★完結!★【転生はもう結構です!】崖から落とされ死んだ俺は生き返って復讐を誓うけど困ってるドラゴン助けたら女になって娘が出来ました。

monaka

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第425話:もう顔も見たくない。

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「とうとうこの日がやってきました。この世界は魔の世界に……闇に包まれるのです」

 空に投影されたギャルンは「くっくっく」と笑いながら好き勝手な事を言っている。

「既に世界は魔物に埋め尽くされようとしています。魔物はより強化され、人を見つければすぐに襲い掛かりますよ。それ以外にも新たな魔物を全世界に魔物を放ちました。貴方達に逃げ場はありません」

「おいシルヴァ……」

「奴の言う事は本当だろう。障壁があればすぐに攻め込まれる事は無いだろうが……」

 障壁に守られているので人々の命は守られるだろうが……このままではどのみち食料が底を尽く。
 それこそ残された時間は少ない。

「我々に従うのならば労働力としての使い道を考えて差し上げます。ですが……そうでないのならば、皆殺しだ」

 人を小馬鹿にしたような軽薄な口調が、急に脅迫めいたドスの聞いた声へと変わる。

「そして……ここからが本題です。聞いていますねミナト」

 くっ、お次はなんだ?
 世界を守りたければこの身を差し出せなんて言わないだろうな……。

 俺一人の命で皆が助かるなら……なんて考えは悪いけど俺には縁が無い。

 そういう取引を出してくる敵ってのは大抵の場合嘘つきだからだ。
 敵の主力や、欲する物を要求しておいてそれを手に入れたら結局そのまま攻撃が開始されたりするんだ。
 俺は知ってる。

 だから万が一ギャルンの野郎がバカな事を言いだしても俺は自分を犠牲に、なんてする気は無いし、そんな事するくらいなら単身殴りこんで暴れてきた方がマシだ。

『私も君のそういう所好きよ?』
 そりゃどーも。

「世界を救いたければ六竜全てを引き連れて来なさい。言っている事がきちんと伝わっていますか? 全て、です。最終決戦といきましょう」

 ……何を考えてやがる?
 六竜を全て連れてこい? こっちにとっては最大戦力と同意だ。
 俺達をどこかにおびき寄せて纏めて始末するつもりか?

「我々は次元の狭間に居ます。来る方法は分かっているでしょう? 来なければ魔物達に街を襲わせます」

「あいつ馬鹿か? 街を襲わせるって言ったって障壁が……」

「そうそう、各地の障壁ですが……大量の魔物が一斉に力を放てば穴くらいは開けられるでしょう。どのみち私や魔王様がその気になれば都市の一つや二つすぐにでの灰にしてみせますよ」

 その言葉に不安を感じシルヴァの方を見ると、彼はギリ、と奥歯を噛みしめていた。

「奴の言う通り、あの障壁は魔物の一斉攻撃に耐えられる程の強度は無い。あくまでも突発的な魔物の襲撃に備える物だ」

「期日は三日後までです。それまでに私達と戦うか、滅亡するかを選んでもらいましょう。それでは……楽しみにしていますよ」

 一方的に言いたい事だけ言ってギャルンの姿は消えてしまった。

「シルヴァ、お前の言ってた対策ってやつは三日後までに間に合いそうなのか?」

「……難しいだろうな」

 ……だったらギリギリまで待つ必要は無い。
 相手からしたらいつ攻め込んでくるかの選択肢が狭まるだけだ。

「なら早い方がいいな。あいつが言ってた次元の狭間ってのは……」

「カオスリーヴァが居た場所の事だろうな」

 あの時の次元の割れ目から入って来いって事だろう。そうなると、そこへの行き方は一つしかない。

「アレってもう一度起動する事は出来るのか?」

「それについては問題ないだろう。タチバナは当初一定時間が経過する事で発動するように仕込んでいたようだが、停止させる時にその辺の仕組みは調べてあるからな」

 って事は乗り込む事は可能、か。

「それより、先日の件でリリィにマリウスの力が宿っている事は気付かれているだろう。彼女を連れていかねばならないのが心苦しいところだな」

 でかいギャルンに怯えてシルヴァにしがみ付いていたリリィが不思議そうにシルヴァの顔を覗き込む。

「無理はしなくていいぞ。リリィの特殊な力を使えばマリウスの力をその身体から取り除く事も出来るかもしれない。それが出来るのならばわざわざ君が出向く必要は無いのだから」

「……た、確かにわらわ場違い感凄いですけどー、でもそれでもわらわシルヴァ様の役に立ちたいですーっ!」

 なんというか恋する女ってのは凄いよな。
 今まで魔物と戦った事なんて無かったような奴が、それこそ魔物の親玉との最終決戦に参加しようってんだから。

「そうか、我々六竜の戦いに君まで巻き込んでしまってすまないな」

 シルヴァの奴リリィに対しての態度が随分柔らかくなってる気がする。

「それを言うなら俺にも言ってほしいんだけど」

「ミナトの場合は魔物とはともかく魔王とは君自体が因縁持ちなのだから謝る必要は無いだろう?」

「そりゃそうだわ」

 そもそもこの世界に転生した俺をキララが追いかけてきたのが面倒の始まりだからな。

 俺を早く始末したい神の仕業でチート要素満載の身体を手に入れたキララ。
 あんな狂った女に力を持たせるんじゃねぇよ……。

 どうにかキララをこの世界で討伐したとして、また神が復活させるなんて事もあるかもしれない。
 出来ればその辺の対策もしておきたかったが、とにかくまずは一度きっちり倒して一時的にでも平和な世界を取り戻す事だ。

 そして、必ずギャルンは始末する。
 あいつだけはいい加減もう顔も見たくない。



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