Shining Rhapsody 〜神に転生した料理人〜

橘 霞月

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転生〜統治(仮題)

入国手続き

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2人と別れたオレは今、ミリス公国の国境にある門の前にいる。ミリス公国は帝国と隣接している関係で、国の外周を壁で囲っている。仕方ないとは思うが、とんでもない光景だ。

入国手続きの列に並んでいたのだが、壁に圧倒されているうちにオレの番となったようだ。
女性の衛兵に声を掛けられた。が、どうも様子がおかしい。

「次の方どう・・・・・ほわ~。」
「あ、すみません。見事な防壁に見とれてしまいました。」
「え?あぁ、そうですね・・・。」
「どうかしましたか?」
「「「「「はうっ!?」」」」」

恥ずかしかったので、照れ隠しに微笑みながら言い訳したのだが、全員真っ赤になって固まってしまった。やっぱりオレの格好って変なんだろうか?

「あの、それで入国したいのですが・・・。」
「はっ!すみません、見惚れて、あ、いや、何でもありません!入国ですね!?すみませんが、あちらの詰所まで来て頂けないでしょうか?」
「え!?オレ、何か問題でもありますか?・・・いえ、わかりました。」

そんなに怪しい服装なのかよ・・・2人には何も言われなかったけどなぁ。あまり目立ちたくないし、ここは素直に従っておこう。

「それではこちらへどうぞ。」
対応してくれていた女性とは別の女性が案内を申し出たのだが、他の女性達と小声で揉め始めた。

「ちょっと!どうして貴女が案内するのよ!!」
「そうよ!私が応対してたのに!」
「抜け駆けは許さないんだから!!」
「あんな美少年、私だってお近づきになりたいわよ!」
「それなら・・・くじで決めましょう!」

いきなりくじ引きを始めた。何なの?まさかくじにオレの罪状とか書いてないよね!?とか考えているうちに、当たりを引いたっぽい女性が近付いて来た。この人は、最初に応対してくれた女性だ。

「失礼しました!それでは私の後に付いて来て下さい。」
「は、はぁ。」

こうして詰所へと連れて来られたオレは、女性騎士の集団に囲まれながら椅子に座っている。『女性騎士団って本当にあるんだ』と思い全員の顔を見回すと、全員顔を赤く染めて俯いてしまった。

「すまない!待たせてしまっ・・・なっ!?そ、そんな!?」
「あ、団長!来るのが早過ぎます!!」

凄い美人が近付いて来たと思ったら、騎士団長なんだ。凄く驚かれたけど、オレの格好はそんなに変ですか?傷付きます。いや、それより騎士さん、待たされてるのはオレなんですけど?

「いや、あまり待たせてしまうのは失礼じゃないか?」
「そうですけど、我々だってもっと目の保養を、あ、いえ、何でもないです。」

オレの冷ややかな視線に気が付いたのか、女騎士さんは慌ててごまかそうとしていた。そんな事はどうでもいい。とにかく連れて来られた理由が知りたい。

「お取込み中のところすみません。そろそろ状況を説明して頂きたいのですが。」
「あぁ、すみません。あ!自己紹介がまだでしたね。私はミリス公国女王近衛騎士団長のセラ=オルブレインと申します。」
「私は新人冒険者のルークと申します。これが身分証明です。」

自己紹介をしながら、ギルドカードを手渡すと、またしても驚かれた。

「ランクS!?新人のランクSと言うと、噂の冒険者か!?」

「嘘!?前代未聞の登録時にランクSの冒険者!?」
「どんなゴリラかと思ってたのに、こんなにカッコイイ人だったの!?」
「ルーク様とおっしゃるのですね・・・」

色々と言われ始めたが、無視しよう。ちょっと気になったので、団長さんに確認だ。
「噂ですか?」
「え?あ、あぁ・・・君の事は世界中で噂になっていますよ。普通はランクSまで登り詰めるのに10年以上はかかります。それがいきなりですからね。」
「そうですか。あまり目立ちたくないんだけどな・・・。それよりも、ここに連れて来られた理由をお伺いしても?あと、近衛騎士団がここにいるのは普通なんですか?」

嫌な予感がするので、確認しなければならない。そう、『女王』近衛騎士団なのだ。普通は近くに居るものだろう。

「ここに来て頂いたのは、単にお話を伺う為です。我々がここにいるのは、訓練の一環ですね。」
「そうですか。何か問題でもあったのかと不安だったのですが、安心しました。それで、話とは?」
「え~と、ルーク様は、その、お、お付き合いされている方はいらっしゃいますか?それと、どういった女性が好みでしょうか?」
「・・・はい?」

今、何て言いやがった?耳は悪くなってないはずだ。だとすると、まるでお見合いみたいな質問だったよな?

「で、ですから・・・恋人はいらっしゃいますか?好みの女性は?わ、私はどうでしょうか!?」
「あぁぁぁ!団長ズルい!!」
「私も狙ってたのにぃぃぃ!」
「抜け駆け禁止です!!」

ついていけずにいたら、騎士団内で言い争いが始まった。なんじゃこりゃ?この国はヤバい気がする。とにかくこの場を収めて、逃走するのが良さそうだ。

「すみません、質問の答えですけど・・・婚約者が2人おります。」
「「「「「「「「「「えぇぇぇぇぇぇ!!」」」」」」」」」」
「と、当然よね。」
「でも、ランクSって貴族と同等よね?」
「そうよ!側室が何人いても問題無いわ!」

ここまでくると、オレにもわかる。オレ、狙われてるわ。ティナとナディアの心配してた理由もようやく理解出来た。何とか逃げられる作戦を考えないと。
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