のびる女

たまちゃん(超)

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とある社宅にて

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北海道の
富良野に
住んでた頃の話です。

木材の工場で
働いてました。

その会社の
社宅に住んでました…
二階建てのね
一軒家なんですよ。

築年数は、
かなりのものでしたよ…
でもまぁ一応、
北海道なんで
窓とかは二重に
なってるんですけどね。
木の枠なんで、ガタガタするし
すきま風も入ってくるような
そんな家でした。

おそらく
建売住宅なんですね…
同じ形の家が
何軒も並んでいて
その中の一軒なんです。

真冬の
真夜中の事です…

一階は底冷えするんでね
あたしは二階に
ひとりで寝ていたんです。
するとね…

ガチャガチャ

 って、音がする。
玄関のドアノブをね
ガチャガチャ
やってるんだ。

そして女の子の声で…

『ここだよ…』

って、聞こえたんだ。

ははぁさては…
同じような家がね
何軒も並んでるもんで
女の子が家を
間違えてるんだなぁ!
と思った。

でもね…
真冬の、真夜中なんですよ…
その内

ガチャ
イィイィイィイィイィイィイィ
ドンッ

玄関のドアが開いて

…閉まった!

これ、さすがに
違いますよね…

ドアノブを
ガチャガチャ
やってたから…
確実に、鍵は
掛かってたんですよ。

自分でも
鍵を掛けた覚えがあるし…
いくら似たような
家だとしても
鍵まで合う訳ないじゃないですか?

ギィ ミィ ギィ ギィ ミィ

 階段がきしむ音がする。

(うわっ!上がってきちゃったよ…)

ギィ ギィ ミィ ギィ ミィ

 ふと…
妙な事に気が付いた!

一階から
二階までの階段ですよ…
あっても
15段くらいのもんじゃないですか?
だけど…

ギィ ミィ ギィ ミィ ギィ

さっきからずっと
階段のきしむ音が
続いてるんだ。

まるで延々と続く階段を
地中深くから
上がってきてる…
そんな感じで
階段のきしむ音が
続いてるんだ…

この時点で完全に
この世の者ではないと
思ってますからね…
金縛りでは
ないんだけれども
動きたくないというか…
動いたら
ヤバいみたいなね…
そんな気がして
身動き出来ずにいたんです。

二階には
二部屋ありましてね
手前の部屋に
寝てたんだけども
階段から
ちょっとした廊下があって
奥の部屋に繋がってるんです。

その廊下を
着物を着た女の人が
スゥーっと通った!

そして奥の部屋に、入っていく…
でもね…
これは
気味が悪かったんだけれど
大体、
人間の形って
決まってるじゃないですか?

階段から
女の人が上がってくる

まず頭が、見えますよね…

顔が出て

肩が出て

背中が出て

胴体が出て

胴体が出て…
胴体が出て…
胴体が出て…

表現方法が難しいけれども…
ずぅーっと
胴体が続くんですよ!

ろくろ首ってありますよね…
あれが胴体の部分なんですよ!

それはまるで
大蛇のように
奥の部屋に
入っていくんです。

おそらく足は
まだずっと下の方にあるんでしょうね…

ギィ ミィ ギィ

足音は続いてるんです。
さすがに怖くなって
押し殺していた
声が出ちゃったんです。

『うっ…ぐっ!』

そしたらその胴体が

ニュル~

と、動いて…
こちらの部屋に、
入ってこようとするんです!

『ぎゃあああああああ!』

思わず叫んで、
部屋の電気をつけたんです。
そしたら、着物の女性も
足音も
掻き消えてしまったんですけどね…

それ以来…
部屋の電気は点けたままじゃないと
寝れなくなってしまいましたねぇ…





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