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庭にて
しおりを挟む心地いい風が頬を撫でていく
目をあけると、さんさんと太陽の光を浴びる木々の葉っぱと青空と女の子……
女の子……女の子?!
「うわぁぁぁぁ」
「きゃぁぁぁぁ!!!!」
いきなり叫ばれたため、耳がキーンとなる
まぁ、俺も声を出したけど…
「だ、誰なの貴方!」
ゆるっとした大きなハードをかぶり、短い短パンを履いている彼女が、汗をタラタラ流しながら聞いてくる
「俺だってわかんねぇ……よ?え……?」
辺りを見回してみると、明らかに先ほどまでいた病室とは別世界だった。頭の整理がつかず、「ど、どこだーーー!」と頭を抱えた。
「ヒィィィィ……よくそんな立て続けに叫べるわね!貴方どこ出身?花の谷?あ、鏡の湖とか?あそこ変な人多いものねー」
綺麗な茶色の髪をクルクルといじりながらふて腐れたような声を出す
でも、本当に見たことない美しい世界だった。ここは丘なのか何なのか分からないが、高い場所で国?全体を見渡す事ができた。
周りが山々に囲まれていて、所々に虹がかかっている。国の真ん中には白塗りで屋根の青い大きな城が建っていた。どこを見ても花が沢山咲いていて、平和そうな国だった。
「なぁ、ここどこなんだ?俺、さっき病室にいたはずなんだけど…」
少女は、は?とでも言うような顔をした
「病室ってなに?そんな場所あったかしら?って、そんな事はどうでもいいの!さっさとそこから起き上がって退いてくれないかしら」
へっ....?っと足元を見てみると、沢山の草……?「草、育ててるの?(笑)」
「く、草じゃないわ!薬草よ!何こいつ、ちょー失礼!いいから、さっさと退いてよ!こっちは知らない奴が家の庭に寝てたから不機嫌なのに!」
後ろを見ると、屋根の赤い小さな家が建っていた。なんか、白雪姫に出てくる7人の小人が住んでそうな…
「早く立ちなさいよ!」
「あー、ごめん。俺、足と手が不自由なんだよね。手を貸してくれる?」
はぁ、仕方ないわね…いやいや言いながらも、女の子を手を差し出してくれた
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