両親の愛を諦めたら、婚約者が溺愛してくるようになりました

ボタニカルseven

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私が最初にすべきこと

――――お前がどんなことをしても私はお前を愛さない。私とレオナの邪魔をしたあの女の子供だからな。お前は私の娘ではない。私の娘はリリアだけなのだから――――

 



 あぁ、お父様、お義母様どうして私を愛してくれないのですか。どうして、リリアだけ可愛がるのですか。私はあなたの娘なのに。

「――ッ!はぁ、嫌な夢を見たわ」

 私が死ぬ間際、閣下の返答がずっと私の中でこだまする。どうやったらこれは取れるのだろうか。やはり時間に任せるしかないのかな。まだ、ルリは部屋に来ていない。ということはだいぶ早く起きてしまったようだ。少し起きて考え事をしよう。

 ベッドから降りて私は机と向かい合った。


「私はまだ6歳。リリアが生まれるのはあと一年。確か私の誕生パーティの時お義母様、ううん公爵夫人が倒れるはず。そこで懐妊していることが判明するのよね」

 私の誕生日に、公爵夫人の懐妊が判明するなんて、本当に虫唾が走るわ。だから私としては7歳の誕生日はとても良くない思い出いっぱいだ。最初は妹ができるって喜んだ。だけど、幸せそうに話す二人、いや三人の間にはもう入れなくなってしまった。私に対しての当たりが強くなり始めるのもリリアが生まれてから。これから私はどうすればいい。どんどん幸せになっていく三人をこのまま見て過ごす?いやそれは嫌だ。なら、もうこの家を出ちゃうか。そうだ、それがいい。公爵令嬢の肩書を捨てて自由に生きるのもいいかも。それかこの魔法の腕を生かして冒険者になるとかも?

「あぁ楽しみだわ」

 これからどうしたいか想像を膨らましている中、ノックの音がした。

「入っていいわ」
「あれ、リュシエンヌ様、起きていらしたのですね」

 朝の準備をしにルリがやってきたみたいだ。

「ルリ、おはよう」

 私がそうやって笑顔で言うと、ルリも口角をあげた。

「おはようございます、リュシエンヌ様。なんだか楽しそうですね」
「そう見える?」
「えぇとても」
「これからどうしたいか考えていたの。自由に生きるのもいいなって。ルリはどう思う?」

 考えていたことを素直にルリにつたえると、青ざめた顔をした。

「ももも、もしかしてリュシエンヌ様。家出をなさるおつもりですか!?私は許しませんよ!!」

 どうやら私が家出をすると思ったみたいだ。あながち間違いではないかもしれない。家出、家出か。反抗期みたいでいいな。

「さ、どうだろうね。早く朝の準備をしよう。魔法の練習をしなきゃ」

 何かルリが騒いでいるけど、気にしない気にしない。そんなに驚かなくてもいいじゃない。餌をくれないのに飼い主に尻尾振ってる従順な子犬から私は変わったんだから。。閣下に飼われる気なんて毛頭ないから首輪なんて私につけないでよね。


 

 魔法っていうのは魔力を使って発動できる力で、何もないところから水を生み出したり、火を生み出したりできる。魔法を使う上で一番大切になってくるのがオドと呼ばれるものだ。オドは体内にどれだけ魔力を蓄えられるか示すものだ。つまり、器だ。器が大きければそこに蓄えられる水は多くなるし、小さければ少ししか水をためられない。そしてオドは人によって違うが、成長するものだ。魔力を使って魔法を使えばオドはどんどん大きくなっていって魔力をより多く貯められるようになる。

 だから私がまず最初にすべきことは魔法をバシバシ打ってオドを大きくしていくことだ!!

 時が戻る前、魔法も褒められるためにひたすら訓練していた。その中で教師に言われたのだが、私は稀に見るオドの大きさの持ち主だったらしい。魔法を極めた人のことを魔法使い、それよりもっとすごい人のことを賢者っていうのだけれど、私は賢者に匹敵するほどの大きさだった。魔法を習い始めたのは15で学園に入ってからだったから、きっと今から訓練していれば賢者に匹敵するほど、もしくはそれ以上になれるかもしれない。そうしたら、また別の人生を歩めるかも。

「よし、頑張ろう」
「あら、なんでこの子がこんなところにいるの?」

 あ、この声は。後ろから聞こえた声に反応して冷や汗が背中を伝った。

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