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モロウ商会の会長は仕事としては商機に敏く、優れた商売人として知られている。
本人に魔力のような物はなく、至って普通の平民だと周囲に話しているが、財力はその辺の高位貴族よりも遥かに所持している。
広大な領地といった代々受け継がれるような物は持っていないが、大事なのは金だと言い切り、各国に所持している商会の土地建物といった物はあるが金として所持する量にこだわっている。
平民は貴族のように国から土地を与えれれることはなく、所有している土地があるにしてもいつ貴族達から言い掛かりをつけて土地の所有権を強奪されるかもわからない。それならば金として貯めておいて必要な時にはその国から全ての資産を引き上げて逃げるということなのだ。
最近はギルドが発達し銀行の役割をしているので便利になってはいる。
宝石もかなりの量を所持しているが、それらはあくまでも売り物として所持している物で、その中でも高価な宝石類は貴族が金に困り放出した分を買い取ったりしつつモロウ商会の大金庫の中に保管されている。
買い取った宝石はサイド磨かれ別の貴族に売買されることもあったり、今の流行に合わせてデザインを変更する場合もあるが、あの貴族が所持していた家宝と呼ばれる物と名の通った宝石類はそのままの形が好まれる事が多い。
サムル王国の聖女ライラを名乗る少女をモロウ商会も知らぬことはない。
むしろサムル王国の王室を通じて上得意様と言っても過言ではない存在だった。
前婚約者と違い聖女ライラは子爵令嬢といっても王族に嫁ぐほどの財力が子爵家にはない様子で、身に着ける物全てを王太子が用意していた。
それほどまでに寵愛されている聖女ライラに対してモロウ商会も商機とばかりに責めた売り方をしたのだ。
もちろんライバル商会も多数いたが、ここぞとばかりに上等の宝石類をサムル王国に持ち込み、皆が聖女らしい装いのドレスを慌てて持参するなかで、モロウ商会はあえて流行の派手なドレスとモロウ商会で雇っているデザイナーを連れて王宮に赴いたのだ。
「高位貴族令嬢の中には一度袖を通したドレスはもう着ない」
などと例外的な令嬢の話をしつつ、聖女ライラになるべく多くのドレスを見せたのだ。
「聖女として式典に出る時には白い衣装等が多いでしょうが、普段の聖女様の生活の中ではご自身の好きな御色のドレスを着られても良いのでは?」
「ご自身の好みのドレスを着ることはご褒美だとおもいます」
「さすが聖女様、ご自身が一番似合う御色を知っておられますね」
「聖女の正装の下の下着はどのような物をお召しになられますか?あれでしたら下着は思いっきりゴージャスな下着にすることでご自身のモチベーションが上がること間違いなしですわ」
下手すればその辺のドレスよりも高価な総レースの下着一式を何着も購入させたりもした。
ドレスだけが豪華で下着がたいしたことないなんてあり得ない。
身に着ける物全てが完璧でなければならないのでは?
王太子の支払える額を越えてしまった分に関しては王太子が王妃に泣きつけば何とかなるだろうし、聖女ライラが大聖女となり国全体に強固な結界を張り巡らせれば魔物に対しての防衛費の削減になる分を聖女ライラの費用に流用できるだろう。
聖女ライラがあまりにも散財し過ぎてストップがかかりそうになった時にはデザイナーがそう耳打ちしたのだ。
「そうね、だって私のおかげで国が護られるんだから、余ったお金は私が使ってもいいってことよね」
「聖女ライラが国に居ることで魔物からの脅威が全て取り除かれるのですから、聖女ライラが身に着ける物に関して誰が文句を言えましょう」
「本当ね、じゃあこれ全部買うわ」
「悩んだかとりあえず全部買うはお洒落な女性は誰でもしていることですわ」
本当に潤わせてもらった。
今、聖女ライラが身に着けているドレスに関してはモロウ商会は知らぬものなので、別の商会か何処かで用意されたものなのだろう。
モロウ商会では聖女が身に着ける物に関しては旧時代といわれている流行りではないものだけを取り揃えている。
聖女とはこうあるべきというこだわりがあり、流行とはいつか戻って来るものだとあえて流行には乗ってはいないが、最先端のドレスでは儲けさせてもらったのだ。
ライラとユリアを比べると、比べる程もない存在だがライラの出来の悪さに虫唾が走る。
何故こんな小娘相手に有難そうに拝んでいるのだという疑問なのだが、それを息子に話した時には
「父さんも似たようなものだよ」
と言われたが、それについてはもちろん反論した。
「私のユリアたんは違うだろ!!」
ユリアは欲しいという物が何もない物欲のない少女だからこそ、身の回りの物は全て最上級で揃えておかねばうっかり粗悪品を身に着けたり口に入れたりするかもしれないのだと説明したが、息子は
「先回りし過ぎて最高級の物を先に渡されてたら欲しいモノなんてあるわけないだろう」
などと口に出す始末。
息子にユリアたんの素晴らしさがわからないのであればそれはもうどうでもいいのだ。
そうだ息子なんてどうでもいいのだと気持ちを切り替えた。
一時期気の迷いで息子の嫁に迎え入れれば義父という立場が手に入るのでは?
養女に迎え入れれば毎日義父として会えるのでは?
といろいろ想像はしてみたが、マダム・リリーとは良い関係を続けていきたいのでこのユリアたんの一番の顧客の地位だけで良いのだ。
そして今、あからさまにユリアたんに失礼な態度をするこの聖女ライラを許す事が出来ない。
正直名ばかり聖女でサムル王国では優秀な聖女として公表されているが、聖女ライラが張った結界は質が良くないものだと噂されている。
優秀な聖女であれば天候にもその力で介入出来るはずなのに、滞在しているリザルド王国から大雪で帰国することも出来ずに足止めをくらっている。
足止めの前にリザルド王国に結界を張ってもらうという親善団の最たる目的自体長引かせていたのだから不信感も多い。
突然の魔物にも自らが率先して対峙しようともせずだ・・・
聖女ライラの聖女としての力がどの程度か何となくわかってきた。
サムル王国での聖女ライラの持ち上げ方が異常だっただけで、その異常な持ち上げ方は王太子の指示だった。
聖女ライラが優秀であればそこまで持ち上げる必要はないが、王太子の婚約者ともなれば優秀さをアピールしなければならないのだろう。
前婚約者も確か聖女で貴族令嬢だったが、婚約者を入れ替えるともなればそれ以上に優れた者でなければ周りも認めないだろう。
サムル王国はこれから国として苦しくなるだろう。
こんな者を婚約者と認めるという事は、王家に口を出せる者が周囲にいないということだ。
モロウ商会としては損を出さないようサムル王国での商売を考えて行かねばならないだろう。
ユリアたんと聖女ライラの格の違いを見せつけるにはどうするべきか、モロウ商会の会長は抱き上げていたユリアをマーカスへと託した。
聖騎士マーカスが側にいることで、聖女ライラよりユリアのほうが上だと周囲に自然とアピール出来るからだ。
本人に魔力のような物はなく、至って普通の平民だと周囲に話しているが、財力はその辺の高位貴族よりも遥かに所持している。
広大な領地といった代々受け継がれるような物は持っていないが、大事なのは金だと言い切り、各国に所持している商会の土地建物といった物はあるが金として所持する量にこだわっている。
平民は貴族のように国から土地を与えれれることはなく、所有している土地があるにしてもいつ貴族達から言い掛かりをつけて土地の所有権を強奪されるかもわからない。それならば金として貯めておいて必要な時にはその国から全ての資産を引き上げて逃げるということなのだ。
最近はギルドが発達し銀行の役割をしているので便利になってはいる。
宝石もかなりの量を所持しているが、それらはあくまでも売り物として所持している物で、その中でも高価な宝石類は貴族が金に困り放出した分を買い取ったりしつつモロウ商会の大金庫の中に保管されている。
買い取った宝石はサイド磨かれ別の貴族に売買されることもあったり、今の流行に合わせてデザインを変更する場合もあるが、あの貴族が所持していた家宝と呼ばれる物と名の通った宝石類はそのままの形が好まれる事が多い。
サムル王国の聖女ライラを名乗る少女をモロウ商会も知らぬことはない。
むしろサムル王国の王室を通じて上得意様と言っても過言ではない存在だった。
前婚約者と違い聖女ライラは子爵令嬢といっても王族に嫁ぐほどの財力が子爵家にはない様子で、身に着ける物全てを王太子が用意していた。
それほどまでに寵愛されている聖女ライラに対してモロウ商会も商機とばかりに責めた売り方をしたのだ。
もちろんライバル商会も多数いたが、ここぞとばかりに上等の宝石類をサムル王国に持ち込み、皆が聖女らしい装いのドレスを慌てて持参するなかで、モロウ商会はあえて流行の派手なドレスとモロウ商会で雇っているデザイナーを連れて王宮に赴いたのだ。
「高位貴族令嬢の中には一度袖を通したドレスはもう着ない」
などと例外的な令嬢の話をしつつ、聖女ライラになるべく多くのドレスを見せたのだ。
「聖女として式典に出る時には白い衣装等が多いでしょうが、普段の聖女様の生活の中ではご自身の好きな御色のドレスを着られても良いのでは?」
「ご自身の好みのドレスを着ることはご褒美だとおもいます」
「さすが聖女様、ご自身が一番似合う御色を知っておられますね」
「聖女の正装の下の下着はどのような物をお召しになられますか?あれでしたら下着は思いっきりゴージャスな下着にすることでご自身のモチベーションが上がること間違いなしですわ」
下手すればその辺のドレスよりも高価な総レースの下着一式を何着も購入させたりもした。
ドレスだけが豪華で下着がたいしたことないなんてあり得ない。
身に着ける物全てが完璧でなければならないのでは?
王太子の支払える額を越えてしまった分に関しては王太子が王妃に泣きつけば何とかなるだろうし、聖女ライラが大聖女となり国全体に強固な結界を張り巡らせれば魔物に対しての防衛費の削減になる分を聖女ライラの費用に流用できるだろう。
聖女ライラがあまりにも散財し過ぎてストップがかかりそうになった時にはデザイナーがそう耳打ちしたのだ。
「そうね、だって私のおかげで国が護られるんだから、余ったお金は私が使ってもいいってことよね」
「聖女ライラが国に居ることで魔物からの脅威が全て取り除かれるのですから、聖女ライラが身に着ける物に関して誰が文句を言えましょう」
「本当ね、じゃあこれ全部買うわ」
「悩んだかとりあえず全部買うはお洒落な女性は誰でもしていることですわ」
本当に潤わせてもらった。
今、聖女ライラが身に着けているドレスに関してはモロウ商会は知らぬものなので、別の商会か何処かで用意されたものなのだろう。
モロウ商会では聖女が身に着ける物に関しては旧時代といわれている流行りではないものだけを取り揃えている。
聖女とはこうあるべきというこだわりがあり、流行とはいつか戻って来るものだとあえて流行には乗ってはいないが、最先端のドレスでは儲けさせてもらったのだ。
ライラとユリアを比べると、比べる程もない存在だがライラの出来の悪さに虫唾が走る。
何故こんな小娘相手に有難そうに拝んでいるのだという疑問なのだが、それを息子に話した時には
「父さんも似たようなものだよ」
と言われたが、それについてはもちろん反論した。
「私のユリアたんは違うだろ!!」
ユリアは欲しいという物が何もない物欲のない少女だからこそ、身の回りの物は全て最上級で揃えておかねばうっかり粗悪品を身に着けたり口に入れたりするかもしれないのだと説明したが、息子は
「先回りし過ぎて最高級の物を先に渡されてたら欲しいモノなんてあるわけないだろう」
などと口に出す始末。
息子にユリアたんの素晴らしさがわからないのであればそれはもうどうでもいいのだ。
そうだ息子なんてどうでもいいのだと気持ちを切り替えた。
一時期気の迷いで息子の嫁に迎え入れれば義父という立場が手に入るのでは?
養女に迎え入れれば毎日義父として会えるのでは?
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そして今、あからさまにユリアたんに失礼な態度をするこの聖女ライラを許す事が出来ない。
正直名ばかり聖女でサムル王国では優秀な聖女として公表されているが、聖女ライラが張った結界は質が良くないものだと噂されている。
優秀な聖女であれば天候にもその力で介入出来るはずなのに、滞在しているリザルド王国から大雪で帰国することも出来ずに足止めをくらっている。
足止めの前にリザルド王国に結界を張ってもらうという親善団の最たる目的自体長引かせていたのだから不信感も多い。
突然の魔物にも自らが率先して対峙しようともせずだ・・・
聖女ライラの聖女としての力がどの程度か何となくわかってきた。
サムル王国での聖女ライラの持ち上げ方が異常だっただけで、その異常な持ち上げ方は王太子の指示だった。
聖女ライラが優秀であればそこまで持ち上げる必要はないが、王太子の婚約者ともなれば優秀さをアピールしなければならないのだろう。
前婚約者も確か聖女で貴族令嬢だったが、婚約者を入れ替えるともなればそれ以上に優れた者でなければ周りも認めないだろう。
サムル王国はこれから国として苦しくなるだろう。
こんな者を婚約者と認めるという事は、王家に口を出せる者が周囲にいないということだ。
モロウ商会としては損を出さないようサムル王国での商売を考えて行かねばならないだろう。
ユリアたんと聖女ライラの格の違いを見せつけるにはどうするべきか、モロウ商会の会長は抱き上げていたユリアをマーカスへと託した。
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