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最後の戦い
ジンと悠里の状況
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トーカとソラの報告によれば、北野、斎藤、ドルロイはモモと共に<シータ王国>の王城方向に向かっているとの事。
そして、その会話の中で<神狼>の地下迷宮については、あいつらも侵入できていないことが確認できた。
そのため、辺境北伯領にある他の地下迷宮を攻略するようなのだ。
一安心ではある。だが、水晶さんと連絡がつかない以上地下迷宮に異常が起こっているのは間違いない。これは早急に現状の把握と必要に応じて対策を行う必要がある。
そして、ソラはあいつらを継続して偵察し、トーカはその場に残された悠里を遠距離から監視している状況だ。
北野達は確実にこの場から離れて行っているので、罠ではないだろう。万が一に罠だったとしても、今の状態の戦力ならば問題なく排除することができると考えている。
ソラによれば、ドルロイが北野に対して悠里をあの場に残していいのか確認したらしいが、その回答が、
「もう飽きた」
だそうだ。
きっと北野は悠里の元には戻るつもりはないのだろう。このことからも、この状態が何らかの罠である可能性はほぼないということが判断できる。
逆に言うと、北野は今悠里のいるあたりには近づかないということではないだろうか・・
これは何かあった時のための安全地帯として記憶の片隅に入れておこう。
しかしこの状況・・なんだか切ない、やるせない気持ちになる。
悠里には裏切られ、命まで奪われそうになったが、以前はとても良くしてくれていたのだ。
特に前世の父さんまでいなくなってしまった直後には、本当に世話になった。
そう思っていると、ユージとキャムがやってきた。
「お、よしよし普通になったじゃないか。アレ?トーカちゃんは?」
「ああ、トーカも向こうの偵察に一時的だが行ってもらってるよ」
「何かあったのか?」
流石は猫耳好きのユージだ。キャムの猫耳のおかげでユージのなんちゃって第六感の精度も上がっているのではないだろうか。
その証拠に、今キャムは猫耳を髪の毛で隠していない。その猫耳をユージはチラッチラッと、俺と話をしながらも見ているのだ。
こんな親友を見ると、俺の心も随分と癒される・・・訳ないだろ!!
ま、そんなくだらないことはどうでもいい。
「ああ、実は悠里は北野に捨てられたようなんだ。幻獣部隊の最後の攻撃で悠里は腕を複雑骨折しているようで、その辺の魔獣にはやられることはないだろうけど、俺達には手も足もだないだろうな。それをわかってて北野は捨てた」
「そうか・・悠里の今後の処遇についてはダン王とも相談したらどうだ?っとそうだった。会議があるからジンも顔を出せそうな状況なら無理のない程度に連れて来てくれ・・とダン王に頼まれて迎えに来たんだよ。その様子なら大丈夫だな」
もちろん問題ない。
だが、悠里の処遇か・・どうするべきか。
普通に考えたら断罪するのが良いだろう。万が一再度北野の戦力になってしまったら面倒だ。
今ならモモを抑え込めれば、特殊能力持ちは実質<心身操作>を持つ北野だけなのだ。あいつが操作し得る限界はギリギリ<SS:聖級>であることがわかっている。つまり、俺達<SSS:神級>であれば操作を受けることなく踏みつぶせるのだ。
そこに悠里の<重力魔法>が加わってしまうと少々厄介だ。
そうなると、最善策は分かっているんだ。でも、こんな状況・・・俺の心が少し弱ってしまっているからだろうか、優しかったころの悠里が思い浮かんでしまい厳しい決断をすることを躊躇してしまっている。
悩んでいると、シロが俺を優しく包んでくれて、レイラもおずおずと寄り添ってくれる。
シロは俺にこう伝えてきた。
「ジンの思うとおりに行動すればいいと思いますよ。私たちは常にあなたと考えを共にし、行動も共にする者なのですから。もしその結果失敗したら一緒に悩みましょう」
更にユージからも、
「ジン、何を悩んでるのか大体わかる。お前はなんだかんだ言って冷酷にはなり切れないんだよ。きっと悠里のことだろ?あそこまで日本でも性格が変わるとは思わなかった。きっと俺を含めた召喚されたやつらは、潜在的な能力か願望がこの世界の能力になっているんだと思うんだ。とすると、北野の<心身操作>はあいつが日本にいたころから持っているとも考えられる。なんて言ったっけ、マインドコントロールだ。きっと悠里はその影響を大きく受けた結果、性格が激変したんじゃないかと思っている。だが、だからと言って今までの行いを全部許すとなるとそれも違う。でもな、俺、いや俺達はお前の意見を最大限尊重するぞ」
「流石はユージ、俺の考えなんてお見通しか。でも、お前の推測面白いな。潜在的な能力か・・確かに北野は<心身操作>はお手の物だったな。とすると他の<強制隷属><魔力強奪><反射攻撃><重力魔法><光術>はどうなんだ?」
「<強制隷属>は、誰かを強制的に支配したいクズが考えそうなことだ。実際にあのクズが気に入った女にしつこく言い寄っているのを見たことが何度もある。俺から見たら、本当に誘拐でもしそうな勢いだったぞ。そして<魔力強奪>は、日本に魔力はないからな。きっとこれも何かを強制的に強奪したいクズの希望だろう。こいつもカツアゲはしょっちゅうしていたし、自転車泥棒なんかもしていたな。<反射攻撃>は、北野の金魚の糞になる前は結構陰で虐められていたから、やり返したい願望があったんだろうな。そう考えると、本当に屑ばっかりだな。そして悠里の<重力魔法>・・・これは本当に推測だが、仲の良かった頃、あいつ結構体重気にしていただろ?それだな」
なぜか最後だけ微妙な感じだが、言っていることは理論的だ。
確かに<重力魔法>によって体重も見かけ上?操作できるだろう。
「・・・・なんだそりゃ。でも全員絶対に違うとは言い切れない微妙なところだな。ところで、なんでおまえの分だけ外してるんだ。ユージの<光術>は何の潜在能力か願望なんだ?」
「おい、ここで言わせるか?まあ良いだろう。もうキャムには話しているしな。俺はな、はっきり言って猫耳が大好きだ。日本でそんな事を言うとドン引きされるので大っぴらにしていないが・・いやお前には言ってたがな。そんな俺は、猫カフェやらメイドカフェやら本当は行きたくってしょうがなかったんだ。でも恥ずかしくて・・・お金もなかったし、ばれずに行ければなんて素敵だろう・・と思っていたら、姿を隠せるこの能力を得たんだ。どうだ!!素晴らしいだろう。この実体験も、この俺の素晴らしい推理を裏付ける一つの根拠なのだ。フハハハハ」
キャムにメイドカフェとか説明したのかよ?ちょっと引くぞ。
でもこれこそがユージだ。確かにこの話を聞くと日本にいたころの潜在的な何かがこの世界で得た能力に影響しているのは強ち間違いではないだろう。
キャムも、何だかよくわからないが嬉しそうにしているのでいいか。
というよりも、こいつらいつの間にか親密になりすぎている気がするのだが・・
「ユージの推理、何だか正しい気がしてきたぞ。根拠は一部情けないけどな。よし、お前の少々くだらない話で目が冴えた。父さんを待たせるのもなんだしそろそろ行くか?」
「おう!」
こうして俺達は円卓の間に向かうために、王都に<転移>した。
王都は厳戒態勢が解除されていないので、人はおらず、あの祭りでごった返した状況から一変してしまい非常に寂しい雰囲気だ。
そして王城に入り円卓の間に行くと、全員俺の心配を口々にしてくれた。
やはりこの<アルダ王国>は俺の住む世界、守るべき国、そして家族なのだ。
そして、その会話の中で<神狼>の地下迷宮については、あいつらも侵入できていないことが確認できた。
そのため、辺境北伯領にある他の地下迷宮を攻略するようなのだ。
一安心ではある。だが、水晶さんと連絡がつかない以上地下迷宮に異常が起こっているのは間違いない。これは早急に現状の把握と必要に応じて対策を行う必要がある。
そして、ソラはあいつらを継続して偵察し、トーカはその場に残された悠里を遠距離から監視している状況だ。
北野達は確実にこの場から離れて行っているので、罠ではないだろう。万が一に罠だったとしても、今の状態の戦力ならば問題なく排除することができると考えている。
ソラによれば、ドルロイが北野に対して悠里をあの場に残していいのか確認したらしいが、その回答が、
「もう飽きた」
だそうだ。
きっと北野は悠里の元には戻るつもりはないのだろう。このことからも、この状態が何らかの罠である可能性はほぼないということが判断できる。
逆に言うと、北野は今悠里のいるあたりには近づかないということではないだろうか・・
これは何かあった時のための安全地帯として記憶の片隅に入れておこう。
しかしこの状況・・なんだか切ない、やるせない気持ちになる。
悠里には裏切られ、命まで奪われそうになったが、以前はとても良くしてくれていたのだ。
特に前世の父さんまでいなくなってしまった直後には、本当に世話になった。
そう思っていると、ユージとキャムがやってきた。
「お、よしよし普通になったじゃないか。アレ?トーカちゃんは?」
「ああ、トーカも向こうの偵察に一時的だが行ってもらってるよ」
「何かあったのか?」
流石は猫耳好きのユージだ。キャムの猫耳のおかげでユージのなんちゃって第六感の精度も上がっているのではないだろうか。
その証拠に、今キャムは猫耳を髪の毛で隠していない。その猫耳をユージはチラッチラッと、俺と話をしながらも見ているのだ。
こんな親友を見ると、俺の心も随分と癒される・・・訳ないだろ!!
ま、そんなくだらないことはどうでもいい。
「ああ、実は悠里は北野に捨てられたようなんだ。幻獣部隊の最後の攻撃で悠里は腕を複雑骨折しているようで、その辺の魔獣にはやられることはないだろうけど、俺達には手も足もだないだろうな。それをわかってて北野は捨てた」
「そうか・・悠里の今後の処遇についてはダン王とも相談したらどうだ?っとそうだった。会議があるからジンも顔を出せそうな状況なら無理のない程度に連れて来てくれ・・とダン王に頼まれて迎えに来たんだよ。その様子なら大丈夫だな」
もちろん問題ない。
だが、悠里の処遇か・・どうするべきか。
普通に考えたら断罪するのが良いだろう。万が一再度北野の戦力になってしまったら面倒だ。
今ならモモを抑え込めれば、特殊能力持ちは実質<心身操作>を持つ北野だけなのだ。あいつが操作し得る限界はギリギリ<SS:聖級>であることがわかっている。つまり、俺達<SSS:神級>であれば操作を受けることなく踏みつぶせるのだ。
そこに悠里の<重力魔法>が加わってしまうと少々厄介だ。
そうなると、最善策は分かっているんだ。でも、こんな状況・・・俺の心が少し弱ってしまっているからだろうか、優しかったころの悠里が思い浮かんでしまい厳しい決断をすることを躊躇してしまっている。
悩んでいると、シロが俺を優しく包んでくれて、レイラもおずおずと寄り添ってくれる。
シロは俺にこう伝えてきた。
「ジンの思うとおりに行動すればいいと思いますよ。私たちは常にあなたと考えを共にし、行動も共にする者なのですから。もしその結果失敗したら一緒に悩みましょう」
更にユージからも、
「ジン、何を悩んでるのか大体わかる。お前はなんだかんだ言って冷酷にはなり切れないんだよ。きっと悠里のことだろ?あそこまで日本でも性格が変わるとは思わなかった。きっと俺を含めた召喚されたやつらは、潜在的な能力か願望がこの世界の能力になっているんだと思うんだ。とすると、北野の<心身操作>はあいつが日本にいたころから持っているとも考えられる。なんて言ったっけ、マインドコントロールだ。きっと悠里はその影響を大きく受けた結果、性格が激変したんじゃないかと思っている。だが、だからと言って今までの行いを全部許すとなるとそれも違う。でもな、俺、いや俺達はお前の意見を最大限尊重するぞ」
「流石はユージ、俺の考えなんてお見通しか。でも、お前の推測面白いな。潜在的な能力か・・確かに北野は<心身操作>はお手の物だったな。とすると他の<強制隷属><魔力強奪><反射攻撃><重力魔法><光術>はどうなんだ?」
「<強制隷属>は、誰かを強制的に支配したいクズが考えそうなことだ。実際にあのクズが気に入った女にしつこく言い寄っているのを見たことが何度もある。俺から見たら、本当に誘拐でもしそうな勢いだったぞ。そして<魔力強奪>は、日本に魔力はないからな。きっとこれも何かを強制的に強奪したいクズの希望だろう。こいつもカツアゲはしょっちゅうしていたし、自転車泥棒なんかもしていたな。<反射攻撃>は、北野の金魚の糞になる前は結構陰で虐められていたから、やり返したい願望があったんだろうな。そう考えると、本当に屑ばっかりだな。そして悠里の<重力魔法>・・・これは本当に推測だが、仲の良かった頃、あいつ結構体重気にしていただろ?それだな」
なぜか最後だけ微妙な感じだが、言っていることは理論的だ。
確かに<重力魔法>によって体重も見かけ上?操作できるだろう。
「・・・・なんだそりゃ。でも全員絶対に違うとは言い切れない微妙なところだな。ところで、なんでおまえの分だけ外してるんだ。ユージの<光術>は何の潜在能力か願望なんだ?」
「おい、ここで言わせるか?まあ良いだろう。もうキャムには話しているしな。俺はな、はっきり言って猫耳が大好きだ。日本でそんな事を言うとドン引きされるので大っぴらにしていないが・・いやお前には言ってたがな。そんな俺は、猫カフェやらメイドカフェやら本当は行きたくってしょうがなかったんだ。でも恥ずかしくて・・・お金もなかったし、ばれずに行ければなんて素敵だろう・・と思っていたら、姿を隠せるこの能力を得たんだ。どうだ!!素晴らしいだろう。この実体験も、この俺の素晴らしい推理を裏付ける一つの根拠なのだ。フハハハハ」
キャムにメイドカフェとか説明したのかよ?ちょっと引くぞ。
でもこれこそがユージだ。確かにこの話を聞くと日本にいたころの潜在的な何かがこの世界で得た能力に影響しているのは強ち間違いではないだろう。
キャムも、何だかよくわからないが嬉しそうにしているのでいいか。
というよりも、こいつらいつの間にか親密になりすぎている気がするのだが・・
「ユージの推理、何だか正しい気がしてきたぞ。根拠は一部情けないけどな。よし、お前の少々くだらない話で目が冴えた。父さんを待たせるのもなんだしそろそろ行くか?」
「おう!」
こうして俺達は円卓の間に向かうために、王都に<転移>した。
王都は厳戒態勢が解除されていないので、人はおらず、あの祭りでごった返した状況から一変してしまい非常に寂しい雰囲気だ。
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