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第13話
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余はありがとうと言われてこなかった人生を送ってきた。
余は元々人間だった。
もちろん産まれた瞬間のことは覚えていないが、物心ついた時にはもう両親はいなかった。
捨てられていたらしい。
余のことが要らなかったらしい。
初めて聞かされた時は悲しんだのだろうか、憎んだのだろうか、それともなにも思わなかったのだろうか、今は覚えていない。
冗談だ。
小さかった頃の余はひどく悲しんでいた。
まだあの時の余は小さかったからな、心が未熟だったのだ。
それでなければ余が悲しむはずがない。
小学生になるとやはり親がいないのが珍しいらしく余を好奇な目で見られていた。
「うのくん、おとーさんもおかーさんもいないの?」
「う、うん」
「どうして?」
「ぼくいらない子だったの」
「どうして?なにかわるいことしたの?」
「きっとしたんだとおもう」
ほんとになぜ子どもはそんなに好奇心がこんなに旺盛なんだ。
あとなぜ余は悪い事をしたことにしているのだ。
今の余なら、両親?余から捨ててやった、と言ってやる。
「そっか~うのくんはわるいやつなんだ」
「わるいやつなんだけど、でもぼくみんなとなかよくなりたい」
「おとーさんとおかーさんのいない、わるいやつなんかとなかよくするかよ」
そこからだろうな、いじめが始まったのは。
無視は当たり前で、物を隠されるのも当たり前で、殴られるのも当たり前で、仲間はずれも当たり前な生活になった。
あの頃の余は助けを求めることもできたはずだ。
今は死んでも助けなんか借りたくはないがな。
だが、こうなってしまったのも全て余が悪いと思っていた。
当然だろ?わるいやつがやられていただけだから。
余がわるいやつでみんながわるいやつをやっつけていたのだと当時は考えていた。
そうやって思わないと保てなくなってしまうと思っていたのかもしれない。
だけど身体も心もボロボロになっていった。
身体は我慢出来ていたが、心がほとんど折れかけていた。
完全に折れかける前に助けを求めてみたが、大人は誰一人も真剣に助けてはくれなかった?
大人の奴らも余が邪魔だったのだろう。
中学生になり、何かが変わると思っていたが何一つ変わらなかった。
そしてある日、完全に余の心が折れた。
「僕が何したって言うんだよ、僕は生まれてきただけだろ、捨てるなよ。捨てるくらいなら産むなよ。お前らはなんで僕をいじめるんだよ、僕はお前らに何もしていないだろ。何で誰一人も僕を助けようとしてくれないんだよ」
ただただ叫び続けた。
もうどうでも良かった。
そこで頭の片隅に自殺という単語がチラついた。
きっと死ねば楽になれるのだから。
どうせ死ぬなら一番高いところから飛び降りようと思い、お金を持って電車に乗る。
余が知る一番高いビルに無断で入り、屋上に向かう。
屋上に着き、金網の向こうに行こうとして、金網に登ろうと金網を持った瞬間だった。
「あ゙っぢぃ」
何かが余を包んできたのだ。
今の余なら分かるがマナが余を包んでいたのだ。
だけどその時の余はマナと知らずパニックを起こしていた。
その包んでいたマナがとても熱かったのだ。
だからここで余は死ぬのだと悟った。
ここで頭の中の走馬灯が駆け巡った。
そうだよな、こんな所で死ねる訳がないよな。
何でお前らが楽しそうに生きて、僕がこんな苦しい思いをしないといけないんだ。
復讐してやる。
そう心に誓うとマナは余に取り込まれていった。
ビルから人々を見下し誓う。
「余がこの地球を征服し、地球の王になる」
ここから余は人間としては生きずに人間とデスゴーンのハーフとして生きることになった。
そして余はこの日を境に魔法少女を倒すことが出来るように身体を鍛え、マナの使い方を学んだ。
これが余の生きてきた人生だった。
そして高校生になり、魔法少女に挑む日々が続いた。
***
そして時は進み今に至るのだが、桜井莉緒が余にありがとうと言ってきた。
ありがとうなど初めて言われた。
今までありがとうと言われない人生を歩んできたから戸惑っている。
なんだ、この気持ちは。
余の心がポワポワしている。
なぜだ、体も熱い、気温は高くないのに。
魔法を使っていないのに浮いているような感覚だ。
何だ?何だ?なぜ余はこんなことになっているのだ。
もしかして余は嬉しいのか?
そんなはずがない、敵だぞ。
敵の感謝なんか一ミリも嬉しくない。
「あれ?聞こえなかったのかな?宇野くん、ありがとう」
あ、やばい。
「あ、あ、ありがとうって言うなぁぁぁぁぁぁぁ」
余はその場から走って逃げた。
余は元々人間だった。
もちろん産まれた瞬間のことは覚えていないが、物心ついた時にはもう両親はいなかった。
捨てられていたらしい。
余のことが要らなかったらしい。
初めて聞かされた時は悲しんだのだろうか、憎んだのだろうか、それともなにも思わなかったのだろうか、今は覚えていない。
冗談だ。
小さかった頃の余はひどく悲しんでいた。
まだあの時の余は小さかったからな、心が未熟だったのだ。
それでなければ余が悲しむはずがない。
小学生になるとやはり親がいないのが珍しいらしく余を好奇な目で見られていた。
「うのくん、おとーさんもおかーさんもいないの?」
「う、うん」
「どうして?」
「ぼくいらない子だったの」
「どうして?なにかわるいことしたの?」
「きっとしたんだとおもう」
ほんとになぜ子どもはそんなに好奇心がこんなに旺盛なんだ。
あとなぜ余は悪い事をしたことにしているのだ。
今の余なら、両親?余から捨ててやった、と言ってやる。
「そっか~うのくんはわるいやつなんだ」
「わるいやつなんだけど、でもぼくみんなとなかよくなりたい」
「おとーさんとおかーさんのいない、わるいやつなんかとなかよくするかよ」
そこからだろうな、いじめが始まったのは。
無視は当たり前で、物を隠されるのも当たり前で、殴られるのも当たり前で、仲間はずれも当たり前な生活になった。
あの頃の余は助けを求めることもできたはずだ。
今は死んでも助けなんか借りたくはないがな。
だが、こうなってしまったのも全て余が悪いと思っていた。
当然だろ?わるいやつがやられていただけだから。
余がわるいやつでみんながわるいやつをやっつけていたのだと当時は考えていた。
そうやって思わないと保てなくなってしまうと思っていたのかもしれない。
だけど身体も心もボロボロになっていった。
身体は我慢出来ていたが、心がほとんど折れかけていた。
完全に折れかける前に助けを求めてみたが、大人は誰一人も真剣に助けてはくれなかった?
大人の奴らも余が邪魔だったのだろう。
中学生になり、何かが変わると思っていたが何一つ変わらなかった。
そしてある日、完全に余の心が折れた。
「僕が何したって言うんだよ、僕は生まれてきただけだろ、捨てるなよ。捨てるくらいなら産むなよ。お前らはなんで僕をいじめるんだよ、僕はお前らに何もしていないだろ。何で誰一人も僕を助けようとしてくれないんだよ」
ただただ叫び続けた。
もうどうでも良かった。
そこで頭の片隅に自殺という単語がチラついた。
きっと死ねば楽になれるのだから。
どうせ死ぬなら一番高いところから飛び降りようと思い、お金を持って電車に乗る。
余が知る一番高いビルに無断で入り、屋上に向かう。
屋上に着き、金網の向こうに行こうとして、金網に登ろうと金網を持った瞬間だった。
「あ゙っぢぃ」
何かが余を包んできたのだ。
今の余なら分かるがマナが余を包んでいたのだ。
だけどその時の余はマナと知らずパニックを起こしていた。
その包んでいたマナがとても熱かったのだ。
だからここで余は死ぬのだと悟った。
ここで頭の中の走馬灯が駆け巡った。
そうだよな、こんな所で死ねる訳がないよな。
何でお前らが楽しそうに生きて、僕がこんな苦しい思いをしないといけないんだ。
復讐してやる。
そう心に誓うとマナは余に取り込まれていった。
ビルから人々を見下し誓う。
「余がこの地球を征服し、地球の王になる」
ここから余は人間としては生きずに人間とデスゴーンのハーフとして生きることになった。
そして余はこの日を境に魔法少女を倒すことが出来るように身体を鍛え、マナの使い方を学んだ。
これが余の生きてきた人生だった。
そして高校生になり、魔法少女に挑む日々が続いた。
***
そして時は進み今に至るのだが、桜井莉緒が余にありがとうと言ってきた。
ありがとうなど初めて言われた。
今までありがとうと言われない人生を歩んできたから戸惑っている。
なんだ、この気持ちは。
余の心がポワポワしている。
なぜだ、体も熱い、気温は高くないのに。
魔法を使っていないのに浮いているような感覚だ。
何だ?何だ?なぜ余はこんなことになっているのだ。
もしかして余は嬉しいのか?
そんなはずがない、敵だぞ。
敵の感謝なんか一ミリも嬉しくない。
「あれ?聞こえなかったのかな?宇野くん、ありがとう」
あ、やばい。
「あ、あ、ありがとうって言うなぁぁぁぁぁぁぁ」
余はその場から走って逃げた。
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