11 / 13
シンガポール無料ショー渡り歩きの旅
しおりを挟む物価お高めシンガポールでは、観光客向けに無料で楽しめるイベントを用意してくれている。
一つは、マリーナベイサンズの前にある噴水ショー、スペクトラ。観覧場所は、マリーナベイサンズ前とマーライオン前の2箇所が定番。
マーライオン側は、噴水までの距離は遠いけど、マリーナベイサンズのライトアップも同時に見れて綺麗らしい。
それに、名探偵な少年が出てくるアニメの映画版にて、空手部主将のヒロインが見るのも、マーライオン側だった。
ただ、ケチ臭い私は、ガーデンバイザベイでやる、もう一つのショー『ガーデンラプソディ』も見たかった。
微妙に時間をずらしてくれている2つのショーを渡り歩いて、一度で2度美味しい思いをしたい。
その為に、最短距離で移動するルートを脳内で何度もシュミレーション。
マリーナベイサンズの裏側にあるガーデンバイザベイへ行くには、ホテルの中を通り抜けられる経路がベスト。
そこに行くには、長いエスカレーターに乗る必要がある。
で、問題となるのが、登るエスカレーターと降りるエスカレーターが別の場所にあることだ。
ただでさえ地理感の分からない巨大モール。カルティエだか、なんだか、高級店の横にエスカレーター入口があると聞いていたが、右を見ても左を見ても高級店しかない。
先ずは、探索するべく、あちらこちらと見て回るが………広すぎる。
しかも、ウィンドウショッピングを楽しむレベルの店じゃない。一生足を踏み入れることすら無いような、世界的有名店のオンパレード。
気軽に『御土産でも買って、時間潰す?』なんて言ってた自分を殴りたい。そんな金、どこにあるんだ。
他にも、私達みたいに右往左往している人を見つけ、コッソリ後をつけ、なんとか登りエスカレーター発見!
高所恐怖症の方には、なかなかスリリングではないかと思われる急勾配を上がると、かなり広いスペースに出る。
その後も、人の流れに乗り、他力本願でマリーナベイサンズ内を通れる通路へと向かう。
私は、てっきりロビーの中でも通らしてくれるのかと思っていた。
しかし、そこにあったのは『橋』だった。
眼下に見えるのは、洒落たロビーとカフェスペース。
どうやら、一般小市民は、ホテルの床を踏むことすら出来ないらしい。
一生泊まることのないホテルを後に、ガーデンバイザベイ側に行くと巨大な木が出迎えてくれた。
ショーを見るのは、その木の下に寝るのが良い。そして、仰向けになって木のイルミネーションと壮大な音楽を楽しむのだ。
用意の良い方は、ちゃんと敷物とか持ってきていた。
しかし、私も含め、同行者にも、そんな気の利きた人間は居ない。
『あ、これなんかどう?』
同行者が出してきたのは、ダイソーで購入した雨合羽。雨に降られず、ここで使うことになるとは。
ペラペラの心もとないビニール製のカッパを広げ、恐る恐る横になる。
地味に、下にある小石が痛い。
ただ、音楽もイルミネーションも最高だった。しかも、タダ。シンガポールバンザイ!
さあ、勝負は、ここからだ。スペクトラを見るために、人の波に揉まれながら、再び噴水の方へ移動。
足を積まれ、後ろから押され、ヘロヘロになって到着。
既に場所取りは終了していて、なんとか、見える所を探す。
しかし、前の人の背が高く、殆ど見えない。
『2日に分けて、スペクトラはマーライオン側でちゃんと見るべきだった』
心残りが半端なく、無料だから仕方ないとは思えなかった。
11
あなたにおすすめの小説
アルファポリスとカクヨムってどっちが稼げるの?
無責任
エッセイ・ノンフィクション
基本的にはアルファポリスとカクヨムで執筆活動をしています。
どっちが稼げるのだろう?
いろんな方の想いがあるのかと・・・。
2021年4月からカクヨムで、2021年5月からアルファポリスで執筆を開始しました。
あくまで、僕の場合ですが、実データを元に・・・。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる