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探索2
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それはもはや、馬ではなかった。
いや、そもそも馬というより巨大なケンタウロスの特徴が色濃くでている。
しかしその上半身は、たいそう醜い姿であった。
「こ、こいつもキメラ獣!?」
馬の下半身に人間の身体。しかし、首には奇妙にゆがんだヤギの頭がくっついている。
まるで無理やりツギハギにした人形のように、ねじ曲がった首と不気味な引き攣れ。
見開いた目には白目がなく、それは正しく常軌を逸していた。
「――やばいッ、来るぞ!」
その声の数秒前。轟音とともに舞い上がる砂埃。
そして間一髪、身をひるがえした二人の眼前には大きくえぐれた地面。
「大丈夫か!?」
「僕を誰だと思ってる」
唯一の武器、複雑な装飾を施した柄の剣を手に叫ぶ。
「この僕をなめるなよッ!」
そのまま、地を蹴りつけて大きく飛び上がった。
「お、おい……っ」
「トマス、君は防御魔法でも唱えてろ」
そのまま宙を舞い、見上げるほどの巨体に斬りつける。
「こんなモンスター。三発で仕留めてやるさ」
まずは威嚇とばかりに咆哮するバケモノに向かって、一撃。
そのまま力強い馬足の蹴りを回避し、筋肉と所々ぶよぶよとした腐肉で肥大した身体に切っ先をめり込ませる。
『ア゙ァ゙オ゙ォ゙ギァァァ゙ッ!!!!』
金属音が混じったような、不快な叫びをあげて。それはめちゃくちゃに拳を振り立てた。
聡明で、知的。美しいケンタウロスの面影などまるでないそれに、哀しさすら覚えるほど。
(なんなんだ、こいつ)
何がしかの死体を八つ裂きにして。無理やり縫い付けでもしない限り、こんな悲壮なバケモノは誕生しないだろう。
辺りに漂う臭気と、口から白濁したヨダレを垂らし真っ黒な目をグルグルとさせてなおも迫る。
それまさに悪夢のような。
「なかなか手強いみたいだな」
ぶ厚い身体は、斬りかかっても刃が跳ね返される。よしんば入っても、まるでダメージを負わせたような気がしないのだ。
「ぐっ!?」
その刹那。
不意打ちでのびてきた腕に、喉元を掴まれ呻く。
ギリギリッ、と躊躇の欠片もない締め上げち、顔に色を失いになってむせる。
しかしそこで剣を握り直す根性はあるようで。
「ルイト!」
「ぐ……ぁっ……ご、ごのッ、バケモノがっ!!」
首を締める腕に左手の爪を立てて、腹に思い切り力を力をいれる。
そしてなんと、振り子の原理で足を振り上げその反動で右手の剣で叩き切ったのだ。
『グギャアァ゙ァ゙ァァァァッ!!!』
腕を切り落とされた魔物は、おびただしい血を撒き散らしてのたうち回る。
とっさの判断と、豪胆さでルイトは首にくい込んだ指を引き剥がすと地に叩きつけた。
「くそっ、やりやがったな。おい。トマス」
「お、おう……大丈夫か?」
あまりのことに言葉を失う少年は、まだまだ経験の浅い冒険者なのだろう。その初々しい反応に新鮮さすら覚えながらも、表情をひきしめる。
「ほら。ボヤボヤすんな、まだ来るぞ」
「!」
そう、敵は一体だけではなかったのだ。
先ほどの雄叫びや絶叫。そして大量の血の匂いによって、他の魔物たちを呼び寄せたのだ。
「どうやらコイツ、体液に特殊なフェロモンがあるらしい」
単なる獣の本能を掻き立てるだけでない。それは異常な興奮状態で、ジリジリと迫ってくるモンスター達の様子を見れば明らかだ。
それらはオークやゴブリン、トロールなどの亜人系のそれら。そして。
「半獣もいるな……そしてもれなくキメラだ」
牛半獣の片腕が無数の触手になっていたり、ハーピィと呼ばれる人面鳥の胴体に獅子のそれがくっついていたり。
その構造や性質をまるで無視したような怪物たちが、まろび出てくるのだ。
それはまさに異常な光景である。
「くそっ……酷いことしやがる」
思わずそうつぶやくほど、人為的なものだというのがわかる。
キメラ獣創造という禁忌を犯すだけにとどまらず、それは生命に対する冒涜だと思った。
「おい。これは――」
「油断するな、一斉にくるぞ!」
つかみかかってくる鋭い爪をなぎ払い、怒鳴りつけた。
慌てた様子で杖を振るうトマスを横目に、大きく跳躍する。
「まとめて、駆逐してやる」
先ほどのケンタウロスの片腕の触手を避けながら、真っ二つに刃を滑らせる。
激しい断末魔を待たず、更に喉元に真一文字。
噴水のように吹き出した血はその場を凄惨に染め上げ、魔物たちを興奮させる。
「っ、あぶねぇ!!」
「!?」
後ろから飛び出してきたのは、巨大な斧。返り血でどす黒い光を帯びたそれが、真っ直ぐ振り下ろされる瞬間。
「【先駆電龍】!」
叫ばれた呪文と閃光。まるで生きているかのような動きの電流が、不規則に群がる魔物達を攻撃した。
あちらこちらで上がる悲鳴や咆哮。絶叫に、肉の焼き焦げる匂い。
ルイトの背後でも、巨体の魔物が舌をだらしなくのばして倒れ込む音が地響きとともに。
豚の頭をした、亜人系モンスターには大蛇の尾がビクビクと痙攣していた。
「アンタなぁ……あんまり無理すんなよ」
「やるじゃないか。トマス」
杖を握りしめ、呆れた様子で肩をすくめる少年に向かってニヤリと笑ってみせる。
やはり彼の実力もそうとうだ。
これだけの敵を半数以上、同時攻撃できる威力はなかなか難しい。
しかもこの歳だ。
(この場は突破出来そうだな)
なおも迫り来る敵の腹を、掻っ切って捌きながら武者震いに笑みを深めた――。
※※※
「っく……っはぁ……っ! だからアンタはムチャし過ぎだって」
「あははっ。でも僕たちの勝利だぜ」
それからそう時間はかからなかった。
ゼーゼーと息をきらせる魔法使いを支えながら、朗らかに笑う。
これほどの危機的状況、久しぶりだ。多勢に無勢。生存本能に血が煮えたぎり、汗が吹き出す感覚。
アドレナリンの過剰分泌で思考が冴え渡り、力に酔いしれる。
これこそ戦いであり、狩猟だ。魔物という、本来ならば人間なんかでは太刀打ち不可能な存在を、この手で切り裂いていく。
残酷とも思えるだろうが、それが生き物が本来持つ闘争心である。
紅潮する頬を風がなでるのを感じながら、ルイトは大きく息を吐いた。
「しっかりしろよ、トマス」
「アンタはもっと加減を知れって。あんな無謀な戦い方、初めて見たぞ」
「ふふっ。いつになく、はしゃいでしまったんだ。とはいえ、君のアシストもなかなかだったよ」
「アンタになんかあったら、シモンに殺されちまうからな」
「ハァ? んな事ないだろ」
皮肉やジョークにしては、やけに真顔な彼を不思議に思う。しかし、トマスはそれ以上なにもいわなかった。
「少し、休ませてくれ。オレはもう、クタクタだ」
あんな数の魔物達を、たった二人で相手したのだ。
トマスが、魔力も体力も消耗するのは仕方ない。
それにルイトだって疲れは激しく、このまま森の奥まで進んでいくのは躊躇われた。
「じゃあ。あの影で休むか」
ちょうど、小さな崖が屋根のようになっている岩場。
そこに身体を滑り込ませ、二人は休息をとる事にした。
いや、そもそも馬というより巨大なケンタウロスの特徴が色濃くでている。
しかしその上半身は、たいそう醜い姿であった。
「こ、こいつもキメラ獣!?」
馬の下半身に人間の身体。しかし、首には奇妙にゆがんだヤギの頭がくっついている。
まるで無理やりツギハギにした人形のように、ねじ曲がった首と不気味な引き攣れ。
見開いた目には白目がなく、それは正しく常軌を逸していた。
「――やばいッ、来るぞ!」
その声の数秒前。轟音とともに舞い上がる砂埃。
そして間一髪、身をひるがえした二人の眼前には大きくえぐれた地面。
「大丈夫か!?」
「僕を誰だと思ってる」
唯一の武器、複雑な装飾を施した柄の剣を手に叫ぶ。
「この僕をなめるなよッ!」
そのまま、地を蹴りつけて大きく飛び上がった。
「お、おい……っ」
「トマス、君は防御魔法でも唱えてろ」
そのまま宙を舞い、見上げるほどの巨体に斬りつける。
「こんなモンスター。三発で仕留めてやるさ」
まずは威嚇とばかりに咆哮するバケモノに向かって、一撃。
そのまま力強い馬足の蹴りを回避し、筋肉と所々ぶよぶよとした腐肉で肥大した身体に切っ先をめり込ませる。
『ア゙ァ゙オ゙ォ゙ギァァァ゙ッ!!!!』
金属音が混じったような、不快な叫びをあげて。それはめちゃくちゃに拳を振り立てた。
聡明で、知的。美しいケンタウロスの面影などまるでないそれに、哀しさすら覚えるほど。
(なんなんだ、こいつ)
何がしかの死体を八つ裂きにして。無理やり縫い付けでもしない限り、こんな悲壮なバケモノは誕生しないだろう。
辺りに漂う臭気と、口から白濁したヨダレを垂らし真っ黒な目をグルグルとさせてなおも迫る。
それまさに悪夢のような。
「なかなか手強いみたいだな」
ぶ厚い身体は、斬りかかっても刃が跳ね返される。よしんば入っても、まるでダメージを負わせたような気がしないのだ。
「ぐっ!?」
その刹那。
不意打ちでのびてきた腕に、喉元を掴まれ呻く。
ギリギリッ、と躊躇の欠片もない締め上げち、顔に色を失いになってむせる。
しかしそこで剣を握り直す根性はあるようで。
「ルイト!」
「ぐ……ぁっ……ご、ごのッ、バケモノがっ!!」
首を締める腕に左手の爪を立てて、腹に思い切り力を力をいれる。
そしてなんと、振り子の原理で足を振り上げその反動で右手の剣で叩き切ったのだ。
『グギャアァ゙ァ゙ァァァァッ!!!』
腕を切り落とされた魔物は、おびただしい血を撒き散らしてのたうち回る。
とっさの判断と、豪胆さでルイトは首にくい込んだ指を引き剥がすと地に叩きつけた。
「くそっ、やりやがったな。おい。トマス」
「お、おう……大丈夫か?」
あまりのことに言葉を失う少年は、まだまだ経験の浅い冒険者なのだろう。その初々しい反応に新鮮さすら覚えながらも、表情をひきしめる。
「ほら。ボヤボヤすんな、まだ来るぞ」
「!」
そう、敵は一体だけではなかったのだ。
先ほどの雄叫びや絶叫。そして大量の血の匂いによって、他の魔物たちを呼び寄せたのだ。
「どうやらコイツ、体液に特殊なフェロモンがあるらしい」
単なる獣の本能を掻き立てるだけでない。それは異常な興奮状態で、ジリジリと迫ってくるモンスター達の様子を見れば明らかだ。
それらはオークやゴブリン、トロールなどの亜人系のそれら。そして。
「半獣もいるな……そしてもれなくキメラだ」
牛半獣の片腕が無数の触手になっていたり、ハーピィと呼ばれる人面鳥の胴体に獅子のそれがくっついていたり。
その構造や性質をまるで無視したような怪物たちが、まろび出てくるのだ。
それはまさに異常な光景である。
「くそっ……酷いことしやがる」
思わずそうつぶやくほど、人為的なものだというのがわかる。
キメラ獣創造という禁忌を犯すだけにとどまらず、それは生命に対する冒涜だと思った。
「おい。これは――」
「油断するな、一斉にくるぞ!」
つかみかかってくる鋭い爪をなぎ払い、怒鳴りつけた。
慌てた様子で杖を振るうトマスを横目に、大きく跳躍する。
「まとめて、駆逐してやる」
先ほどのケンタウロスの片腕の触手を避けながら、真っ二つに刃を滑らせる。
激しい断末魔を待たず、更に喉元に真一文字。
噴水のように吹き出した血はその場を凄惨に染め上げ、魔物たちを興奮させる。
「っ、あぶねぇ!!」
「!?」
後ろから飛び出してきたのは、巨大な斧。返り血でどす黒い光を帯びたそれが、真っ直ぐ振り下ろされる瞬間。
「【先駆電龍】!」
叫ばれた呪文と閃光。まるで生きているかのような動きの電流が、不規則に群がる魔物達を攻撃した。
あちらこちらで上がる悲鳴や咆哮。絶叫に、肉の焼き焦げる匂い。
ルイトの背後でも、巨体の魔物が舌をだらしなくのばして倒れ込む音が地響きとともに。
豚の頭をした、亜人系モンスターには大蛇の尾がビクビクと痙攣していた。
「アンタなぁ……あんまり無理すんなよ」
「やるじゃないか。トマス」
杖を握りしめ、呆れた様子で肩をすくめる少年に向かってニヤリと笑ってみせる。
やはり彼の実力もそうとうだ。
これだけの敵を半数以上、同時攻撃できる威力はなかなか難しい。
しかもこの歳だ。
(この場は突破出来そうだな)
なおも迫り来る敵の腹を、掻っ切って捌きながら武者震いに笑みを深めた――。
※※※
「っく……っはぁ……っ! だからアンタはムチャし過ぎだって」
「あははっ。でも僕たちの勝利だぜ」
それからそう時間はかからなかった。
ゼーゼーと息をきらせる魔法使いを支えながら、朗らかに笑う。
これほどの危機的状況、久しぶりだ。多勢に無勢。生存本能に血が煮えたぎり、汗が吹き出す感覚。
アドレナリンの過剰分泌で思考が冴え渡り、力に酔いしれる。
これこそ戦いであり、狩猟だ。魔物という、本来ならば人間なんかでは太刀打ち不可能な存在を、この手で切り裂いていく。
残酷とも思えるだろうが、それが生き物が本来持つ闘争心である。
紅潮する頬を風がなでるのを感じながら、ルイトは大きく息を吐いた。
「しっかりしろよ、トマス」
「アンタはもっと加減を知れって。あんな無謀な戦い方、初めて見たぞ」
「ふふっ。いつになく、はしゃいでしまったんだ。とはいえ、君のアシストもなかなかだったよ」
「アンタになんかあったら、シモンに殺されちまうからな」
「ハァ? んな事ないだろ」
皮肉やジョークにしては、やけに真顔な彼を不思議に思う。しかし、トマスはそれ以上なにもいわなかった。
「少し、休ませてくれ。オレはもう、クタクタだ」
あんな数の魔物達を、たった二人で相手したのだ。
トマスが、魔力も体力も消耗するのは仕方ない。
それにルイトだって疲れは激しく、このまま森の奥まで進んでいくのは躊躇われた。
「じゃあ。あの影で休むか」
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