俺達の行方【続編】

穂津見 乱

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剛の攻めに身を任せ…

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剛が俺を見つめる。その瞳に見つめられるだけで身体が熱くなる。

「ああ、いいぞ。」

小さく答えて目を閉じる。いよいよ、本格的な剛の攻めに身を任せるのだ。胸がドキドキする。

剛の身体が軽く覆い被さってくる。体重をかけないように左肘を着いて俺の頭を抱え込む。その指先が髪を撫でる。そっと重なる口唇は甘く優しいキスをくれる。腰に伸びた手がゆっくりと身体をなぞり上げる。脇腹から胸部、首から頬へと愛おしそうに指先が這ってくる。そして、肩から腕へと滑り、また胸部へ。ゆったりとした手の動きに俺の身体が微かに震える。

《ちょっと緊張するけど、何か気持ちいい…》

指の腹で乳首を優しく撫でてくる。ゆっくりと何度も撫でられてくすぐったくなる。身体を捩ると口唇を塞がれて強く吸い付いてきて舌が激しく絡まってくる。
剛の熱烈なキスに息苦しくなる。同時に刺激され続ける乳首がムズムズする。

「………ん…、……ん…っ……んんっ……」

激しいキスと乳首への緩い刺激。ムズムズする感覚に軽く身を捩りながらも、迫ってくる舌に懸命に応える。少し息が乱れて苦しくなる。

剛の口唇が離れて頬から耳へと滑ってゆく。頬や首すじに軽く触れる口唇が柔らかく這うように動く。軽く吸い付いては舌がゆるりと舐めてくる。顎から喉、鎖骨から肩、そして胸部へとゆっくりと移動してゆく。触れられる部分が熱くなる。胸のドキドキが増してゆく。

徐々に大胆になってゆく剛の舌が俺の肌を侵食してゆく。ねっとりと這ってはくすぐるように軽やかに動き、舌先でなぞってはチュッと吸い付いてくる。クネクネと動く舌先が生き物のように肌を刺激してくる。軽く強く、緩やかに…徐々に深く大きくなってゆく。

《うわわっ!なんか舌の動きがエロい…。俺とは違うよな…。ああ…、なんかヤバイ……。剛…、ヤバイ…、すげぇ…いい……》

口唇と舌と指先に攻められて、熱くなる肌が敏感になってゆく。時折触れてくる髪の毛までもが、俺の身体を愛おしむ剛の愛撫のように感じてしまう。

《剛……、剛…、好きだ……、好きだ……》

俺は全身で剛を感じとる。軽くのしかかってくる体重、密着してくる肌、その体温、両腿の間に割り込むように押し込まれた逞しい太腿、それら全てが愛おしい剛の身体。

《あぁ…、なんか身体中が熱くなる……》

ずっと触られ続けている乳首、くすぐったくてムズムズしてモヤモヤする。それでも軽く弄られ続けて耐えられずに身を捩る。逃れても直ぐにまた捕らえられてしまう。今度は舌まで伸びてきて指先とは違う感覚に身体が小さく反応する。
指先と舌が交互に刺激してくる。舌先で優しく突つかれたり舐められたり、指で軽くこすられたり撫でられたり…そのムズ痒さに耐えられなくなり何度も身を捩る。

《ああっ!なんかムズムズする~!そこばっかり触るなよ~!》

俺はそのムズ痒さと格闘する。加えられるのは微妙な刺激。ピンポイントで攻められ続けて嫌になる。グイッと押し付けたり身を捩ったり、身体でアピールしてみても剛はやめてくれない。

「うぅ…、剛…、もうやめろ…。」

「………嫌か?」

「なんかムズムズする…。」

「……じゃあ、やめるか?」

剛の意地悪な刺激から解放されてはみたものの、ムズ痒くてならない。我慢出来ずに伸ばした手を、剛に掴まれ押さえ込まれてしまう。

「ああっ!剛、意地悪すんな!」

思わず声を上げて身を捩る。刺激され続けてムズムズしてウズウズする。軽く押さえ込まれたまま、再び舌先でくすぐられ口唇で弄ばれる。

「……フフッ。ここ、そんなに嫌か?」

剛は俺の反応をよく見ている。分かった上で挑発してきている。

《おい!だから、やめろって~!》

小さな抵抗。その微妙な刺激に身悶えながら、触るかやめるかどちらかにして欲しいと言いたくなる。しかも、左の乳首だけを集中攻撃されている。大きくなるウズウズ感。

「うぅ…、やるなら…もっと強くしろ…。」

身悶えながら訴えた俺の声は途切れてかすれる。

「いいぜ、弘人。どうして欲しいか…ちゃんと言えよ。」

低く囁く剛の声が色気に満ちる。少し笑みを含んだ声は俺の言葉を待っていたらしい。その柔らかな口唇が温かく包み込んできて舌でググッと強く刺激してくる。絡みつくような舌の動きと吸い付いてくる口唇。続けざまに指の腹でグイグイと強く擦られる。

「あぁ…っ…、ん…っ……それイイ…もっと……。」

ムズ痒さから解放される悦びに身体が震えて溜め息と声が漏れる。その強めの刺激が気持ち良くてもっとして欲しくなる。思わず口に出てしまうほど、俺は剛に焦らされていたらしい。耳に届く自分の声が甘くかすれている。

《ああ、なんかすげぇ気持ちいい……》

「あぁ……、剛…、それ気持ちいい…。もっと……。」

「弘人…、これ、いい…?」

「……ぁ、ぁぁ……、いい……。」

「弘人…、もっと…?」

「ぁ……っ……、ぁあ……もっと…。」

剛の攻め方はやはり上手い。柔らかな口づけ、巧みな指使いと舌技、そして甘く囁きながら俺の気分を盛り上げてゆく。いつしか、俺もその気持ち良さに身を任せて剛にのめり込んでゆく。

剛の腕を掴む。しなやかな上腕の筋肉、俺の身体を愛撫する腕。愛おしくて何度も撫でる。伸ばした手で触れられるその身体を目一杯感じ取る。愛おしい名を口にするだけで脳も身体も熱く痺れる。

「あぁ……、剛…、剛……。」

「弘人、もっと感じてくれよ。」

クイッと乳首を摘まれる感覚。俺の乳首は勃っているらしい。今までよりも敏感に感じて身体がビクンとなる。軽く引っ張られ、捏ねくられ、舌先で更にくすぐられる。

《うわっ!何?何?!さっきよりも結構感じる…?!》

転がされるようにくすぐられ、キュッと摘まれ、グイッと押し潰され、クルクルなぞられ、チュッと吸い付かれ、指先で弾かれ、歯を立てられ、捏ねくり回され…それはもう、次から次へと繰り出される刺激。指先で、舌で、口唇で…繰り返し巻き返し刺激される。徐々に強くなる刺激も加わってますます敏感になり、ジワリとした快感がジンジンとした熱さに変わる。

《うわわわ!剛~!ちょっと攻めすぎだろ~!?》

緩く優しく、強く激しく、ピンポイントに加わえられる刺激。剛も興奮してきているらしい。時折、痛すぎるぐらいに噛んで引っ張ったり、キツく吸い付いたりする。俺が痛がると慰めるように舌で舐めてくる。俺の乳首にしゃぶりついてくる剛が可愛くてならない。それでも攻め続けられて辛くなってくる。

「剛…、やめ…っ…、もう…いや……。」

過敏になりすぎた乳首に限界を感じる。堪えられなくなり身悶える身体が震える。もう勘弁して欲しくて訴えた声がかすれて途切れて震える。

「やめ…、ああっ!…い…や……あぁ…っ…」

いきなり強くグリグリと押し込まれる親指の圧、同時に胸部全体を掴まれて揉みしだかれた。揉まれるような脂肪は多くないが、全体を揺さぶられるような荒々しさに胸の奥の方までジーンと熱くなる。まるで、快感のスイッチでも押されたようにビリビリと電流が走り俺は小さく仰け反る。一気に全身に広がる快感の波に身を震わせて、漏れた声が甘く響く。

《うわわわっ!なんか感じる~!?》

堰が切れたように感じ始めた乳首を筆頭にして身体が熱く火照る。触れてくる指先、濡れた舌、柔らかな口唇、どれもが違う快感となって襲ってくる。

《ヤバイ!すげぇ感じる!》

身体が反応しては声が漏れる。息が大きく荒くなる。

「あ…っ、…んっ……、うぅ…、…あぁ……」

小さく身悶えながら、甘い喘ぎを漏らし、剛が与えてくる快感に身を投じる。目を閉じた俺の手に感じる剛の身体、その存在を確かめるように何度も何度も指を這わせる。

「弘人、感じるか?……どうして欲しい?……どこがいい?俺に言えよ。」

低くかすれる上ずった声。俺の乳首に食らいついたまま、身体中に荒々しく手を這わせてくる。その指先が絡みついてくる。剛の興奮が高まっている。その息までもが熱く荒々しく肌を撫でる。

《剛、すげぇ興奮してる!》

「んっ…、ぁあ…、すげぇ感じる…。もっといっぱい吸い付いてくれ…。」

剛の興奮が俺の脳をますます刺激する。そして俺も興奮する。もっと剛を興奮させたくて、感じるままに声を漏らし、思いのままに口にする。

愛おしい剛の頭を胸に抱きしめ、柔らかな髪の毛を掻き撫でる。何度も乳首に吸い付いてくる柔らかな熱い口唇、その口唇にキスしたくなる。

「あぁ…、剛…、キス…したい。……キス…してくれ…。」

初めて口にするその言葉。今までは恥ずかしくて自分からは言えなかった。

剛が顔を上げる。ゆっくりと上から覗き込んでくる。その瞳が熱っぽく俺を見つめる。

「弘人、すっげぇ好きだぜ。」

整った顔が凛々しく見えて男前度がアップする。情熱的な意志の強さを秘めた熱い瞳、その強い眼差しが真っ直ぐ俺に向けられる。普段の優しい剛とは違う好戦的な雄を感じさせる魅惑的な表情。

《今までとは何か違う…。剛って、こんな表情もするんだ…。なんか、ドキッとするよな…?!すげぇカッコイイ……》

ジッと見つめる俺に、フッと柔らかく笑いかけてくる。表情が優しく甘くなる。キスをしようと近付いてくる顔はうっとりして色気が漂う。

《ヤバイ!めちゃめちゃドキドキする!》

俺の胸が激しく高鳴り、股間がギュンと疼く。
    
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