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雪月夜狐

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第10章:帰還と新たな絆

第63話 王都に戻る日常

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闇の核を浄化し、精霊たちの自由を取り戻した優馬たちは、穏やかな達成感と共に神殿を後にし、王都アルバロッサへと戻る旅路に出た。アークレインの森を抜け、久しぶりに感じる明るい日差しに、彼らはほっとした表情を浮かべる。

リリアが精霊石を胸に抱き、そっと微笑む。

「精霊たちが、すごく喜んでいます……。優馬さん、カイさん、アークさん、そしてコハク、本当にありがとうございました。皆さんのおかげで、精霊たちはようやく平穏を取り戻せました」

優馬はリリアの言葉に優しく頷き、仲間たちを見渡す。

「こちらこそ、リリア。みんなが一緒にいてくれたからこそ、俺も最後までやり遂げることができたよ。精霊たちの力も、本当に頼りになった」

カイは淡々とした表情ながらも、彼なりに満足げに頷いた。

「我々が果たした役目は大きい。だが、これで終わりではない。精霊たちが自由を取り戻したことで、新たな平和が訪れるだろう」

アークもまた、楽しげに肩をすくめ、笑いながら言った。

「そうだな!俺たちで世界を救ったってわけだ。こうやって仲間と一緒にやる冒険ってのも、悪くないな」

コハクも「ワン!」と元気よく鳴いて、仲間たちの喜びに共鳴している。琥珀色の瞳がきらきらと輝き、彼のふわふわの白い毛が優しい風に揺れている。

王都アルバロッサに戻ると、ギルドの仲間たちが優馬たちを温かく出迎えてくれた。ミリアが駆け寄り、彼らの無事を確認して安堵の笑みを浮かべる。

「優馬さん、リリアちゃん、カイさん、アークさん……本当にお疲れさまでした! 精霊たちの異変が収まったって報告を聞いて、みんな心から安心してたのよ」

優馬は照れくさそうに笑いながら、仲間たちの温かい歓迎に応える。

「ありがとう、ミリア。みんなの支えがあったから、俺たちも頑張れたよ」

リリアもほっとした表情を浮かべ、ミリアに向かって微笑む。

「精霊たちも、皆さんに感謝しています。ミリアさんが応援してくれたこと、精霊たちもちゃんと感じ取っていました」

「ふふ、リリアちゃん……ありがとう。あなたたちが無事に帰ってきてくれて、本当に嬉しいわ」

ミリアは優しく微笑みながら、コハクの頭を撫でる。コハクも嬉しそうに「ワン」と鳴き、彼女の手に顔を擦り寄せた。

その夜、ギルドでは優馬たちの帰還を祝う小さな宴が開かれた。ギルドの仲間たちは次々に彼らに感謝の言葉を述べ、楽しい時間が流れていく。優馬は仲間たちのために新しいレシピで料理を作り、皆の心を癒していった。

「さあ、みんな、今日は『森の恵みパエリア』を用意したよ。アークレインの森で採れたハーブを使った特別な料理だ」

優馬が大皿に盛られたパエリアを披露すると、ギルドの仲間たちは歓声を上げ、喜んで食べ始めた。芳醇な香りと風味豊かなハーブの味が広がり、みんなの心が温まる。

リリアは一口食べて、その味に感動し、目を輝かせる。

「優馬さん……このパエリア、とっても美味しいです! 精霊たちも、この香りを楽しんでいるみたいです」

カイも満足げに料理を味わい、微笑を浮かべながら言った。

「君の料理には、不思議な力が宿っているな。私たちの体力を回復させ、心まで癒してくれる」

アークもまた、豪快にパエリアを食べながら笑みをこぼす。

「うまい!優馬、次の冒険でもこの料理を作ってくれよな」

優馬は仲間たちの反応に喜び、また新しいレシピを試したいという意欲を燃やしていた。

宴が進む中、リリアはふと真剣な表情で優馬に問いかけた。

「優馬さん、これからも私たちは、精霊たちと共に色々な試練に立ち向かうことになると思います。でも、今回の経験で、私たちはもっと強くなれた気がします」

「そうだな、リリア。俺たちなら、どんな試練が来ても乗り越えられる気がするよ。仲間と一緒なら、きっと大丈夫だ」

優馬はリリアの目を真っ直ぐに見て、力強くそう言った。その言葉にリリアも嬉しそうに頷き、ギルドの灯りに照らされる彼の顔を見つめて微笑んだ。

その夜、優馬たちはギルドの仲間と共に笑い、語り合い、束の間の平和な時間を楽しんだ。彼らはこれからも精霊と共に歩む道を進み、新たな試練が待ち受けていることを知っていた。

精霊たちの声が聞こえる限り、彼らの旅は終わらない。新たな絆とともに、優馬たちはさらなる冒険へと向かって歩み出す準備を整えていった。
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