39 / 170
領地アルダ
<アルダ>の日常(2)・・祭りの準備と塔の管理者登録
しおりを挟む
翌日、俺は父さんの執務室に来ていた。
祭りの詳細、つまりは開催日時と、その際の警戒態勢を聞くためだ。
「父さん、昨日皆と領内を散歩して軽く顔合わせは済んでいるけど、全員に紹介できたわけではないんだ。以前話していた神獣達の領民への紹介を兼ねた祭り?をどうするのか教えてもらえる?」
「そうだな、今後はどのような状態になるかわからないが、あの程度の襲撃ではこの領地はびくともしないことが証明された。あの襲撃犯がどこの者かは分からないが、この領から離れる方向に撤収していったと報告を受けている。その方向はどうやら王都ではなさそうなので、そう考えると他の辺境伯からの連絡から王国自体が活動を開始するには少し時間があるはずだ。今後祭りなど楽しめる状況ではなくなるかもしれないので、早めに実施しておきたいと考えている。ジンはどう思う?」
そうか、今回の襲撃犯が使者の関係者ではないとすると、少し時間があるのは事実なのだろう。
「そうだね、今後の対応の準備もあるから、祭りは早い方が良いかな。領民皆が今の状況を知っているわけではないんでしょ?気兼ねなく楽しんでもらって、最後に状況を説明するのではどうだろう?」
実を言うと、昨日の散歩のときに大人から状況の具体的な確認をされており、ほぼ皆現状をある程度理解してはいるんだけど・・
「そうだな。では祭り自体は今日明日で準備して、明後日に一日開催するとしよう。基本的にはこの城から東西南北に延びる街道に出店をし、通常よりも割安で販売させる。補填はこちらで持つことにしよう。朝に開催の宣言をすることになると思うが、その時に皆を紹介すればいいだろう」
「わかった。その間の警備体制はどうするの?」
「そうだな、今後緊張が続くことを考えるとこの日位は近衛も含めて楽しんでもらいたいと思っている。ただ全員が警備から外れるわけにはいかないので、時間制で交代としよう」
と、あっさりと開催が決まった祭り。イメージは前世の出店?が沢山出る上に、店の商品は割安で購入できるためお得感満載な感じがする。
よし、そうすると2日程時間ができたので、魔界森の管理者権限について勉強しておこうと思う。
俺は現時点で種族変化による強大な力を得ているようなので、更に魔界森という新たな力?を得るような話をするためには、少し落ち着いて話を聞く必要があると考え、<神猫>の制御室に神獣+背後霊と転移した。
契約魔獣の4人は<アルダ>の警護だ。
ここなら周りを気にせず落ち着いて話ができるほか、力を試すのも危険がないからだ。
『いいえ、ジン様。力を試すのはしばらく控えて下さい。今のジン様が力を全開放してしまうと階層そのものが大ダメージを受け、いくら力を増した今の状態でも修復に膨大な時間が必要になります』
『あ、わかりました』
危ない危ない。同じことをして怒られたくないからな。
『では水晶さん、魔界森が管理個所になったとのことだけど、これに関連する機能上昇とかはあるのか教えてくれないか?』
『まず一番大きな変化として、ジン様が魔界森の管理者になったことです。この魔界森はご存じの通りかなり大きな森で、内部にも高Lvの魔獣が闊歩しています。そして魔界森の中央に、ここからは見ることができませんが5階建ての塔が存在しています。この5階層は、各4大地下迷宮と魔界森の一括管理を行える管理室となっています』
『よくわかったよ。とすると、今後の管理はその5階層に行けばいいってこと?』
『各地下迷宮の状態を確認して管理を行う手間を考えると、塔の5階層に来ていただき一括管理された方が良いと思います。現在のジン様は、実際には管理はされていないので、必要ないかもしれませんが・・』
イタタタタ・・
痛いところを最後についてきたな。
『そうだよね。で、そこの4階層まではどうなっているの?』
『現在何もない状態です。そもそもこの塔の内部にはジン様またはジン様が許可を出した者しか入ることができません。出入口というものは存在せず、塔の外周にある魔法陣により内部に入る仕組みですが、この時点でジン様の許可の有無により選別されます。もちろん塔外部からの攻撃や破壊、スキルによる侵入はできません。これは神の権能によるものですので何人たりとも破ることができないのです』
そうか。要するに各制御室をまとめたところという事だな。
そうすると、1階層から4階層に何もないというのが寂しいな。
大きさはどのくらいなのかなどわからないことがあるので一度見てみようか?
もし環境が良ければ、場合によっては<神龍>にいて貰っている竜神達に引っ越してもらってもいいかもしれない。
最終的には<アルダ>に住めるといいんだけどね・・
「皆、とりあえず塔の5階層に転移で行ってみようと思うんだけど・・」
『ジン様、塔の管理者正式登録が終わっていないため、塔内部に直接転移することは今のままではできません。塔外周に転移いただき、そこから魔法陣にのって5階層に行っていただき、管理者登録をお願いします』
そうだったよ。親切設計だけど最初だけはめんどくさいんだ。
「皆、さっきの、やっぱりなし!!初回は直接転移できないみたいなので、塔の外に転移しようと思う」
そうして俺たちは塔の外周に転移し、そのまま魔法陣にのり5階層まで行って管理者登録を行った。
ここの管理補助者は、最初に逢った神獣であるモモになってもらった。
1階層から4階層を見たが見事に何もなく、単純に広い空間があるだけだった。管理者権限で広さも含めて好きに変更できるようなのでしばらくは放置しようと思ったのだが、神獣の皆がそれぞれの階層を欲しいと言い出した。
4大地下迷宮の総合管理を行う場所だけに、拠点となりそうだからここに部屋が欲しいようだ。
部屋割りについては決めて貰うことにして、俺はラムと塔の外周を見てくることとした。
この時は珍しく皆はついてくるとは言ってこなかったのだ。
外周を見てると、塔と魔界森の間には1000メートル程の距離が離れており、その間には平原がある。その後は魔界森が続いている状況で、塔の一周すべて変わりはなかった。
あまり変化を起こしたくなかったので設定は基本的には変更しないこととしよう。面倒くさいとも言うが。
そういえば、魔獣は魔界森の外に出ないが内側にも入ってこない設定なっていた。
そんなことを考えていると、突然塔が激しく揺れた。
何事かと思い様子を見ると、再度激しく揺れたのだ。思わずラムと目があってしまった。
この短い間に2回もこのような状態になるとは何か内部で大事が起こったのだと思い、慌てて塔の5階層に戻った。
管理者登録しているので、魔法陣には乗らず直接だ。
と、そこには何故か神獣の4人が全てを統合した水晶さんの前でそろって正座しているのだ。しかもちょっと涙目・・
どんな状況かわからずに、水晶さんに話を聞くと・・・
4人は、誰が5階層に一番近い4階層に住む権利を得るかで軽い言い合いになったそうだ。
なぜ5階層に近い方が良いかというと、基本俺の場所が5階層となるから・・らしい。
そして彼女たちの軽い言い合いは、はっきり言って尋常ではない。
つまり、この言い合いという名のキャットファイトで層の一部が壊れたらしい。
これに怒った水晶さんが彼女たちを即呼び出し・・いや強制的に転移させ現在に至る・・と。
・・・何をしているんだ君たちは。内容的に悪い気はしないが、君たちの力が凄まじいことを理解しないといかんよ?
そう思いはしたが、とばっちりを食うのが嫌なので怒られる4人を静観することとした。
相変わらず長い、長~いお説教を終えた4人は涙目のまま水晶さんに謝っていた。
その間にどのような解決方法があるかラムと相談していた。そう、俺は時間を有効に使う、できる男なのだ。
「皆、階層を破壊してしまったのは良くなかったけど、俺の近くにいたいって気持ちは嬉しかったよ。そこで提案なんだけど、各層をそれぞれに割り当てるのではなくて、4階建ての層を4つ作る・・つまり4層を縦に4分割すればいいんじゃないかな?」
皆が はっ!!とした顔をした。
何故か水晶さんからもそのようなイメージが伝わってきたが・・
「「「「流石です。ジン(ご主人)様!!」」」」
そうして、知らず知らずのうちに訪れた魔界森最大の危機は、無事クリアできたのであった。
祭りの詳細、つまりは開催日時と、その際の警戒態勢を聞くためだ。
「父さん、昨日皆と領内を散歩して軽く顔合わせは済んでいるけど、全員に紹介できたわけではないんだ。以前話していた神獣達の領民への紹介を兼ねた祭り?をどうするのか教えてもらえる?」
「そうだな、今後はどのような状態になるかわからないが、あの程度の襲撃ではこの領地はびくともしないことが証明された。あの襲撃犯がどこの者かは分からないが、この領から離れる方向に撤収していったと報告を受けている。その方向はどうやら王都ではなさそうなので、そう考えると他の辺境伯からの連絡から王国自体が活動を開始するには少し時間があるはずだ。今後祭りなど楽しめる状況ではなくなるかもしれないので、早めに実施しておきたいと考えている。ジンはどう思う?」
そうか、今回の襲撃犯が使者の関係者ではないとすると、少し時間があるのは事実なのだろう。
「そうだね、今後の対応の準備もあるから、祭りは早い方が良いかな。領民皆が今の状況を知っているわけではないんでしょ?気兼ねなく楽しんでもらって、最後に状況を説明するのではどうだろう?」
実を言うと、昨日の散歩のときに大人から状況の具体的な確認をされており、ほぼ皆現状をある程度理解してはいるんだけど・・
「そうだな。では祭り自体は今日明日で準備して、明後日に一日開催するとしよう。基本的にはこの城から東西南北に延びる街道に出店をし、通常よりも割安で販売させる。補填はこちらで持つことにしよう。朝に開催の宣言をすることになると思うが、その時に皆を紹介すればいいだろう」
「わかった。その間の警備体制はどうするの?」
「そうだな、今後緊張が続くことを考えるとこの日位は近衛も含めて楽しんでもらいたいと思っている。ただ全員が警備から外れるわけにはいかないので、時間制で交代としよう」
と、あっさりと開催が決まった祭り。イメージは前世の出店?が沢山出る上に、店の商品は割安で購入できるためお得感満載な感じがする。
よし、そうすると2日程時間ができたので、魔界森の管理者権限について勉強しておこうと思う。
俺は現時点で種族変化による強大な力を得ているようなので、更に魔界森という新たな力?を得るような話をするためには、少し落ち着いて話を聞く必要があると考え、<神猫>の制御室に神獣+背後霊と転移した。
契約魔獣の4人は<アルダ>の警護だ。
ここなら周りを気にせず落ち着いて話ができるほか、力を試すのも危険がないからだ。
『いいえ、ジン様。力を試すのはしばらく控えて下さい。今のジン様が力を全開放してしまうと階層そのものが大ダメージを受け、いくら力を増した今の状態でも修復に膨大な時間が必要になります』
『あ、わかりました』
危ない危ない。同じことをして怒られたくないからな。
『では水晶さん、魔界森が管理個所になったとのことだけど、これに関連する機能上昇とかはあるのか教えてくれないか?』
『まず一番大きな変化として、ジン様が魔界森の管理者になったことです。この魔界森はご存じの通りかなり大きな森で、内部にも高Lvの魔獣が闊歩しています。そして魔界森の中央に、ここからは見ることができませんが5階建ての塔が存在しています。この5階層は、各4大地下迷宮と魔界森の一括管理を行える管理室となっています』
『よくわかったよ。とすると、今後の管理はその5階層に行けばいいってこと?』
『各地下迷宮の状態を確認して管理を行う手間を考えると、塔の5階層に来ていただき一括管理された方が良いと思います。現在のジン様は、実際には管理はされていないので、必要ないかもしれませんが・・』
イタタタタ・・
痛いところを最後についてきたな。
『そうだよね。で、そこの4階層まではどうなっているの?』
『現在何もない状態です。そもそもこの塔の内部にはジン様またはジン様が許可を出した者しか入ることができません。出入口というものは存在せず、塔の外周にある魔法陣により内部に入る仕組みですが、この時点でジン様の許可の有無により選別されます。もちろん塔外部からの攻撃や破壊、スキルによる侵入はできません。これは神の権能によるものですので何人たりとも破ることができないのです』
そうか。要するに各制御室をまとめたところという事だな。
そうすると、1階層から4階層に何もないというのが寂しいな。
大きさはどのくらいなのかなどわからないことがあるので一度見てみようか?
もし環境が良ければ、場合によっては<神龍>にいて貰っている竜神達に引っ越してもらってもいいかもしれない。
最終的には<アルダ>に住めるといいんだけどね・・
「皆、とりあえず塔の5階層に転移で行ってみようと思うんだけど・・」
『ジン様、塔の管理者正式登録が終わっていないため、塔内部に直接転移することは今のままではできません。塔外周に転移いただき、そこから魔法陣にのって5階層に行っていただき、管理者登録をお願いします』
そうだったよ。親切設計だけど最初だけはめんどくさいんだ。
「皆、さっきの、やっぱりなし!!初回は直接転移できないみたいなので、塔の外に転移しようと思う」
そうして俺たちは塔の外周に転移し、そのまま魔法陣にのり5階層まで行って管理者登録を行った。
ここの管理補助者は、最初に逢った神獣であるモモになってもらった。
1階層から4階層を見たが見事に何もなく、単純に広い空間があるだけだった。管理者権限で広さも含めて好きに変更できるようなのでしばらくは放置しようと思ったのだが、神獣の皆がそれぞれの階層を欲しいと言い出した。
4大地下迷宮の総合管理を行う場所だけに、拠点となりそうだからここに部屋が欲しいようだ。
部屋割りについては決めて貰うことにして、俺はラムと塔の外周を見てくることとした。
この時は珍しく皆はついてくるとは言ってこなかったのだ。
外周を見てると、塔と魔界森の間には1000メートル程の距離が離れており、その間には平原がある。その後は魔界森が続いている状況で、塔の一周すべて変わりはなかった。
あまり変化を起こしたくなかったので設定は基本的には変更しないこととしよう。面倒くさいとも言うが。
そういえば、魔獣は魔界森の外に出ないが内側にも入ってこない設定なっていた。
そんなことを考えていると、突然塔が激しく揺れた。
何事かと思い様子を見ると、再度激しく揺れたのだ。思わずラムと目があってしまった。
この短い間に2回もこのような状態になるとは何か内部で大事が起こったのだと思い、慌てて塔の5階層に戻った。
管理者登録しているので、魔法陣には乗らず直接だ。
と、そこには何故か神獣の4人が全てを統合した水晶さんの前でそろって正座しているのだ。しかもちょっと涙目・・
どんな状況かわからずに、水晶さんに話を聞くと・・・
4人は、誰が5階層に一番近い4階層に住む権利を得るかで軽い言い合いになったそうだ。
なぜ5階層に近い方が良いかというと、基本俺の場所が5階層となるから・・らしい。
そして彼女たちの軽い言い合いは、はっきり言って尋常ではない。
つまり、この言い合いという名のキャットファイトで層の一部が壊れたらしい。
これに怒った水晶さんが彼女たちを即呼び出し・・いや強制的に転移させ現在に至る・・と。
・・・何をしているんだ君たちは。内容的に悪い気はしないが、君たちの力が凄まじいことを理解しないといかんよ?
そう思いはしたが、とばっちりを食うのが嫌なので怒られる4人を静観することとした。
相変わらず長い、長~いお説教を終えた4人は涙目のまま水晶さんに謝っていた。
その間にどのような解決方法があるかラムと相談していた。そう、俺は時間を有効に使う、できる男なのだ。
「皆、階層を破壊してしまったのは良くなかったけど、俺の近くにいたいって気持ちは嬉しかったよ。そこで提案なんだけど、各層をそれぞれに割り当てるのではなくて、4階建ての層を4つ作る・・つまり4層を縦に4分割すればいいんじゃないかな?」
皆が はっ!!とした顔をした。
何故か水晶さんからもそのようなイメージが伝わってきたが・・
「「「「流石です。ジン(ご主人)様!!」」」」
そうして、知らず知らずのうちに訪れた魔界森最大の危機は、無事クリアできたのであった。
0
あなたにおすすめの小説
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる