能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました

御峰。

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四章

第89話 ただいまですか?

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 ヘルドは『自由国』で両国の現状発表を行い、再度アレクを迎える為に『魔王国』を訪れた。

 出迎えたエヴァを一目見て、小さい声でやはり……と呟くと一つ大きく頭を下げる。

「あの時の少年が、巡り巡って私を助ける事になるとはの……ヘルド、感謝するのじゃ」

「いえ、こちらこそ……今まで会えなかったから言えませんでしたが、あの時は助けてくださりありがとうございます。魔王様・・・

「ふふっ、私は既に魔王ではない。魔王の座はアレクに譲ったのじゃ。私はただの魔王軍幹部の一人じゃ」

「なるほど……あいつに魔剣を託したのですか?」

「そうじゃ。あの男になら託せると思ったのじゃ」

 二人は揉めている男女を見つめる。

「普段はあんなに気が抜けているバカップルですけどね」

「ふふっ、やっぱり向こうでもそうなのか? こっちでも随分も酷かったもんじゃよ?」

「クックックッ、魔王様の前でよくもまぁ」

「ふふふっ、おかげで私も気楽に話せる友人が出来たものよ。ヘルハザードとの別れは寂しいが、新しい友人が出来て嬉しいのじゃ」

「我が国はいつでも貴方を歓迎しますよ。アイちゃんの端末を一つ置いて行きますので、いつでも呼んでください」

「そうか。それはありがたい限りじゃ」



 ◇



「あ! エヴァ!」

 僕の声に「何じゃ?」と回復した可愛らしい顔を傾けるエヴァ。

「すっかり聞くのを忘れたんだけど、魔王国にも『アンドロイド』っているの?」

「あんどろいど?」

「ほら、以前戦争中に一緒に戦っていた変な金属の人形みたいな」

「ああ、あやつらは『ドールマスター』と名乗っておった連中じゃな。三人くらいの連中じゃったが、『ドール』と呼んでいた戦闘人形を使って手助けしてくれたのじゃ」

「へぇー『ドールマスター』に『ドール』か……」

「マスター! 『ドールマスター』は『アンドロイド』の支配権を持つ人を指す言葉だよ!」

「なるほど……その人達は今でも魔王国に?」

「いや……既にいなくなったのじゃ……あの日、『ヴァレンシア』の砲撃で山が吹っ飛んだ日に、既に消えていなくなったおったのじゃ……恐らく逃げたのじゃろう」

「そっか……何となく気になってて……」

「確か……あやつらは南から来たはずじゃから、寧ろ其方たちの方が詳しいと思っておったのじゃ……最初はスパイなんじゃないかとも思ったのじゃ」

「南から……つまり、僕達の『自由国』からか……」

 もしかして、まだ王国の残党が……?

「マスター! そうとも限らないと思うの! 『ドールマスター』なら『飛行船』を持っていてもおかしくないから、『ヴァレンシア』みたいに飛べるはずなの!」

「そっか! 『ヴァレンシア』みたいに飛べたら方角はあまり関係なくなるのか!」



 僕は心にしこりを残したまま、魔王国を後にした。

 数日後、ベータ領に帰って来た僕を領民達全員で出迎えてくれた。

 ああ……。

 やっぱりこの街が最高だね!



「「ただいまー!!!」」
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