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4章

要注意リスト

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なんか今日早く帰る人が多かったけど…今日は普通の平日だよ♪( ´▽`)


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「村井君…?」
「…篠崎?」

そこにはシュートバックをぶら下げオシャレな格好をした篠崎綾香が立っていた。


「えっと、篠崎?ここで何してんの?」
「え、何してるっていうか私の家、そこだから…」

そう言って篠崎が指差す家は俺の家の3件隣の家だった…。
え?マジで?
めちゃくちゃ近いんですけど。

「びっくりしちゃった。まさか村井君の家がこんなに近かったなんて」
「俺もびっくりだよ…」

何より半年以上この辺で会わなかったことが驚きだよ。
これはあれか。俺がゲームばかりで外出なかったせいか?

今日外に出なかったら一生知らなかったかもしれない。
別に知らなくても何も困らないが。

特に話す事もないのでちょっと気まずいなと思っていると、おずおずと篠崎が話しかけてくる。
「その、よかったね。昨日襲われたって聞いてたから…元気そうでよかった」
「やっぱ、もう情報出回ってるんだな…」

光陰矢の如く、無いこと無いこと噂を広めてくれる連中だ。
どうせ昨日襲われたことももう拡散されてると思ったよ!

「うん。村井君が襲われてる動画が送られてきてね。すごい拡散されてるよ」

いや、撮影までしてたのかよ!

そんなことしてるなら助けろよ。マジで。
やっぱり学校の連中はどこかおかしい。


「動画見て改めて思ったけど…ねえ、村井君。やっぱり、環奈先輩のこと好き、なんでしょ?」
「おい…」

こいつ、昨日あれだけ否定したのに水城先輩と俺のことまだ誤解してるのか!?
マジで人の話聞いてないな。

「昨日も言ったけど、別に好きでもなんでもない。ただの知り合いだよ。いい加減納得してくれ」
「そう、なの?」
「ああ。もうあの人と関わりになることはないよ」

昨日の件で水城先輩は俺の中で要注意人物リストに書き加えられていた。

狩人モンスター談義もしてみたかったが…彼女に関わって垢BANの件、携帯の件とどえらい被害にあった。
本人は悪い人ではないし、悪気は無さそうなのだが、なんか関わるとまた被害を受けそうな予感がひしひしとして嫌なのだ。

「なら、どうして環奈先輩を庇ってたの? 動画で見たよ?」
「いや、当たり前でしょ…。普通あの状況なら誰だって同じ行動するから…」

篠崎の質問にちょっと呆れる。
知り合いがヤバいのに、あの状況で庇わない奴なんているか?

…いや、もしかしたらこの学校の連中は民度が低いから、そういう事はしないのかもしれない。助けないで動画回すような連中だもんなぁ…。

「そっか、そうなんだ。うん。わかった!疑ってごめんね」
篠崎はようやく納得してくれたようだった。

「えへへ。村井君はかっこいいね!」
なんだか嬉しそうに笑っているが…もしかして散々疑ったことを笑って誤魔化してる??

…そもそも、よくよく考えてみると、俺が殴られる事になった原因って篠崎なんじゃ?篠崎が変なこと言わなければ噂も広まらなかったわけだし。

「…」

「ん?村井君どうかした?」
「いや、別に…」

俺は、篠崎もしっかりと要注意人物リストに書き加えておくことにした。


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