短編SS集〜1日1SSを目指して〜

ショマスター

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溶けてる猫

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日本の夏は暑い。40℃を超えるなんてざらだし、日本唯一寒帯に属する北海道だって、余裕で30℃を超える。さすがにおかしいと思う。その地理の区分け変えた方が良いと思う。
外に氷を置いておくと、少し目を離した隙に溶けるし、人も溶けるし、ビルも溶けるし、風景も溶ける。どれも、醜く溶ける。ダレて、揺れて、崩れて、ぼやけて。すべてが解けて混ざるように。
しかし、その中で、唯一美しく、愛おしく、素晴らしく、形を保ちながらも、溶ける『モノ』が存在した。それを見た溶けていたものは、姿形を取り戻し、生気を得て、可愛がる。
その『モノ』とは、『猫』である。
そう、『猫』だ。これを聞いた人は、「え?猫?なんで?」という反応と「それな。」という反応のふたつにだいたい分かれることだろう。
何故『猫』なのか次に解説していこう。よし、助手よろしく頼む。.........まぁいないのだけれど。

まず、『猫は液体』と言うのを聞いたことがあるだろうか?猫が様々な容器に入る姿や、ありえないほどの隙間を通り抜けたりする様子から、こう言われているらしい。私調べだが。
つまり、『猫』は『液体』もひとつの形である、ということだ。
次に他の存在の形だ。他によく溶けないが溶けると言われる存在は、液体であると言われることがほぼないものがほとんどだろう。
また次に、溶けた状態は『液体』であるということだ。
これら三つの要素から、『猫』は『液体』であり、溶けたものは『液体』である。つまり、『猫』が溶けても、それは通常の状態であるから、猫のみ、溶けながらも形を保つものであると言える。

と、ここまで長々と説明をしてきたが、結論何を言いたいのか、それは『猫は素晴らしい』と言うことだ。遊ぶ猫も、寝る猫も、溶けた猫も。どの猫も素晴らしいのだ。最高なのだ。最愛の存在なのだ。
だから、わたしは声を大にして言おう。『日本よ!暑いままでいろ!』と。溶けた猫様という、至上の存在を、体現させていただける、この暑さこそ、私は大好きだ。暑い夏、溶けた猫。これだけあれば、人生を豊かに過ごせるのだ。え?最初に言ったことと、矛盾するって?ハッハッハ!!当たり前だろう?暑さでおかしくなっているのだから。

さ、君の好きな猫はどんな猫かね?コタツで丸くなる猫?日向ぼっこする猫?ストーブで温まる猫?短い舌でピチャピチャ水を飲む猫?普段嫌いなのに、暑すぎてプールに飛び込んでくる猫?

それとも...............

溶けた猫??
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