俺様幼馴染の溺愛包囲網

吉岡ミホ

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納涼ビアパーティー

納涼ビアパーティー③

「知らぬは本人ばかりなり、ってとこですね。かなりの溺愛ぶりだったのに、結衣子先生気づかないんですから」

 げ、真向かいから聖くん参戦。
 さらにその横で、ドンッ! ――――ジョッキが乱暴に置かれる。

「なんですか! それ。聞いてないですよ~!」

 山口先生の前に座る三隅先生。
 あれ? ちょっと最初から飛ばし過ぎじゃない⁇  まだ序盤なのに何杯飲んだんだろう?

「はいはい。三隅先生はちょっと飛ばし過ぎ。それ何杯目だよ。まぁ気持ちはわかるけど。二次会まで持ちそうにないから今のうちにちょっと寝てな。起こしてあげるから」
「えー! ひどいです~。自分だけ幸せになっちゃって。12年越しのゴールイン? 羨ましすぎですよ。
 結衣子先生まで! 彼氏いないんじゃなかったんですかー⁉ 俺だって、俺だって……。あ~俺にも春がやってこないかなぁ……」

 項垂れて本当に寝ちゃいそう。

「あー、コレ、完全に潰れちゃいそうね。あ、それより坂上先生、ご結婚されるのね。おめでとうございます! 12年ですって? 長いわねぇ~」
「本当よ。長谷川さん、随分と待たされたのね。あなた達こそ、もっと早くゴールインすると思ってたわ」

 前川先生って、なんでもご存知なのね。

「いや、そう言われると、僕がヘタレだって言われてるのと同じで……まぁその通りなんですが……。情け無い話です。
 でも、ようやく落ち着きそうです。来週、結納の後、籍も入れるんです。式は少し先になりそうですが」
「もちろん、大聖堂でしょう?」
「はい。是非お時間があれば御参列ください。またちゃんとした案内は出させていただきます」
「ええ、ええ。楽しみにしてるわ! 結衣ちゃん、あなたもね」

 え! 突然ボールが飛んできたぞ。

「は、はい。あ、でも私はまだ先です。彼の研修が終わってからですから」
「準備は早く進めたほうがいいわよ。ちゃんした式に披露宴を挙げるとなると、仕事しながらの準備でしょう? 週末しか動けないから、結構準備に時間がかかってしまうの。私も思い出しちゃうわ。仕事のこともまだまだ精一杯なのに、なんで私結婚しようなんて思ったのかしら?って。まさにマリッジブルーになったのね。ま、今は懐かしい思い出だけど」
「そうね、うちの娘達も、準備は大変だったわ。どうしてもお相手があることだから。折り合いをつけていかないといけないのよね。
 色々大変だと思うけど、坂上先生も結衣子先生も頑張って」
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