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紅葉と桜
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《紫の上が紅葉のお兄様と結ばれていたら》
何がどうして、何でこうなった・・・?
今置かれている状況に、思わずため息をつく
「上?どうしました」
「紅葉のおにぃ…」
呼びかけた名前を止められる
…手ではなく唇で。
ゆっくりと離れていく綺麗な顔
「・・・」
「“お兄様”ではないでしょう?」
「・・・」
「ほら、言ってみて?」
「…との。」
「・・・そんなに無表情で言わなくても」
苦笑する紅葉のお兄様、改め私の旦那様
そう、“旦那様”だ
何がどうしてそうなったのか自分でもあまり理解できていないのだが、とりあえず私は紅葉のお兄様と結婚した
彼には右大臣の姫君という正妻も居られるため、私は側室という立場ではあるが、それを感じないほど彼は毎日私のもとに通って来て大事にしてくださっている
それでも妙な違和感は拭えない
彼が嫌いなわけではない
寧ろ好きだ
だが、彼への好意は異性に向けてのそれではなく親愛のほうが大きい
「・・・なんだかなぁ」
ぽつりと呟いた言葉に紅葉のお兄様…いや、殿が笑う
抱き込むように肩を抱かれ、それに答えるように大きな胸に身を預けた
香ってくるのは源氏の君の安らぐ様な香ではなく、紅葉のお兄様…いや、殿特有の華やかな香り
嫌いな香りではないし、少女時代から知っている香りだが、やっぱり違和感
「まだ馴れませんか?」
「そうですね、正直馴れる気がしません」
「それは残念」
残念と言いながらもどこか楽しそうな声音で話す彼に首をかしげた
「なんだか楽しそうですわね」
「ん?楽しい…そうですね
楽しいというよりも楽しみ、ですかね?」
「楽しみ?」
聞き返すとにやりと何か企んでいるような笑みが返ってきた
その笑みに顔が引きつる
そんな私の反応にはお構いなしなお兄様…いや、殿
ぐっと顔が近づいてきたかと思ったら唇に感じる柔らかい感触
「・・・」
「馴れさせていくのもまた一興、でしょう?」
楽しそうな、艶やかな笑み
じゃじゃ馬みたいに言われるのは心外だし、源氏の君のお側にいられないことは不満だ
でも・・・
「お好きにどうぞ、受けて立ちますわ」
「おや、言ってくれますね」
楽しくないといえば嘘になる
不幸かと聞かれれば即座に首を横に振る
何とも微妙なこの状況
まぁ、これはこれで良しとしようか
何がどうして、何でこうなった・・・?
今置かれている状況に、思わずため息をつく
「上?どうしました」
「紅葉のおにぃ…」
呼びかけた名前を止められる
…手ではなく唇で。
ゆっくりと離れていく綺麗な顔
「・・・」
「“お兄様”ではないでしょう?」
「・・・」
「ほら、言ってみて?」
「…との。」
「・・・そんなに無表情で言わなくても」
苦笑する紅葉のお兄様、改め私の旦那様
そう、“旦那様”だ
何がどうしてそうなったのか自分でもあまり理解できていないのだが、とりあえず私は紅葉のお兄様と結婚した
彼には右大臣の姫君という正妻も居られるため、私は側室という立場ではあるが、それを感じないほど彼は毎日私のもとに通って来て大事にしてくださっている
それでも妙な違和感は拭えない
彼が嫌いなわけではない
寧ろ好きだ
だが、彼への好意は異性に向けてのそれではなく親愛のほうが大きい
「・・・なんだかなぁ」
ぽつりと呟いた言葉に紅葉のお兄様…いや、殿が笑う
抱き込むように肩を抱かれ、それに答えるように大きな胸に身を預けた
香ってくるのは源氏の君の安らぐ様な香ではなく、紅葉のお兄様…いや、殿特有の華やかな香り
嫌いな香りではないし、少女時代から知っている香りだが、やっぱり違和感
「まだ馴れませんか?」
「そうですね、正直馴れる気がしません」
「それは残念」
残念と言いながらもどこか楽しそうな声音で話す彼に首をかしげた
「なんだか楽しそうですわね」
「ん?楽しい…そうですね
楽しいというよりも楽しみ、ですかね?」
「楽しみ?」
聞き返すとにやりと何か企んでいるような笑みが返ってきた
その笑みに顔が引きつる
そんな私の反応にはお構いなしなお兄様…いや、殿
ぐっと顔が近づいてきたかと思ったら唇に感じる柔らかい感触
「・・・」
「馴れさせていくのもまた一興、でしょう?」
楽しそうな、艶やかな笑み
じゃじゃ馬みたいに言われるのは心外だし、源氏の君のお側にいられないことは不満だ
でも・・・
「お好きにどうぞ、受けて立ちますわ」
「おや、言ってくれますね」
楽しくないといえば嘘になる
不幸かと聞かれれば即座に首を横に振る
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まぁ、これはこれで良しとしようか
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