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借金はいかほどで
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洞窟の前で腰を下ろした僕達は、お互いのレベルや職業を教え合っていた。
まあファラさんのことは大体知ってるけど、デッドロックさんの職業は知りたいのだ。
そんな情報交換を終えた僕達は、洞窟の中でベイビードラゴンに遭遇した。
かなりデッカイし、どうにも硬いベイビードラゴンに苦戦するも、二人が戦っている間に色々と数値を調べる。
如何にか調べ終えた僕達は、ベイビードラゴンから逃げて行ったのだった。
★
クー・ライズ・ライト (僕)
ファラ・ステラ・ラビス(護衛の人)
スラー・ミスト・レイン(僕の上司)
デッドロック・ブラッドバイド(冒険者)
ディーラ・ストライウス (ミトラの町のギルド員)
★
僕達は洞窟からミトラの町へ戻り、受付にいたディーラさんに内容を伝えようとしていた。
声をかける前に、ディーラさんの声がかかった。
「ご無事で戻られてなによりです。成果はどうでした?」
帰還を喜んでいるように微笑んでくれている。
「いようディーラ、全然無事だぜ。このまま別の依頼にも行けるぐらいだ」
デッドロックさんは、ディーラさんの前で格好つけたいのだろう。
余裕だという感じでポーズをつけている。
「ま、随分苦戦していたみたいだけどね」
しかしそれをファラさんが否定した。
「ハッハッハ、お嬢ちゃんも随分逃げ回っていたけどな!」
また二人が争いを始めそうだ。
その前に報告をすませておこう。
「あ~、兎に角、無事に成果を残すことが出来ました。一応体力値以外は埋める事が出来ましたよ」
僕は書き記した資料をディーラさんに渡した。
「はい、確かに受け取りました。これは……中々の数値ですね」
ディーラさんは渡した資料を確認している。
「ただなぁディーラ、俺達の武器程度じゃダメージの一つも与えられなかったぜ。強力な武装を貸してくれなきゃどうにもなんねぇぞありゃあ」
デッドロックさんも恰好をつけたいとはいえ、嘘は言わないようだ。
「私の剣でも無理だったわ。普通の剣より斬撃性能は上がってるはずなのによ」
あとあと冒険者の助けになるのだから当然だろう。
「お二人の言うように防御能力がとても強くて、普通の武器では相手にならないようです。討伐依頼を貼り出すのなら、それなりの装備を持った、相手と同レベル以上のチームが必要でしょうね」
言った所で無理難題かもしれない。
「難しいですね。冒険者カードが配布されてから三年と少し、いまだにレベル三十を超える人は中々居ませんので。いっそ貴方達が倒してくれていれば……」
ディーラは僕達に期待の目を向けている。
でも僕達が倒しては駄目なのだ。
「難しいですね。そもそもダメージが通っていなかったですし。それにもし倒せても、冒険者の成長にはつながりませんからね。もしギルド職員だけが居れば良いなんてそんな話になったら、魔物討伐数が劇的に減っちゃうじゃないですか」
僕達は冒険者を育てる立場なのだ。
経験でしか知り得なかった情報を教え伝え、多くの冒険者を育て上げる為である。
そして成長した冒険者が活躍し、魔物との戦いを優位に進めるのが目的なのだ。
「ですがベイビードラゴンが成長し、リトルドラゴン、ひいてはグリーンドラゴンにまでなられたら誰も手がだせなくなりますよ?」
ディーラさんは心配そうな表情をしている。
確かに、成長したドラゴンが町中に来たら、被害は甚大なものになるだろう。
「それまではまだまだ時間がかかりますから、気長にやるしかないでしょうね。冒険者の成長を待ちましょう。それに、戦闘して行くうちにも弱点を発見出来るかもしれませんからね」
僕はそう言って言葉を閉めた。
「ふう、まだまだ先はながそうですね。ではお疲れ様でした。またご依頼がある時にはそちらの町に使いをだしますね」
「はい、ありがとうございます」
ディーラさんに挨拶して、この話は終わりにしようとするのだけど。
「いや待て、話は終わってねぇんだよ。俺の依頼料はどうなってやがる? くれるって話だったよなぁディーラ?」
今回の依頼料の話をデッドロックさんが持ち出して来た。
「あ、そうでしたね。では、そちらの経費でお支払いとなりま~す。後はご本人達で相談してくださいね」
ディーラさんが僕達に手を向けて、デッドロックが振り向いた。
因みに、今僕達が持っているお金はほとんど無い。
「さて、多少は安くしてやってもいいんだが、金はキッチリ支払ってもらうぞ。当然、持っているんだよなぁ?」
ほんの少しとはいえ、今まで旅を共にした仲間に向ける表情じゃない。
払わなきゃどうなるか分かってるんだろうな的な表情だ。
「デッドロックさん、僕達がお金を持っている様に見えますか? ギルドの経費なんですから、僕達の町に来てくれればお支払いしてあげますよ」
だからといって、無いものは無いのである。
僕はそれを正直に打ち明けた。
「だったらこうしよう。お前達がここで借金する。俺は金を貰う。お前達は帰って経費を貰う。次の仕事の時にここに金を支払う。これでいいだろう?」
「ギルドの金管理ってシッカリしているのよね。私達が借金するとかそんな話は出来ないようになってるのよ。次来る時に払ってあげるから、それまであなたが待ってなさいよ」
そうなのだ。
ファラさんが言う通り、ギルドはそこそこホワイト企業なのである。
「ああん? ふざけんな!」
今お金を貰えないと知ったデッドロックさんは、やっぱり怒っている。
僕は少し考え、ちょっとした提案を持ちかける。
「まあまあ落ち着いてくださいよ。デッドロックさんは冒険者なんですから、こっちの町を拠点に活躍してもいいじゃありませんか。そうしましょうよ」
こっちの町に来てくれれば、万事解決なのである。
「あのな、俺はこっちで生活圏を築いてるんだよ。家の荷物とかどうすんだ? 引っ越し費用だって馬鹿になんねぇんだぞ?」
確かにそうか……え~っとじゃあ。
「じゃあこうしましょう。デッドロックさんがギルド職員になれば宿舎の一室をタダで借りられますよ? こっちの家は借家にしてお金をいれてもらえばいいじゃないですか。こちらの入居管理はギルドがしてくれればいいですし」
「借家? 収入? ……危険がなく金が入って来るのはいいかも知れねぇな……? ただし、キッチリ借金は返せよな」
何とか話がまとまったらしい。
「任せてください。上司に頼んでみますから!」
僕はドンと胸を叩き、頷いたのだが。
「そもそもあっちのギルドに経費が落ちるかって話よね。駄目だったらどうする訳?」
ファラさんの言葉に一抹の不安を覚えた。
「……そ、その時はその時で……」
僕は横へと目を逸らす。
「そうだな、その時はお前に払ってもらうぜ」
僕は逃げられないように肩を組まれ、耳元でそう言われた。
「あ、はい……全力で説得頑張ります」
デッドロックさんと一緒に八時間かけてローザリアの町に戻った僕達は、早速上司のスラーさんを説得している。
でも、何故か僕の言葉は聞き入れてもらえなかった。
「スラーさん、考え直してくれませんか? この通りです!」
僕はまだまだ頭を下げるのだけど。
「いや、ギルドの職員にするのは助かるよ? でもねぇ経費では落ちないよねぇ。そもそも二人でって話だったじゃない? あとで言われても困るんだよねぇ」
どうやら、僕にとってのホワイト企業ではないらしい。
でもだからといって、まだ諦めるには早すぎる。
「つまり、俺の金は坊主が払うってことだよな?」
隣には、どちらでも良いから金を渡せと視線を向けているデッドロックさんが居るのだ。
僕はベイビードラゴンの戦闘よりも必死で頼み込む。
「待ってください待ってください! 相手はベイビードラゴンですよ?! しかもリトルドラゴンになりそうなほどの奴です。僕達二人でやれるわけがないじゃないですか?! これは必要経費なんです! ね、ファラさん、ね?」
「ま、相手が強かったのは認めるけど、私一人でもやれてたわね」
「ちょっとファラさん、何言ってくれるんですか?! あの時結構必死で逃げてましたよね?!」
「スラーさん良く聞いて、私一人で充分だったわ!」
頑固にも自分一人で行けたと言いはっている。
僕を助けてくれる人は居ない。
「そうですか、では、経費はなしということで。彼の報酬はライズ・ライト君に任せるとしましょう」
「そんな~!」
そんな強がりにスラーさんは納得し、僕の説得は無に帰してしまった。
「ま、いいんじゃないの? ホーンスライムのボーナスを当てればそのぐらい払えるでしょう。頑張ってねクー」
「はっ?! そうだった。ボーナスがあるんだった。スラーさん、ボーナス案件があります。新種を発見したので、これが報酬の代わりという事で!」
僕はスラ―さんの机にホーンスライムの資料を叩きつけ、保管していた角もバシっと置いた。
「どれどれ、拝見しようかな……ああ、ふむふむ。やっぱりそうだよねぇ」
スラーさんは資料を見て納得している。
机のの中にある資料を取り出し、色々と見比べていた。
そして答えがでたようだ。
「ああ、やっぱりねぇ。このスライムは新種ではなくて、消化した魔物か動物の角が残っていたんだと思うよ。こっちのスライムの備考に、稀に見られると書いてあるからね」
よくある事だ。
よくある事だが。
「つまり、ボーナスも、無し……ですか?」
「ライズ・ライト君、残念だったね」
ガックリと項垂れる僕の方に、心配そうに手が置かれた。
そして。
「さて、俺の金払え」
と、デッドロックさんに言われてしまったのだ。
そのまま僕の懐に手を入れられ。
「きゃあああああああああ、持って行かないでえええええ!」
なけなしの金が入った財布を奪われた。
中身はどうせ足りないから、また奪われるのは確定だろう。
こうして戦力調査部の日々は続いて行く。
僕の借金を返せる日は何時だろうか?
というか、同じ仕事をした仲間なのに、ファラさんは何故払わないんでしょうか?!
まあファラさんのことは大体知ってるけど、デッドロックさんの職業は知りたいのだ。
そんな情報交換を終えた僕達は、洞窟の中でベイビードラゴンに遭遇した。
かなりデッカイし、どうにも硬いベイビードラゴンに苦戦するも、二人が戦っている間に色々と数値を調べる。
如何にか調べ終えた僕達は、ベイビードラゴンから逃げて行ったのだった。
★
クー・ライズ・ライト (僕)
ファラ・ステラ・ラビス(護衛の人)
スラー・ミスト・レイン(僕の上司)
デッドロック・ブラッドバイド(冒険者)
ディーラ・ストライウス (ミトラの町のギルド員)
★
僕達は洞窟からミトラの町へ戻り、受付にいたディーラさんに内容を伝えようとしていた。
声をかける前に、ディーラさんの声がかかった。
「ご無事で戻られてなによりです。成果はどうでした?」
帰還を喜んでいるように微笑んでくれている。
「いようディーラ、全然無事だぜ。このまま別の依頼にも行けるぐらいだ」
デッドロックさんは、ディーラさんの前で格好つけたいのだろう。
余裕だという感じでポーズをつけている。
「ま、随分苦戦していたみたいだけどね」
しかしそれをファラさんが否定した。
「ハッハッハ、お嬢ちゃんも随分逃げ回っていたけどな!」
また二人が争いを始めそうだ。
その前に報告をすませておこう。
「あ~、兎に角、無事に成果を残すことが出来ました。一応体力値以外は埋める事が出来ましたよ」
僕は書き記した資料をディーラさんに渡した。
「はい、確かに受け取りました。これは……中々の数値ですね」
ディーラさんは渡した資料を確認している。
「ただなぁディーラ、俺達の武器程度じゃダメージの一つも与えられなかったぜ。強力な武装を貸してくれなきゃどうにもなんねぇぞありゃあ」
デッドロックさんも恰好をつけたいとはいえ、嘘は言わないようだ。
「私の剣でも無理だったわ。普通の剣より斬撃性能は上がってるはずなのによ」
あとあと冒険者の助けになるのだから当然だろう。
「お二人の言うように防御能力がとても強くて、普通の武器では相手にならないようです。討伐依頼を貼り出すのなら、それなりの装備を持った、相手と同レベル以上のチームが必要でしょうね」
言った所で無理難題かもしれない。
「難しいですね。冒険者カードが配布されてから三年と少し、いまだにレベル三十を超える人は中々居ませんので。いっそ貴方達が倒してくれていれば……」
ディーラは僕達に期待の目を向けている。
でも僕達が倒しては駄目なのだ。
「難しいですね。そもそもダメージが通っていなかったですし。それにもし倒せても、冒険者の成長にはつながりませんからね。もしギルド職員だけが居れば良いなんてそんな話になったら、魔物討伐数が劇的に減っちゃうじゃないですか」
僕達は冒険者を育てる立場なのだ。
経験でしか知り得なかった情報を教え伝え、多くの冒険者を育て上げる為である。
そして成長した冒険者が活躍し、魔物との戦いを優位に進めるのが目的なのだ。
「ですがベイビードラゴンが成長し、リトルドラゴン、ひいてはグリーンドラゴンにまでなられたら誰も手がだせなくなりますよ?」
ディーラさんは心配そうな表情をしている。
確かに、成長したドラゴンが町中に来たら、被害は甚大なものになるだろう。
「それまではまだまだ時間がかかりますから、気長にやるしかないでしょうね。冒険者の成長を待ちましょう。それに、戦闘して行くうちにも弱点を発見出来るかもしれませんからね」
僕はそう言って言葉を閉めた。
「ふう、まだまだ先はながそうですね。ではお疲れ様でした。またご依頼がある時にはそちらの町に使いをだしますね」
「はい、ありがとうございます」
ディーラさんに挨拶して、この話は終わりにしようとするのだけど。
「いや待て、話は終わってねぇんだよ。俺の依頼料はどうなってやがる? くれるって話だったよなぁディーラ?」
今回の依頼料の話をデッドロックさんが持ち出して来た。
「あ、そうでしたね。では、そちらの経費でお支払いとなりま~す。後はご本人達で相談してくださいね」
ディーラさんが僕達に手を向けて、デッドロックが振り向いた。
因みに、今僕達が持っているお金はほとんど無い。
「さて、多少は安くしてやってもいいんだが、金はキッチリ支払ってもらうぞ。当然、持っているんだよなぁ?」
ほんの少しとはいえ、今まで旅を共にした仲間に向ける表情じゃない。
払わなきゃどうなるか分かってるんだろうな的な表情だ。
「デッドロックさん、僕達がお金を持っている様に見えますか? ギルドの経費なんですから、僕達の町に来てくれればお支払いしてあげますよ」
だからといって、無いものは無いのである。
僕はそれを正直に打ち明けた。
「だったらこうしよう。お前達がここで借金する。俺は金を貰う。お前達は帰って経費を貰う。次の仕事の時にここに金を支払う。これでいいだろう?」
「ギルドの金管理ってシッカリしているのよね。私達が借金するとかそんな話は出来ないようになってるのよ。次来る時に払ってあげるから、それまであなたが待ってなさいよ」
そうなのだ。
ファラさんが言う通り、ギルドはそこそこホワイト企業なのである。
「ああん? ふざけんな!」
今お金を貰えないと知ったデッドロックさんは、やっぱり怒っている。
僕は少し考え、ちょっとした提案を持ちかける。
「まあまあ落ち着いてくださいよ。デッドロックさんは冒険者なんですから、こっちの町を拠点に活躍してもいいじゃありませんか。そうしましょうよ」
こっちの町に来てくれれば、万事解決なのである。
「あのな、俺はこっちで生活圏を築いてるんだよ。家の荷物とかどうすんだ? 引っ越し費用だって馬鹿になんねぇんだぞ?」
確かにそうか……え~っとじゃあ。
「じゃあこうしましょう。デッドロックさんがギルド職員になれば宿舎の一室をタダで借りられますよ? こっちの家は借家にしてお金をいれてもらえばいいじゃないですか。こちらの入居管理はギルドがしてくれればいいですし」
「借家? 収入? ……危険がなく金が入って来るのはいいかも知れねぇな……? ただし、キッチリ借金は返せよな」
何とか話がまとまったらしい。
「任せてください。上司に頼んでみますから!」
僕はドンと胸を叩き、頷いたのだが。
「そもそもあっちのギルドに経費が落ちるかって話よね。駄目だったらどうする訳?」
ファラさんの言葉に一抹の不安を覚えた。
「……そ、その時はその時で……」
僕は横へと目を逸らす。
「そうだな、その時はお前に払ってもらうぜ」
僕は逃げられないように肩を組まれ、耳元でそう言われた。
「あ、はい……全力で説得頑張ります」
デッドロックさんと一緒に八時間かけてローザリアの町に戻った僕達は、早速上司のスラーさんを説得している。
でも、何故か僕の言葉は聞き入れてもらえなかった。
「スラーさん、考え直してくれませんか? この通りです!」
僕はまだまだ頭を下げるのだけど。
「いや、ギルドの職員にするのは助かるよ? でもねぇ経費では落ちないよねぇ。そもそも二人でって話だったじゃない? あとで言われても困るんだよねぇ」
どうやら、僕にとってのホワイト企業ではないらしい。
でもだからといって、まだ諦めるには早すぎる。
「つまり、俺の金は坊主が払うってことだよな?」
隣には、どちらでも良いから金を渡せと視線を向けているデッドロックさんが居るのだ。
僕はベイビードラゴンの戦闘よりも必死で頼み込む。
「待ってください待ってください! 相手はベイビードラゴンですよ?! しかもリトルドラゴンになりそうなほどの奴です。僕達二人でやれるわけがないじゃないですか?! これは必要経費なんです! ね、ファラさん、ね?」
「ま、相手が強かったのは認めるけど、私一人でもやれてたわね」
「ちょっとファラさん、何言ってくれるんですか?! あの時結構必死で逃げてましたよね?!」
「スラーさん良く聞いて、私一人で充分だったわ!」
頑固にも自分一人で行けたと言いはっている。
僕を助けてくれる人は居ない。
「そうですか、では、経費はなしということで。彼の報酬はライズ・ライト君に任せるとしましょう」
「そんな~!」
そんな強がりにスラーさんは納得し、僕の説得は無に帰してしまった。
「ま、いいんじゃないの? ホーンスライムのボーナスを当てればそのぐらい払えるでしょう。頑張ってねクー」
「はっ?! そうだった。ボーナスがあるんだった。スラーさん、ボーナス案件があります。新種を発見したので、これが報酬の代わりという事で!」
僕はスラ―さんの机にホーンスライムの資料を叩きつけ、保管していた角もバシっと置いた。
「どれどれ、拝見しようかな……ああ、ふむふむ。やっぱりそうだよねぇ」
スラーさんは資料を見て納得している。
机のの中にある資料を取り出し、色々と見比べていた。
そして答えがでたようだ。
「ああ、やっぱりねぇ。このスライムは新種ではなくて、消化した魔物か動物の角が残っていたんだと思うよ。こっちのスライムの備考に、稀に見られると書いてあるからね」
よくある事だ。
よくある事だが。
「つまり、ボーナスも、無し……ですか?」
「ライズ・ライト君、残念だったね」
ガックリと項垂れる僕の方に、心配そうに手が置かれた。
そして。
「さて、俺の金払え」
と、デッドロックさんに言われてしまったのだ。
そのまま僕の懐に手を入れられ。
「きゃあああああああああ、持って行かないでえええええ!」
なけなしの金が入った財布を奪われた。
中身はどうせ足りないから、また奪われるのは確定だろう。
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