無色の騎士《ナイト・オブ・カラーレス》

花月慧

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第一章 第二部

入学

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次の日、再び聖堂にやって来た僕とターニャはフカフカのソファに背を預け、タルタ様の話を聞いていた。

「昨日は、すまなかったのぉ。ターニャ殿は問題なく魔導学園の入学が認められたぞ」

「ほ、本当ですかっ!」

「ああ。こんな才能溢れる子を蔑ろにするはずないじゃろ。見抜けぬ者は愚か者じゃよ。・・・昨日は不愉快な気持ちにさせて、悪かったのぉ」

「い、いえいえ。認められただけでもありがたいです」

ターニャは無事入学出来るようだ。まあ、彼女の実力であれば問題ないのは、分かりきっている。問題なのは僕なのだ・・・。

「あ、あのぉ、それで、僕は・・・」

「おおっ!そうだった、そうだった。アタルくん、君も問題無く入学が認められたぞ」

「えっ!本当ですかっ?」

ターニャとリアクションが被ってしまったが、まあしょうがない。嬉しいものは嬉しいのだから。

「ああ、君の魔力総量は目を見張るものがあるからね。属性については、まだ調べさせてるところだから、何も説明できないんじゃがな」

「はあ。…過去に僕みたいな人はいなかったんですかねぇ」

「そうみたいだのぉ。まあ、いずれわかるじゃろう。…で、君らは入学の意志があるのかの?良ければ、面倒な手続きはこちらで済ませておくぞ」

それならばということで、僕らは手続きをタルタ様にお願いしてその場を後にした。 




「ふー。……趣味が悪いですぞ、ニコライ様」

二人が部屋を出た後、いつからいたのか奥の椅子に腰掛けるニコライが姿を現した。 

「あれぇ?気づいてたのぉ?完璧に紛れてたと思ったのにぃ」

「お戯れはこの辺にしていただきたいものですな」

「ふふふ、君と遊ぶのはぁ、たのしいからねぇ。それよりもぉ、面白いことかんがえたねぇ」

「面白い……ですか?」

「だって、そうじゃないぃ。教会側が手続きするってことはぁ、彼らの後ろには教会が付いているというようなものだからねぇ」

「教会の有益を考えたまでですよ」

タルタはニコライの話を聞きながら、書類にサインしていく。

「まあ、そういう解答が返ってくると思ってたけどねぇ。そういう点でいえば君の同期の人間はぁ、有益ではなかったねぇ」

2属性を持つ先程の少女を非難した彼を朝から見かけていないなと思っていたので、ニコライの一声でタルタは納得がいった。

「では、明日の準備もありますので、私は失礼しますぞ」

手をヒラヒラと降り続ける上司に一礼してタルタは部屋を後にした。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

翌朝、魔導学園の入学式に参加するため僕らは学園へとやって来ていた。

「やっぱ、王都ってすげえなっ!こんなでかい建物があって、祭りの時みたいに人がわんさかいるっ!」

「ああ、僕はこういう雰囲気に慣れてないから、緊張しちゃうなあ。おろろぉ」

「二人ともキョロキョロしないでよっ!一緒にいるこっちが恥ずかしいんだからっ!」

「みなさぁぁん、待ってくださぁぁいぃ」

僕ら4人はワイワイと騒々しく入学式の会場へと足を運んでいた。すると、いきなり四人組が声をかけてきた。

「やあ、君たち。ここがどういうところか分かるかな?」

「魔導学園だろ。そんなのバカでも分かるだろ。なんだ?迷子か?」

ドブル、その天然返しはマズイだろ!騒々しい僕らに嫌味を言いに来たのに、そう返されると思わなかったのか四人組は苦虫を噛み潰したような顔を浮かべているしっ!

「き、きさまっ!バカにしてるのかっ!」

「は?道が分かんないから教えようとしたんだろ。何キレてんだよ」

「うん、ドブル。ちょっと黙ってて」

火に油を注いでどうする。しかも、まだこのピリッとした雰囲気に気づいていないし。はあ……。


「どうも、僕ら田舎の出な者で、作法も分からず不愉快な思いをさせてしまいすいませんでした。」

僕が謝ることにドブルが納得いかず、文句を言おうとするのをターニャ、メアリィ、アリアが止めている。ん?アリア?えっ、どこにいたの?そんなことを考えていると4人組の一人、大柄な男が歩み寄ってきた。

「ふん。だったら、そこの女達を寄越せ。そしたら、許してやる」

「は?」

僕は空いた口が塞がらなかった。この下品なにやけ面を浮かべた男は何を言っているのだろうか。

「だ、か、ら!そこにいる女達を差し出せば許してやるって言ってるんだよっ!」

大柄な男はいきなり殴りかかってきたので、あえて殴らせることにした。

「アタルっ!」

「はははっ!これ以上痛い目に遭いたくなかったら、女を差し出すんだなっ!」

いてて、思ったよりいいパンチだなぁ。僕はゆっくり立ちあがり、倒れた拍子についた汚れを落とした。

「それじゃあ、正当防衛ということでっ!」

僕は大柄の男にタックルを決め片足を引き上げた。ツルッと男はバランスを崩し倒れ、僕はすぐに男の肘を膝で押さえつけると顔を何度も殴打する。男はジタバタ動いていたが、十数発殴ると意識を失っていた。

「こいつらに手だしたら、許さないんで、よ、ろ、し、くっ!」

「え、えっ!」

僕は戸惑っていたターニャ達の手を引き急いで、その場を去ろうとした。しかし、誰かが呼んだのか軽武装の人達が行く手を阻んでいた。

「はい、はい。ちょっと待ったぁ。こんなことしといて逃がさないからねぇ」

純白の法衣を纏った少年が衛兵を掻き分け、歩いてくる。お偉い方だろうか。





僕らは少年に連行され、学園長室と書かれた場所に連れてこられた。部屋には当事者の僕だけが呼ばれ、中に入ると先程の少年が机に頬杖を付いて座っていた。

「さっ、何があったのかぁ。話してごらん」

「はあ。会場に向かっているところ彼らに絡まれました。変な言いがかりをつけられ殴らたので反撃しました」

「なるほど、なるほどぉ。正当防衛ということだねぇ」

彼の瞳がギラリと光ったような気がした。獲物を狩るハンターのようで僕は身震いした。

「は、はい」

「彼の傷を見るに、過剰すぎるとは思うけどねぇ」

「む、夢中でしたので・・・」

苦しい言い訳か?品定めするように少年が見つめてくる。背中に嫌な汗が流れるのを感じている。

「…うん、分かったぁ。もういいよ」

「えっ!」

僕は、突然の解放に驚いてしまった。

「僕も現場にいたからねぇ」

「じゃ、じゃあ何故ここへ?」

「君に興味があったからねぇ」

少年の瞳が怪しく輝いた気がした。

「き、興味ですか?ぼ、僕は女の子が好きなんで、ごめんなさいっ!」

突然の告白に少年はポカーンとした顔をしていた。そ、そういうことじゃなかったか?

「あっははははははっ!あぁ、笑ったぁ。興味があるのはぁ、君の才能ぅ。能力だよぉ」

「……もしかして、《無属性》ですか?」

「そう、それさぁ。それに君の魔力総量もねぇ」

「よく分からない属性に測定不能の魔力量がですか?」

「そうだよぉ。だからぁ、今回のことはぁ不問にしとくよぉ。あぁ、君の友達も不問にすると伝えといてくれるかなぁ」

「あ、ありがとうございますっ!」

僕はこれでもかっていうほど頭を下げ、部屋を後にした。部屋の前ではターニャ達が心配そうに待っていた。

「アタルっ!大丈夫だったか!」

「何もお咎め無しだってさ」

「良かったぁ」

ターニャ達は力が抜けたようで、その場にへたりと座り込んだ。

「よしっ!問題も解決したし、入学式に行こうっ!」

「あっ、聞いてないの?」

ターニャの一言で、僕は歩き出そうとした足を引っ込めた。

「も、もしかして・・・」

「うん、もう終わったって。で、これがアタルのクラスの場所だって」

ターニャから手渡された書類には、学園の案内図に行き先が書かれた物と『G』という記号が書かれていた。

「この、Gって何?」

「ん?ああ、クラスごとに分けられてるみたいでって、『G』なんてあったかなあ?」

ターニャが僕の書類を眺め、頭を傾げる。

「ちなみに皆は何クラスなの?」

「俺とメアリィはCで、ターニャがAだな」

なるほど、どういう順で分けているのか分からないが、ある程度実力を図っているのだろう。ということは『G』……。ドブル下なのかっ!ドブルは何かを察したように誇らしげな顔を浮かべている。ド畜生っ!

「じゃあとりあえず皆、各々のクラスに行って、終わったら合流ということで」

「「「さんせーいっ!」」」


そして、僕は皆と分れGクラスのある場所を目指した。A~Fまでのクラスは新築の校舎にあるが、Gクラスは旧校舎にあるようで、隣の木造の建物に来ていた。

うん、これはこれで味のあるような、歴史を感じさせる意匠だ。そう、歴史に名を残す象徴シンボルだっ!……僕は何とか納得しようとプラスに考えることにした。

「……とりあえず、入りますか。」


僕は覚悟を決め、建物の中に踏み込んだ。むにっ。

「ん、あっ」

建物に入ると同時に何かを踏みつけたようだ。何か、鳴き声したし、ね、猫かな。…僕は恐る恐る足下を見てみると、黒い布の塊を踏んづけていた。

「んっ、ん、ど、どいて、退いて、退いてなのですっ!」

よくよく見てみると黒い物体は女の子のようで、涙目になりながらこちらを睨んでいた。

「ご、ごめんっ!」

僕は急いで足を退けると、倒れていた彼女を起こした。

「うーっ、ひどいのです。私、女の子なのです。よく足下を確認して歩くのですっ!……ちょっ、ちょっと踏まれるのもアリなのですね……」

「えっ?なに?」

「な!なんでもないのですっ!!!」

彼女は顔を真っ赤にして頬を膨らませ、怒っているとアピールしていた。

「ほんと、ごめんなさいっ!…でも、どうして床に倒れていたの?」

「ぎ、ぎくっ!い、いやあ、あのですね、えっとですね。お、女の子にはいろいろあるのですっ!…うぅ、床がヒンヤリして気持ち良かったから寝てたなんていえないのですぅ」

彼女は逆ギレして、そっぽを向いてしまった。

「んー、まあいいや。そういえば、君もここのクラスなの?」

「えっ?も、もしや、あなたもなのです?」

「うん。ゴタゴタに巻き込まれて、入学式には出れなかったけどね…」

先程のことを思い出し僕は苦笑いを浮かべた。

「そうなのですか。私はネル、ネル・シュバルツなのです」

「ああ、僕はアタル。アタル・ボルドウィンだよ」

握手をしようと手を差し出した時、ゴーン、ゴーンと鐘の音が聞こえてきた。

「ま、まずいなのですっ!」

ネルは、はっとして突然走り去っていった。

「……なんだったんだ」

そして、僕もGクラスへと向かおうとしたとき、床に落ちていた物を見つけた。それは、三角帽子で昔の物語とかに出てくる魔法使いや魔女が身に付けるような帽子だった。

「さっきの子のかな?」

僕は帽子を拾い上げ、地図を便りに部屋へと向かった。

途中迷いながら僕は、ようやく部屋の前へと辿り着き扉を開けた。

「おいっ、遅いぞっ!蛆虫がっ!!殺すぞっ!」

幼女が恐ろしい形相でこちらを睨んでいる。僕はそっと、扉を閉めた。

ひぃぃぃぃっ!なに今のっ!すっげえ、怖い表情してたし、部屋、間違えたのかな……。

僕が部屋に書かれた文字と地図を見比べていると、扉がドカンと開け放たれ先程の幼女が出てきた。

「貴様っ!私を無視するとはいい度胸だなっ!…ふん、初日ということで、大目に見てやろう。さっさと席につけっ!……どうしたっ、返事はっ!」

「は、はいっ!」

僕は急いで部屋の中に入ると、入口で会った女の子ネルとオレンジ色の髪の少年と机に突っ伏すモスグリーンの髪色をした少年がすでに席についていた。

「貴様の席はそこだ、そうその空いている場所だ」

僕は唯一空いていていた席にいそいそと移動した。

「これで、揃ったな……。私の名はヴィオラだ。いいか、ゴミムシどもっ!貴様らは糞だっ!いや、糞以下の存在だっ!能力がないからこの場にいる。いいかっ!上に上がりたければ、努力しろっ!頭を使えっ!考えることをやめるなっ!私からは以上だ。初日から飛ばしても、貴様らはどうせついてこれんだろうからな。だが、明日からは覚悟するがよいっ!私が直々に鍛えてやるっ!……それと、各々の机の中に本校の制服を用意してある。明日からは、それを来てこいっ!遅刻はするなよ、いいな。では、解散っ!」

彼女は一通り喋り終わると部屋を出ていってしまった。僕らはあまりのことにしばらく呆けていた。

「な、なんだったんだ、今のは・・・」

「ヴィオラ・レクシー。何十年も前に起きた第三次国家大戦の英雄だぜ」

オレンジ色の少年が説明をしてくれた。

「へぇ、そうなんだ。えっとぉ、君は?」

「おう、俺はマーク。で、こっちで寝てるのがハリーだ」

「僕はアタル。よろしく」

「で、お前は?」

さっきまで横にいたマークはネルの前に立ち、話しかけていた。

「……ネルなのです」

急に話をふられ一瞬固まったネルはちらっとだけこっちを見て、答えた。

「で、お前らどんな属性なんだ?ちなみに俺は、《黄金》でこいつのは《翠》」

マークが自然を司る《黄金》で、ハリーがターニャと同じ天候を司る《翠》か……。

「ん?そういうのって、教えても良いもんなの?」

「ん?聞かれてまずいもんでもないしな。で、勿体ぶらず教えろよ」

「ああ。僕の属性は《無》だよ」

「む?は?なんだそれ、何かのギャグか?


マークは腕を組んで、首を傾げている。僕は、たまたま持っていた検査の時の用紙を取り出しマークに見せた。

「ここ見て、無しの《無》。教会も知らない属性みたい」

「なっ、なんだよそれ。てか、他の数値ヤバすぎじゃねえか。それでGクラスって、ハズレ属性じゃねえの」

「どうだろうね。この属性がハズレだったとしてもどういうものか分からない限りは普通の人と一緒だからな」

「まあな。それで、Gか……。で、最後はお前。お前の属性は?」

「……」

ネルはマークの質問に答えずそっぽを向いた。

「お前に聞いてんだよっ!」

マークは机をバンッと叩いて語気を強めた。ネルは一瞬ビクッとしたが、それでも答えずただマークを怒ったように睨み付けていた。

「まあまあ。話したくない事情もあるかもしんないし、無理に聞くことでもないだろ」

僕はネルとマークの間に入り、仲裁しようとした。

「まあ、そうだけどよお。属性を聞くぐらいいじゃねえか。減るもんでもないだろうし」

「ネルは《漆黒》なのです」

「「え?」」

ネルは急に立ちあがり、そう呟くと部屋を飛び出していった。

「……なんだ『呪われ』かよ。…『呪われ』によく分かんねえ『無』属性か。退屈しなそうな学園生活になりそうだな。じゃ、俺も帰るわ。またな、アタル」

「ああ、また明日」

マークは纏めた荷物を抱え部屋を出ていった。

『呪われ』??どういう意味だろう。マークの口振りから察するにあまり良い言葉ではないのだろうなあ。ふと、部屋を見渡すと、僕一人だけだった。いつのまにハリーは帰ったのだろうか?僕はそんなことを考えつつ急いで荷物を纏め、部屋を出た。


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