★完結!★【転生はもう結構です!】崖から落とされ死んだ俺は生き返って復讐を誓うけど困ってるドラゴン助けたら女になって娘が出来ました。

monaka

文字の大きさ
176 / 476

第170話:英傑王のしましまぱんつ。

しおりを挟む

「俺はともかくなんでぽんぽこまで一緒にって事になったんだ?」

 兵士の後を付いて行きながら気になった事を確認してみると、兵士も困ったようにこちらをチラリと見た。

「いやぁ、それがですねぇ……理由は一切教えてもらえて無いんですよ。ただ一緒に連れて来るようにと……」
「それは誰からの命令だ?」

「えっとですねぇ……どうなんだろこれ言っちゃっていいのかな……」

 煮え切らない兵士にぽんぽこが詰め寄る。

「言うなとは言われて無いって事ですわよね!? 誰ですの!? いいなさい今すぐに!」
「うわわっ、離して下さい! 言います言いますからっ!」

 ぽんぽこが兵士の首をぎゅっと絞め、そのまま落としてしまいそうな勢いだったので慌てて止めに入る。
 こんなところで騒ぎを起こすのはまずい。
 ただでさえ城までの道のりは街中を堂々と通っていて、周りには見物人が山ほどいるのだ。

「も、申し訳ありませんわミナト様……」
「それより、誰からの命令なのか教えろ」

「けほっ、けほっ、ヴァールハイト様ですよ……」

「ヴァールハイト! やっぱりあいつ……! あの男が何か企んでるのは間違いありませんわっ!!」

 ……確かにぽんぽこの言う通り何かを企んでいるのは間違いないだろう。
 おそらくだがヴァールハイトはぽんぽこの正体を知っている。そうでなければ一緒に連れていく意味が無い。

 ロリナなんかは「私も一緒に行くのだ!」と駄々をこねだして大変だった。
 ヴァールハイトがロリナの事も把握しているとしたら奴は絶対呼ばないだろうな。
 騒ぎが大きくなるだけだし……。

「隙ありぃぃっ!!」

 一瞬何が起きたのか分からなかった。
 何者かの襲撃を受けた。
 魔物? それとも俺を恨む何者か?

 俺の視界は自分のワンピースの布でいっぱいになる。

「ひぃぃぃ!! 何をやってるのこの子は!! お願いです、命だけは、命だけはぁぁっ!!」

「……え、何これどういう状況?」

 俺には今の状況がまったく理解できなかった。
 ただ俺の目の前には小さな子供がいて、その子供を守るように母親らしき人物が俺に泣きながら土下座してる。

「英傑王のぱんつはしましまぱんつ! みんなーっ! 僕はやったぞーっ!」

『ぎゃははははっ!!』
 え、何どういう事!?

 ママドラが脳内で笑い転げている。

「ば、馬鹿やめなさい! 殺されるわ……! ミナト様本当にごめんなさい! 殺すなら私だけに、この子だけはどうか……お願いします!!」

「……えっと……? もしかして俺今スカート捲りされたのか?」
「み、ミナト様のしまぱんを公衆の面前にさらすなんて許せませんわ! しまぱんが、ミナト様のしまぱんが! 死刑! こいつ死刑ぃぃーっ!!」

 正直めっちゃ恥ずかしいけど相手が子供じゃ怒るに怒れない。
 それにぽんぽこがとんでもない怒り方してるもんだから逆に俺は冷静になってしまった。
 というかしまぱんしまぱん連呼するんじゃねぇよ。

「こら落ち着けぽんぽこ!」
「でもミナト様のしまぱんが……」
「もういい、分かったから! そこの親子!」

 俺が声をかけると母親がビクっと身体を震わせる。

「別にいいよもう。それよりそのガキンチョだ。お前そんな事ばっかやってると男友達には人気出るかもしれないが女から嫌われるぞ?」

「いーもん僕女なんか興味ないもん!」

 あぁ、俺もちっちゃい頃はこんなんだったかもしれねぇなぁ。

 しゃがみ、男の子の目線と高さを合わせる。

「お前くらいの年齢だとそうかもなぁ。でもこれは覚えとけ。好きな子ができた時に後悔しないように。それと男女問わず自分より弱い奴の事はしっかり守ってやれ。馬鹿やってもいいから自分の信念を持ってそれを曲げずに頑張りな」

「なにそれよく分かんない」
「分かんなくていいんだよ。ただ俺の言った事を覚えておけばいい。いつか分かる日がくるから」
「……分かった。じゃあおねーちゃんが僕と結婚してよ」

 何言ってんだこいつ。

「こ、こら! やめなさい失礼でしょ!?」

 母親は大慌てである。

「ふふっ、俺はガキが嫌いなんだよ。早く大人になりな」
「おねーちゃんの言った事が分るようになれば大人になれる?」
「かもな」

 子供は自分の掌をぎゅっと握って、こちらをまっすぐな瞳で見つめ、「がんばる」と言った。

 こういう純粋な瞳で見られるのが嫌なんだ俺は……。
『自分が汚れ切ってるから?』
 その通りだよちくしょう。

「さ、それが分かったら帰りな。あと母ちゃんは大事にしろよ? お前を守るために自分の命を差し出そうとしたんだからな」
「分かった! ママも友達もみんな守る! 僕ジェスタっていうんだ。覚えてね!」
「はいはい。ジェスタ、俺との約束守れよ?」

 そう言って軽くハイタッチし、ぽんぽこと兵士達に「時間取らせて悪かったな。行こう」と告げた瞬間だ。

 ぶわりと背後から再びワンピースが捲られ再び俺のしまぱんが衆目に晒される。

「こんガキャぁぁっ!!」

 振り向いた時、既に母親は子供を担いで全力疾走していた。

「じゃーねー英傑王のおねーちゃーん!」
「クソガキがーっ! 約束ちゃんと守れよー?」

 担がれ遠くに消えていく子供がこちらに一生懸命手を振ってくるのでつい笑顔で手を振り返してしまった。

 ……で、だ。

「おい、俺のぱんつを見てた奴等、今すぐ記憶から消せ。英傑王のぱんつがしまぱんだ、なんて噂が広まるようならお前ら全員シバきにいくからな」

 集まっていた民衆は無言で必死に首を縦に振っていた。

「さ、じゃあ城まで行くとするか」

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

ゴミスキルと追放された俺の【模倣】が【完全模倣】に覚醒したので、最高の仲間たちと偽りの英雄パーティーに復讐することにした

黒崎隼人
ファンタジー
主人公・湊は、劣化コピーしかできない【模倣】スキルを持ちながらも、パーティー「紅蓮の剣」のために身を粉にして働いていた。しかし、リーダーの海斗に全てのスキルを奪われ、凶悪な魔物が巣食うダンジョンの最深部に置き去りにされてしまう。 死を覚悟した湊だったが、その瞬間、唯一残ったスキルが【完全模倣】へと覚醒。それは、一度見たスキルを劣化なく完全コピーし、半永久的にストックできる規格外の能力だった。 絶望の淵から這い上がり、圧倒的な力を手に入れた湊は「クロ」と名を変え、過去を捨てる。孤独な精霊使いの少女・楓、騎士団を追われた不器用な重戦士・龍司――虐げられてきた者たちとの出会いを経て、新パーティー「アヴァロン」を結成する。 これは、全てを失った一人の青年が、かけがえのない仲間と共に偽りの英雄たちへ壮絶な復讐を遂げ、やがて本物の伝説へと成り上がる物語。

魔法使いじゃなくて魔弓使いです

カタナヅキ
ファンタジー
※派手な攻撃魔法で敵を倒すより、矢に魔力を付与して戦う方が燃費が良いです 魔物に両親を殺された少年は森に暮らすエルフに拾われ、彼女に弟子入りして弓の技術を教わった。それから時が経過して少年は付与魔法と呼ばれる古代魔術を覚えると、弓の技術と組み合わせて「魔弓術」という戦術を編み出す。それを知ったエルフは少年に出て行くように伝える。 「お前はもう一人で生きていける。森から出て旅に出ろ」 「ええっ!?」 いきなり森から追い出された少年は当てもない旅に出ることになり、彼は師から教わった弓の技術と自分で覚えた魔法の力を頼りに生きていく。そして彼は外の世界に出て普通の人間の魔法使いの殆どは攻撃魔法で敵を殲滅するのが主流だと知る。 「攻撃魔法は派手で格好いいとは思うけど……無駄に魔力を使いすぎてる気がするな」 攻撃魔法は凄まじい威力を誇る反面に術者に大きな負担を与えるため、それを知ったレノは攻撃魔法よりも矢に魔力を付与して攻撃を行う方が燃費も良くて効率的に倒せる気がした――

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

俺の好きな人は勇者の母で俺の姉さん! パーティ追放から始まる新しい生活

石のやっさん
ファンタジー
主人公のリヒトは勇者パーティを追放されるが別に気にも留めていなかった。 ハーレムパーティ状態だったので元から時期が来たら自分から出て行く予定だったし、三人の幼馴染は確かに可愛いが、リヒトにとって恋愛対象にどうしても見られなかったからだ。 だから、ただ見せつけられても困るだけだった。 何故ならリヒトの好きなタイプの女性は…大人の女性だったから。 この作品の主人公は転生者ですが、精神的に大人なだけでチートは知識も含んでありません。 勿論ヒロインもチートはありません。 他のライトノベルや漫画じゃ主人公にはなれない、背景に居るような主人公やヒロインが、楽しく暮すような話です。 1~2話は何時もの使いまわし。 亀更新になるかも知れません。 他の作品を書く段階で、考えてついたヒロインをメインに純愛で書いていこうと思います。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした

コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。 クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。 召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。 理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。 ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。 これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。

処理中です...