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第五幕 永遠の愛
5-4.それをなんと呼べばいい
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「――い。……せ、い?」
ふと。自分を呼ぶような声がして、トゥトゥナは我に返った。
こちらを見つめる男女がいる。藍色の髪をした男性と、濃い茶髪の女性だ。
「トゥトゥナ先生、どうしたんですか」
「……エンディアさん?」
あら私、と一瞬まごつく。手にしていた薬草を落としてしまい、それでも頭が靄がかったようにはっきりしない。乾燥させた草、床の上に散らばったハーブをじっと見つめる。
「先生、最近変。少し、心配」
「こらダリエ。少しじゃなくていつも心配してる、だろ?」
「……アロウスの馬鹿」
「どうしてだよ」
ダリエ、アロウス。その名前に何か引っかかるものがあり、トゥトゥナはもう一度二人をよく見てみた。青い目の男と、翡翠の目を持つ二人が顔を見合わせている。
――エンディア夫妻よね。アロウス=エンディアとダリエ=エンディア。
兵役を終えたアロウスはここ、ドルナ村の出身で、ダリエは隣の漁村から嫁いできた。三年前のことになる。教会で式を挙げたとき、トゥトゥナも参列した。以来、彼らとは親交があった……はずだ。
心配そうな視線を向けてくる二人に、それでも気にせず辺りを見渡す。乾いた花や草がそこら中にある。藁でできた簡易なベッドが二つ。診察用と自分用のベッドだ。
ドルナ村の自宅で間違いない。十年前に亡くなった養父、ティムから受け継いだ医学書なんかもある。
「……私、どうしたのかしら」
「疲れているのではないですか? ぼうっとしてますよ」
「お祝いの準備に追われてる?」
「……お祝い……?」
「そう、お祝い。先生、二十四歳の誕生日」
「歳まで言わなくてもいいじゃないか」
ダリエの言葉に、トゥトゥナはなぜか違和感を覚えた。でも、それがなんなのかはっきりしない。とりあえず椅子から立ち上がり、散らばった薬草を拾う。
――そうよ、私はトゥトゥナ。ティムの跡を継いだ医者。
当たり前のことが疑問にすり替わっていたことに驚きながらも、うん、とうなずいた。
自分の名前と立場を自覚すれば、段々靄がかっていた思考がはっきりしてくる。
ここは、スネーツ女男爵の領地にある小さな村だ。去年即位した龍皇、フリーデの命で、ドルナ村に正規の医者がやって来るということを思い出す。エンディア夫妻は自分が診ることになるだろう最後の患者。正確にはダリエを、だが。
薬草を机の上に置き、小首を傾げて振り返る。
「ええと、私、どこまで話したかしら」
「体調が悪いことまで言ったの。そうしたら先生、いきなり黙って」
「ダリエは、何か重い病なんでしょうか?」
落ち着かない様子のアロウスに、トゥトゥナは微笑む。そんなものじゃない、と安心させるように。
「おめでとう。ダリエさんは妊娠しているわ」
「ほ、本当ですか? ダリエ! おめでただって」
「……実感が……まだ、沸かない」
困惑した様子のダリエの顔を見ながら、トゥトゥナは小さく笑った。
「当然よ、初期だもの。アロウスさん、ダリエさんを労ってあげて下さい。ダリエさんも無理はしないこと。重いものを持ったりしたらだめよ」
笑って、食べるときに注意するもの、避けて通るべきものを紙に書き出していく。それを興奮気味のアロウスではなく、ダリエへと手渡した。
「はい、これ。くれぐれも体を冷やさないでね」
「新しい医者より先生がいいのに……」
「そうもいかないわ。れっきとしたお医者様の方が知識もあるし、ちゃんとしてるもの」
「先生……本当に今までお疲れ様でした。あ、そうだ。これを」
言って、アロウスが手下げ篭を差し出してくる。中を見てみた。フリルとレースがついた薄紫のドレスがそこにはある。
「服?」
「はい。俺たちからの贈り物です」
「先生に似合うと思ったから。少し早いけど、誕生日のお祝いも兼ねて」
「こんな高そうなものはいただけないわ……野菜をお裾分けしてもらっているのに」
「村の皆でお金を出し合ったの。皆、先生に感謝してる。収穫祭と誕生祭で着てくれたら嬉しい」
受け取るかどうかで悩むトゥトゥナに、ダリエが篭を押しつけてきた。思わず両手で抱えてしまう。
「……本当にいいのかしら」
「今までの診察代。絶対先生に似合うはず」
「そうです。遠慮せず受け取ってやって下さい」
笑う二人に、トゥトゥナは逡巡しながらもうなずいた。せっかくの心遣いだ。無下にするのも忍びないだろう。
「なら、いただくわ。ありがとう二人とも」
「お祝い、楽しみにしてる」
「それじゃあ俺たちはこれで。行こう、ダリエ。この季節は風が冷たい」
立ち上がったダリエの手をとるアロウスは、どこまでも優しい、慈しみの表情を彼女に向けていた。睦まじい様子にトゥトゥナの口元もほころんだ。
二人が家から出ていき、一人残される。アロウスとダリエは森近くにある自宅へと帰るだろう。ティムが死んでから、トゥトゥナはずっと一人で暮らしていた。
――一人で? 本当に?
また、何か違和感のようなものが胸を襲った。
どうにも調子がおかしい、とため息をつく。篭を片付け、無意識に胸元に手をやった。
しゃらん、と涼やかな音がする。そっちを見た。銀のペンダントが秋の陽射しに輝いている。
「……生まれたときから持っていたのよね、これは」
ティム曰く、これを握りしめたままトゥトゥナは捨てられていたらしい。そう、自分は孤児でティムに育てられ、彼が死んだのちも医者として村の皆と交流を育んできた。
それは事実――のはずなのに、ペンダントを見ていると胸がざわつく。なんと形容していいかわからないが、大切なものが抜け落ちている感覚だ。
「疲れているのね、きっと」
頭が上手く働かず、甘いものが無性に食べたくなった。
本来なら、正規の医者に自分のことを悟られないよう部屋の片付けをしなければいけないが、それは今日でなくともいいだろう。誕生日――ティムが自分を見つけた日まであと三日。医者が来る日も同じで、まだ時間はある。
村の方に行こうと決めて、小さな篭を持ち家を出た。
赤や黄色に染められたカエデの木。それを中心に広がるミズナラには、まだ少し朝露がついている。藪の中では黒や橙色のラズベリーが、密かに実りを迎えていた。
――すっかり秋だわ。ちょっとだけ摘んでいきましょうか。
灰色のカートルを汚さないようにラズベリーを収穫していく。数粒、そのまま食べた。酸味もあるが熟していたようで、爽やかな甘みが口内に広がる。
ラズベリーやドングリ、ハーブなどを適度に摘んで篭の中に入れた。
今日は秋晴れだ。風は確かに冷たいが、晴れやかな陽射しが足取りを軽くさせてくれる。坂を下り、エンディア夫妻の家の横を通り過ぎた。そこの庭ではカボチャなどが収穫を今かと待ちわびていて、肥料の独特な香りが鼻をつく。
村の中央部へ足を運べば、村人たちが畑で仕事をしているのが見えた。
「おはようございます、皆さん」
「ああ、トゥトゥナさん。おはよう。そろそろ祭りだねえ」
「そりゃ木苺かい? うちのかみさんに持ってってやってくれよ。美味いジャムを作ってくれるはずさ」
「はい、そうするつもりです」
「あとな、村長さんがアンタと会いたがってる。話があるみたいだ」
「村長さんが? わかりました」
村人たちに手を振って、トゥトゥナはまた歩き出す。
子供たちがかけっこをしつつ、こちらに向かって挨拶をしてきた。それに応えながら、村の様子を確認していく。
神官が滞在する教会、その横に小さな建物があって、それが学び舎だと気付いた。
とくん、となぜか胸が鳴る。学び舎――教師。また頭が靄がかって一瞬、足を止めた。
村の教師は確か、所帯持ちの中年男性だ。少し厳しい節があるようで、子供たちからはあまり好かれていない。恰幅のいい教師の顔と姿を思い出し、足早に過ぎ去る。
――どうしたのかしら、私。
やっぱり疲れているのかもしれない。頭が上手く働かない。今日は早めに休んでおくべきだろう。
医者が体調を崩すなんて、と苦笑しつつ、広場の奥にある村長の家へと向かった。
――話は……もしかしたら私の処遇について、かもしれないわね。
そんなことを思うと、どうしようかと悩んでしまう。
正規の医者が来るならば、トゥトゥナはもういらなくなる。しかし、機織りも農業も習っておらず、頭の中にあるのは医者としての知識と知恵だけ。しかも結婚もしていない。
森はティムのもの、という不文律の掟があるため、その中だけで暮らすことはできるだろう。けれど、村との交流を断たれるようになればどこまで生きていけるかわからない。養父みたく、木こりの真似事ができるとは思わなかった。
ともかく話をしてみなければはじまらない。意を決し、家へと急いだ。
ふと。自分を呼ぶような声がして、トゥトゥナは我に返った。
こちらを見つめる男女がいる。藍色の髪をした男性と、濃い茶髪の女性だ。
「トゥトゥナ先生、どうしたんですか」
「……エンディアさん?」
あら私、と一瞬まごつく。手にしていた薬草を落としてしまい、それでも頭が靄がかったようにはっきりしない。乾燥させた草、床の上に散らばったハーブをじっと見つめる。
「先生、最近変。少し、心配」
「こらダリエ。少しじゃなくていつも心配してる、だろ?」
「……アロウスの馬鹿」
「どうしてだよ」
ダリエ、アロウス。その名前に何か引っかかるものがあり、トゥトゥナはもう一度二人をよく見てみた。青い目の男と、翡翠の目を持つ二人が顔を見合わせている。
――エンディア夫妻よね。アロウス=エンディアとダリエ=エンディア。
兵役を終えたアロウスはここ、ドルナ村の出身で、ダリエは隣の漁村から嫁いできた。三年前のことになる。教会で式を挙げたとき、トゥトゥナも参列した。以来、彼らとは親交があった……はずだ。
心配そうな視線を向けてくる二人に、それでも気にせず辺りを見渡す。乾いた花や草がそこら中にある。藁でできた簡易なベッドが二つ。診察用と自分用のベッドだ。
ドルナ村の自宅で間違いない。十年前に亡くなった養父、ティムから受け継いだ医学書なんかもある。
「……私、どうしたのかしら」
「疲れているのではないですか? ぼうっとしてますよ」
「お祝いの準備に追われてる?」
「……お祝い……?」
「そう、お祝い。先生、二十四歳の誕生日」
「歳まで言わなくてもいいじゃないか」
ダリエの言葉に、トゥトゥナはなぜか違和感を覚えた。でも、それがなんなのかはっきりしない。とりあえず椅子から立ち上がり、散らばった薬草を拾う。
――そうよ、私はトゥトゥナ。ティムの跡を継いだ医者。
当たり前のことが疑問にすり替わっていたことに驚きながらも、うん、とうなずいた。
自分の名前と立場を自覚すれば、段々靄がかっていた思考がはっきりしてくる。
ここは、スネーツ女男爵の領地にある小さな村だ。去年即位した龍皇、フリーデの命で、ドルナ村に正規の医者がやって来るということを思い出す。エンディア夫妻は自分が診ることになるだろう最後の患者。正確にはダリエを、だが。
薬草を机の上に置き、小首を傾げて振り返る。
「ええと、私、どこまで話したかしら」
「体調が悪いことまで言ったの。そうしたら先生、いきなり黙って」
「ダリエは、何か重い病なんでしょうか?」
落ち着かない様子のアロウスに、トゥトゥナは微笑む。そんなものじゃない、と安心させるように。
「おめでとう。ダリエさんは妊娠しているわ」
「ほ、本当ですか? ダリエ! おめでただって」
「……実感が……まだ、沸かない」
困惑した様子のダリエの顔を見ながら、トゥトゥナは小さく笑った。
「当然よ、初期だもの。アロウスさん、ダリエさんを労ってあげて下さい。ダリエさんも無理はしないこと。重いものを持ったりしたらだめよ」
笑って、食べるときに注意するもの、避けて通るべきものを紙に書き出していく。それを興奮気味のアロウスではなく、ダリエへと手渡した。
「はい、これ。くれぐれも体を冷やさないでね」
「新しい医者より先生がいいのに……」
「そうもいかないわ。れっきとしたお医者様の方が知識もあるし、ちゃんとしてるもの」
「先生……本当に今までお疲れ様でした。あ、そうだ。これを」
言って、アロウスが手下げ篭を差し出してくる。中を見てみた。フリルとレースがついた薄紫のドレスがそこにはある。
「服?」
「はい。俺たちからの贈り物です」
「先生に似合うと思ったから。少し早いけど、誕生日のお祝いも兼ねて」
「こんな高そうなものはいただけないわ……野菜をお裾分けしてもらっているのに」
「村の皆でお金を出し合ったの。皆、先生に感謝してる。収穫祭と誕生祭で着てくれたら嬉しい」
受け取るかどうかで悩むトゥトゥナに、ダリエが篭を押しつけてきた。思わず両手で抱えてしまう。
「……本当にいいのかしら」
「今までの診察代。絶対先生に似合うはず」
「そうです。遠慮せず受け取ってやって下さい」
笑う二人に、トゥトゥナは逡巡しながらもうなずいた。せっかくの心遣いだ。無下にするのも忍びないだろう。
「なら、いただくわ。ありがとう二人とも」
「お祝い、楽しみにしてる」
「それじゃあ俺たちはこれで。行こう、ダリエ。この季節は風が冷たい」
立ち上がったダリエの手をとるアロウスは、どこまでも優しい、慈しみの表情を彼女に向けていた。睦まじい様子にトゥトゥナの口元もほころんだ。
二人が家から出ていき、一人残される。アロウスとダリエは森近くにある自宅へと帰るだろう。ティムが死んでから、トゥトゥナはずっと一人で暮らしていた。
――一人で? 本当に?
また、何か違和感のようなものが胸を襲った。
どうにも調子がおかしい、とため息をつく。篭を片付け、無意識に胸元に手をやった。
しゃらん、と涼やかな音がする。そっちを見た。銀のペンダントが秋の陽射しに輝いている。
「……生まれたときから持っていたのよね、これは」
ティム曰く、これを握りしめたままトゥトゥナは捨てられていたらしい。そう、自分は孤児でティムに育てられ、彼が死んだのちも医者として村の皆と交流を育んできた。
それは事実――のはずなのに、ペンダントを見ていると胸がざわつく。なんと形容していいかわからないが、大切なものが抜け落ちている感覚だ。
「疲れているのね、きっと」
頭が上手く働かず、甘いものが無性に食べたくなった。
本来なら、正規の医者に自分のことを悟られないよう部屋の片付けをしなければいけないが、それは今日でなくともいいだろう。誕生日――ティムが自分を見つけた日まであと三日。医者が来る日も同じで、まだ時間はある。
村の方に行こうと決めて、小さな篭を持ち家を出た。
赤や黄色に染められたカエデの木。それを中心に広がるミズナラには、まだ少し朝露がついている。藪の中では黒や橙色のラズベリーが、密かに実りを迎えていた。
――すっかり秋だわ。ちょっとだけ摘んでいきましょうか。
灰色のカートルを汚さないようにラズベリーを収穫していく。数粒、そのまま食べた。酸味もあるが熟していたようで、爽やかな甘みが口内に広がる。
ラズベリーやドングリ、ハーブなどを適度に摘んで篭の中に入れた。
今日は秋晴れだ。風は確かに冷たいが、晴れやかな陽射しが足取りを軽くさせてくれる。坂を下り、エンディア夫妻の家の横を通り過ぎた。そこの庭ではカボチャなどが収穫を今かと待ちわびていて、肥料の独特な香りが鼻をつく。
村の中央部へ足を運べば、村人たちが畑で仕事をしているのが見えた。
「おはようございます、皆さん」
「ああ、トゥトゥナさん。おはよう。そろそろ祭りだねえ」
「そりゃ木苺かい? うちのかみさんに持ってってやってくれよ。美味いジャムを作ってくれるはずさ」
「はい、そうするつもりです」
「あとな、村長さんがアンタと会いたがってる。話があるみたいだ」
「村長さんが? わかりました」
村人たちに手を振って、トゥトゥナはまた歩き出す。
子供たちがかけっこをしつつ、こちらに向かって挨拶をしてきた。それに応えながら、村の様子を確認していく。
神官が滞在する教会、その横に小さな建物があって、それが学び舎だと気付いた。
とくん、となぜか胸が鳴る。学び舎――教師。また頭が靄がかって一瞬、足を止めた。
村の教師は確か、所帯持ちの中年男性だ。少し厳しい節があるようで、子供たちからはあまり好かれていない。恰幅のいい教師の顔と姿を思い出し、足早に過ぎ去る。
――どうしたのかしら、私。
やっぱり疲れているのかもしれない。頭が上手く働かない。今日は早めに休んでおくべきだろう。
医者が体調を崩すなんて、と苦笑しつつ、広場の奥にある村長の家へと向かった。
――話は……もしかしたら私の処遇について、かもしれないわね。
そんなことを思うと、どうしようかと悩んでしまう。
正規の医者が来るならば、トゥトゥナはもういらなくなる。しかし、機織りも農業も習っておらず、頭の中にあるのは医者としての知識と知恵だけ。しかも結婚もしていない。
森はティムのもの、という不文律の掟があるため、その中だけで暮らすことはできるだろう。けれど、村との交流を断たれるようになればどこまで生きていけるかわからない。養父みたく、木こりの真似事ができるとは思わなかった。
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