【R18】男子校に通うマドンナ

石原歩

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第三章 と…泊まって…も…いい…んだ…よ…。

第十九話 私の部屋…ベッド1つしかないの…。

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 そうして夕飯を終えたあと直巳は片付けと洗い物を済ませ、直巳の母は終わった洗濯を干していた。

「直巳と直巳の母さんって家事も分担できててすげーな。」

「ママは仕事も忙しいし私も手伝える事は手伝わないとどうしても手が回らないんだよね。」

「お前本当にいいやつだな。」

「…そんなこと…ないよ…。」

 直巳は先程アキを疑ってしまった自分の事を思い出してしまった。

「俺さ、お前に嘘ついちまったんだ。」

「…え…。」

「実はさっき、松崎に後をつけられててトラブったんだ。」

「…アキ…。」

「悪かったな…嘘ついて心配までかけちまっ…」

「話してくれてありがとう…アキ…。私…アキの力になりたいから、大丈夫だよ。1人で悩まないで。」

「…それともう一つ…お前の優しさに甘えて謝らなくちゃいけねー事がある。」

「…どうしたの?」

「俺と松崎がやり取りがをしてるうちに男集団に囲まれて、そこに直巳の同じクラスのやつらがいたんだ。」

「…それで…アキはどうしたの…?」

「そいつらに俺は手をあげちまった。」

「………。」

 直巳が片付けている手を止めてアキのもとに静かに近づく。

「………。」

「俺はお前を悲しませるような事を…」

「ごめんなさい…アキ…。」

 直巳がアキに抱きついて泣きながら謝る。

「直巳…どうしてお前が…」

「私…アキに色々悩みを抱えさせちゃった…。だから…私も…もっと…もっと強くならないといけないのに…。」

「直巳…お前は悪くねぇ。だからそんな悲しそうな顔すんな。」

 アキも直巳を抱きしめる。

「ねぇ…アキ…。」

「どうした?直巳。」

「私の部屋…ベッド1つしかないの…。」

「そうか…そしたら俺は床でも…」

「一緒にベッドで寝よ…。」

「直巳…いいのか?」

「うん…一緒に…アキと一緒に寝たい…。」

「…わーった。」

 そう言って直巳は一度アキと離れ食後の片付けを再開しようとする。

「なおちゃん。洗濯終わったから片付けは私がやるわよ。アキ君と今日はゆっくりしなさい。」

「ママ…ありがとう…。」

「ありがとうございます。お母さん。」

「いいのよ。アキ君もなおちゃんの側にいてくれてありがとうね。」

「それじゃあアキ、歯磨きしてお部屋に戻ろう?」

「おう。わーった。」

 そして直巳とアキは歯磨きを済ませ直巳の部屋に戻る。

「それにしても直巳のベッドって柔らかそうだな!」

「ぼふっ!」

 アキが直巳のベッドにうつ伏せにダイブする。

「ちょっとアキっ!はしゃぎすぎだよっ!電気消すからね!」

「カチッ!」

「直巳も早く来いよ!」

「う…うん…わかってるよ…」

「ん?どうしたんだ?」

 アキがベッドから起き上がる。

「いや…その…。」

「っつーか暗くてよく見えねーな。直巳ー。この辺か?」

 アキが立ち上がって直巳を手探りで探す。

「ドンッ」

「キャッ!」

「ぼふっ!」

 するとアキの手がぶつかった衝撃で直巳がベッドに倒れる。

「直巳!大丈夫か!?悪ぃ!よく見てなくて…っておわっ!?」

「ぼふっ!」

 アキが直巳の足に引っ借りバランスを崩して直巳の顔の両側に両手をつく。

 そしてアキは直巳と顔が衝突しそうになるが間一髪のところで衝突を避けた。

 つもりだった。

 アキの唇に何か柔らかい感触を感じた。


 次回 第二十話 アキ…私達…こんなことしていいのかな…。
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