能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました

御峰。

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三章

第59話 お帰りなさい

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 連邦国と王国との競り合いから二か月。

 僕は平和な毎日を過ごしていた。

 狩りをしなくても豚肉は増える一方だったので、町内の分とグレンの餌の分を除き、全部売り払っていた。

 高級肉らしくて良い値段で売れてたけど、『特製ポーション』に比べたら大した値段でもなかった。

 ヘルドさん……良心的な値段過ぎるのでは?


 それと驚く事に、グレンが連れを連れて来た。

 いつの間にか居なくなって心配していたら、一週間後に二匹のダークキャットを連れて町に戻って来た。

 どちらもグレンと同じく真っ黒の毛並みだったけど、一回り小さかった。

 アイリスの勘で、二匹とも雌だって事が分かったので、リラとリルと名付けた。

 リラの方がお姉ちゃんみたい。


 そんな平和な出来事ばかりで、順調な生活を送っていた僕達にもう一つ幸せな届が届いた。



 ◇



「お帰りなさい! リグレットさん! アースさん!」

「「ただいま」」

 そう。

 遂に、傭兵の生活からアースさんとリグレットさんが帰って来た。

 一時的な帰還ではなく、完全な帰還との事が既に届に書いてあった。

 理由は到着してからの事だったのだが……?

 一先ず! いつもの豚肉宴会だ!!

 って、ちゃっかりヘルドさんとライブラさんにグーニルさんとディレンさんまでいるんですけど!?



 ◇



「「「「乾杯!!!」」」」

 いつもの果実酒に、大人達は麦酒を一気に喉に流し始めた。

 最近町の貯金もどんどん増えて、そのお金でお酒を買っていた。

 シーマくんの判断らしいけど、町民達の喜び方が異常だったから大正解だったかもね。

 僕には思い付かないから、やはり町長にはシーマくんが適任かも知れない。


 食っては飲んで、皆で談笑して笑ってはっちゃける町民達を見ながら、また皆で大爆笑。

 そんな幸せな時間。

 その時、徐にアイリスが口を開いた。

「そう言えば、リグレットさん達が帰って来てくれて嬉しいわ」

「ん? そうだね。僕もとても嬉しいよ」

「でも、急に帰って来るだなんて、何かあったのかな?」

 特に気にはしてないが、理由があるのなら知りたいとは思う。

 僕達の話を聞いたようで、リグレットさんが優しい笑みでアースさんを連れて僕達の前に立った。


「私達が帰って来る理由、ちゃんと説明しないとね」

「おう、そうだな……そのなんだ…………」

 リグレットさんが肘でアースさんを突いて「頑張りんしゃい」と小さい声で話す。



「こほん、その、俺達、再婚する事になった」



 うん。

 知ってるよ?

 そもそも、その為に傭兵業と言いながら、ベータ町から一度離れたんでしょう?



「こほん、えーっと…………今のリグレットのお腹に……子供がいるんだ」



「「「「えええええ!?」」」」

 顔を少し赤らめたアースさんの発言に驚くも、次第に皆嬉しそうに笑顔になった。

「「「「おめでとうございます!!」」」」

 こうして、アースさん夫婦がベータ町に返って来た。



 ◇



 次の日。

 宴会の後片付けも終わり、僕とシーマくんにアイリスにアースさん、そして、ヘルドさん達が執務室に集まった。

 アースさんのお帰りを祝う為に来た――――訳ではない。

 連邦国と王国の現状と、これからの相談に来てくれたのだ。

 ヘルドさん自ら来たのは、時間が勿体ないのと、偶々アースさんの帰りを知って便乗して一緒に来たそうだ。

 実はアースさんは有名人らしく、ヘルドさんもアースさんに興味があって、これからベータ町民となるアースさんを一目見ようとこちらに来てくれたみたい。

 まあ、九割でライブラさんのおねだりだと思うけどね。
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