能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました

御峰。

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二章

第29話 ゴミ運びですか?

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 自由の町、ベータも大きくなりつつあった。

 本来なら非常に良い土地なので、作物の育ちも良いし、天候も良かった。

 たった一つ。

 強力な魔物が現れる事以外は、とても良い土地だった。


 豚が六体も確保出来た僕達は、暫く肉には困らない事だろう。

 そんな思っていた矢先、見張り隊から知らせが入った。

 そこに向かって見ると――――向こうで手を振っている人影が複数人いた。

 そしてその後ろに大量の『ゴミ』が乗せられていた。

 ――そう、僕の『ゴミ箱』のレベルを上げる為、こうして自由連邦国からゴミを回収してきてくれる一団だ。

 彼らは連邦国にある多くのゴミをまとめてこちらに運んでくれている。

 彼らのゴミを引き取れば、僕のレベル上げの為にもあるし、料金まで貰えるので、非常にありがたい。

 まぁ、彼らからしたら、安価でゴミを引き取ってくれるから物凄く感謝されているけどね。



 ◇



「ギアンさん、いつもお疲れ様です」

「これはアレクさん。こちらこそ、今回の買取もよろしくお願いします」

「ええ、勿論です。いつものようにしてください」

「本当に、いつもいつもありがとうございます」

 ギアンさん率いる『ゴミ収集一団』は報酬と共に、ゴミを連邦国から受け取って、その報酬の半分を僕らに払ってゴミを丸々置いていく形になっている。

 タダでもいいけど、世界の『ゴミ』処理は中々金がかかるので、貰うべきだと、半額も貰っていた。

 運ぶだけだからと、寧ろ七割渡すと言われたけど、そこは危険手当も兼ねて半分にして貰った。

 まあ、この町から連邦国の道で強い魔物が出てこないけどね。

 ギアンさんはいつものゴミ置き場にゴミを置いてくれた。

 そして、労いで豚肉をご馳走した。

 実はギアンさん達の一番の楽しみはこの豚肉のご馳走だそうだ。

 彼らが持ってきた酒とこちらの豚肉で宴会が始まった。

 いつもの光景だ。



 ◇



 宴会が終わり、夜。

 ギアンさんが一人で訪れてきた。

「ギアンさん?」

「アレクさん。例の――」

「分かりました、こちらにどうぞ」

 僕はギアンさんを連れて、部屋の更なる奥――――地下室に入って行った。

 ここは、僕がゴミ収集と召喚を使い掘った地下室だ。

 要は、秘密の会談室だ。

「はい、これがアースさんからの手紙です」

 巻かれた羊皮紙を一つ、取り出した。

 羊皮紙を開いて、中身を確認する。

 アースさんの字なので、間違いないだろう。

「確かに受け取りました。いつもありがとうございます」

「いえいえ、こちらこそ、アレクさんのおかげで我々も生活出来ていますから。またアースさんの報告があれば持ってきます」

「ええ、お願いします」





 アースさんとリグレットさん二人は、現在、自由連邦国の二人組傭兵として働いている。

 今やって貰っているのは、王国の行動の監視だ。

 幾ら僕が強くなったとはいえ、一国の大軍を相手には出来ない。

 なので、王国がこれからどう出るか見て貰っている。

 見て貰っているというか、アースさんがそう言いだして、リグレットさんと出て行った。

 最初は引き留めたんだけど、アースさんから…………「リグレットと二人きりになりたいんだよ」と言われた。

 うん。それは邪魔出来ないね。


 実はアースさんとリグレットさん。

 元々夫婦だったって話した。

 二人とも、冒険者時代仲間だったようで、冒険者頃に結婚したそうだ。

 しかし、アースさんに事情があり、離婚してしまったとの話した。


 それからとある集団を追いかけたアースさんだったが、返り討ちに会って、ボロボロになってギャザー町に辿り着いたという事だ。

 そこから全てを無くしたアースさんは、自分の傷を治すのに借金を背負い、奴隷となるものの、後からアースさんの存在を嗅ぎつけたリグレットさんがギャザー町に現れ、借金を全部返したそうだ。

 一度落ちぶれたアースさんは自らヴァレン町に住み着いて、町長となるのだ。

 あれからもずっとリグレットさんは待っていたそうだ。


 ほんと羨ましい事だ。

 これを機に再婚するそうで、二人だけで過ごしたいから町に出ると言っていたけど、あれも多分嘘だろうね。

 そうじゃなければ、毎週こうやって王国の現状について送ってはくれないと思う。

 でも再婚したのは本当の事らしい。

 リグレットさんの尻に敷かれるアースさんを想像すると、いつも笑みがこぼれてしまう。
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