笑顔で異世界救います!?

綺羅姫

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騎士団編

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私は、三人と話した後、その日はまた1日テントで過ごした。
三日も寝ていたなんて信じられない!
やっぱり森に行くのもダメだって言われたし、男装もしてないのでまず、外に出られない!

はぁ~。

【暇】

「そんなに暇なんですか?」

ケインさんもずっと私と同じように動かず話さずなのに、暇じゃないのかな?
気になるけど、私の中でそこまで強い疑問じゃないみたいで声はでない。

【暇です。】

それだけは、絶対だ。
私の今の状況が暇以外のなんだと言うの?
宣言する!!

【すごく暇です。】

「外に出るには男装が必要ですが、貴女の魔力量が分からないので無理です。」

ケイン様に暇と言うとこれしか返ってこない。
子供は魔力が封印されているからクロウルもかけられるけど、封印がない者は魔法をかける人と魔力量に差がありすぎると魔法がはねかえるらしい。はねかえった魔法も相手が解かないといけないので危険だそうだ。
トレーシー様もカエサル様も魔力は多いけど、念のためだそうだ。

こんなに暇出し、もっと詳しく聞きたいから紙とペンをください、と言っても「もったいない!」と言われるだけだ。
何を考えているんですか!?と怒られてしまった。
屋敷にはたくさんあった紙だけど、本当はものすごく高いらしい。

はぁ~。
何か書くもの‥‥‥欲しいなぁ。
黒板とかないのかな?
‥‥‥そう!!黒板だ!

「何か思いついたんですか?」

ケイン様は超能力者か!?とぎょっとして見ると、

「魔石が目まぐるしくいろんな色に変わっていたのが、黄色一色になったんですよ。」

そうだった、魔石!!
もしかして結構考えてること筒抜けだったりする?

「貴女が思うよりは感情が伝わって来ますよ。」

あはは‥‥‥。
ケイン様の後ろも黄色で穏やかな空気だ。
あっそうだ!
【黒板が欲しい!】
‥‥‥うぅ、敬語どこいったよ。

「コクバンとは‥‥‥?」

黒板が通じない!?
もしかして、黒板ってないのかな?

「コクバンはどのような物なのですか?」

黒板‥‥‥は。
上手く説明できない。
う~ん。簡単に言うと、

【書く、消す、もう一度書く!】

「そのような物は見たことがありませんが‥‥‥。」

ケイン様は額に手をあてて考え始めてしまった。
思いあたる物がないのかだんだんと眉間にシワがよって難しそうな顔になっていく。

【ごめんなさい】

ポツリと呟くように言うと、ケイン様ははっと顔を上げて

「こちらこそすいません。団長に聞けば心当たりがあるかもしれませんので聞いてみますね。」

いやいや、本当にこの世界にあるかも分からないものなのに‥‥‥。

【ごめん、なさい】

マジでいたたまれない。
無理言い過ぎでしょ、私。

「はぁ~。貴女を暇にさせているのは俺達ですので、明日、団長に魔力測定用のイシを買ってきて貰いましょうか。丁度、半月に一度の買い出しをする日なので。」

そんな提案をしてくれたケイン様!!素晴らしい!!

【ありがとう!】

私は、つい飛び上がって声にはならなかったけど叫びながら、ケイン様の首に抱き付いた。

「うわっ!!触るな!」
強張った声で拒絶された。
どん、と肩を押されてお尻から床にダイブしてしまった。
少しお尻に痺れが走って顔をしかめる。

「すいません、俺、女性に直接肌に触られるのがダメなんです。話すだけなら大丈夫なのですが。」

少し震えた声でそう言ったケイン様に私は、何も聞かなかった。
話さなくても感じたから。私の過去と同じでそれを聞くにはまだ早い。踏み込んだら、もっと深い根っこの部分から関わらなくちゃいけない。

心なしかケイン様の指先が少し震えているような気がする。

ていうか、私、ここでは公爵家のご令嬢だよね‥‥‥?
普通こんなことしないでしょ!!!
淑女は淑やかに節度を保ってって言われてたのに~。
あぁ、私のバカバカ!!
盛大にため息をついて一言。

【ごめんなさい!】

なんか、謝ってばっかりの1日だなぁ。
まだ、固まったままでいるケイン様から2、3歩離れて立つ。
静寂が辺りを包んでシーンとなった。
私は、もちろん、ケイン様も何も話さない。

ど、どうしよう!?

「俺、出てますね。」
しばらくたった後、小さな声でそう言ったケイン様は一度も振り返らずにテントを出ていった。

なんだか、ダメダメな1日でした。はぁ~。
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