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フィオの恋日記
※フィオの恋日記⑦ フィオ視点
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◯月◯日、晴れ。
異世界へ行くまでの、待機時間にて。
大変なことになっちゃった。
アーチロビンのおじいさんが、人質にとられたの。
アーチロビンは、珍しくイライラしてる。時々、イルハートが入った封印の鏡を睨んでは、右往左往していた。
悔しいよね……でも、引きずると龍王を守る戦いに支障が出ちゃう。
今は、気分を変えてあげないと。
私は、彼を連れ出して、祈祷の間の隣にある控室に向かった。
二人っきりの部屋で、とりあえず長椅子に二人で座る。
それから、彼の手を握ると、ポツリ……ポツリと彼は不安な胸の内を話し始めた。
打ち明けてくれるんだ……私には。
もしかして、頼ってくれているの? やっと頼ってくれるの?
すごく嬉しい。今度は私が聞く番ね。
私は彼の話を遮らずに、聞いていた。
アーチロビンは、おじいさんがどれだけ大切か、イルハートがこういうことにいかに狡猾で、抜け目がないかということを話してくれる。
本当は、とても怖いんだって。おじいさんと、会えなくなるかもしれないことが。
大切な人だもの。わかるよ。
どんなに強くなったつもりでも、不安がなくなることはないな、と、アーチロビンは呟く。
アーチロビン……私があなたをこの旅に呼んだ。責任は、私にもあるの。
そう言おうとしたら、彼が大きなため息をついた。
いつもは大きく見える彼の背中は、今は少しだけ小さく見える。
私はなんだか、たまらなくなった。
アーチロビンは、聞いてもらって楽になったと、少し歪な笑顔を向けてくる。
私に気を遣ってるんだ。
そのことがわかって、思わず立ち上がると、座ったままの彼の頭を胸にかき抱く。
彼の体が、硬直するのが伝わってきた。お願い、今は甘えて欲しい。
この場で一番苦しいのは、あなたでしょう? 私に気を遣わなくていいの。
肩に乗る、オウムのフェイルノも、こういう時は何も言わない。
この子もわかっているのね。
次第に、アーチロビンの力がゆっくり抜けて頭を預けてくれる。
『じっちゃん…‥生きていてくれ』
噛み締めるように呟く彼に、私も黙って頷いた。
どれくらい、そうしていたのか。
魔導士ティトが、控室の扉をノックしてきて、時間が来たと教えてくれる。
私は腕を解くと、アーチロビンの頬に軽くキスをした。
幸運の白い狐の、おまじないだと言って。テデュッセアさんの、受け売りだけれど。
アーチロビンは、フッと笑って立ち上がる。その表情はいつもの顔。
元気、出てくれたかしら。
フェイルノも、自分にもチュウしてと珍しく言うものだから、嘴にしてあげた。
そうしたら、アーチロビンが怒りだして、一人と一羽は、仲良く言い争いながら控室を出る。
ふふ、本当にいつもの彼に戻ったみたい。
私は日記を書き終えると、彼らを追って控室を出た。いってきます。
異世界へ行くまでの、待機時間にて。
大変なことになっちゃった。
アーチロビンのおじいさんが、人質にとられたの。
アーチロビンは、珍しくイライラしてる。時々、イルハートが入った封印の鏡を睨んでは、右往左往していた。
悔しいよね……でも、引きずると龍王を守る戦いに支障が出ちゃう。
今は、気分を変えてあげないと。
私は、彼を連れ出して、祈祷の間の隣にある控室に向かった。
二人っきりの部屋で、とりあえず長椅子に二人で座る。
それから、彼の手を握ると、ポツリ……ポツリと彼は不安な胸の内を話し始めた。
打ち明けてくれるんだ……私には。
もしかして、頼ってくれているの? やっと頼ってくれるの?
すごく嬉しい。今度は私が聞く番ね。
私は彼の話を遮らずに、聞いていた。
アーチロビンは、おじいさんがどれだけ大切か、イルハートがこういうことにいかに狡猾で、抜け目がないかということを話してくれる。
本当は、とても怖いんだって。おじいさんと、会えなくなるかもしれないことが。
大切な人だもの。わかるよ。
どんなに強くなったつもりでも、不安がなくなることはないな、と、アーチロビンは呟く。
アーチロビン……私があなたをこの旅に呼んだ。責任は、私にもあるの。
そう言おうとしたら、彼が大きなため息をついた。
いつもは大きく見える彼の背中は、今は少しだけ小さく見える。
私はなんだか、たまらなくなった。
アーチロビンは、聞いてもらって楽になったと、少し歪な笑顔を向けてくる。
私に気を遣ってるんだ。
そのことがわかって、思わず立ち上がると、座ったままの彼の頭を胸にかき抱く。
彼の体が、硬直するのが伝わってきた。お願い、今は甘えて欲しい。
この場で一番苦しいのは、あなたでしょう? 私に気を遣わなくていいの。
肩に乗る、オウムのフェイルノも、こういう時は何も言わない。
この子もわかっているのね。
次第に、アーチロビンの力がゆっくり抜けて頭を預けてくれる。
『じっちゃん…‥生きていてくれ』
噛み締めるように呟く彼に、私も黙って頷いた。
どれくらい、そうしていたのか。
魔導士ティトが、控室の扉をノックしてきて、時間が来たと教えてくれる。
私は腕を解くと、アーチロビンの頬に軽くキスをした。
幸運の白い狐の、おまじないだと言って。テデュッセアさんの、受け売りだけれど。
アーチロビンは、フッと笑って立ち上がる。その表情はいつもの顔。
元気、出てくれたかしら。
フェイルノも、自分にもチュウしてと珍しく言うものだから、嘴にしてあげた。
そうしたら、アーチロビンが怒りだして、一人と一羽は、仲良く言い争いながら控室を出る。
ふふ、本当にいつもの彼に戻ったみたい。
私は日記を書き終えると、彼らを追って控室を出た。いってきます。
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