世界が終わる前に君と

シロクマ

文字の大きさ
2 / 4

アナザー東京

しおりを挟む
アナザー東京、アウザーは軍の基地をそう呼んでいた。アウザーの話に焦りを感じたユキがリョウたちを確保した。軍の車は独特の匂いがした。ユキさんは細身で背の高い印象、アウザー程筋肉は無さそうだった。もう1人いる隊員はバクって呼ばれていた。
    アナザー東京の中は基地と言うより1つの街に見えた。避難してきたのか沢山の一般市民がいた。車を降りると、アウザーは(ここにいれば安全だ。)と言った。ユキさんもガスマスクを外した。
(強引に捕まえて済まなかった。あいつらが来る前に保護したかった。)
ユキさんが言うには、あの砂ぼこりでUMAと呼ばれる生物から街を守っていたらしい。(UMAって何なんです?)
(見せてやるよ。)アウザーに着いていくと真っ暗な部屋に着いた。電気が着くと、中には捉えられた何らかの塊が見えた。(これは?)と聞くと、アウザーは
(UMAの卵だ。まだ孵化はしない。)
と言いながらも、(UMAは危険な存在だ。君たちが生まれる前戦争があった。UMAは人間が作った生物兵器だ。それが戦争に使われた。その戦争を起こしたのが)丁度いい所で無線に連絡が入った。
(大佐、デッドタウンに奴らが現れました!)(分かったすぐ行く。君たちはシェルターに!)そう言うとバクさんにリョウ達を預けて走って行った。
     シェルターに入ると、何人か市民がいた。その中に見覚えのある子がいた。
(テン?)リョウが声をかけると、(あなた誰?)テンは覚えてないようだった。
(リョウだよ同じクラスの)テンは暫く黙って(知らない、人違いよ。)と言った。
シェルターの中は少し暑かったが誰も文句を言う人はいなかった。
(しかし捕まるのは若者ばかりだな。)
そう言ったのは奥にいた男性だ。名前はフジオカ、あの有名歌手と同じ名前だ。
(確かに強引だったけど、ここは安全だって言ってた。)フジオカは呆れたように溜息をつき、(100%安全と言えるか?あんな怪物の卵まであるのに。)確かにあの卵は危ない感じがした。でも(孵化しないって)フジオカはまた溜息をつき、(君たちは何でも信じるんだな。孵化しない証拠やデータはない、デタラメだ。)そう言うと、ゆっくり床に座った。(大体シェルターなのに格子があるのは#おかしい#だろう。)確かに格子があるのは不自然だ。
(この基地は街型の牢獄、つまり俺たちは囚人って事。UMAを作ったのは軍の上層部。だが軍は知らない。)リョウ達はゆっくりフジオカの話を聞いていた。(って事は軍は軍と戦ってたってこと?)
(そうなるな。まあ正確には軍の上層部と戦っていただな。)もしフジオカの話が本当なら、アウザーさん達に伝えないといけないと思った。
    翌日、リョウはフジオカから聞いた話をアウザーにする為にアウザーを探したが見つからなかった。途中でユキさんを見つけたが、何も言わす去って行った。
シェルターに戻ると、テンとフジオカが話していた。(そうか、アウザーも、、)
(残る希望はユキさんと)リョウは何の話かすぐに分かった。恐らくアウザーさんが亡くなったのだろう。しかし2人は何を考えているのだろうか?全く読めなかった。(時が来るまではゆっくり待とう。)とフジオカさんが言うと、(あれが目覚めるまでは動けませんね。)と言っていた。あれとは、あの卵の事だろうか?だとしたらフジオカさんの言う通り孵化するのだろうか?沢山の疑問が頭をよぎって頭が痛くなる。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

処理中です...