41 / 106
久し振りの時間〈1〉
しおりを挟む
「弘人、待ってたぜ。」
玄関口で出迎える剛は白いTシャツにジーンズ姿だ。シンプルな服装でも颯爽として見える。
《背が高いと何着てもカッコイイよな~。全く、羨ましい限りだな!》
「剛、帰って来たところか?」
「ああ、さっきな。まぁ、上がれよ。ゆっくり話そうぜ。」
「お邪魔しま~す。」
剛に案内されたのはリビングだ。いつもは剛の部屋なのだが、今日は誰も居ない為だろう。キッチンスペースの隣にあるリビングは広くゆったりとしている。シックな応接セット、大型テレビ、黒色のサイドボードには観葉植物が並んでいる。無駄な物が置かれていない整頓された室内。
「相変わらず綺麗にしてるよな~。俺の家とは全然違うな。」
身が沈み込むようなソファーに腰かけるものの落ち着かない。俺は床にあぐらをかいて座り込む。肌触りの良いカーペットが敷かれている。
「今日は誰も居ねぇから気兼ねするな。あ、そうだ!晩飯は宅配ピザでいいか?そこにチラシあるから好きなの選べよ。」
キッチンカウンターの奥でコーヒーを淹れてくれている剛が楽しそうに笑う。
「おおっ!ピザか~!いいな。家では食えねぇからな~。」
俺もウキウキ気分で答える。剛と久し振りに過ごせるのが嬉しくてならない。
俺達は他愛ない話で盛り上がり、目一杯にふざけて騒ぐ。剛は勉強漬けの日々で疲れているのだろう、気晴らしとばかりにテンションが上がっている。まるで中学の頃に戻ったような気分になる。
こうして一緒に過ごせる時間にも限りがあるのだ。お互いにその話題には触れる事なく今を楽しむ。話題は尽きる事なく時間はあっと言う間に過ぎて行く。
「あ、もうこんな時間か?!弘人、風呂入るだろ?」
「ああ。それじゃあ、ここは俺が片付ける。」
「じゃあ、準備してくるな。」
剛が立ち上がり浴室へと向かう。俺は手早くテーブルの上を片付け始める。壁の時計に目をやると夜中の12時だ。
「うわっ!マジか?!あっと言う間だな。」
急いで食器類を洗い、ザッとリビングを見渡す。後片付けは日常習慣として身に付いている。
「これで良し!」
「あれ?弘人、全部片付けてくれたのか?悪いな、サンキュー!」
「いや、俺もご馳走になってしまったからな。これぐらいはしねぇとな。」
「もう、風呂入れるぜ。行ってこいよ。」
「ああ、分かった。それじゃあ…。」
リビングに戻って来た剛がソファーに腰を下ろすのを横目にしながら、俺は着替えの入った荷物を手に取る。
《一緒にって訳にはいかねぇよな…》
既に、もう半年も触れ合っていない。2人きりになれないのだから仕方がない事と諦めていた。
剛とセックスをしたのは一度きりで、お互いにそれ以上を求める事はしなかった。剛も必要以上には迫って来なくなり、俺もセックスを望んではいなかった。お互いに身体を繋げて得た一体感と安心感、目を見交すだけで感じる充足感、それだけでも充分だった。そういう機会が無い事も分かっていた。そして、次に進むには俺の覚悟も必要だったのだ。
剛は俺の心が決まるまで待つと言った。それを守っているのだろう。こうして2人きりになっても、妙に落ち着いた印象と安定感。お互いの心が一つになった今、剛の想いは俺達の行く先を見据えている。その強い意志と男らしい逞しさが大人びた雰囲気を漂わせている。
《でも…、キスぐらいはしてもいいよな…?》
剛が迫って来ない以上、俺も手出しは出来ないのだ。半年間、何も無いままに過ごしてきた。寂しさを感じながらも自分自身を納得させてきたのだ。そして、今日は剛と一緒に過ごせるというだけで嬉しかった。それ以上の期待などしていなかったのだった。
普段と変わらぬ雰囲気の剛はテレビのリモコンを操作した後、ソファーに身体を沈めて寛いでいる。独りでいる時はそうしているのだろう。音声だけを聴きながら目を閉じている。
俺はそっと歩み寄り、すかさずその口唇に軽く吸い付くようなキスをした。
「え…?!…弘人?!」
剛が少し驚いたように目を見開く。まさか、俺からキスをされるとは思ってもいなかったのだろう。何度か瞬きをした後、少し戸惑うように視線を彷徨わせて軽く目を伏せる。
「じゃあ、俺、先に風呂入るな。」
挨拶がてらのキスだった。俺にはムードなど無縁だ。ただキスをしたかっただけなのだ。そして、恥ずかしさを伴いながらそそくさと浴室へ向かう。
「なぁ、弘人?俺も一緒に入っていいか?」
背後からかけられたその言葉に胸がドキンとなる。心臓が慌てたように騒ぎ始める。顔が熱くなるのを感じる。
「え?!あ、あぁ…、うん。別にいいけど…。」
俺は俯向いて小さく答える。本当は一緒に風呂に入ってラブラブに過ごしたい。俺達は恋人同士なのだからそれぐらいあっても良いはずだ。それでも何となく、何処となく遠慮している。そんな気持ちを分かって欲しいと願うのも、俺の我儘なのだろう。
実のところ、俺は剛に迫って欲しいのだ。だが、同時に、剛を受け入れる覚悟も勇気も持てないでいる。剛の想いを知っているからこそ、俺からは言い出せないし手が出せないのだ。
「よし!じゃあ行こうぜ。久し振りに背中洗ってやるよ!」
明るい剛の声に背中を押されるように浴室へ向かう。
脱衣所でお互いに服を脱ぐ。剛の身長は更に伸びているようだ。見上げる俺からは分かりにくいのだが、その後ろ姿は成長を物語っている。スルリと脱いだTシャツの下から露わになった肉体は、相変わらず引き締まった美しいラインを描く。それを横目にしながら俺も服を脱ぐ。剛がジーンズのベルトを外しながら振り返った。男らしくてしなやかな上半身、外されたベルトと少し緩めたジーンズから覗く腰骨の辺りが色っぽい。
《ヤベェ!強烈に色気あり過ぎ!?》
俺は見惚れていたのだろう。慌てて視線を外して俯向いた。
「何だよ?弘人。」
低く甘い声と近付く身体。その胸元が視界一杯に接近すると同時に、俺の背中が壁にぶち当たる。背後は壁、目の前には剛の身体、壁に着かれた腕が俺を封じ込める。間近に感じる熱い肉体、汗の匂いと剛の匂い。俺は顔を上げられずギュッと目を閉じた。
《うわわわわっ!いきなり何だよ?!》
俺の心臓が慌てふためく。だが、剛が俺の身体に触れてくる気配はない。ただ、間近に居るだけだ。
「えぇ…と…、剛…?」
おずおずと顔を上げてみる。だが、視界に入るのはその首元までだ。その身長差が大きな壁となり、剛の表情を見ることが出来ない。その首元を彩るように金のネックレスがキラキラと輝く。
「弘人、俺が欲しいか…?」
剛の口唇が耳元に近付き、低い声が少しかすれて言う。耳にかかる軽い息。その言葉は熱い誘惑ではなく問いかけのように聞こえる。
「え?!な、何だよ急に…?!」
俺は慌てる。ドギマギしながらも、自分がそんな風に剛を見ていた事が恥ずかしくなる。
《うわっ?!俺って、そんな物欲しそうな目で見てたのか~?!最悪だろ!》
「………。俺は…、弘人が望むなら…。それでもいいぜ…?」
少し間を置いて、再び剛が言う。やや躊躇いがちに告げられたその言葉は、剛の望む形ではないのだろう。それでも剛の欲情がジリジリとその身を焦がすように色めき立つ。その喉仏が小さく上下してゴクリと唾を飲み込んだ。体温が上昇し、耳にかかる息が熱を帯び始めている。
《うわわわ~!剛、ちょっとヤバイ感じ?!なんか興奮してきてる?!》
「え?!うわ…っ、ちょっと…剛…?!」
慌てる俺はタジタジで頭が軽いパニックになる。
《ど、ど、ど、どうしよ~う?!》
玄関口で出迎える剛は白いTシャツにジーンズ姿だ。シンプルな服装でも颯爽として見える。
《背が高いと何着てもカッコイイよな~。全く、羨ましい限りだな!》
「剛、帰って来たところか?」
「ああ、さっきな。まぁ、上がれよ。ゆっくり話そうぜ。」
「お邪魔しま~す。」
剛に案内されたのはリビングだ。いつもは剛の部屋なのだが、今日は誰も居ない為だろう。キッチンスペースの隣にあるリビングは広くゆったりとしている。シックな応接セット、大型テレビ、黒色のサイドボードには観葉植物が並んでいる。無駄な物が置かれていない整頓された室内。
「相変わらず綺麗にしてるよな~。俺の家とは全然違うな。」
身が沈み込むようなソファーに腰かけるものの落ち着かない。俺は床にあぐらをかいて座り込む。肌触りの良いカーペットが敷かれている。
「今日は誰も居ねぇから気兼ねするな。あ、そうだ!晩飯は宅配ピザでいいか?そこにチラシあるから好きなの選べよ。」
キッチンカウンターの奥でコーヒーを淹れてくれている剛が楽しそうに笑う。
「おおっ!ピザか~!いいな。家では食えねぇからな~。」
俺もウキウキ気分で答える。剛と久し振りに過ごせるのが嬉しくてならない。
俺達は他愛ない話で盛り上がり、目一杯にふざけて騒ぐ。剛は勉強漬けの日々で疲れているのだろう、気晴らしとばかりにテンションが上がっている。まるで中学の頃に戻ったような気分になる。
こうして一緒に過ごせる時間にも限りがあるのだ。お互いにその話題には触れる事なく今を楽しむ。話題は尽きる事なく時間はあっと言う間に過ぎて行く。
「あ、もうこんな時間か?!弘人、風呂入るだろ?」
「ああ。それじゃあ、ここは俺が片付ける。」
「じゃあ、準備してくるな。」
剛が立ち上がり浴室へと向かう。俺は手早くテーブルの上を片付け始める。壁の時計に目をやると夜中の12時だ。
「うわっ!マジか?!あっと言う間だな。」
急いで食器類を洗い、ザッとリビングを見渡す。後片付けは日常習慣として身に付いている。
「これで良し!」
「あれ?弘人、全部片付けてくれたのか?悪いな、サンキュー!」
「いや、俺もご馳走になってしまったからな。これぐらいはしねぇとな。」
「もう、風呂入れるぜ。行ってこいよ。」
「ああ、分かった。それじゃあ…。」
リビングに戻って来た剛がソファーに腰を下ろすのを横目にしながら、俺は着替えの入った荷物を手に取る。
《一緒にって訳にはいかねぇよな…》
既に、もう半年も触れ合っていない。2人きりになれないのだから仕方がない事と諦めていた。
剛とセックスをしたのは一度きりで、お互いにそれ以上を求める事はしなかった。剛も必要以上には迫って来なくなり、俺もセックスを望んではいなかった。お互いに身体を繋げて得た一体感と安心感、目を見交すだけで感じる充足感、それだけでも充分だった。そういう機会が無い事も分かっていた。そして、次に進むには俺の覚悟も必要だったのだ。
剛は俺の心が決まるまで待つと言った。それを守っているのだろう。こうして2人きりになっても、妙に落ち着いた印象と安定感。お互いの心が一つになった今、剛の想いは俺達の行く先を見据えている。その強い意志と男らしい逞しさが大人びた雰囲気を漂わせている。
《でも…、キスぐらいはしてもいいよな…?》
剛が迫って来ない以上、俺も手出しは出来ないのだ。半年間、何も無いままに過ごしてきた。寂しさを感じながらも自分自身を納得させてきたのだ。そして、今日は剛と一緒に過ごせるというだけで嬉しかった。それ以上の期待などしていなかったのだった。
普段と変わらぬ雰囲気の剛はテレビのリモコンを操作した後、ソファーに身体を沈めて寛いでいる。独りでいる時はそうしているのだろう。音声だけを聴きながら目を閉じている。
俺はそっと歩み寄り、すかさずその口唇に軽く吸い付くようなキスをした。
「え…?!…弘人?!」
剛が少し驚いたように目を見開く。まさか、俺からキスをされるとは思ってもいなかったのだろう。何度か瞬きをした後、少し戸惑うように視線を彷徨わせて軽く目を伏せる。
「じゃあ、俺、先に風呂入るな。」
挨拶がてらのキスだった。俺にはムードなど無縁だ。ただキスをしたかっただけなのだ。そして、恥ずかしさを伴いながらそそくさと浴室へ向かう。
「なぁ、弘人?俺も一緒に入っていいか?」
背後からかけられたその言葉に胸がドキンとなる。心臓が慌てたように騒ぎ始める。顔が熱くなるのを感じる。
「え?!あ、あぁ…、うん。別にいいけど…。」
俺は俯向いて小さく答える。本当は一緒に風呂に入ってラブラブに過ごしたい。俺達は恋人同士なのだからそれぐらいあっても良いはずだ。それでも何となく、何処となく遠慮している。そんな気持ちを分かって欲しいと願うのも、俺の我儘なのだろう。
実のところ、俺は剛に迫って欲しいのだ。だが、同時に、剛を受け入れる覚悟も勇気も持てないでいる。剛の想いを知っているからこそ、俺からは言い出せないし手が出せないのだ。
「よし!じゃあ行こうぜ。久し振りに背中洗ってやるよ!」
明るい剛の声に背中を押されるように浴室へ向かう。
脱衣所でお互いに服を脱ぐ。剛の身長は更に伸びているようだ。見上げる俺からは分かりにくいのだが、その後ろ姿は成長を物語っている。スルリと脱いだTシャツの下から露わになった肉体は、相変わらず引き締まった美しいラインを描く。それを横目にしながら俺も服を脱ぐ。剛がジーンズのベルトを外しながら振り返った。男らしくてしなやかな上半身、外されたベルトと少し緩めたジーンズから覗く腰骨の辺りが色っぽい。
《ヤベェ!強烈に色気あり過ぎ!?》
俺は見惚れていたのだろう。慌てて視線を外して俯向いた。
「何だよ?弘人。」
低く甘い声と近付く身体。その胸元が視界一杯に接近すると同時に、俺の背中が壁にぶち当たる。背後は壁、目の前には剛の身体、壁に着かれた腕が俺を封じ込める。間近に感じる熱い肉体、汗の匂いと剛の匂い。俺は顔を上げられずギュッと目を閉じた。
《うわわわわっ!いきなり何だよ?!》
俺の心臓が慌てふためく。だが、剛が俺の身体に触れてくる気配はない。ただ、間近に居るだけだ。
「えぇ…と…、剛…?」
おずおずと顔を上げてみる。だが、視界に入るのはその首元までだ。その身長差が大きな壁となり、剛の表情を見ることが出来ない。その首元を彩るように金のネックレスがキラキラと輝く。
「弘人、俺が欲しいか…?」
剛の口唇が耳元に近付き、低い声が少しかすれて言う。耳にかかる軽い息。その言葉は熱い誘惑ではなく問いかけのように聞こえる。
「え?!な、何だよ急に…?!」
俺は慌てる。ドギマギしながらも、自分がそんな風に剛を見ていた事が恥ずかしくなる。
《うわっ?!俺って、そんな物欲しそうな目で見てたのか~?!最悪だろ!》
「………。俺は…、弘人が望むなら…。それでもいいぜ…?」
少し間を置いて、再び剛が言う。やや躊躇いがちに告げられたその言葉は、剛の望む形ではないのだろう。それでも剛の欲情がジリジリとその身を焦がすように色めき立つ。その喉仏が小さく上下してゴクリと唾を飲み込んだ。体温が上昇し、耳にかかる息が熱を帯び始めている。
《うわわわ~!剛、ちょっとヤバイ感じ?!なんか興奮してきてる?!》
「え?!うわ…っ、ちょっと…剛…?!」
慌てる俺はタジタジで頭が軽いパニックになる。
《ど、ど、ど、どうしよ~う?!》
3
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
俺の親友がモテ過ぎて困る
くるむ
BL
☆完結済みです☆
番外編として短い話を追加しました。
男子校なのに、当たり前のように毎日誰かに「好きだ」とか「付き合ってくれ」とか言われている俺の親友、結城陽翔(ゆうきはるひ)
中学の時も全く同じ状況で、女子からも男子からも追い掛け回されていたらしい。
一時は断るのも面倒くさくて、誰とも付き合っていなければそのままOKしていたらしいのだけど、それはそれでまた面倒くさくて仕方がなかったのだそうだ(ソリャソウダロ)
……と言う訳で、何を考えたのか陽翔の奴、俺に恋人のフリをしてくれと言う。
て、お前何考えてんの?
何しようとしてんの?
……てなわけで、俺は今日もこいつに振り回されています……。
美形策士×純情平凡♪
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる