山に登ったら巫女少女と出会ったので遊ぶことにしました

榊空

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「ごちそうさまでした」

「さてと、今日はケーキを持ってきたからね。みんなで一緒に食べようか」

「ケーキ!? わーい!」

「今日って何かあった?」

「特に何かあったわけじゃないんだけどね? たまにならいいかと思って」



 ケーキと聞いて喜ぶもみじとは裏腹に何かお祝い事があったかと首を傾げる青藍。静人もそこまで考えてケーキを出したわけではないので困ったように笑っていた。



「あ、そういえば明日からはお兄さんたちの家に泊まれるんだよね?」

「そうやで、うちも遊びに行くさかい、よろしゅうな?」

「うん! 楽しみ!」

「さてと、明日の夕方にうちが迎えに来るさかいそれまではおとなしくしとき」

「はーい!」

「明日はわしらのほかに誰かおるのだ?」

「えっとね、明日は私としず君とここにいるみどりちゃんを除いた四人の合計六人だけかな。みどりちゃんも迎えには来るけどそのあとはすぐにどっか行くんだよね?」

「おん、出来れば一緒にいたいんやけどな? こっちにもいろいろ予定があるんよ。だから迎えだけやな」

「大丈夫なのだ。みどりがいなくてもわしらだけでなんとかするのだ」

「まぁ、静人さんとこの家の敷地内から離れることがないなら大丈夫やよ。あ、それと敷地内で人から獣になるんはあかんで?」



 みどりの言葉に異論はないのか青藍たちが頷く。



「大丈夫。正直わざわざ獣になる理由もない。こっちにいる時もお風呂入る時ぐらい」

「正直獣になるんも需要ないしなぁ。青藍やったらなんやお昼寝の時とかやろか」

「お昼寝の時は確かに獣のほうが気持ちよく眠れる、……ような気がする。実際はそんなに変わらないけど」

「私も狐になることは無いかな? いっぱい動くのも人型のほうが楽しいもん」

「あたしも別にイノシシになる理由ないもんなー。あ、でも、人型よりも獣の姿の方が力が出やすい気がするからものを運搬するならあっちかな?」

「いのししってまっすぐしか走れないイメージがあるんだけどそこのところは?」

「別に脳までイノシシになるわけじゃない……と言いたいけど、若干中身も獣に寄るから否定はできないかなー? まぁ、まっすぐ進むときだけならあっちの方が楽だったりする。道具が必要になるけどね?」

「安心しいや。ちゃんとそれ用のは作るさかい。……青藍が」

「あれ、私が作るの? 別にいいけど」

「おん? ホンマに? 冗談のつもりやったんやけどやってもらえるならやってもらってええ? 素材は用意するさかい」

「資材を用意してくれるなら別にいいよ。あ、茜さんはそれでいい?」

「もっちろん! 青藍ちゃんなら大丈夫だろうし。任せるよ!」

「わかった。でも、どういうのを作るのかは分かってないからそういう図案はみどり姉に任せる」

「おんおん。そういうのはうちやなくて静人さんに頼んだ方がええで?」

「おにいさんに? うん、分かった」



 静人に頼むことが意外に感じた青藍は不思議そうにみどりの顔を見上げたが、特に否定する必要を感じなかったからかすぐに頷き静火tのもとに走っていく。



「おにいさん、茜さんが使う運搬具を作るから図案書いて?」

「僕がかい? 一応書けるけど素人だし、みどりさんにお願いしてプロに書いてもらったほうがいいと思うけど」

「そのみどり姉におにいさんに頼んだ方がいいって言われたの」

「そうなのかい? うーん、分かった。何か理由があるのかもしれないね。とりあえず荷物運びに使う道具の図案は作るけどそれを運ぶ時って体に固定具をつけるのかい? 口で引っ張ることもできるけど」



 理解できないが何か理由があるのだろうと納得した静人が茜に向かって質問を投げかける。



「口よりかは体のほうがいいかな? 口でくわえるのはなんかやだし」

「それもそっか。体の大きさを知らないからあれだけど形を図案にするだけだからそこは青藍ちゃんにお任せかな?」

「どういう形にすればいいのかが知りたいだけだしサイズの補正はこっちでするから大丈夫」

「うん、任せたよ。あとは運搬用具かな。そこはちょっと調べながら書いてみるから少し時間をちょうだい」

「分かった。そんなにすぐには運ぶものが必要になるとは思わないし大丈夫」

「それならよかった。明日からは家にいるし一緒に調べてみるかい?」

「いいの?」

「せっかく来るんだしね。もみじちゃんには料理をしてもらうつもりだし、それなら青藍ちゃんにも楽しみがあったほうがいいかなって」

「お兄さんたちと遊べるだけでも楽しいよ? でも、うん。一緒に調べるのも楽しみ」

「それじゃあその時は一緒に調べようか」

「そのときはあたしも一緒していい? あたしが使うものだから調べたいし」

「もちろんいいよ」

「明日楽しみにしてる」



 青藍も静人と一緒に調べるのが楽しみなのか体をそわそわさせて落着きがない。そんな青藍を見て桔梗が話しかけてくる。



「うむ、静人。わしには何かないのだ?」

「桔梗ちゃんはかなでが呼んでたからかなでの相手をよろしく」

「分かったのだ! でも、かなではわしに何をさせるつもりなのだ?」

「多分だけど服とか小物とかの着せ替え……。まぁ、かなでに聞けば分かるよ」

「う、うむ。嫌な予感がするが分かったのだ」



 静人が言いよどんだ言葉に顔をひきつらせた桔梗だったが、元気よく了承したからか否定せずに頷く。そのあとはいつものように少しだけゆったりと過ごしてから帰った。

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