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次の日。
僕はアヴァロンから旅立つ前に、気になる場所にやってきた。
そこは武器庫だ。
ほとんどの武器はスライム達が食べてしまって残っていないのだが、バギロス部族の族長が隠しもっていた武器がいくつか残っていた。
その中である武器を持って向かったのは、マグナ部族の族長のところだ。
「族長。この武器ってバギロス部族が作っていた武器なんですか?」
鎌の形をしているけど、以前バギロス部族の男が使っていたような鎖斧と同じ造りになっている鎖鎌だ。
「鎖鎌か。いや、こんな巧妙な武器は彼らでは作れない。きっと――――北西にある山脈に住んでいると言われているドワーフ族が作ったものだろう」
「ドワーフ族!」
「ああ。彼らはとても高い鍛冶技術を持っているとされている」
「じゃあ、彼らは大荒野から外に……?」
「そういうことになるが……あまり考えられないな。どちらかというと――――」
「向こうから持ち込まれた?」
族長は大きく頷いた。
できればすぐにエルフの国へ入るために動きたかったが……この件に関しては、以前、エルフ族と少し親交があるエデンソ王国に任せてほしいと話していた。
エデンソ王国に向かう前に、まずはドワーフ族について少し知っておきたくなった。
なぜバギロス部族に武器を提供したのか。その疑問が僕の頭から離れない。
「ありがとうございます。ドワーフ族のところに一度行ってみます」
「ふむ。だが彼らは人を嫌うという。気を付けるといい」
「わかりました」
目的が決まったのならすぐに動こう。
コテツはまだディオネ様のところだけど、ガイア様も一緒なのかな? そうだととても素敵だなと思う。
すぐにユートピア号に戻り、僕は次の目的地に向かって飛び立つ。
ボロモロシア大荒野とホーリーランド神聖国の間に聳える大きな山脈に向かった。
地平線の向こうに見える大きな山が段々と近付いてくる。
広がっていた大荒野も少しずつ雰囲気が変わり、大きな岩が目立つようになった。
「ワタル~誰もいないよ~」
望遠鏡を覗き込んで一生懸命に周りを探してくれるエレナちゃんだ。
「町みたいなものも見当たらない?」
「見当たらない~」
「う~ん。ドワーフ族はみんなで鍛冶を行うらしいから、どこか煙みたいなのが上がると思ったんだけど……」
火を使ったらどこか黒い煙が上がるものだからね。
うん……? 鍛冶には火? 魔族の国エラシアでは魔法が使える者が多かったから、鍛冶をする時は魔法で火を付けていたよね。でもそれは魔族特有の能力というか。
セレティア様が見せてくれた帝国の鍛冶屋は、魔道具を使った鍛冶を行っていた。
ドワーフ族はどういった方法で行うんだ? やっぱり魔道具? でも昔から魔道具が使われていると決めつけるのはおかしい気がする。
もし魔道具がなくて鍛冶を行うというなら――――火山か。
火山に近いところなら火をくべやすくなる。
「船長! この山で一番火山っぽいところって探せますか?」
「かしこまりました。回ってみましょう」
続いていた岩場が少しずつ山となり、周りのどこを見ても山ばかりの景色となった。
残念なことに緑豊かではなく、岩だらけの山となっている。
上空だからあまり見えていないけど、人の気配はないけど魔物がたくさん住んでいる気配がする。
しばらく山々を回って飛んでも、やはり町の姿はどこにもない。
ドワーフ族が大荒野に武器をもたらしたのは間違いないんだけど……一体どこにいるんだろう?
と思ったその時だった。
フウちゃんが僕の頭の上に乗ってきて、声を上げた。
「ご主人様! あっち!」
「フウちゃん?」
エレナちゃんもフウちゃんに反応してすかさず望遠鏡を向ける。
「あ! 誰か戦ってる! 大きなニワトリ達に囲まれてる!」
「それって危ないんじゃ!? 船長! 向こうに急いでください!」
ユートピア号はすぐに向きを変えて、全速力で飛び始めた。
高度も下げて地上がよく見える程に近くなった。
木々がないのが幸いして、視界はとても良好だ。
そんな中、巨大なニワトリの魔物が十匹は集まっている場所があった。
ニワトリ達が囲んでいる間には、誰かが戦っている。
「すぐに助けに入ろう! エレナちゃんは援護をお願い!」
「わかった!」
すぐに看板から飛び込む。
大荒野同様にスライム達がクッションになってくれて、安全に着地できた。
着地すると同時にスライム達の弾力を利用して、大きく飛ばしてもらう。
一気に距離を詰めて、巨大なニワトリを斬りつけた。
「ぬわっ!? だ、誰じゃ!?」
戦っていたのは三人の――――おじさん達だ。
おじさんというのは、立派なヒゲがあるからそういう風に見えているが、少し身長が低いが筋肉ムキムキの彼らは、僕が想像していたドワーフ族そのものだ。
「援護します!」
「なぬっ!? い、要らぬぞ! 人っ子に情けをもらうつもりはねぇんだ!」
「何を言っているんですか! このままでは危ないです! 僕は勝手にするだけですから気にしないでくださいっ!」
慌ててるおじさんをよそに、僕は巨大ニワトリを蹴り飛ばした。
ずっしりとした重みがあって、なのに動きも非常に速くて厄介なモンスターだ。
後ろではエレナちゃんの援護射撃を行ってくれる。
巨大ニワトリ達だが、不思議と普通の魔物と違って連携力があって、斬られたり、吹き飛んだ仲間を守るように僕の前を塞いで、左右からも僕をけん制して動きが取れないようにする。
「――――奥義! オブシディアンショット!」
強烈な威力の矢が飛んできて、奥にいるひときわ大きいニワトリに直撃する。
「ピシャアアアアア!」
鳴き声を上げるとニワトリ達は攻撃を辞め、こちらからどんどん遠ざかっていき、ある程度距離が確保された瞬間、一斉に逃げ始めた。
このまま追う選択肢もあるけど、今はひとまずおじさん達を守ったことを喜ぼう。
僕はアヴァロンから旅立つ前に、気になる場所にやってきた。
そこは武器庫だ。
ほとんどの武器はスライム達が食べてしまって残っていないのだが、バギロス部族の族長が隠しもっていた武器がいくつか残っていた。
その中である武器を持って向かったのは、マグナ部族の族長のところだ。
「族長。この武器ってバギロス部族が作っていた武器なんですか?」
鎌の形をしているけど、以前バギロス部族の男が使っていたような鎖斧と同じ造りになっている鎖鎌だ。
「鎖鎌か。いや、こんな巧妙な武器は彼らでは作れない。きっと――――北西にある山脈に住んでいると言われているドワーフ族が作ったものだろう」
「ドワーフ族!」
「ああ。彼らはとても高い鍛冶技術を持っているとされている」
「じゃあ、彼らは大荒野から外に……?」
「そういうことになるが……あまり考えられないな。どちらかというと――――」
「向こうから持ち込まれた?」
族長は大きく頷いた。
できればすぐにエルフの国へ入るために動きたかったが……この件に関しては、以前、エルフ族と少し親交があるエデンソ王国に任せてほしいと話していた。
エデンソ王国に向かう前に、まずはドワーフ族について少し知っておきたくなった。
なぜバギロス部族に武器を提供したのか。その疑問が僕の頭から離れない。
「ありがとうございます。ドワーフ族のところに一度行ってみます」
「ふむ。だが彼らは人を嫌うという。気を付けるといい」
「わかりました」
目的が決まったのならすぐに動こう。
コテツはまだディオネ様のところだけど、ガイア様も一緒なのかな? そうだととても素敵だなと思う。
すぐにユートピア号に戻り、僕は次の目的地に向かって飛び立つ。
ボロモロシア大荒野とホーリーランド神聖国の間に聳える大きな山脈に向かった。
地平線の向こうに見える大きな山が段々と近付いてくる。
広がっていた大荒野も少しずつ雰囲気が変わり、大きな岩が目立つようになった。
「ワタル~誰もいないよ~」
望遠鏡を覗き込んで一生懸命に周りを探してくれるエレナちゃんだ。
「町みたいなものも見当たらない?」
「見当たらない~」
「う~ん。ドワーフ族はみんなで鍛冶を行うらしいから、どこか煙みたいなのが上がると思ったんだけど……」
火を使ったらどこか黒い煙が上がるものだからね。
うん……? 鍛冶には火? 魔族の国エラシアでは魔法が使える者が多かったから、鍛冶をする時は魔法で火を付けていたよね。でもそれは魔族特有の能力というか。
セレティア様が見せてくれた帝国の鍛冶屋は、魔道具を使った鍛冶を行っていた。
ドワーフ族はどういった方法で行うんだ? やっぱり魔道具? でも昔から魔道具が使われていると決めつけるのはおかしい気がする。
もし魔道具がなくて鍛冶を行うというなら――――火山か。
火山に近いところなら火をくべやすくなる。
「船長! この山で一番火山っぽいところって探せますか?」
「かしこまりました。回ってみましょう」
続いていた岩場が少しずつ山となり、周りのどこを見ても山ばかりの景色となった。
残念なことに緑豊かではなく、岩だらけの山となっている。
上空だからあまり見えていないけど、人の気配はないけど魔物がたくさん住んでいる気配がする。
しばらく山々を回って飛んでも、やはり町の姿はどこにもない。
ドワーフ族が大荒野に武器をもたらしたのは間違いないんだけど……一体どこにいるんだろう?
と思ったその時だった。
フウちゃんが僕の頭の上に乗ってきて、声を上げた。
「ご主人様! あっち!」
「フウちゃん?」
エレナちゃんもフウちゃんに反応してすかさず望遠鏡を向ける。
「あ! 誰か戦ってる! 大きなニワトリ達に囲まれてる!」
「それって危ないんじゃ!? 船長! 向こうに急いでください!」
ユートピア号はすぐに向きを変えて、全速力で飛び始めた。
高度も下げて地上がよく見える程に近くなった。
木々がないのが幸いして、視界はとても良好だ。
そんな中、巨大なニワトリの魔物が十匹は集まっている場所があった。
ニワトリ達が囲んでいる間には、誰かが戦っている。
「すぐに助けに入ろう! エレナちゃんは援護をお願い!」
「わかった!」
すぐに看板から飛び込む。
大荒野同様にスライム達がクッションになってくれて、安全に着地できた。
着地すると同時にスライム達の弾力を利用して、大きく飛ばしてもらう。
一気に距離を詰めて、巨大なニワトリを斬りつけた。
「ぬわっ!? だ、誰じゃ!?」
戦っていたのは三人の――――おじさん達だ。
おじさんというのは、立派なヒゲがあるからそういう風に見えているが、少し身長が低いが筋肉ムキムキの彼らは、僕が想像していたドワーフ族そのものだ。
「援護します!」
「なぬっ!? い、要らぬぞ! 人っ子に情けをもらうつもりはねぇんだ!」
「何を言っているんですか! このままでは危ないです! 僕は勝手にするだけですから気にしないでくださいっ!」
慌ててるおじさんをよそに、僕は巨大ニワトリを蹴り飛ばした。
ずっしりとした重みがあって、なのに動きも非常に速くて厄介なモンスターだ。
後ろではエレナちゃんの援護射撃を行ってくれる。
巨大ニワトリ達だが、不思議と普通の魔物と違って連携力があって、斬られたり、吹き飛んだ仲間を守るように僕の前を塞いで、左右からも僕をけん制して動きが取れないようにする。
「――――奥義! オブシディアンショット!」
強烈な威力の矢が飛んできて、奥にいるひときわ大きいニワトリに直撃する。
「ピシャアアアアア!」
鳴き声を上げるとニワトリ達は攻撃を辞め、こちらからどんどん遠ざかっていき、ある程度距離が確保された瞬間、一斉に逃げ始めた。
このまま追う選択肢もあるけど、今はひとまずおじさん達を守ったことを喜ぼう。
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