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大同盟
大同盟の交流・・(26)大会2日目 終了後
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大会2日目の試合がすべて終了し、一旦王都にある王城に戻って休んだ。
闘技場周りの出店、闘技場で行われた素晴らしい戦いに、<アルダ王国>の国民は元より、同盟各国から来てくれている人々も大満足頂けたはずだ。
そして翌日早朝から幹部達と、昨日の感想、今日の懸案事項や動きについて打ち合わせを行っている。
幻獣達や、護衛についてくれていた近衛達も、交代で闘技場周りの出店を堪能することができている。
やはり一番話題に出てくるのは<ベネチカット王国>の疑似観光!
だが、この空中遊覧型の疑似観光は、<神狼>の町にある闘技場前でしか経験することができないのが残念だ。必要な道具が足りずに、ここにしか出店できなかったために、こうなってしまっている。
しかし、この模擬観光、<フラウス王国>や<ゴルデア王国>の技術供与があったとしても、素晴らしい出来栄えだったのだ。
来場者を楽しませる方法が素晴らしいし、記憶に残る為、今後現実的に<ベネチカット王国>の集客に大きく寄与できるだろう。
と、そこで、ウェインに【諜報部隊】のメンバーから連絡が入ったそうで、一旦会話から抜けて席を外した。
まもなく席に戻ってきたが、報告が俺達の予想の上を言っていた。
そう、あの<シータ王国>のドルロイ王が、奥の手を展開したようなのだ。
丁度幹部全員が在籍している為、この場で報告と対策を考えることとした。
「ウェイン、早速今掴んでいる情報を教えてくれ」
「承知しました。【諜報部隊】隊員からの報告によりますと、現在<シータ王国>に潜入している者からの報告になりますが、<シータ王国>のドルロイが、異世界からの召喚術を決行したようなのです。と言うのも、その召喚によってこの世界に来た者の一名と接触したようで、その者が言うには合計6名の異世界召喚術を決行したようです。この情報から、明らかにドルロイはまだ<アルダ王国>への侵攻をあきらめていないように見えるため、至急本人と接触し情報を得ると共に、ドルロイを捕獲・連行してきます」
あの時、止めを刺さなかったのが悔やまれる。次はないと警告しておいたのだが・・もしまたこちらに被害を出すようなことをしたら、確実に止めを出す必要があるだろう。
父さんがウェインに指示をだす。
「ウェインよ、至急その者と接触して情報を得てくれ。6名召喚と言っていたが、その者は1名なのか?また、その者は<アルダ王国>に対して無害なのかは最低でも今この場で確認させて報告してくれ」
「・・・その召喚されたものは一名でおり、既に魔道具によるチェックも問題なかったようで<アルダ王国>に害意はないそうです。参考までに、<アルダ王国>に来ることを望んでおり、年はジン様と同じ程度、男性との事です」
「わかった。では早速その者と接触後、ドルロイを連れて来てくれ」
「承知しました。それでは」
そういい、ウェインは<転移>していった。
「モモ、ドルロイの行動はどう思う?宝物庫では俺達に害を与える可能性がある物はあそこにある物が全てと言った。真偽も確認した上での回答なので間違いないはずだが?」
「わかりません。ただ、召喚の理由を考えると、<シータ王国>の復興の為に召喚したのではなく、<アルダ王国>に対しての戦力として召喚したと考える方が妥当だと思います。シロは何かわかりますか?」
「おそらくですが、ドルロイ自身が何かのアイテムを身に着けていたのではないでしょうか?その場合は、あの時点では全てのアイテムは宝物庫に存在していることになりますし・・悪知恵の働きそうな王でしたから」
なるほど、それならばあの場で嘘は言っていないことになる。
確かに俺が質問した瞬間には、<アルダ王国>に対して害を与えるアイテムはあの宝物庫の中に全てがあった。
してやられたと言う所か。
程無くして、ウェインよりエレノアを現場に来させるように依頼が来た。
ウェイン自体はドルロイの捕獲に向かい、エレノアが<転移>で召喚者を連れてくるためだそうだ。
もちろん許可を出し、即この場からエレノアも<転移>でいなくなった。
「ジンよ、いきなり召喚されて異界の地に来た右も左もわからぬ若者が、私のように王といきなり謁見などとなると心労が多いだろう。年が近いという事らしいので、お前がまずはあってくれないか?護衛はラム、そして神獣の皆、更には幻獣部隊がいれば問題ないだろう」
「わかったよ。じゃあとりあえず謁見の間に行ってくるね」
そして皆と謁見の間に移動し、話をしながら召喚者を待った。もちろん玉座には座っていないよ。
「異世界の召喚者って、もし本当・・いや、真偽のマジックアイテムを使って確認しているはずだから本当なのだろう。でも異世界と言っても広いと思うんだ。どこの世界から来たんだろう。もし、もしもだよ?俺達がいた世界から来た人だったら、色々聞けるんじゃないかな」
「そうですね、そうだとすると、とても楽しそうですね。でも、時間軸はどの様になっているかわかりません。私達は、ご主人様がこちらの世界に来ていただけるまでは100年の時を過ごしています。なので、仮に日本から来た方だとしても、どの時代から来た方かは・・同じ時代の方だと良いのですが」
そうだった。同じ時代から転生した俺達も100年以上こっちの世界に来るタイミングがずれていたんだ。
「どの時代だったとしても、いや、かなり昔だと話が全く通じないかもしれないけど、ある程度近代的な時代に生まれて来てくれた人であれば、時間をかけずに仲良くなれるんじゃないかな。・・しまった!髪の毛の色や目の色を聞いておくんだった。そうすれば少なくとも大体の国は想像できたのに!!」
「ジン、もうすぐ会えるんだから、今更しょうがないでしょ?」
「トーカの言う通りよ、もうちょっとの我慢ね」
トーカとソラが俺を落ち着かせてくれた。
すると、護衛の位置にいる幻獣のユフロから、エレノアが召喚者と共に入国門に到着した旨連絡してくれた。
いよいよだ。どんな挨拶が良いかな。
きっとかなり緊張しているだろう。場合によっては命の危険さえも感じているかもしれない。なるべく友好的に、緊張を解く感じで行かないと。
俺が逆の立場なら、ここにいる絶世の美女に囲まれている時点で緊張マックスだが・・・
でも、もしもかなりのイケメンだったら、そして、あのクズの北野のような奴だったら・・いやいや、魔道具のチェックも終わっているし問題ないはずだ。
なんだか俺も緊張して考えが纏まらない。
神獣の4人にが優しく俺を包んでくれて落ち着きを取り戻したところで、いよいよ召喚者を連れてエレノアが謁見の部屋の前の扉までやってきた。
そして扉を開いて入ってくる。
その者を見て、俺と神獣の4人は完全に思考が停止してしまった。
おそらくそんな俺達を見ている幻獣の皆は、若干動揺しているだろう。
しかし、俺達の思考が停止するのもしょうがない。前の世界で唯一と言っていい親友である斎藤雄二がそこにいたのだから・・・
何故か不思議なハチマキ・・男とプリントされている物をしているが、こいつは俺を励まそうとするときは何故か不思議なアイテムをプレゼントしてくれていた。
そして、決して自分はそのようなアイテムをつけないのだ。唯一着けるのは、俺に渡す直前までつけるくらいで、普段どんなもの・・たとえ目立たない物でもつけていることは見たことがない。
そう考えると、この何とも言えないハチマキは俺に渡すために準備していた物のはずだ。
俺の前世での唯一と言っていい心残り。大親友が何の因果かドルロイの再度の悪だくみに巻き込まれてしまったのだが、結果的に俺達の再開の一助となったのだ。
こうして俺達は、想像もしない世界で運命的な再開を果たした。
この世界では雄二はユージになっているらしいが、このユージをここまで連れて来てくれた・・いや、ユージをここに来るきっかけを与えてくれたのは、【諜報部隊】の猫獣人であるキャムで、ユージと一緒に同行してきてくれている。
ウェインの計らいで、少しでも慣れた人が同席する方が良いだろうとの事で、一時任務を中断して同行してくれているそうなのだ。
キャムよ、よくやった!!
闘技場周りの出店、闘技場で行われた素晴らしい戦いに、<アルダ王国>の国民は元より、同盟各国から来てくれている人々も大満足頂けたはずだ。
そして翌日早朝から幹部達と、昨日の感想、今日の懸案事項や動きについて打ち合わせを行っている。
幻獣達や、護衛についてくれていた近衛達も、交代で闘技場周りの出店を堪能することができている。
やはり一番話題に出てくるのは<ベネチカット王国>の疑似観光!
だが、この空中遊覧型の疑似観光は、<神狼>の町にある闘技場前でしか経験することができないのが残念だ。必要な道具が足りずに、ここにしか出店できなかったために、こうなってしまっている。
しかし、この模擬観光、<フラウス王国>や<ゴルデア王国>の技術供与があったとしても、素晴らしい出来栄えだったのだ。
来場者を楽しませる方法が素晴らしいし、記憶に残る為、今後現実的に<ベネチカット王国>の集客に大きく寄与できるだろう。
と、そこで、ウェインに【諜報部隊】のメンバーから連絡が入ったそうで、一旦会話から抜けて席を外した。
まもなく席に戻ってきたが、報告が俺達の予想の上を言っていた。
そう、あの<シータ王国>のドルロイ王が、奥の手を展開したようなのだ。
丁度幹部全員が在籍している為、この場で報告と対策を考えることとした。
「ウェイン、早速今掴んでいる情報を教えてくれ」
「承知しました。【諜報部隊】隊員からの報告によりますと、現在<シータ王国>に潜入している者からの報告になりますが、<シータ王国>のドルロイが、異世界からの召喚術を決行したようなのです。と言うのも、その召喚によってこの世界に来た者の一名と接触したようで、その者が言うには合計6名の異世界召喚術を決行したようです。この情報から、明らかにドルロイはまだ<アルダ王国>への侵攻をあきらめていないように見えるため、至急本人と接触し情報を得ると共に、ドルロイを捕獲・連行してきます」
あの時、止めを刺さなかったのが悔やまれる。次はないと警告しておいたのだが・・もしまたこちらに被害を出すようなことをしたら、確実に止めを出す必要があるだろう。
父さんがウェインに指示をだす。
「ウェインよ、至急その者と接触して情報を得てくれ。6名召喚と言っていたが、その者は1名なのか?また、その者は<アルダ王国>に対して無害なのかは最低でも今この場で確認させて報告してくれ」
「・・・その召喚されたものは一名でおり、既に魔道具によるチェックも問題なかったようで<アルダ王国>に害意はないそうです。参考までに、<アルダ王国>に来ることを望んでおり、年はジン様と同じ程度、男性との事です」
「わかった。では早速その者と接触後、ドルロイを連れて来てくれ」
「承知しました。それでは」
そういい、ウェインは<転移>していった。
「モモ、ドルロイの行動はどう思う?宝物庫では俺達に害を与える可能性がある物はあそこにある物が全てと言った。真偽も確認した上での回答なので間違いないはずだが?」
「わかりません。ただ、召喚の理由を考えると、<シータ王国>の復興の為に召喚したのではなく、<アルダ王国>に対しての戦力として召喚したと考える方が妥当だと思います。シロは何かわかりますか?」
「おそらくですが、ドルロイ自身が何かのアイテムを身に着けていたのではないでしょうか?その場合は、あの時点では全てのアイテムは宝物庫に存在していることになりますし・・悪知恵の働きそうな王でしたから」
なるほど、それならばあの場で嘘は言っていないことになる。
確かに俺が質問した瞬間には、<アルダ王国>に対して害を与えるアイテムはあの宝物庫の中に全てがあった。
してやられたと言う所か。
程無くして、ウェインよりエレノアを現場に来させるように依頼が来た。
ウェイン自体はドルロイの捕獲に向かい、エレノアが<転移>で召喚者を連れてくるためだそうだ。
もちろん許可を出し、即この場からエレノアも<転移>でいなくなった。
「ジンよ、いきなり召喚されて異界の地に来た右も左もわからぬ若者が、私のように王といきなり謁見などとなると心労が多いだろう。年が近いという事らしいので、お前がまずはあってくれないか?護衛はラム、そして神獣の皆、更には幻獣部隊がいれば問題ないだろう」
「わかったよ。じゃあとりあえず謁見の間に行ってくるね」
そして皆と謁見の間に移動し、話をしながら召喚者を待った。もちろん玉座には座っていないよ。
「異世界の召喚者って、もし本当・・いや、真偽のマジックアイテムを使って確認しているはずだから本当なのだろう。でも異世界と言っても広いと思うんだ。どこの世界から来たんだろう。もし、もしもだよ?俺達がいた世界から来た人だったら、色々聞けるんじゃないかな」
「そうですね、そうだとすると、とても楽しそうですね。でも、時間軸はどの様になっているかわかりません。私達は、ご主人様がこちらの世界に来ていただけるまでは100年の時を過ごしています。なので、仮に日本から来た方だとしても、どの時代から来た方かは・・同じ時代の方だと良いのですが」
そうだった。同じ時代から転生した俺達も100年以上こっちの世界に来るタイミングがずれていたんだ。
「どの時代だったとしても、いや、かなり昔だと話が全く通じないかもしれないけど、ある程度近代的な時代に生まれて来てくれた人であれば、時間をかけずに仲良くなれるんじゃないかな。・・しまった!髪の毛の色や目の色を聞いておくんだった。そうすれば少なくとも大体の国は想像できたのに!!」
「ジン、もうすぐ会えるんだから、今更しょうがないでしょ?」
「トーカの言う通りよ、もうちょっとの我慢ね」
トーカとソラが俺を落ち着かせてくれた。
すると、護衛の位置にいる幻獣のユフロから、エレノアが召喚者と共に入国門に到着した旨連絡してくれた。
いよいよだ。どんな挨拶が良いかな。
きっとかなり緊張しているだろう。場合によっては命の危険さえも感じているかもしれない。なるべく友好的に、緊張を解く感じで行かないと。
俺が逆の立場なら、ここにいる絶世の美女に囲まれている時点で緊張マックスだが・・・
でも、もしもかなりのイケメンだったら、そして、あのクズの北野のような奴だったら・・いやいや、魔道具のチェックも終わっているし問題ないはずだ。
なんだか俺も緊張して考えが纏まらない。
神獣の4人にが優しく俺を包んでくれて落ち着きを取り戻したところで、いよいよ召喚者を連れてエレノアが謁見の部屋の前の扉までやってきた。
そして扉を開いて入ってくる。
その者を見て、俺と神獣の4人は完全に思考が停止してしまった。
おそらくそんな俺達を見ている幻獣の皆は、若干動揺しているだろう。
しかし、俺達の思考が停止するのもしょうがない。前の世界で唯一と言っていい親友である斎藤雄二がそこにいたのだから・・・
何故か不思議なハチマキ・・男とプリントされている物をしているが、こいつは俺を励まそうとするときは何故か不思議なアイテムをプレゼントしてくれていた。
そして、決して自分はそのようなアイテムをつけないのだ。唯一着けるのは、俺に渡す直前までつけるくらいで、普段どんなもの・・たとえ目立たない物でもつけていることは見たことがない。
そう考えると、この何とも言えないハチマキは俺に渡すために準備していた物のはずだ。
俺の前世での唯一と言っていい心残り。大親友が何の因果かドルロイの再度の悪だくみに巻き込まれてしまったのだが、結果的に俺達の再開の一助となったのだ。
こうして俺達は、想像もしない世界で運命的な再開を果たした。
この世界では雄二はユージになっているらしいが、このユージをここまで連れて来てくれた・・いや、ユージをここに来るきっかけを与えてくれたのは、【諜報部隊】の猫獣人であるキャムで、ユージと一緒に同行してきてくれている。
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