもっ」
――全部あいつが悪い。
そう言い訳しながら、アレンは涙の滲む目を閉じた。
※※※
「大丈夫か」
「別に」
覗き込んでくる顔から視線を逸らす。
大丈夫ではない。大丈夫じゃないから、今もアレックスの手が少しでも触れれば弾かれたように避けるのだ。
「顔が赤い」
「さ、錯覚だろっ」
今度は物理的に離れようと早足で前を歩き出す。
「熱でもあるのなら」
「ない!!!」
先程から、いや今朝からずっとこの調子である。
――結局あれからなんとか射精はしたものの、不完全燃焼状態で朝を迎えた。
ジクジクと疼くような熱を持て余しながら、それでもどうすることも出来ずにアレックスと顔を合わせる事に。
そして昨日と同様、いくつかの配達を言いつけられ二人で町の裏路地を歩いている。
相変わらずベタベタと触れてきたり、エメラルドグリーンの瞳で熱く見つめてこられるが、それがどうもおかしい。
「無理するんじゃねぇぜ」
「無理なんてしてない。それより、君は僕と2mほどは離れろよな」
「なぜだ」
「なぜって……」
早い話、アレックスに触れられると身体が熱くなる。つまり性的に興奮してしまうのだ。
それもこれも夜に自慰をした時、うっかり彼のことを考えてしまったからだと思っている。
触れるだけ触れてキスひとつしない男の、ある意味紳士的な行動はアレンを中途半端な状態に陥らせてしまったらしい。
かといって自分からセックスをねだるなんて、死んでもできるワケがない。
「……うっ」
「おい、アレン!」
ドクンッ、と大きく心臓がはねて同時に熱がこもる。
下半身からじわじわと広がるそれは、さらに大きな疼きとなって彼を苛みはじめたのだ。
「大丈夫じゃねぇだろう」
「っだ、大丈夫っ……だから」
「何強がってんだ、汗もこんなにかいて。痛みはないか?」
「ちが、ぅ。そうじゃ、なく、て」
必死の形相で崩れ落ちた身体を抱きしめる腕が、体温が辛い。
肩に触れられているだけなのに体の奥、もっと露骨に言えばあるハズのない子宮がキュンと疼く。
もじもじと膝をすり合わせて身動ぎするアレンを、彼はさらに心配そうに見つめてくる。
その視線にすら焼かれて、化粧を施した顔をさらに赤らめた。
すると異変に気がついた通りすがりの人々が、怪訝そうに振り返っていく。
「おや、どうしたんだい。お嬢さん病人か」
一人の人の良さそうな中年男性が声をかけた。
アレンは今日も女装――いや、変装をしている。
だから傍から見れば、突然悩ましげに息を乱ししゃがみ込んだ美少女と困り果てた美丈夫にみえるのだろう。
「た、大したことは……」
「いやいや。見るからに具合悪そうじゃないか! これはいけない、ウチの店で休憩していくといいよ」
中年男性は羊のように穏やか、かつ親身な顔ですぐ近くの建物を指さした。
「でもそんな申し訳な――!? こ、ここって……」
でかでかと掲げられた看板の、高層の建物。
それは明るい陽の光の下では妙に陳腐で、安っぽくみえた。
しかしひとたび夜がきて、その備え付けられた照明が輝けば違った景色がみられるのだろう。
看板には妙に派手な字体で『Love HOTEL』の意味を表す文字が。
つまり短時間の滞在も許される、主にカップル向けの宿泊施設である。
このような文化はもともとこの国周辺にはなかったが、極東の国から流れてきたものだ。
異国からの旅人も多いこの町では裏路地にいくつもある建物で、それもそのひとつらしい。
「ほれ、利用料金はサービスしてやるから」
「すまんな。オヤジ」
アレックスの知り合いらしい。
男は親しげに肩を叩き、部屋番号のついた鍵を手渡す。
それを受け取る彼の表情は、至極マジメだった。
「アレン、行くぞ」
「ちょっと、待て……っん、ぅ」
肩を貸そうとしてくれているのだろう。
密着する身体に、ゾクリと背筋が粟立つ。そしてすぐ後に、また芯に熱が灯るのがたまらなく悩ましい。
思わず鼻にかかった声が出るが、必死で唇を噛んでやり過ごした。
「仕方ねぇ。少しの我慢だぜ」
「な、なにを――ぅわァァっ!?」
急に視界が回る。軽々と担ぎあげられ、背中越しにしか彼が見えない。
きっとアレックスの方からは、彼の下半身しか見えないだろう。
荷物のような抱き方に、やめろ離せと暴れるも。
「大人しくしてろって」
「んぁっ、な、何しやがる!」
尻をほんの軽く叩かれ、飛び上がる。痛かったのではない、むしろその逆で一気に熱が上がった。
スカートの前も張り詰めてくるのが分かって、それも気付かれまいと腰をもぞつかせる。
「いい子にしねぇと、もっとお仕置きするぜ」
「お、お仕置……」
その言葉の響きにすら、震えた。
悔しいのが、それが恐怖や怒りなのではなく快楽を期待するモノだったこと。
つくづく今の状態はおかしい。発情期のメスのようだとうなだれた。
「オヤジ、じゃあすまねぇが少し部屋借りるぜ」
「おう、アレックス。頑張れよ!」
「む?」
頑張るとは……という表情で首を傾げる、この無骨な男は間違いなく意味は分かっていない。
全力で、アレンが病気などのステータス異常で具合悪いと信じているのだ。そしてそれを癒してやりたいと思っている。
それが彼を追い詰めることも知らずに。
「よし、行くぜ」
アレックスは、励ますように細い腰をさする。
「ひゃんっ」
「うむ?」
不意打ちで声を抑えられなかった。
だから腹立ち紛れと、さっさと降ろせという意味を込めて広い背中をポカポカ殴る。
「おいおい、暴れるなって」
「離せぇぇぇッ!」
「またケツ叩くぜ」
「やっ、やだ」
パァンッ――今度は強めに平手打ちされた。
「ひぃぃんっ!」
「妙な声出すんじゃねぇ」
「っ、この変態ぃぃぃっ!!!」
「濡れ衣だぜ」
ギャイギャイと、そんなやり取りをする二人。
人々の視線を集めながらも、ひときわ大きなラブホテルに入っていくのであった。
アレンはある問題に直面していた。
「っ、くそ」
それは身体。
男を知っている、持て余したこの身である。
「っ……はぁ……っ」
荒い息を吐いて、ベッドに腰をかけ下肢に手を伸ばす。
早めに寝付いたせいか、妙な時間に目を覚ましてしまったのはいい。しかしそれまで見ていた夢が最悪だった。
『相変わらず、堪え性のない人ですね』
嘲笑を含んだ言葉を吹き込まれ、後ろから抱きかかえられながら愛撫される夢。
相手はもちろん、シセロだった。
『すっかり育ってしまった、ココも』
「うぅっ、あぁっ……んっ」
夢の中の声を脳裏に描き、自らの指で胸のかざりをつまみ上げる。
くりくりくりとそこを何度も引っ掻けば、服の上からだというのに快感がはしるのだから仕方ない。
「っふぁ、あっあっあっ」
下半身はそうそうに脱いでしまった。ベッドを汚すまいと突き出し気味の下半身と、止まらない指。
高まる熱に、頭がイカレそうだと涙目で考える。
『でも本当は貴方、コレだけじゃ満足しないのでしょう?』
「うっ、そ、そんな」
記憶の中の男が、意地悪く囁く。
幾度となく抉られたそこ。もはや性器となってしまっていたアナルが、ひくりと疼く事に絶望する。
「こんな……最悪だ」
本当に淫乱になってしまった、なんて絶望するほどの羞恥。
しかしその間も止められない前と胸とだけの刺激では、イくことができない。
『ココ、を肉棒で貫いてもらわなきゃ満足できないなんて』
「やめろ……やめてくれ……」
『ちゃんと綺麗にしてたでしょう? 自分から。言われもしないのに』
「それは……」
身体を洗う時、そこも清めてしまうのはもはやクセだった。
しかしその習慣こそ、あの男が躾けたものである。
『ほら足を開いて』
「……」
『指を舐めて潤してから、触れてみなさい』
「うぅ」
本来なら固く締められたソコは、ふっくらとほころびかけている。
まるで女の膣のようなそれは激しい調教のせいだけではないのだが、アレンは知る由もない。
ただ無心でそこに指を這わせて、解していく。
「うぁ、あっ、くぅっ」
最初は一本だけ。
ゆっくり挿入して、その体温に歯を食いしばる。自分で触れたのは初めてだったのだ。
排泄器官なのに、そんなところで感じて自慰してしまう自分がとても惨めだった。
『すぐに慣れてしまいましたね。今度は指、増やしてみましょうか』
「っあ゙ァっ、うう、ん」
その場にいない男に唆され、指を増やす。
久しぶりとは思えないほどに感じてしまう身体は、乳首とアナルだけで達してしまいそうだった。
「あんっああっ……はぁっ……うぅ」
そうなれば、もうなりふりかまえない。
足を広げ乳首をつまんで、ペニスを勃起させながらも尻穴に指を抜き差しする。
それは正しく発情したメスであり、姿見鏡でもあれば彼は悲鳴あげて泣き崩れてしまうだろう。
それくらい卑猥な格好であった。
「もっと。た、たりない」
指をさらに増やして三本。バラバラと動かしてイイトコロを探す。
前立腺に触れて甲高い声で感じ入っても、まだ何か満たされない。
『男のペニスが欲しいんでしょう?』
「ほ、欲しくなんて……」
『正直におっしゃい。太くて長い肉棒で、ぐちゃぐちゃに掻き回されてイキ狂いたいくせに』
「くそっ」
なんと浅ましい身体だろう。
あんなに組み敷かれ、快感に浸される日々は嫌だと思い続けて逃げてきたのに。身体はそれを望んでいた。
「それもこれもっ」
――全部あいつが悪い。
そう言い訳しながら、アレンは涙の滲む目を閉じた。
※※※
「大丈夫か」
「別に」
覗き込んでくる顔から視線を逸らす。
大丈夫ではない。大丈夫じゃないから、今もアレックスの手が少しでも触れれば弾かれたように避けるのだ。
「顔が赤い」
「さ、錯覚だろっ」
今度は物理的に離れようと早足で前を歩き出す。
「熱でもあるのなら」
「ない!!!」
先程から、いや今朝からずっとこの調子である。
――結局あれからなんとか射精はしたものの、不完全燃焼状態で朝を迎えた。
ジクジクと疼くような熱を持て余しながら、それでもどうすることも出来ずにアレックスと顔を合わせる事に。
そして昨日と同様、いくつかの配達を言いつけられ二人で町の裏路地を歩いている。
相変わらずベタベタと触れてきたり、エメラルドグリーンの瞳で熱く見つめてこられるが、それがどうもおかしい。
「無理するんじゃねぇぜ」
「無理なんてしてない。それより、君は僕と2mほどは離れろよな」
「なぜだ」
「なぜって……」
早い話、アレックスに触れられると身体が熱くなる。つまり性的に興奮してしまうのだ。
それもこれも夜に自慰をした時、うっかり彼のことを考えてしまったからだと思っている。
触れるだけ触れてキスひとつしない男の、ある意味紳士的な行動はアレンを中途半端な状態に陥らせてしまったらしい。
かといって自分からセックスをねだるなんて、死んでもできるワケがない。
「……うっ」
「おい、アレン!」
ドクンッ、と大きく心臓がはねて同時に熱がこもる。
下半身からじわじわと広がるそれは、さらに大きな疼きとなって彼を苛みはじめたのだ。
「大丈夫じゃねぇだろう」
「っだ、大丈夫っ……だから」
「何強がってんだ、汗もこんなにかいて。痛みはないか?」
「ちが、ぅ。そうじゃ、なく、て」
必死の形相で崩れ落ちた身体を抱きしめる腕が、体温が辛い。
肩に触れられているだけなのに体の奥、もっと露骨に言えばあるハズのない子宮がキュンと疼く。
もじもじと膝をすり合わせて身動ぎするアレンを、彼はさらに心配そうに見つめてくる。
その視線にすら焼かれて、化粧を施した顔をさらに赤らめた。
すると異変に気がついた通りすがりの人々が、怪訝そうに振り返っていく。
「おや、どうしたんだい。お嬢さん病人か」
一人の人の良さそうな中年男性が声をかけた。
アレンは今日も女装――いや、変装をしている。
だから傍から見れば、突然悩ましげに息を乱ししゃがみ込んだ美少女と困り果てた美丈夫にみえるのだろう。
「た、大したことは……」
「いやいや。見るからに具合悪そうじゃないか! これはいけない、ウチの店で休憩していくといいよ」
中年男性は羊のように穏やか、かつ親身な顔ですぐ近くの建物を指さした。
「でもそんな申し訳な――!? こ、ここって……」
でかでかと掲げられた看板の、高層の建物。
それは明るい陽の光の下では妙に陳腐で、安っぽくみえた。
しかしひとたび夜がきて、その備え付けられた照明が輝けば違った景色がみられるのだろう。
看板には妙に派手な字体で『Love HOTEL』の意味を表す文字が。
つまり短時間の滞在も許される、主にカップル向けの宿泊施設である。
このような文化はもともとこの国周辺にはなかったが、極東の国から流れてきたものだ。
異国からの旅人も多いこの町では裏路地にいくつもある建物で、それもそのひとつらしい。
「ほれ、利用料金はサービスしてやるから」
「すまんな。オヤジ」
アレックスの知り合いらしい。
男は親しげに肩を叩き、部屋番号のついた鍵を手渡す。
それを受け取る彼の表情は、至極マジメだった。
「アレン、行くぞ」
「ちょっと、待て……っん、ぅ」
肩を貸そうとしてくれているのだろう。
密着する身体に、ゾクリと背筋が粟立つ。そしてすぐ後に、また芯に熱が灯るのがたまらなく悩ましい。
思わず鼻にかかった声が出るが、必死で唇を噛んでやり過ごした。
「仕方ねぇ。少しの我慢だぜ」
「な、なにを――ぅわァァっ!?」
急に視界が回る。軽々と担ぎあげられ、背中越しにしか彼が見えない。
きっとアレックスの方からは、彼の下半身しか見えないだろう。
荷物のような抱き方に、やめろ離せと暴れるも。
「大人しくしてろって」
「んぁっ、な、何しやがる!」
尻をほんの軽く叩かれ、飛び上がる。痛かったのではない、むしろその逆で一気に熱が上がった。
スカートの前も張り詰めてくるのが分かって、それも気付かれまいと腰をもぞつかせる。
「いい子にしねぇと、もっとお仕置きするぜ」
「お、お仕置……」
その言葉の響きにすら、震えた。
悔しいのが、それが恐怖や怒りなのではなく快楽を期待するモノだったこと。
つくづく今の状態はおかしい。発情期のメスのようだとうなだれた。
「オヤジ、じゃあすまねぇが少し部屋借りるぜ」
「おう、アレックス。頑張れよ!」
「む?」
頑張るとは……という表情で首を傾げる、この無骨な男は間違いなく意味は分かっていない。
全力で、アレンが病気などのステータス異常で具合悪いと信じているのだ。そしてそれを癒してやりたいと思っている。
それが彼を追い詰めることも知らずに。
「よし、行くぜ」
アレックスは、励ますように細い腰をさする。
「ひゃんっ」
「うむ?」
不意打ちで声を抑えられなかった。
だから腹立ち紛れと、さっさと降ろせという意味を込めて広い背中をポカポカ殴る。
「おいおい、暴れるなって」
「離せぇぇぇッ!」
「またケツ叩くぜ」
「やっ、やだ」
パァンッ――今度は強めに平手打ちされた。
「ひぃぃんっ!」
「妙な声出すんじゃねぇ」
「っ、この変態ぃぃぃっ!!!」
「濡れ衣だぜ」
ギャイギャイと、そんなやり取りをする二人。
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