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とある横浜のアパートにて
しおりを挟むあれは…私が、
横浜のキャバクラで、
働いていた時の話です。
1年くらい経った頃でしょうか?
転勤辞令が出たんです。
まぁ、転勤といっても、
同じ横浜内でしたが。
でもまぁ…
店舗が変わるので、
引越しする事になったんです。
なんと個室で、
8畳のワンルームなんです♪
寮とはいえ、念願の個室ですからね♪
…喜びましたよ。
ところが…
新しく異動になった店舗ってのが、
場末のスナックみたいで…
雰囲気が暗いんですよ。
実は…
いわくつきの店だったんですね!
その店の店長が、赴任したての頃に…
天然系のコンパニオンが、
働いていたそうです。
店内に、お客さんがいない時とか…
女の子は、
待機テーブルにいるのですが…
そこから
話し声が聞こえてくるんです。
「駄目よ、走り回っちゃ!」
「ほら、怒られるよっ!」
見ると…
その天然系の娘が、
ひとりしかいないんです。
でも、まるで…
子供を叱るような
独り言をいってるんですよ。
店長は、気味が悪いですからね…
シカトしてたらしいんですが…
マイクコールする
【センター】って場所があるんですよ。
店長以外は、立ち入り禁止なんですね。
重要な書類とか精密機械が
置いてありますからね。
そこがちょうど
待機テーブルの前なんですよ。
「駄目だって!」
「おとなしくしてっ!」
その娘は相変わらず…
独り言を言っていたのですが、
営業終了前には
【ラストコール】
しなければならないので…
店長は
【センター】に入ったんです。
「本日は当店…
ご指名ご来店頂き
誠に有難う御座います」
スローな曲を流して…
結構暗めに、照明を落とすんです。
ところが、店長の後ろから!
「そこに入ったら、駄目だよっ!」
「立ち入り禁止なんだからっ!」
あの娘の声がして…
(もう…勘弁してくれよ~!)
って、思ってたら…
CDが飛んだ!
安いCDラジカセじゃ
ないんですけどね。
多少の振動でも、
飛ぶ訳が無いんです!
もう、そこから照明全開ですよ!
「はいっ!営業終了っ!
ありがとうっ!ございましたっ!」
いつもより、10分ぐらい早く
営業終了したそうです。
そんな事があって、2年後に…
霊感の強い女の子が、
入店してきたんですよ。
その娘はね、
あの…天然系の娘とは、
面識が無いんですよ!
だけど…
「ここ…いますね。
体操服着た子供が、
体育座りしてます!」
って言うんですよ。
そうなんです!
おそらく…
天然系だったあの娘も、
同じ子供を…
視ていたんでしょうねぇ。
お店に行くと玄関に、
お塩を盛ってありますよね!
実は…
【盛り塩】ってのは
霊を呼び込む為のものなんですよ。
座敷わらし的な、霊ですけどね。
大体、人が集まるところ
【劇場】とか【映画館】
もちろん【パブスナック】
そういったところは、
霊が出やすいらしいですよ。
とまぁ…
こっから本題なんですが…
前置きが長すぎましたね。
その店で働き始めて、
1ヶ月くらいした時でした。
寮で寝ていたら、
真っ暗な海の中を泳いでる?
そんな夢をね…見てるんですが、
真の闇なんですよ!
優雅に泳いでるというより、
むしろ…
苦しくて、
もがいている感じなんです。
突然!
両足を、もの凄い力で…
引っ張られたんです。
あまりの痛さに、飛び起きたんです!
リアルな痛みだったんですよ。
足が攣ってるんですね。
(こむら返り)腓返り、
こむらがえり。
方言由来の用法として
「こぶら返り」
とも言う。
それが、尋常じゃない痛さなんです!
普通…5~6分したら
痛みは、引きますよね?
ところが
20~30分ずっと両足なんです!
体感時間は、
2~3時間に感じましたよ。
夜が明けて…出勤時間ですから、
起きようとするんですけど…
足がガクガクなんです。
店長には
「酔ってんのか?」って、言われるし。
ところが、次の日になっても…
1週間経っても…足の具合は、
治りませんでした。
病院に行っても…
【原因不明】
杖をついて、
出勤するようになりました。
同僚からは
「大げさだ、仮病だ!」
って、言われました。
本社のエリアマネージャーで、
遠藤さんって人がいるんです。
30年くらい…
勤務されてる方なんですけどね…
店舗には、
たまにしか顔出さないんですよ。
私が、杖つき始めて…
1ヶ月くらい経った頃でした。
遠藤さんが
「どうしたんだ?」
って、聞いてきたんで…
「これこれこういう訳で」
事情を話したら…まっさおな顔で…
「20年前なんだけどな。
君が今、働いてる店に、
課長ってのがいてな…
系列店舗の中でも
一番売り上げが悪かったんだよ。
女の子の給料とか、
売り上げ赤字でも発生するから…
借金しちゃってさ…
追い詰められて…
首つっちゃったんだよ!
その課長ってのが、足が悪くてさ。
ちょうどそんな風に、
杖ついて歩いてたんだよ!」
「ど、ど、どこで…
亡くなったんですかっ?店で?」
「いや…寮だよ。
今は使ってないんじゃないかな?
○○町にある××コーポなんだけど…」
鳥肌総立ちでした。
だって…
「今…そこに…住んでるんです!」
自殺した課長が住んでいた、
まさにその部屋を…
男子寮として、
使っていたんですよねぇ。
その後…
自分の名前を書いた御札を
お焚き上げ供養したら…
スゥーと、
足の痛みが消えたんです!
もしも今…
会社の寮に、住んでいる人は…
以前、誰が住んでいたのか?
調べたほうがいいかも知れませんよぉ…
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