Lover of the Spirit

精霊の国の伝説

プロローグ～ランダワードの伝説～

　遥か昔、かつてその大陸には動物と多くの精霊が住み着いていた。決して争う事はなく、奪い合う事すらせずに、互いに調和し合いながら永い時を過ごしていた。
　しかし、その大陸に突如魔物と呼ばれる怪物が押し寄せる。
　「ミシャクエ」、そして「カフライオ」と名付けられたその生命体が魔物を指揮し動かしていたのだ。
　魔物の手により、数多くの精霊と動物が殺された。
　かつてない事態だが彼らの結束は強く、絶大な力を持つ『四霊』を主力としミシャクエ達と戦った。
　『四霊』の中でも強大な力を持つ『風霊ディエ・アリシア』は自然のエネルギーを巧みに操り、その実力は多くの生命を従えた。
　『火霊ドーリエ』は人と融合し、人の内にある火の力を見出した。
　『水霊ポルフィオーン』は容赦なく大気を凍てつかせ、生物もろとも大量の魔物を消しとばした。
　そして、魔物の裏切り者『土霊ギリシエ』の手により遂に魔物は殲滅された。
　その結果、「カフライオ」は四霊の力の前に敗れ、その命を失った。
　こうして魔物は消え、また平和な世界が訪れたのだ。
　だが、いつしか精霊が生物の前から消え始め、人間の支配が強まった現在、また魔物の存在が確認された。
　力を蓄えた「ミシャクエ」が、今一度魔物を引き連れやってきた……
　そうさね、再度この世界は魔物の時代を迎える。
　多くの生物が魔物の犠牲になるだろう、今度こそ、絶滅するかもしれない……
　お前も、その一部になるはずさ。