1 / 16
文化祭の出し物は
文化祭の出し物は①
しおりを挟む
「学級委員から話があるんだったな?」
「はい。文化祭の出し物について」
「よし、じゃあ前に出て」
俺と雅は立ち上がり、黒板の前に立った。
ここ、聖堂館学園はカトリックミッションスクール。幼小中高とエスカレーター式に上がることが出来る一貫校だ。
在校生の多くは裕福な家庭で育った子女ばかり。
もう1人の学級委員である長谷川雅(はせがわみやび)とは、幼稚園の頃からの幼馴染である。
しかし、同じクラスになるのは今回、中3になって初めての事だった。
俺、坂上聖(さかのうえしょう)は、三人兄弟の長子で下に弟と、歳の離れた妹がいる。
そのせいか、自然と同学年の中でも兄貴的な立場で、毎年のように学級委員を引き受けていた。
それは雅も全く同じで、下に妹と歳の離れた弟がいるため、姉御気質で責任感があり、毎年学級委員を任せられていた。
お互い学級委員という役割には慣れていたが、2人で組むのはこの中3が初めての事だった。
ちなみに、男気ジャンケンで勝った雅が正学級委員で、負けた俺が副学級委員だ。
聖堂館学園の文化祭は9月にある。
1学期の期末テストが終わった今、文化祭の準備期間に入った。場合によっては、夏休みも含めて準備を始めないといけない。
「今年は中3なので、飲食の模擬店を出します。何のお店にするかなんだけど……」
「はい! はいっ! 俺、絶対にたこ焼き!」
「え~、クレープ屋さんがいいな~!」
手を挙げながらも、それぞれに好き勝手な事を言い出すクラスメイト。
俺はその声を拾い上げ、黒板に一つ一つ候補を書いていく。
たこ焼き
クレープ
わらび餅
からあげ
じゃがバター
ポップコーン
かき氷
おでん
うどん
……うどん?
夏祭りにありがちなメニューが並んでいる中で、うどんはちょっと……アリか⁇
焼きそばの間違いじゃないのか?
そう思いながらも、とりあえず書いていく。
「うーん、大体こんなところかしら?
他はない?」
雅が候補をまとめようとする。
たしかに出尽くした感じだな。
「はい。文化祭の出し物について」
「よし、じゃあ前に出て」
俺と雅は立ち上がり、黒板の前に立った。
ここ、聖堂館学園はカトリックミッションスクール。幼小中高とエスカレーター式に上がることが出来る一貫校だ。
在校生の多くは裕福な家庭で育った子女ばかり。
もう1人の学級委員である長谷川雅(はせがわみやび)とは、幼稚園の頃からの幼馴染である。
しかし、同じクラスになるのは今回、中3になって初めての事だった。
俺、坂上聖(さかのうえしょう)は、三人兄弟の長子で下に弟と、歳の離れた妹がいる。
そのせいか、自然と同学年の中でも兄貴的な立場で、毎年のように学級委員を引き受けていた。
それは雅も全く同じで、下に妹と歳の離れた弟がいるため、姉御気質で責任感があり、毎年学級委員を任せられていた。
お互い学級委員という役割には慣れていたが、2人で組むのはこの中3が初めての事だった。
ちなみに、男気ジャンケンで勝った雅が正学級委員で、負けた俺が副学級委員だ。
聖堂館学園の文化祭は9月にある。
1学期の期末テストが終わった今、文化祭の準備期間に入った。場合によっては、夏休みも含めて準備を始めないといけない。
「今年は中3なので、飲食の模擬店を出します。何のお店にするかなんだけど……」
「はい! はいっ! 俺、絶対にたこ焼き!」
「え~、クレープ屋さんがいいな~!」
手を挙げながらも、それぞれに好き勝手な事を言い出すクラスメイト。
俺はその声を拾い上げ、黒板に一つ一つ候補を書いていく。
たこ焼き
クレープ
わらび餅
からあげ
じゃがバター
ポップコーン
かき氷
おでん
うどん
……うどん?
夏祭りにありがちなメニューが並んでいる中で、うどんはちょっと……アリか⁇
焼きそばの間違いじゃないのか?
そう思いながらも、とりあえず書いていく。
「うーん、大体こんなところかしら?
他はない?」
雅が候補をまとめようとする。
たしかに出尽くした感じだな。
10
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
麗しき未亡人
石田空
現代文学
地方都市の市議の秘書の仕事は慌ただしい。市議の秘書を務めている康隆は、市民の冠婚葬祭をチェックしてはいつも市議代行として出かけている。
そんな中、葬式に参加していて光恵と毎回出会うことに気付く……。
他サイトにも掲載しております。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる