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第263話:恥らう女の子って、いいよね。
しおりを挟むエリマキワニガエルに飲み込まれては腹をぶち破ってまた飲み込まれては腹をぶち破り更に飲み込まれては腹をぶち破る。
それを繰り返す事五十数回。
さすがにまとめてここら一帯を消し炭にでもすればこいつらも倒せるのは間違いないんだけど、よく考えたら倒した証拠を持ち帰らなきゃいけないのでそれだと依頼達成にならない可能性もある。
わざわざここまでニームあたりを連れてくるのも大変だし、万が一クレーターだらけになったのが問題になっても困る。
つまり、俺達は一体、また一体と飲み込まれ続けるしかないのだ。
「ふにゃーっ! ごしゅじんごじゅじん! 大変ですぅ!!」
エリマキワニガエルも残り十体前後になったという所でネコが喚き出した。
なので俺は無視。
今の俺のメンタルでネコの相手をしている余裕は無い。
「ご、ごしゅじーん! ごしゅじんってばーっ!」
なんだよ騒がしいな……。ネコでも十分倒せる相手だろう? よし、無視だ無視。
「ご、ごしゅっ、ごしゅじ……ひょわーっ!」
順調に丸呑みされたようでなによりだ。
「うひゃーっ!?」
おや……? 今度はティアの悲鳴が聞こえたぞ。
ティアほどの奴がこんな敵に後れを取るとは思えない。
という事は、戦いの戦況以外の事で何かトラブルが発生したと考えるのが普通だろう。
もしかしたらネコも何かそれに気付いて訴えていたのかもしれない。
悪い事をしたな……。
とりあえず情況を把握するならティアに聞いた方が早いだろう。ネコもさすがに死にはしないだろうし。
「ティア、どうした? 何があった!?」
舌攻撃をかわし、ティアが飲み込まれているエリマキワニガエルの元へ駆けつけ、腹の中に向けて声をかける。
「え、ミナト? ちょ、ちょっと今こっち来ないでくれる!? ネコちゃんの方行ってあげてー!」
何故かティアはすぐに出てこようとはせず、腹の中から俺に向けた言葉が飛んで来る。
「お前は大丈夫なんだな?」
「もちもち! 大丈夫だから」
その言葉を聞いて俺はネコの方へと移動する。
背後でティアが腹をぶち破る音が聞こえた。
なんだよ何の問題も無さそうじゃないか。
「おいネコ、大丈夫か?」
「うにゃぁ……大丈夫ですぅ」
俺の目の前でネコがエリマキワニガエルの腹を突き破って出てくる。
そして他の物もいろいろ突き破っていた。
「なっ、え……?」
「うにゃー、ごしゅじんのえっちー♪」
ネコの意外と大きな胸が服を突き破ってドドンと露わになっている。
「な、なんでそんな事に……?」
『君も最早見るのをやめない辺りいい開き直りっぷりだと思うわ』
はっ、つい見入ってしまった。
「なんだかだんだん服が溶けてきちゃったんですぅ~。うにゃーっ!?」
再び目の前でネコが舌に絡みつかれて飛んでった。
ばいんばいんだった。
『……いい物見たわね?』
お、おう……そうだな。
『ついでに言っておくけれど、君も結構危ない感じになってるからね?』
えっ?
自分の身体を確認してみると、あちこち既に穴があき始めている。
うお、なんじゃこりゃあ!
『だから言ったじゃない。よほど長時間浸からなきゃ人体は大丈夫だって』
そういう意味かよ……!
って事はネコの方が俺よりも倒してる数が多いのか?
それはそれでちょっと悔しいがまぁいい。
残り数匹だ。ちゃっちゃとやっちまおう!
そこから約十分程度。
最後の一匹を始末した頃、見事に俺は上半身素っ裸になっていた。
「うぇ……ぬるぬるで気持ち悪い……」
「ごしゅじん……とてもえっちですぅ」
「やめろ俺を変な目で見るな」
スカートもあちこち穴だらけでボロボロ。
こりゃ着替え用意しなきゃダメだな……。
「おーい、ティアも無事か?」
「う、うん……? 私は全然大丈夫だけどあまりこっち来ないでほしいんだゾ」
ティアに至ってはどうやらスカートもアウトだったらしくて上半身裸、下はパンツだけの状態になっているようだ。
必死に胸のあたりを腕で隠して俺から距離をとろうとしている。
「お前普段グイグイ来るくせにそういうのは恥ずかしいのな」
「う、うるさいんだゾ! 私だって羞恥心くらいあるんだからね!」
顔を真っ赤にして片手で胸を、もう片手で下半身を隠そうともじもじしている。
……恥らう女の子って、いいよね。
『……君の性癖がまた一つ明らかになったわね』
あのね、恥らう女の子を嫌いな男子など居ませんよ? これは自信を持って言える。
その点こいつは……。
チラりとネコの方を見ると、なぜか胸の部分だけ思いっきり穴があいて丸出しになっているのに腰に手を当ててふんぞり返っていた。
……これはダメだ。
『でもじっくり見てるじゃない』
見えてる物を見ないのは相手にも失礼なんだよ!
『謎理論来たわ……』
「ティア、ずっとそのままって訳にも行かないだろう? 俺達しかいないんだから気にするなよ」
「こ、こんな時ばっかり男らしくなっちゃって……もう! ミナトのばか! ちょ、ちょっとまってこっち来ちゃダメなんだゾ!」
「こんな事で照れるなんて可愛い所もあるじゃないか。気にするなってほら」
「み、ミナト? 顔がニヤケてる、ニヤケてるってば!」
『これは珍しいわ。ミナト君が積極的になってる……!』
こういう恥ずかしがってる女の子を追い詰めるのってこうなんていうかグッとくるよね。
『ま、また新たな扉が……!』
「大丈夫だって。ネコも俺も丸出しだから気にするな」
「ちょ、こ、来ないで……!」
ずどん。
ティアの眼前まで迫り、手を差し出したところで俺の視界がぐわんぐわん揺れた。
「お主はいったい何をやっとるんじゃばかものめがっ!」
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