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11.トラウマ
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第11話
今日は入学2日目、身体測定は何事もなく終わった。いや、サクラがある部分を見て「変わってない…」と嘆いていたが、地雷だと思って何が変わってないのかは聞かないでおいたのだ。
そして、危惧していたスポーツテストが始まる。
「まずは100メートル走です」
先生にそう言われて生徒たちが4人体制で横にならぶ。
「位置について、よーい、どん!」
その掛け声で4人が走る。そして、次の生徒が準備をする。実に普通の100メートル走である。騎士達はまだ出番ではないため、校庭外でそれを見ていた。
「サクラ様…」
ついにサクラの番がやってくる。サクラの顔はさっきのような真っ青な顔ではなく、なんだか自信に溢れていた顔だった。
「サクラ様ー!頑張って下さい!」
ダイヤも精一杯の応援をする。そして、先生が腕を上げる。遂にサクラが走る時が来たのだ。
「位置について、よーい、どん!」
先生の指示に従って走り出す。
「おお!」
10メートルほど走った段階では、サクラがどの生徒よりの先行していた。ダイヤはサクラの運動音痴はただの杞憂ではないかと思い始めた。
「そのまま頑張って下さい!」
しかし、異変が起きたのは20メートルでの出来事である。
「ぜぇ…はぁ…ぜぇ…はぁ…はっ…はっ…はっ」
サクラが見たことないような情けない顔で足が棒のようになっているのだ。
「…え?」
ダイヤはあまりの光景に目を疑った。まだ走ってから20メートルしか走ってないのに、汗はだらだら出ているし、呼吸もままらない具合で、目の焦点も合ってない。
周りの騎士達もサクラの異常さに気づいてざわつき始めている。
「ま、まさかこれほどとは…」
運動音痴ということを先に知っていたダイヤだったが、あまりに予想の上をいく運動音痴具合に言葉が見つからなかった。
サクラはもう歩いてるより遅いくらいのペースで1歩1歩死に物狂いで走っている。いや、走っているとは語弊があるが、サクラからしたら走っているつもりだろう。そして、25メートル付近で、遂にサクラが声も上げず倒れようとする。
「まずい!」
ダイヤは一足飛びでサクラの元は向かい、なんとか倒れる前に支えることが出来た。
「サクラ様!大丈夫ですか!?サクラ様!」
「あら、らいららない。らいろうふよ。ほんらろ。ははは」
恐らく、「あら、ダイヤじゃない。大丈夫よ、こんなの。ははは」と言っているつもりなのだろう。だが、サクラの疲労は既に滑舌まで影響を及ぼしており、もはや喋ることすらままならなかった。
「…えーと。サクラさん。100メートル走。リタイアで」
そして、無慈悲にサクラのリタイアの宣言が伝えられる。
「サクラ様…」
100メートル走リタイアなんで事態になるなんて思っても見なかったダイヤは、思わず涙を流した。
その後も、スポーツテストは散々な結果だった。
100メートル走 リタイア
1000メートル走 リタイア
反復横跳び 3回
ハンドボール投げ 50cm
20メートルシャトルラン 1回
立ち幅跳び 10cm
錚々たるひどい結果だった。そして、1競技が終わると毎回倒れかけ、それを支えるダイヤ。
「まさかサクラ様にこんな弱点があったなんて…」
「…まだ…まだよ…ここからなんだから」
全ての競技が終わると、滑舌が元に戻り、微かに意識もはっきりしてきたようである。
「! サクラ様!意識が!」
「ダイヤ…良く聞きなさい…恐らくだけど、騎士のと混合のスポーツテスト…特にダイヤは凄い成績を残せるでしょう…でもね…ダイヤの身体に、私はついてけない…そんな悪い自信だけはあるわ…」
息を切らしながら途切れ途切れに話かける。
「じゃ、じゃあ手を抜いて…」
ダイヤがそう言おうとしたときに、サクラは必死になってダイヤの肩を握った。
「駄目…これは命令よ…そして…スポーツテストが終わるまでこの命令は解除しない…全力で全競技をやりなさい…たとえ私がギャン泣きして許しを乞うても…絶対に全力でやりなさい…これは…命令なんだから…」
そうして、サクラはまた喋らなくなった。
「続いて、騎士との混合のスポーツテストを始めます」
先生からの合図が送られる。
「サクラ様…分かりました。このダイヤ。全力で頑張ります」
サクラに固く誓って、スポーツテストに臨むことになった。
ダイヤはまず、100メートル走を行うことになった。
「位置について、よーい、どん」
先生の合図とともにダイヤが跳ぶ、走るのではなく、跳ぶ。100メートル先のゴールに着地する。一足飛びで数km先まで移動できるダイヤにとって100メートルを1歩で済ますことなど造作もないことなのだ。
ダイヤのあまりの結果に周りがざわつく。しかし、問題はそこでは無かった。
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!怖い!怖い!怖い!」
サクラが発狂とも見れる慌てようだったのだ。サクラがあんな動きができるなんて何回生まれ変わっても出来ないことだろう。そんな体験をしたのだ。その恐怖はトラウマになってもおかしくない。
「ダイヤ!やめて!お願い!やめて!」
サクラが必死にダイヤに懇願する。
「…すいません。サクラ様。全てはサクラ様のためですので…」
しかし、スポーツテスト前にサクラにどんなことがあっても全力でやると誓ったのだ。
「僕が後でどんな目にあっても構いません。なんなら。女装されても構いません。だからこのスポーツテストは全力でいかせてもらいます」
「いやぁぁぁぁ!!!」
サクラの絶叫が、校庭に響いた。
結果。
100メートル走 1歩
1000メートル走 3秒
反復横跳び 900回
ハンドボール投げ 校舎を超え測定不能
20メートルシャトルラン 終わらない
立ち幅跳び 15km
という錚々たる成績を残した。もちろん、競技のたびに、「やめて!」「お願いします!」「殺して!殺しなさいよ!」と叫ぶサクラがいたが、全て心を鬼にして無視をした。特に反復横跳びとシャトルランは「出る!出ちゃう!」と言っていた。本当に申し訳ないことをしたと思うが、これはサクラ本人の命令なのだ。仕方のないことなのだ。
ともあれ、通常なら有り得ない成績の連発。これで赤点は免れることは間違い無いだろう。
「やりましたよ。サクラ様。お疲れ様です」
ダイヤは笑ってサクラに笑いかけた。
「…サクラ様?」
しかし、サクラの返事はない。
「サクラ様ぁ!」
サクラは気絶していた。急いで医務室に連れて行く。急いで連れてったため「速い…速いよ…」とサクラはうなされていたが、必死になっていたダイヤは知る由もなかった。
「…ん…ここは」
数時間後、もう夕方になっている頃。サクラが医務室のベッドから目を覚ます。
「サクラ様!良かったです。目を覚まして…」
「ダイヤ…えーと私は確か…スポーツテストで…」
蘇るトラウマ。
「まあ…今日のことは忘れましょう」
「………」
「ん?どうしたのダイヤ。何か言いたげね」
「え?いや別に」
「…前にも言ったけど。私の勘を甘く見ちゃいけないわよ」
サクラには鋭い勘を持っている。以前もそれでダイヤは確信を突かれたことがあった。
「…敵いませんね。サクラ様には」
だからダイヤは、正直に話すことにした。
「なんていうか…サクラ様って無敵って感じだったから弱点がわかって嬉しいなって思っちゃって」
「へ?」
突拍子ないことを言われて変な声を上げるサクラ。
「ほら、サクラ様って自信家で実力もあって凄い勘もあってなんでも出来ちゃうってイメージで…流石貴族様だなって思ってましたから」
そう言ってダイヤは柔らかく笑う。すると、サクラはダイヤの手を掴む。
「サ、サクラ様?」
「何言ってるの。無敵じゃないからダイヤがいるんでしょ?ダイヤは私の騎士なんだから。これからも私を守ってよね」
そう言ってとびきりの笑顔を見せる。
「…はい!このダイヤ。どんなことがあってもサクラ様を守って見せます!」
「うん。よろしい。ところで…」
サクラが悪い顔をして笑う。
「女装の件だけど」
「へ?」
「女装しても構わないって言ったわよね?」
「な、なんでそこだけ聞いてるんですか…」
この夜。サクラとメイドに弄ばれたのは言うまでもない。
今日は入学2日目、身体測定は何事もなく終わった。いや、サクラがある部分を見て「変わってない…」と嘆いていたが、地雷だと思って何が変わってないのかは聞かないでおいたのだ。
そして、危惧していたスポーツテストが始まる。
「まずは100メートル走です」
先生にそう言われて生徒たちが4人体制で横にならぶ。
「位置について、よーい、どん!」
その掛け声で4人が走る。そして、次の生徒が準備をする。実に普通の100メートル走である。騎士達はまだ出番ではないため、校庭外でそれを見ていた。
「サクラ様…」
ついにサクラの番がやってくる。サクラの顔はさっきのような真っ青な顔ではなく、なんだか自信に溢れていた顔だった。
「サクラ様ー!頑張って下さい!」
ダイヤも精一杯の応援をする。そして、先生が腕を上げる。遂にサクラが走る時が来たのだ。
「位置について、よーい、どん!」
先生の指示に従って走り出す。
「おお!」
10メートルほど走った段階では、サクラがどの生徒よりの先行していた。ダイヤはサクラの運動音痴はただの杞憂ではないかと思い始めた。
「そのまま頑張って下さい!」
しかし、異変が起きたのは20メートルでの出来事である。
「ぜぇ…はぁ…ぜぇ…はぁ…はっ…はっ…はっ」
サクラが見たことないような情けない顔で足が棒のようになっているのだ。
「…え?」
ダイヤはあまりの光景に目を疑った。まだ走ってから20メートルしか走ってないのに、汗はだらだら出ているし、呼吸もままらない具合で、目の焦点も合ってない。
周りの騎士達もサクラの異常さに気づいてざわつき始めている。
「ま、まさかこれほどとは…」
運動音痴ということを先に知っていたダイヤだったが、あまりに予想の上をいく運動音痴具合に言葉が見つからなかった。
サクラはもう歩いてるより遅いくらいのペースで1歩1歩死に物狂いで走っている。いや、走っているとは語弊があるが、サクラからしたら走っているつもりだろう。そして、25メートル付近で、遂にサクラが声も上げず倒れようとする。
「まずい!」
ダイヤは一足飛びでサクラの元は向かい、なんとか倒れる前に支えることが出来た。
「サクラ様!大丈夫ですか!?サクラ様!」
「あら、らいららない。らいろうふよ。ほんらろ。ははは」
恐らく、「あら、ダイヤじゃない。大丈夫よ、こんなの。ははは」と言っているつもりなのだろう。だが、サクラの疲労は既に滑舌まで影響を及ぼしており、もはや喋ることすらままならなかった。
「…えーと。サクラさん。100メートル走。リタイアで」
そして、無慈悲にサクラのリタイアの宣言が伝えられる。
「サクラ様…」
100メートル走リタイアなんで事態になるなんて思っても見なかったダイヤは、思わず涙を流した。
その後も、スポーツテストは散々な結果だった。
100メートル走 リタイア
1000メートル走 リタイア
反復横跳び 3回
ハンドボール投げ 50cm
20メートルシャトルラン 1回
立ち幅跳び 10cm
錚々たるひどい結果だった。そして、1競技が終わると毎回倒れかけ、それを支えるダイヤ。
「まさかサクラ様にこんな弱点があったなんて…」
「…まだ…まだよ…ここからなんだから」
全ての競技が終わると、滑舌が元に戻り、微かに意識もはっきりしてきたようである。
「! サクラ様!意識が!」
「ダイヤ…良く聞きなさい…恐らくだけど、騎士のと混合のスポーツテスト…特にダイヤは凄い成績を残せるでしょう…でもね…ダイヤの身体に、私はついてけない…そんな悪い自信だけはあるわ…」
息を切らしながら途切れ途切れに話かける。
「じゃ、じゃあ手を抜いて…」
ダイヤがそう言おうとしたときに、サクラは必死になってダイヤの肩を握った。
「駄目…これは命令よ…そして…スポーツテストが終わるまでこの命令は解除しない…全力で全競技をやりなさい…たとえ私がギャン泣きして許しを乞うても…絶対に全力でやりなさい…これは…命令なんだから…」
そうして、サクラはまた喋らなくなった。
「続いて、騎士との混合のスポーツテストを始めます」
先生からの合図が送られる。
「サクラ様…分かりました。このダイヤ。全力で頑張ります」
サクラに固く誓って、スポーツテストに臨むことになった。
ダイヤはまず、100メートル走を行うことになった。
「位置について、よーい、どん」
先生の合図とともにダイヤが跳ぶ、走るのではなく、跳ぶ。100メートル先のゴールに着地する。一足飛びで数km先まで移動できるダイヤにとって100メートルを1歩で済ますことなど造作もないことなのだ。
ダイヤのあまりの結果に周りがざわつく。しかし、問題はそこでは無かった。
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!怖い!怖い!怖い!」
サクラが発狂とも見れる慌てようだったのだ。サクラがあんな動きができるなんて何回生まれ変わっても出来ないことだろう。そんな体験をしたのだ。その恐怖はトラウマになってもおかしくない。
「ダイヤ!やめて!お願い!やめて!」
サクラが必死にダイヤに懇願する。
「…すいません。サクラ様。全てはサクラ様のためですので…」
しかし、スポーツテスト前にサクラにどんなことがあっても全力でやると誓ったのだ。
「僕が後でどんな目にあっても構いません。なんなら。女装されても構いません。だからこのスポーツテストは全力でいかせてもらいます」
「いやぁぁぁぁ!!!」
サクラの絶叫が、校庭に響いた。
結果。
100メートル走 1歩
1000メートル走 3秒
反復横跳び 900回
ハンドボール投げ 校舎を超え測定不能
20メートルシャトルラン 終わらない
立ち幅跳び 15km
という錚々たる成績を残した。もちろん、競技のたびに、「やめて!」「お願いします!」「殺して!殺しなさいよ!」と叫ぶサクラがいたが、全て心を鬼にして無視をした。特に反復横跳びとシャトルランは「出る!出ちゃう!」と言っていた。本当に申し訳ないことをしたと思うが、これはサクラ本人の命令なのだ。仕方のないことなのだ。
ともあれ、通常なら有り得ない成績の連発。これで赤点は免れることは間違い無いだろう。
「やりましたよ。サクラ様。お疲れ様です」
ダイヤは笑ってサクラに笑いかけた。
「…サクラ様?」
しかし、サクラの返事はない。
「サクラ様ぁ!」
サクラは気絶していた。急いで医務室に連れて行く。急いで連れてったため「速い…速いよ…」とサクラはうなされていたが、必死になっていたダイヤは知る由もなかった。
「…ん…ここは」
数時間後、もう夕方になっている頃。サクラが医務室のベッドから目を覚ます。
「サクラ様!良かったです。目を覚まして…」
「ダイヤ…えーと私は確か…スポーツテストで…」
蘇るトラウマ。
「まあ…今日のことは忘れましょう」
「………」
「ん?どうしたのダイヤ。何か言いたげね」
「え?いや別に」
「…前にも言ったけど。私の勘を甘く見ちゃいけないわよ」
サクラには鋭い勘を持っている。以前もそれでダイヤは確信を突かれたことがあった。
「…敵いませんね。サクラ様には」
だからダイヤは、正直に話すことにした。
「なんていうか…サクラ様って無敵って感じだったから弱点がわかって嬉しいなって思っちゃって」
「へ?」
突拍子ないことを言われて変な声を上げるサクラ。
「ほら、サクラ様って自信家で実力もあって凄い勘もあってなんでも出来ちゃうってイメージで…流石貴族様だなって思ってましたから」
そう言ってダイヤは柔らかく笑う。すると、サクラはダイヤの手を掴む。
「サ、サクラ様?」
「何言ってるの。無敵じゃないからダイヤがいるんでしょ?ダイヤは私の騎士なんだから。これからも私を守ってよね」
そう言ってとびきりの笑顔を見せる。
「…はい!このダイヤ。どんなことがあってもサクラ様を守って見せます!」
「うん。よろしい。ところで…」
サクラが悪い顔をして笑う。
「女装の件だけど」
「へ?」
「女装しても構わないって言ったわよね?」
「な、なんでそこだけ聞いてるんですか…」
この夜。サクラとメイドに弄ばれたのは言うまでもない。
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