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三章
第49話 ペットですか?
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アイリスと相部屋になってから十日。
最初は、恥ずかしがっていた僕達だったが、十日もすると慣れてしまった。
ただ、平気で着替えるのは止めてほしい。
十日間、僕達は騎士達の稽古を眺めたり、グラム街を歩き回った。
実は、シーマくんが作ってくれた『ポーション』は、ヘルドさんが高値で買ってくれていたので、シーマくんが物凄いお金持ちになっていた。
シーマくんからは「全額アレクに投資だ」と言って、全額押し付けられていた。
しかも、僕に気づかないように、朝、例の方法で『ゴミ超収集』の中に入っていた。
恐らく、今の僕は物凄い金持ちな自信がある。
「ねえ、アレク。あれ買って!」
珍しく、アイリスがおねだりをする。
そこを見ると――――
「って、動物やんか!」
「あの黒い子が欲しいの!」
「え!? 本当に!? アイリスが……育て……られる? あ、まって、そのぐーはやめ――――痛い!!」
アイリスからの痛すぎる鉄拳を貰い、涙目のまま、彼女が指した動物を見つめる。
えーっと、初めてみる動物だね?
鋭い目。
可愛らしい耳と尻尾。
全身真っ黒。
「あの~、こちらの動物はどんな動物ですか?」
隣のアイリスも興味津々に聞く。
「らっしゃい! こちらは珍獣『ダークキャット』という種族だよ! 中々入荷しないので、この機会を逃すと、いつ買えるか分からないよ?」
「へぇー」
檻の中をニヤニヤしながら眺めているアイリスが幸せそうだ。
「おっちゃん、幾らです?」
「ん~、値段は――――こんくらいかな」
「はあ!? 高ッ!?」
「まあ、珍獣だからね。それともう一つ条件があるんだよ」
「もう一つ条件?」
「ああ、そいつが認める主人じゃないと、売れないんだよ。あいつに認められないと、そもそも飼えないのさ」
檻の中にいるダークキャットに、外から指でツンツン押しているアイリスがまた可愛い。
「ん~、気に入る方法はあるんですか?」
「ああ、あいつ、ああ見えて肉食でな。美味い肉をやれば――――」
それを聞いた僕は、咄嗟にギルティファングの小さい肉を取り出した。
――取り出した瞬間。
ダークキャットの目がぐわあってなって、肉を睨み続ける。
あ…………これはちょろいやつがと踏んだ。
「おっちゃん、これなら気に入られると思うから、もうちょっとだけ安くしてよ」
「ほぉ、そんな高級肉を忍ばせてるなんて……この珍獣、手に入れるのに苦労したんだよ」
ん……仕方ない。
ここは、シーマくん仕込みの必殺技を使うしか。
僕は小声で、おっちゃんにとある事を伝えた。
それを聞いたおっちゃんは驚き、親指を立ててくれた。
僕も親指を立て返す。
これで交渉成立だ。
僕はおっちゃんの心が変わる前に、代金を支払った。
「アイリス、ほらよ。こいつは肉を食べるらしいよ? この肉なら気に入られると思う」
「え! ありがとう! あげちゃっていい?」
「いいんじゃないか? そいつ、お腹空いてそうだしな」
笑顔のアイリスは、ダークキャットにギルティファングの肉をあげると、ダークキャットは嬉しそうにぱくぱくと食べた。
食べてる姿が、何処か、ライブラさんに似てる気がした。
◇
「それで、そのダークキャットを飼うつもりなの?」
「ええ、ライブラさん。こいつの事、知ってるんですか?」
「お前な……まさか、こいつがどんな種族かも知らずに買ったのか?」
「え? はい、アイリスが気に入ったみたいなんで」
アイリスの肩や頭の上に、器用に立っているダークキャットを見つめる。
『魔女ノ衣』を出した状態のアイリスと、色合いも合って、非常に相性が良さそうね。
そんな二人を生易しく見守っていた僕に、ライブラさんから衝撃的な言葉が返って来た。
「ダークキャットはね。呪いの森の最深部で育つ程に狂暴で、見た目はああだけど、一度怒ると闇魔法やら変な技やらで大惨事を起こす種族だぞ?」
「えええええ!? アイリス! そいつを今すぐ返し――――」
あ……ダークキャットさん!
そんなに睨まないでくださいよ!
あと、尻尾からアイリスと同じように触手みたいなのを何本も伸ばさないでくださいよ!
ちょっと、口から禍々しいオーラ出すのも止めてください!!
ちゃんとお肉あげるから!!!
最初は、恥ずかしがっていた僕達だったが、十日もすると慣れてしまった。
ただ、平気で着替えるのは止めてほしい。
十日間、僕達は騎士達の稽古を眺めたり、グラム街を歩き回った。
実は、シーマくんが作ってくれた『ポーション』は、ヘルドさんが高値で買ってくれていたので、シーマくんが物凄いお金持ちになっていた。
シーマくんからは「全額アレクに投資だ」と言って、全額押し付けられていた。
しかも、僕に気づかないように、朝、例の方法で『ゴミ超収集』の中に入っていた。
恐らく、今の僕は物凄い金持ちな自信がある。
「ねえ、アレク。あれ買って!」
珍しく、アイリスがおねだりをする。
そこを見ると――――
「って、動物やんか!」
「あの黒い子が欲しいの!」
「え!? 本当に!? アイリスが……育て……られる? あ、まって、そのぐーはやめ――――痛い!!」
アイリスからの痛すぎる鉄拳を貰い、涙目のまま、彼女が指した動物を見つめる。
えーっと、初めてみる動物だね?
鋭い目。
可愛らしい耳と尻尾。
全身真っ黒。
「あの~、こちらの動物はどんな動物ですか?」
隣のアイリスも興味津々に聞く。
「らっしゃい! こちらは珍獣『ダークキャット』という種族だよ! 中々入荷しないので、この機会を逃すと、いつ買えるか分からないよ?」
「へぇー」
檻の中をニヤニヤしながら眺めているアイリスが幸せそうだ。
「おっちゃん、幾らです?」
「ん~、値段は――――こんくらいかな」
「はあ!? 高ッ!?」
「まあ、珍獣だからね。それともう一つ条件があるんだよ」
「もう一つ条件?」
「ああ、そいつが認める主人じゃないと、売れないんだよ。あいつに認められないと、そもそも飼えないのさ」
檻の中にいるダークキャットに、外から指でツンツン押しているアイリスがまた可愛い。
「ん~、気に入る方法はあるんですか?」
「ああ、あいつ、ああ見えて肉食でな。美味い肉をやれば――――」
それを聞いた僕は、咄嗟にギルティファングの小さい肉を取り出した。
――取り出した瞬間。
ダークキャットの目がぐわあってなって、肉を睨み続ける。
あ…………これはちょろいやつがと踏んだ。
「おっちゃん、これなら気に入られると思うから、もうちょっとだけ安くしてよ」
「ほぉ、そんな高級肉を忍ばせてるなんて……この珍獣、手に入れるのに苦労したんだよ」
ん……仕方ない。
ここは、シーマくん仕込みの必殺技を使うしか。
僕は小声で、おっちゃんにとある事を伝えた。
それを聞いたおっちゃんは驚き、親指を立ててくれた。
僕も親指を立て返す。
これで交渉成立だ。
僕はおっちゃんの心が変わる前に、代金を支払った。
「アイリス、ほらよ。こいつは肉を食べるらしいよ? この肉なら気に入られると思う」
「え! ありがとう! あげちゃっていい?」
「いいんじゃないか? そいつ、お腹空いてそうだしな」
笑顔のアイリスは、ダークキャットにギルティファングの肉をあげると、ダークキャットは嬉しそうにぱくぱくと食べた。
食べてる姿が、何処か、ライブラさんに似てる気がした。
◇
「それで、そのダークキャットを飼うつもりなの?」
「ええ、ライブラさん。こいつの事、知ってるんですか?」
「お前な……まさか、こいつがどんな種族かも知らずに買ったのか?」
「え? はい、アイリスが気に入ったみたいなんで」
アイリスの肩や頭の上に、器用に立っているダークキャットを見つめる。
『魔女ノ衣』を出した状態のアイリスと、色合いも合って、非常に相性が良さそうね。
そんな二人を生易しく見守っていた僕に、ライブラさんから衝撃的な言葉が返って来た。
「ダークキャットはね。呪いの森の最深部で育つ程に狂暴で、見た目はああだけど、一度怒ると闇魔法やら変な技やらで大惨事を起こす種族だぞ?」
「えええええ!? アイリス! そいつを今すぐ返し――――」
あ……ダークキャットさん!
そんなに睨まないでくださいよ!
あと、尻尾からアイリスと同じように触手みたいなのを何本も伸ばさないでくださいよ!
ちょっと、口から禍々しいオーラ出すのも止めてください!!
ちゃんとお肉あげるから!!!
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