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4章 呪われたウラボス
STORY74 ウラボスVSグロア
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ウラボスは、グロアがリアーナを呼び出した草原の大樹の下へとやってきた。
「ここでやろうってわけか!」
グロアが愛用の槍を構える。
(そうだ。こいつを取っ捕まえてリアーナを一人で呼び出せば……)
ウラボスの実力を知るよしもないグロアは口元に笑みを浮かべている。勇者の自分が村人に後れをとるなど考えもつかない。
「さて、始めるとするか」
ウラボスが言った瞬間、グロアが一気に間合いを詰めてきた。愛用の槍で連続突きを繰り出す。
(腐っても勇者か。現在のリアーナではこいつを倒すのは無理だろうな)
ウラボスは苦もなくグロアの連続突きを回避しながら考えていた。
「ちっ、村人のくせにやるじゃねぇかよ! 素早さだけは一人前ってか?」
ウラボスの実力にまだ気づかないグロアは一度離れて、魔力を練り上げる。
「雷撃矢魔術!」
グロアの放った雷の矢をウラボスはウッド・ロッドであっさりと打ち払う。
(なんだと? ただの村人にこんな芸当ができるのか!?……いや、ただのまぐれだろ!)
ウラボスの能力に対してようやく疑問を抱き始めるグロアだったが、すぐに考えを改める。
「ならば、これでどうだ! まぐれはそうは続かんぞ! 雷撃渦魔術!!」
発生した雷の渦がウラボスをのみ込む。
「ハーッハッハッハッハッハッ! どうだ! 村人風情が勇者の一撃を受けた気分は!?」
高笑いをあげるグロア。
「どうと言われても、この程度か?…としか答えられないな」
雷の渦の中で平然としているウラボスにグロアは驚愕し、やがて底知れぬ恐怖へと変わる。
(無詠唱の防御魔術で俺の雷撃渦魔術を完全無効化だと!?)
「て、てめぇ! 村人だと言ったのは嘘だな!? そうやって俺を油断させたってわけかよ! 汚ねぇ真似しやがってよ!!」
「騙しちゃいないさ。俺は正真正銘の村人だ。あんたが村人は弱者だと思い込んで見下していただけだろ?」
グロアは悔しさに唇を噛む。
「さて。今度はこっちからいかせてもらうぜ! 光線魔術」
ウラボスが放った4発の光の矢は両方の上腕と太腿を貫通する。
「ぎゃぁぁぁぁっ!!」
激痛にのたうち回るグロア。
(ちくしょう! 4発に分散させてこの威力なのかよ!?)
ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…
近づいてくるウラボスの足音に凍りつくグロア。
「ま、待ってくれ! 俺の敗けだ! もう二度とリアーナにも手を出さない! 約束する! だから、もう許してくれ! 頼む!!!」
グロアは必死に懇願する。
「いいだろう。ただし、今度、リアーナに手を出せば命の保証はしない。よく憶えておくんだな。もっとも、リアーナ自身もすぐにおまえごときでは手も足も出ないほど成長するがな…」
ウラボスは言い捨てて立ち去る。
(なめやがって!)
自らに治癒魔術をかけて傷を治療したグロアはそっと立ち上がり槍を構え、ウラボスの背中目掛けて投げつけた。
ガッ!
ウラボスは振り返り様にウッド・ロッドで槍を弾き飛ばし左手をグロアに向ける。
「氷塊魔術」
ウラボスが詠唱した瞬間、氷の塊が飛び出してグロアの顔面に命中する。グロアは鼻血を噴き出して気絶した。
「ここでやろうってわけか!」
グロアが愛用の槍を構える。
(そうだ。こいつを取っ捕まえてリアーナを一人で呼び出せば……)
ウラボスの実力を知るよしもないグロアは口元に笑みを浮かべている。勇者の自分が村人に後れをとるなど考えもつかない。
「さて、始めるとするか」
ウラボスが言った瞬間、グロアが一気に間合いを詰めてきた。愛用の槍で連続突きを繰り出す。
(腐っても勇者か。現在のリアーナではこいつを倒すのは無理だろうな)
ウラボスは苦もなくグロアの連続突きを回避しながら考えていた。
「ちっ、村人のくせにやるじゃねぇかよ! 素早さだけは一人前ってか?」
ウラボスの実力にまだ気づかないグロアは一度離れて、魔力を練り上げる。
「雷撃矢魔術!」
グロアの放った雷の矢をウラボスはウッド・ロッドであっさりと打ち払う。
(なんだと? ただの村人にこんな芸当ができるのか!?……いや、ただのまぐれだろ!)
ウラボスの能力に対してようやく疑問を抱き始めるグロアだったが、すぐに考えを改める。
「ならば、これでどうだ! まぐれはそうは続かんぞ! 雷撃渦魔術!!」
発生した雷の渦がウラボスをのみ込む。
「ハーッハッハッハッハッハッ! どうだ! 村人風情が勇者の一撃を受けた気分は!?」
高笑いをあげるグロア。
「どうと言われても、この程度か?…としか答えられないな」
雷の渦の中で平然としているウラボスにグロアは驚愕し、やがて底知れぬ恐怖へと変わる。
(無詠唱の防御魔術で俺の雷撃渦魔術を完全無効化だと!?)
「て、てめぇ! 村人だと言ったのは嘘だな!? そうやって俺を油断させたってわけかよ! 汚ねぇ真似しやがってよ!!」
「騙しちゃいないさ。俺は正真正銘の村人だ。あんたが村人は弱者だと思い込んで見下していただけだろ?」
グロアは悔しさに唇を噛む。
「さて。今度はこっちからいかせてもらうぜ! 光線魔術」
ウラボスが放った4発の光の矢は両方の上腕と太腿を貫通する。
「ぎゃぁぁぁぁっ!!」
激痛にのたうち回るグロア。
(ちくしょう! 4発に分散させてこの威力なのかよ!?)
ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…
近づいてくるウラボスの足音に凍りつくグロア。
「ま、待ってくれ! 俺の敗けだ! もう二度とリアーナにも手を出さない! 約束する! だから、もう許してくれ! 頼む!!!」
グロアは必死に懇願する。
「いいだろう。ただし、今度、リアーナに手を出せば命の保証はしない。よく憶えておくんだな。もっとも、リアーナ自身もすぐにおまえごときでは手も足も出ないほど成長するがな…」
ウラボスは言い捨てて立ち去る。
(なめやがって!)
自らに治癒魔術をかけて傷を治療したグロアはそっと立ち上がり槍を構え、ウラボスの背中目掛けて投げつけた。
ガッ!
ウラボスは振り返り様にウッド・ロッドで槍を弾き飛ばし左手をグロアに向ける。
「氷塊魔術」
ウラボスが詠唱した瞬間、氷の塊が飛び出してグロアの顔面に命中する。グロアは鼻血を噴き出して気絶した。
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