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11章 タレク島の決戦!!
STORY179 VSアリムル②
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「それがあまいって言ってんのよ!」
グランザが槍の穂先を退けた瞬間だった。
「あたしは止めたきゃ殺すことだね!」
言いつつ両手の爪で凄まじい連続攻撃を仕掛けるアリムル。グランザの鎧はいとも容易く引き裂かれていく。
「ぐぁぁぁぁぁ!!」
グランザが絶叫する。
「あいつ、きたないニャ!」
リャッカが魔力を練る。
「よせ」
ウラボスがリャッカを止める。
「どうしてニャ!? 先に卑怯なことをしてきたのはアリムルのほうニャ!」
リャッカがウラボスに食って掛かる。
「俺たちが手を出すことをグランザ自身が望んでいないからだ」
リアーナは、リャッカを制止するウラボスの瞳にも明らかな怒りが宿っているのを見る。
「リャッカちゃん……」
同じことに気づいたリャッカは練り上げた魔力を静めて解放する。
「これでもくらいな!!」
アリムルは右手の爪をグランザの背中に突き刺す。
「うぁぁぁぁっ!!」
グランザは悲鳴をあげて床に膝を折る。
「僕は……諦めません!」
グランザは痛みを堪えて立ち上がる。アリムルはグランザから執念にも似たものを感じ取り、体が固まった。
「かはぁっ!!」
グランザの槍の石突がアリムルの腹部にめり込んだ。
(まだ……こんな力が!?……)
アリムルはグランザを見くびっていたことに気付かされる。あのグランザが自分と同格にまで成長しているなど夢にも思わなかった。しかも狂戦士化もしないでだ。
(あの、おとなしいだけだったグランザが……ねぇ……
アリムルはグランザに対して脅威を感じた。だが、それだけではない。同時に、逞しく成長したグランザを愛しく、また頼もしく思えて笑みがこぼれる。
グランザは踏み込みを止めることなく、槍と戦斧を交互の振りかざしていく。
アリムルはそれらを回避しつつ反撃の隙をうかがう。
「氷刃魔術!」
一瞬の隙を見つけたアリムルが撃った氷の刃は、グランザの太股を深く斬りつけていく。それによりグランザの動きが格段に鈍くなる。
「これで終いだよ! 大爆発魔術!!」
発生した爆発に巻き込まれたグランザの巨躯が宙を舞う。装備していた鎧の破片が飛び散る。
床に背中から落ちたグランザは動く様子を見せない。
「グランザ!」
「しっかりするニャ!」
リアーナとリャッカが叫ぶ。ウラボスとゼルアルはまだ動かない。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
アリムルは激しい息遣いで片膝をつく。魔力と体力の消耗が激しすぎる。今にも倒れてしまいそうだ。
(……いない!?……)
前方に視線を戻したアリムルは眼を見開く。そこに倒れていたはずのグランザの姿が消えていた。
ハッとして頭上を見上げる。
「うぉぉぉぉぉぉっ!!」
いつの間にか跳躍していたグランザが槍の石突をアリムルに向けていた。かわそうにも体が思うように動かない。
「ぐはぁっ!!!」
石突で背中に強烈な一撃を受けて床に叩きつけられる。アリムルの意識はそこで途切れた。
グランザが槍の穂先を退けた瞬間だった。
「あたしは止めたきゃ殺すことだね!」
言いつつ両手の爪で凄まじい連続攻撃を仕掛けるアリムル。グランザの鎧はいとも容易く引き裂かれていく。
「ぐぁぁぁぁぁ!!」
グランザが絶叫する。
「あいつ、きたないニャ!」
リャッカが魔力を練る。
「よせ」
ウラボスがリャッカを止める。
「どうしてニャ!? 先に卑怯なことをしてきたのはアリムルのほうニャ!」
リャッカがウラボスに食って掛かる。
「俺たちが手を出すことをグランザ自身が望んでいないからだ」
リアーナは、リャッカを制止するウラボスの瞳にも明らかな怒りが宿っているのを見る。
「リャッカちゃん……」
同じことに気づいたリャッカは練り上げた魔力を静めて解放する。
「これでもくらいな!!」
アリムルは右手の爪をグランザの背中に突き刺す。
「うぁぁぁぁっ!!」
グランザは悲鳴をあげて床に膝を折る。
「僕は……諦めません!」
グランザは痛みを堪えて立ち上がる。アリムルはグランザから執念にも似たものを感じ取り、体が固まった。
「かはぁっ!!」
グランザの槍の石突がアリムルの腹部にめり込んだ。
(まだ……こんな力が!?……)
アリムルはグランザを見くびっていたことに気付かされる。あのグランザが自分と同格にまで成長しているなど夢にも思わなかった。しかも狂戦士化もしないでだ。
(あの、おとなしいだけだったグランザが……ねぇ……
アリムルはグランザに対して脅威を感じた。だが、それだけではない。同時に、逞しく成長したグランザを愛しく、また頼もしく思えて笑みがこぼれる。
グランザは踏み込みを止めることなく、槍と戦斧を交互の振りかざしていく。
アリムルはそれらを回避しつつ反撃の隙をうかがう。
「氷刃魔術!」
一瞬の隙を見つけたアリムルが撃った氷の刃は、グランザの太股を深く斬りつけていく。それによりグランザの動きが格段に鈍くなる。
「これで終いだよ! 大爆発魔術!!」
発生した爆発に巻き込まれたグランザの巨躯が宙を舞う。装備していた鎧の破片が飛び散る。
床に背中から落ちたグランザは動く様子を見せない。
「グランザ!」
「しっかりするニャ!」
リアーナとリャッカが叫ぶ。ウラボスとゼルアルはまだ動かない。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
アリムルは激しい息遣いで片膝をつく。魔力と体力の消耗が激しすぎる。今にも倒れてしまいそうだ。
(……いない!?……)
前方に視線を戻したアリムルは眼を見開く。そこに倒れていたはずのグランザの姿が消えていた。
ハッとして頭上を見上げる。
「うぉぉぉぉぉぉっ!!」
いつの間にか跳躍していたグランザが槍の石突をアリムルに向けていた。かわそうにも体が思うように動かない。
「ぐはぁっ!!!」
石突で背中に強烈な一撃を受けて床に叩きつけられる。アリムルの意識はそこで途切れた。
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