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一章 全てを忘れた怨霊
11話 大切な忘れ物
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「なにか先輩、いきましょう」
吉田君は私にそう言って荒れ果てた道を廃墟とは逆の方向に進みだすので、私もそれに付いて行った。しばらく歩くとやはり気になるのが一つある。吉田君の左腕がまだ生えてこないのだ。再生はしないのかと吉田君に聞くと、少しどもりながら私に教えてくれた。
「腕を、魂ごと喰われちゃって。はは、もう戻んないっす」
なるほど、そういえば私がルーフに喰わせてしまったのだった。普段恐がること以外であまり感情的にはならないが、申し訳なく思った。するとルーフがメキメキ私の身体から出てきて口をあける。そこには吉田君の腕がドロドロの状態であった。
「え、うわッ……。うん、でもこれって魂喰われてるっすよね。あっ」
吉田君は急に何か申し訳なさそうな表情と調子になり、私と自分の腕だったルーフの涎まみれのモノをチラチラとみている。そして何かを覚悟して決心したように、何故かがくがくと震えながら口を開いた。
「あの、なにか先輩? よ、良ければなんすけど、それ喰わせてくれないっすか。もうなにか先輩の身体っすけど……」
吉田君があんな調子で私に話しかけるのは今までなかったので、いったいなにを言うのか少し考えていたが、吉田君の頼みにそんな事かと私は感じた。彼が言うのは、既に私の身体になった吉田君の腕を私の魂ごと喰いなおさせてほしいという事だった。そんなことで吉田君の腕が戻るのなら、私は『どうぞどうぞ』という感じの二つ返事で了承した。
「申し訳ないっす。では、ありがたく」
ルーフの口は開き、吉田君の腕だったモノがドロッと粘液を引きながら滑っている。それを見た吉田君は少し躊躇したように見えたが、口を開けてドロドロを食べた。私は少し痛かったが、吉田君の魂を少しでも食べてしまったのだ。これくらいは我慢しないといけないと、むしゃむしゃ食べる吉田君を見ていた。
「うげ、どろどろしてる。まずい。おぇっ」
吉田君はえずきながら自分の腕だったモノを食べ終わると、しばらく口を片手で押さえながら顔を青くし、鼻息を荒げて頑張っていた。
「あ、ありがとうございます、なにか先輩」
しばらくすると私にお礼を言い、吉田君の千切れた腕は徐々に肩から生えてきた。吉田君が言うには、魂を部分的に失えば霊体も部分を永続的に失うことになるという。ではどうすれば元に戻るのかというと、私が吉田君の魂を少し喰らってしまったように、吉田君も私の魂を同じように喰えば元に戻れるという。
私は今までに膨大な量と質の魂を喰らっていた様で、吉田君の腕一本分の魂を分け与えたところで何の支障も無かった。
「なにか先輩、今まで本当にどんな怨霊ライフ送ってたんすか。そんな膨大な魂……。なにか先輩なら、こっちの世界全部食べれるんじゃないっすか」
いつもの明るい吉田君だ。私に笑いながら冗談も言っている。そんな調子で私はルーフを体の中に還し、吉田君と二人で暗い夜の獣道を先に進んでいった。
霊体の身体の再生について吉田君はさっき教えてくれたが、少し納得がいかない。淡く光る月を観ながら、頭の後ろで腕を組んで歩く吉田君に私は静かに質問を始めた。私の身体はなぜ燃えたり半分になっても容易く再生できるのかをだ。
「それはっすねー。ダメージを受けたときにそもそも魂に攻撃が届いていないか、魂が膨大過ぎて、失った部分の修復に使う魂の消費が全体的に見て微々たるもんだからっすかねー」
吉田君はそう言うが、神札で私は腕が一本丸ごと燃えたし、琴音についていた山の廃れ神には下半身を消滅させられた。それなのに魂の消費が微々たるものなのかが納得できず、また吉田君に訊き返す。
「魂っていうのは、何も霊体とイコールではないんす。例えばなにか先輩がそこら辺の幽霊に霊体を全て食べられるとするっす。でもなにか先輩より遥かに霊的な力が弱い奴では、魂は全部食えないんすよ」
難しい話で頭がハテナになる。全部食べられたら魂は消滅するのではないか。現に、私はそうやって魂を消滅させてきた。怨霊でも人間でも同じように喰らって消滅させたんだ。
私が話に理解しきれていないことを察したのか、吉田君は少し笑いながら話を続けた。
「なにか先輩がそこら辺の霊の霊体を全て食べれば、そいつは消滅するっす。だけど、それが逆の場合、なにか先輩の魂は霊体が食べられても魂の消費は微々たるもんなんすよ。霊的な力の強さによって、魂を喰える量や質、そしてそもそも魂に届くかどうかがかわってくるっす」
吉田君がいうには、私達みたいな存在や、霊的な力を持つ人間にはそれぞれ霊的な強さに差があり、自身の魂が弱ければ相手の霊体を全て食べたとしても消滅させきれないらしい。逆に魂が強ければ、相手の霊体を捕食すればその魂も等しく捕食することができるという。
「だからあの廃れ神に下半身の霊体が消滅させられても、廃れ神がなにか先輩より力が弱かったっすから、直接魂が相応のダメージを受けずにすんだってことっすね。霊体は真っ二つにされてましたが、魂はやすりで削られた程度じゃないっすか? 」
また吉田君は笑いながら言うが、なんとなく理解した。自分より弱い相手から受けるダメージは、霊体が受けるダメージと実際に魂が受けるダメージとでは大きく差があるという事だと理解した。
私がようやくその事を理解出来て、嬉しく鼻息を鳴らしながら一人で頷いていると、吉田君は少し不安そうな顔になりながら言葉を付け加えた。
「でも、あの神札は本当にやばかったっすよ。俺の分かる範囲っすけど、なにか先輩はあの炎で魂にも相応に近いダメージを受けてるっす。むやみに神札に触っちゃダメっす」
あの時神札を触って腕が燃えた時、今まで感じたことのない強い恐怖と痛みを感じた。そして吉田君に初めて怒られたのを思い出して少し落ち込む。
「あれ、落ち込んでる。……大丈夫っすよなにか先輩! 失った魂はさっきの山の廃れ神で戻ってるっす。ていうかそれ以上になってるっすから! おちこまないで! 」
吉田君は急に明るさを増して私を励ましているようだ。私が落ち込んでいた理由はそこではなく、君に初めて怒られたことがショックだったからなのだが、思わぬことを聞いた。神札で受けた私の魂のダメージは、あの山の廃れ神を捕食したことによって回復し、それ以上に力を蓄えられたという。
彼の話を聞く限り、あの炎で消費した私の魂は相当なものだろうと推測できる。では、あの山の廃れ神とは何だったのだろうか。なぜ琴音についていたのか、どうやってついたのだろうか、謎が深まるばかりで眠たくなってきた。
「あの山の廃れ神も相当っす。なにか先輩いなかったら俺が完全に消されてました。あの琴音って子、何者っすかね」
吉田君もどうやら同じことを考えていた様で、何故か私は自信が湧いた。死んだばかりの時は記憶も無く、幽霊の知識も無くて不安だったが、吉田君が色々教えてくれたおかげで私もとうとう吉田君と同じレベルの事を考えることができたのかと嬉しくなった。
しばらく歩くが眠くて仕方がない。もはや自分で歩くのは面倒になってきたので、私の下半身からルーフを出してルーフに運んでもらうことにした。
「ぐるるるる、わおーん」
どうやらルーフも悪い気はしていないようで、素直に甘えて眠ろうと思う。しかし、そんな時吉田君が大きな声を出して私はびくっとした。どうやら吉田君は私の右手が持つ、私が大切にしている三つの物を見て何故か取り乱している。
「なにか先輩! ペンがないっす! なにか先輩が大事に持ってた日記帳とラブレターは持ってるみたいっすけど、ペンがないっす! 」
私は眠い状態で右手を見るが、いつも持っていて離したことのない『日記帳』『ラブレター』『ペン』の中から、『ペン』が消えていた。流石に私も焦った。しかし、ふと何故か分からないが、『それでいい』と思ったのだ。
「どこかで落としたんすかね、戻りましょうか?! 」
そんな吉田君に私は首を横に振って答えた。あんなに大切だと思う物が無くなっているのに、私は何故かそれでいいと思うのだ。
「な、なにか先輩がいいっていうなら、いいんすけどねぇ」
吉田君は少し焦りながらも、いつもの何かを考えるような様子になった。そして何かに気が付いたのか、私の方を見た気がした。私はそんな吉田君より眠気が勝ったので、トコトコと巨体を揺らして歩くルーフの背中に突っ伏して眠った。
吉田君は私にそう言って荒れ果てた道を廃墟とは逆の方向に進みだすので、私もそれに付いて行った。しばらく歩くとやはり気になるのが一つある。吉田君の左腕がまだ生えてこないのだ。再生はしないのかと吉田君に聞くと、少しどもりながら私に教えてくれた。
「腕を、魂ごと喰われちゃって。はは、もう戻んないっす」
なるほど、そういえば私がルーフに喰わせてしまったのだった。普段恐がること以外であまり感情的にはならないが、申し訳なく思った。するとルーフがメキメキ私の身体から出てきて口をあける。そこには吉田君の腕がドロドロの状態であった。
「え、うわッ……。うん、でもこれって魂喰われてるっすよね。あっ」
吉田君は急に何か申し訳なさそうな表情と調子になり、私と自分の腕だったルーフの涎まみれのモノをチラチラとみている。そして何かを覚悟して決心したように、何故かがくがくと震えながら口を開いた。
「あの、なにか先輩? よ、良ければなんすけど、それ喰わせてくれないっすか。もうなにか先輩の身体っすけど……」
吉田君があんな調子で私に話しかけるのは今までなかったので、いったいなにを言うのか少し考えていたが、吉田君の頼みにそんな事かと私は感じた。彼が言うのは、既に私の身体になった吉田君の腕を私の魂ごと喰いなおさせてほしいという事だった。そんなことで吉田君の腕が戻るのなら、私は『どうぞどうぞ』という感じの二つ返事で了承した。
「申し訳ないっす。では、ありがたく」
ルーフの口は開き、吉田君の腕だったモノがドロッと粘液を引きながら滑っている。それを見た吉田君は少し躊躇したように見えたが、口を開けてドロドロを食べた。私は少し痛かったが、吉田君の魂を少しでも食べてしまったのだ。これくらいは我慢しないといけないと、むしゃむしゃ食べる吉田君を見ていた。
「うげ、どろどろしてる。まずい。おぇっ」
吉田君はえずきながら自分の腕だったモノを食べ終わると、しばらく口を片手で押さえながら顔を青くし、鼻息を荒げて頑張っていた。
「あ、ありがとうございます、なにか先輩」
しばらくすると私にお礼を言い、吉田君の千切れた腕は徐々に肩から生えてきた。吉田君が言うには、魂を部分的に失えば霊体も部分を永続的に失うことになるという。ではどうすれば元に戻るのかというと、私が吉田君の魂を少し喰らってしまったように、吉田君も私の魂を同じように喰えば元に戻れるという。
私は今までに膨大な量と質の魂を喰らっていた様で、吉田君の腕一本分の魂を分け与えたところで何の支障も無かった。
「なにか先輩、今まで本当にどんな怨霊ライフ送ってたんすか。そんな膨大な魂……。なにか先輩なら、こっちの世界全部食べれるんじゃないっすか」
いつもの明るい吉田君だ。私に笑いながら冗談も言っている。そんな調子で私はルーフを体の中に還し、吉田君と二人で暗い夜の獣道を先に進んでいった。
霊体の身体の再生について吉田君はさっき教えてくれたが、少し納得がいかない。淡く光る月を観ながら、頭の後ろで腕を組んで歩く吉田君に私は静かに質問を始めた。私の身体はなぜ燃えたり半分になっても容易く再生できるのかをだ。
「それはっすねー。ダメージを受けたときにそもそも魂に攻撃が届いていないか、魂が膨大過ぎて、失った部分の修復に使う魂の消費が全体的に見て微々たるもんだからっすかねー」
吉田君はそう言うが、神札で私は腕が一本丸ごと燃えたし、琴音についていた山の廃れ神には下半身を消滅させられた。それなのに魂の消費が微々たるものなのかが納得できず、また吉田君に訊き返す。
「魂っていうのは、何も霊体とイコールではないんす。例えばなにか先輩がそこら辺の幽霊に霊体を全て食べられるとするっす。でもなにか先輩より遥かに霊的な力が弱い奴では、魂は全部食えないんすよ」
難しい話で頭がハテナになる。全部食べられたら魂は消滅するのではないか。現に、私はそうやって魂を消滅させてきた。怨霊でも人間でも同じように喰らって消滅させたんだ。
私が話に理解しきれていないことを察したのか、吉田君は少し笑いながら話を続けた。
「なにか先輩がそこら辺の霊の霊体を全て食べれば、そいつは消滅するっす。だけど、それが逆の場合、なにか先輩の魂は霊体が食べられても魂の消費は微々たるもんなんすよ。霊的な力の強さによって、魂を喰える量や質、そしてそもそも魂に届くかどうかがかわってくるっす」
吉田君がいうには、私達みたいな存在や、霊的な力を持つ人間にはそれぞれ霊的な強さに差があり、自身の魂が弱ければ相手の霊体を全て食べたとしても消滅させきれないらしい。逆に魂が強ければ、相手の霊体を捕食すればその魂も等しく捕食することができるという。
「だからあの廃れ神に下半身の霊体が消滅させられても、廃れ神がなにか先輩より力が弱かったっすから、直接魂が相応のダメージを受けずにすんだってことっすね。霊体は真っ二つにされてましたが、魂はやすりで削られた程度じゃないっすか? 」
また吉田君は笑いながら言うが、なんとなく理解した。自分より弱い相手から受けるダメージは、霊体が受けるダメージと実際に魂が受けるダメージとでは大きく差があるという事だと理解した。
私がようやくその事を理解出来て、嬉しく鼻息を鳴らしながら一人で頷いていると、吉田君は少し不安そうな顔になりながら言葉を付け加えた。
「でも、あの神札は本当にやばかったっすよ。俺の分かる範囲っすけど、なにか先輩はあの炎で魂にも相応に近いダメージを受けてるっす。むやみに神札に触っちゃダメっす」
あの時神札を触って腕が燃えた時、今まで感じたことのない強い恐怖と痛みを感じた。そして吉田君に初めて怒られたのを思い出して少し落ち込む。
「あれ、落ち込んでる。……大丈夫っすよなにか先輩! 失った魂はさっきの山の廃れ神で戻ってるっす。ていうかそれ以上になってるっすから! おちこまないで! 」
吉田君は急に明るさを増して私を励ましているようだ。私が落ち込んでいた理由はそこではなく、君に初めて怒られたことがショックだったからなのだが、思わぬことを聞いた。神札で受けた私の魂のダメージは、あの山の廃れ神を捕食したことによって回復し、それ以上に力を蓄えられたという。
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「あの山の廃れ神も相当っす。なにか先輩いなかったら俺が完全に消されてました。あの琴音って子、何者っすかね」
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しばらく歩くが眠くて仕方がない。もはや自分で歩くのは面倒になってきたので、私の下半身からルーフを出してルーフに運んでもらうことにした。
「ぐるるるる、わおーん」
どうやらルーフも悪い気はしていないようで、素直に甘えて眠ろうと思う。しかし、そんな時吉田君が大きな声を出して私はびくっとした。どうやら吉田君は私の右手が持つ、私が大切にしている三つの物を見て何故か取り乱している。
「なにか先輩! ペンがないっす! なにか先輩が大事に持ってた日記帳とラブレターは持ってるみたいっすけど、ペンがないっす! 」
私は眠い状態で右手を見るが、いつも持っていて離したことのない『日記帳』『ラブレター』『ペン』の中から、『ペン』が消えていた。流石に私も焦った。しかし、ふと何故か分からないが、『それでいい』と思ったのだ。
「どこかで落としたんすかね、戻りましょうか?! 」
そんな吉田君に私は首を横に振って答えた。あんなに大切だと思う物が無くなっているのに、私は何故かそれでいいと思うのだ。
「な、なにか先輩がいいっていうなら、いいんすけどねぇ」
吉田君は少し焦りながらも、いつもの何かを考えるような様子になった。そして何かに気が付いたのか、私の方を見た気がした。私はそんな吉田君より眠気が勝ったので、トコトコと巨体を揺らして歩くルーフの背中に突っ伏して眠った。
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