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6章 オーク大戦
STORY97 冒険者ニーネ
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翌日の早朝。暁の渡り鳥はルチヌムの街から東に位置する森へと移動中である。周りに視線を巡らせば、合流した他の冒険者が同様に森を目指している様子が見える。
「冒険者が100名も集まると壮観ですね……」
グランザが少々圧倒されている。
「ルチヌムのギルド所属でトップクラスの冒険者、俺たちのような流れ者で腕利きの冒険者を選りすぐっているからな。戦力としてはそれなりのものだろ」
「皆さんからはものすごいオーラを感じますね」
ウラボスの言葉にグランザが納得する。
「でも、相手は数万ニャ。まともに戦えば勝ち目はないニャ。ウラボスが本気をだせばどうかニャ?」
リャッカの質問にウラボスは暫く考える。
「そうだな。正確な数は不明だが勝てない相手ではない。が、この人数が多方向から同時に森へ侵入して洞窟を目指す作戦だからな……。正直、相当な犠牲はでるのは止められない」
「だけど、あたしは冒険者だけが先陣を切らされるのは納得できないニャ!」
「そうだね。特に僕たちのような流れ者の冒険者は真っ先に交戦しなきゃならないから死亡率はかなり高いね」
リャッカの不満にグランザも同意を示す。
「まっ、俺たちが使い捨ての駒にされるのはいつものことだ。今さら気にしてもしかたないだろ」
「そうね。たしかに危険だけど…わたしたちはわたしたちの全力で乗り切るしかないよ……」
リアーナが悲しい表情を見せながらも前向きに思考を切り替える。
「もちろんニャ。生き残って報酬をたんまりとふんだくってやるニャ!」
「アハハハハ……」
グランザが明るく笑う。
「ねぇねぇ! あなたたちが暁の渡り鳥?」
冒険者の少女が声を掛けてきた。リアーナと同い年くらいで肩くらいまで伸ばした茶髪をポニーテールにしている。腰にはロングソードを提げていた。
「はい、そうですが……」
リアーナが応対する。
「やっぱり、そうなんだ! サイクロプスを仲間にしてる冒険者なんて珍しいから絶対そうだと思ったんだ! 私は流れ者のソロ冒険者でニーネっていうの。よろしくね!」
笑顔で差し伸べられた手を取るリアーナ。
「暁の渡り鳥のリーダーでリアーナです。こちらこそ、よろしくお願いします!」
固く握手する二人の少女。
「そっかぁ。暁の渡り鳥のリーダーって女の子だったんだね! ちょっと意外かも!」
「ニーネさんこそ、すごいですね! 1人で冒険者をしてるなんて……。わたしにはとても無理…」
リアーナが自嘲気味に笑う。
「そんなことない! リアーナさんだってリーダーとして立派にやってるよ! だから、みんなついてきてるんだと思うよ!」
「ふふ…。ニーネさんって優しいですね」
リアーナに言われ、照れたような笑みを浮かべるニーネ。
「あっ、私のことはニーネって呼び捨てにしていいよ」
「それじゃ、わたしのこともリアーナって呼んでね」
「うん! 実はね…私、さっきまですっごく不安で押し潰されそうになってたの。そしたら、仲良く話してるリアーナたちがいて…。気が付いたら話しかけてたの!」
言ってニーネが笑い、リアーナがそれに続く。
「あー、嬉しいな。同い年の冒険者の女の子と友達になれて! ねぇ、この仕事が終わったら打ち上げしようよ! いいよね?」
ニーネが提案を持ちかけ、リアーナに訊く。
「うん! やろう!」
リアーナも乗り気で快諾する。
「よし、決まり! だったらオークなんてさっさと片付けちゃおう!! 私とあなたたちは持ち場が違うけど、お互いに絶対生きて会おうね!!」
「うん! 約束だよ!!」
リアーナとニーネは互いにハグし合って別れた。
「冒険者が100名も集まると壮観ですね……」
グランザが少々圧倒されている。
「ルチヌムのギルド所属でトップクラスの冒険者、俺たちのような流れ者で腕利きの冒険者を選りすぐっているからな。戦力としてはそれなりのものだろ」
「皆さんからはものすごいオーラを感じますね」
ウラボスの言葉にグランザが納得する。
「でも、相手は数万ニャ。まともに戦えば勝ち目はないニャ。ウラボスが本気をだせばどうかニャ?」
リャッカの質問にウラボスは暫く考える。
「そうだな。正確な数は不明だが勝てない相手ではない。が、この人数が多方向から同時に森へ侵入して洞窟を目指す作戦だからな……。正直、相当な犠牲はでるのは止められない」
「だけど、あたしは冒険者だけが先陣を切らされるのは納得できないニャ!」
「そうだね。特に僕たちのような流れ者の冒険者は真っ先に交戦しなきゃならないから死亡率はかなり高いね」
リャッカの不満にグランザも同意を示す。
「まっ、俺たちが使い捨ての駒にされるのはいつものことだ。今さら気にしてもしかたないだろ」
「そうね。たしかに危険だけど…わたしたちはわたしたちの全力で乗り切るしかないよ……」
リアーナが悲しい表情を見せながらも前向きに思考を切り替える。
「もちろんニャ。生き残って報酬をたんまりとふんだくってやるニャ!」
「アハハハハ……」
グランザが明るく笑う。
「ねぇねぇ! あなたたちが暁の渡り鳥?」
冒険者の少女が声を掛けてきた。リアーナと同い年くらいで肩くらいまで伸ばした茶髪をポニーテールにしている。腰にはロングソードを提げていた。
「はい、そうですが……」
リアーナが応対する。
「やっぱり、そうなんだ! サイクロプスを仲間にしてる冒険者なんて珍しいから絶対そうだと思ったんだ! 私は流れ者のソロ冒険者でニーネっていうの。よろしくね!」
笑顔で差し伸べられた手を取るリアーナ。
「暁の渡り鳥のリーダーでリアーナです。こちらこそ、よろしくお願いします!」
固く握手する二人の少女。
「そっかぁ。暁の渡り鳥のリーダーって女の子だったんだね! ちょっと意外かも!」
「ニーネさんこそ、すごいですね! 1人で冒険者をしてるなんて……。わたしにはとても無理…」
リアーナが自嘲気味に笑う。
「そんなことない! リアーナさんだってリーダーとして立派にやってるよ! だから、みんなついてきてるんだと思うよ!」
「ふふ…。ニーネさんって優しいですね」
リアーナに言われ、照れたような笑みを浮かべるニーネ。
「あっ、私のことはニーネって呼び捨てにしていいよ」
「それじゃ、わたしのこともリアーナって呼んでね」
「うん! 実はね…私、さっきまですっごく不安で押し潰されそうになってたの。そしたら、仲良く話してるリアーナたちがいて…。気が付いたら話しかけてたの!」
言ってニーネが笑い、リアーナがそれに続く。
「あー、嬉しいな。同い年の冒険者の女の子と友達になれて! ねぇ、この仕事が終わったら打ち上げしようよ! いいよね?」
ニーネが提案を持ちかけ、リアーナに訊く。
「うん! やろう!」
リアーナも乗り気で快諾する。
「よし、決まり! だったらオークなんてさっさと片付けちゃおう!! 私とあなたたちは持ち場が違うけど、お互いに絶対生きて会おうね!!」
「うん! 約束だよ!!」
リアーナとニーネは互いにハグし合って別れた。
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