俺達の行方【続編】

穂津見 乱

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そして…

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「剛、そろそろいいか?」

「ああ。」

「じゃあ、3本挿れてみるからな。」

ローションでヌルヌルしている秘部に指先を押し当てる。ズブリとた感覚、指先が埋もれるようにグウッと入り口を押し開いてめり込んでいるような感じだ。指3本になると窮屈さがある。侵入を阻むような締め付け感。なるべく指先をギュッと寄せる俺の手にも力がこもる。

「………ぅぅ…っ、……弘人…、入りそうか…?」

小さく息を詰めた剛の低い声。

「まだ指先だけだ。結構締まる感じだけど、今のところは何とか…。」

「それなら、そのまま押し込め。」

剛の身体が僅かに身構える。大きく息を吐いて両脚を更に開いてきた。

「分かった。」

息を飲んで更に指先を押し進める。ズズッと擦れる感覚。指にピタリとまとわりつく締め付け感、強い弾力と伸縮性、その中をジワジワと進む俺の指。そこを通過さえすれば、その奥は柔らかくて熱い魅惑ゾーンが待ち受ける。

「ぅぅ……、ぁ、ぁ……っ、弘人……、そのまま挿れろ…、大丈夫だ…。」

少し苦しそうながらも剛の低い声が耳に届く。

「ああ、分かった…。」

挿入した指を更にグウッと押し進める。ズズッと入ってゆく感覚だけを感じながら、俺も無意識に息を詰めて目を閉じる。

《結構キツイ……、窮屈だ……、指が締められる……、中がやけに熱い……》

苦しくなって思わず息を吐いて目を開ける。剛の身体が苦しそうに小さく震えている。

「剛…?!大丈夫か?」

心配になって声をかける。

「………ぅぅ…っ…、大丈夫……だ……。」

小さく唸った剛の声は苦しそうだ。その呼吸が荒く大きくなる。激しく喘いで上下する胸板、小さく身動ぐ身体、シーツに食い込む指先がブルブルと震えている。堪えるように踏ん張る脚、ググッと盛り上がる筋肉も小さく震え続けている。

「ハア、ハア、ハア……、弘人…、後、どれぐらいだ?!」

激しく呼吸をした後、低すぎる剛の声が唸るように言う。それは、苦しいながらも挑んでゆく強い男の意志の声。既に、色気などは一切無い。

「え?あ…?ああ、半分ぐらいだ。」

俺の指は中頃まで侵入している。苦しそうな剛の様子に少し怖じ気づいて呆然としていた俺は、弾かれたように手元を見て慌てて答える。
ガッツリと咥え込まれた指は、押すことも引くことも出来ずに剛の中に埋め込まれている。

「いいか…?弘人、そのまま押し込め。」

大きく息をして荒い呼吸を整えながら剛が言う。グッと脚を踏ん張って身構える身体。これから更に襲って来る衝撃に備えるように覚悟を決めたようだ。意地と根性で耐え抜く気なのだろう。

「分かった。」

俺の身体も緊張する。ゴクリと唾を飲み込む。そしてグッと指を押し込んだ。

ズ…ズ…ズッとゆっくり侵入して行くのを感じる。めり込んで行くような圧迫感。無理矢理に押し込んで行くような恐ろしさ。

「ヤバイ…!キツイぞ…!」

思わず口に出た言葉。指に感じる強い抵抗感に思い切り力を込められない俺が僅かに怯むと同時に、それを強引に咥えて飲み込むように剛の腰がうねって迫ってきた。

「ぐぅ……ぅ……っ、……ぅ…あぁ……っ…」

低く唸る声と共にズズズッと指が入って行く。小さくうねる腰がグイグイと自らの体内にねじ込むように動く。その圧に押し返されないように俺の身体が反射的に身構える。

「ハア、ハア、ハア…、弘人…、挿れろ!早く…っ、ぁぁ…っ…ハア、ハア、ハア…」

激しい呼吸に交じる剛の声、衝撃に震える身体、限界と言わんばかりに張り詰めた秘部がこれでもかと開いているのを感じる。根元近くまで咥え込まれている指がギュウッと締め付けられる。

《うわわ!?入ってる!?》

お互いの力がぶつかるようにして見事に埋め込まれた指の残りは後僅かだ。剛の身体は全身が緊張している。痛みを堪えるように小さくブルブル震える身体、荒い息が苦しそうだ。

「剛…。」

俺は蹲るようにしてその腰を抱きしめる。枕で浮いた腰の隙間に腕を滑り込ませ、なるべく優しく精一杯に包み込む。汗ばんた肌にそっと口づけて頬を押し当てる。苦しそうに息をする剛の身体、少しだけ力が抜ける。

「……ぁ…、ぁぁ…、弘…人…。」

震える剛の声が俺の名を呼ぶ。震える指先が髪の毛に触れてくる。

「剛、大丈夫だ。殆ど入ったから。」

「……そうか…。」

安心したようにフワリと身体の力が抜けたところで、グッと抱きしめると同時に最後のひと押しを身体ごと押し込む。グウッと根元まで入るのを感じた。

「うあぁ…っ!」

剛が小さく仰け反って短く呻り、限界を超えたように身体の力が抜け落ちる。弱々しく震える身体を目一杯に強く抱きしめてやる。

「ぁ……、ぁぁ……、弘……人……。」

剛が小さく俺の名を呼んだ。その声は震えてかすれて切なくも…俺の耳には甘く響いた。

「これで…全部だ…。」

俺も大きく息を吐き、身体の力が抜けてゆくのを感じていた。
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