220 / 224
第14章 大農園を救え
14―12 エルフェリオンVSゼペア②
しおりを挟む
エルフェリオンの邪龍槍とゼペアの霊気の槍が何度も激しくぶつかり合う。
「このワシに槍で勝負しようとは無謀なやつじゃわい!」
ゼペアは攻撃をさらに速く鋭くする。
「闘気戦術・連舞!」
エルフェリオンは、闘気を帯びさせたことで一時的に軽量化された邪龍槍で対抗する。
「死ぬ頃には現役を退き、戦いの勘が鈍っておったとはいえ、槍神ゼペアにここまでくらいついてくるか!……じゃが」
「ぐぁぁっ!」
連舞の効果が弱まった一瞬、霊気の槍の攻撃がエルフェリオンを捉える。
飛び退いたエルフェリオンがガクリと片膝をつく。
「霊体とは便利なもんじゃな。疲れというものがない」
霊気の槍を頭上で回転させたゼペアが最期に石突で地面を突く。
「けっ、チートかよ」
立ち上がりながらエルフェリオンは邪龍槍を構え直す。
「それを言うならば、おまえさんのその衣も充分に厄介じゃわい」
『クハハハハハ! 龍衣の性能の高さは確かにチートと言えるじゃろうのぉ!』
龍衣の性能を評価されたことにレヴィジアルはご満悦であった。
「確かに龍衣はチートかもな。じゃなきゃ、あんたとここまでやり合えてねぇだろうぜ」
「ならば、ワシと存分に撃ち合おうではないか!」
ゼペアとエルフェリオンが同時に攻めた。互いの槍で、のべつ幕なし攻防戦を繰り広げる。
森に剣戟の音が絶え間なく響く。高速で移動しながら攻撃を撃ち合う。
「戦いにこれほど熱くなるのは久しいわい! ゴーストとして目覚めさせてくれたあの娘には感謝せねばな!」
「あの娘だと?」
ゼペアの言葉に反応してしまったエルフェリオンに、ほんの一瞬だけ隙が生じた。ゼペアはそれを見逃す人物ではない。
キィィィンッ
霊気の槍によって弾き飛ばされた邪龍槍が宙を舞う。
「終わりじゃ!」
ゼペアは左手をかざし、ガラ空きになったエルフェリオンの腹に霊気弾を乱射する。
「ごはぁ!」
エルフェリオンは吐血して吹っ飛び、背中から樹木にぶつかる。ハラハラと舞い落ちた木の葉の奥から、霊気の槍の穂先を向けて突進してくるゼペアの姿を、エルフェリオンの瞳が捉えた。
「くっそ!」
繰り出された鋭い突きを、背中の痛みを振り払ったエルフェリオンがサイドステップで躱し、さらに飛び退いてゼペアとの間合いをひらく。
「逃さん!」
ゼペアは振り向きざまに霊気の槍を投げる。
「くっ!」
強引に身体をひねり、間一髪のところで回避するエルフェリオン。だが、バランスを崩して転倒する。
「まったく、往生際が悪いやつじゃわい!」
新たに霊気の槍を作りだしたゼペアが、エルフェリオンを容赦なく追撃する。
ドスッ
投げつけられた霊気の槍の穂先が、エルフェリオンが転がって移動した直後の地面に深々と突き立てられた。
「まったく、危ねぇジジィだな」
邪龍槍を拾い上げたエルフェリオンがゼペアを睨める。
「おまえさんこそ、ここまでしぶといとは恐れ入るわい」
ゼペアは霊気の槍を作りだしてエルフェリオンを睨み返す。
「このワシに槍で勝負しようとは無謀なやつじゃわい!」
ゼペアは攻撃をさらに速く鋭くする。
「闘気戦術・連舞!」
エルフェリオンは、闘気を帯びさせたことで一時的に軽量化された邪龍槍で対抗する。
「死ぬ頃には現役を退き、戦いの勘が鈍っておったとはいえ、槍神ゼペアにここまでくらいついてくるか!……じゃが」
「ぐぁぁっ!」
連舞の効果が弱まった一瞬、霊気の槍の攻撃がエルフェリオンを捉える。
飛び退いたエルフェリオンがガクリと片膝をつく。
「霊体とは便利なもんじゃな。疲れというものがない」
霊気の槍を頭上で回転させたゼペアが最期に石突で地面を突く。
「けっ、チートかよ」
立ち上がりながらエルフェリオンは邪龍槍を構え直す。
「それを言うならば、おまえさんのその衣も充分に厄介じゃわい」
『クハハハハハ! 龍衣の性能の高さは確かにチートと言えるじゃろうのぉ!』
龍衣の性能を評価されたことにレヴィジアルはご満悦であった。
「確かに龍衣はチートかもな。じゃなきゃ、あんたとここまでやり合えてねぇだろうぜ」
「ならば、ワシと存分に撃ち合おうではないか!」
ゼペアとエルフェリオンが同時に攻めた。互いの槍で、のべつ幕なし攻防戦を繰り広げる。
森に剣戟の音が絶え間なく響く。高速で移動しながら攻撃を撃ち合う。
「戦いにこれほど熱くなるのは久しいわい! ゴーストとして目覚めさせてくれたあの娘には感謝せねばな!」
「あの娘だと?」
ゼペアの言葉に反応してしまったエルフェリオンに、ほんの一瞬だけ隙が生じた。ゼペアはそれを見逃す人物ではない。
キィィィンッ
霊気の槍によって弾き飛ばされた邪龍槍が宙を舞う。
「終わりじゃ!」
ゼペアは左手をかざし、ガラ空きになったエルフェリオンの腹に霊気弾を乱射する。
「ごはぁ!」
エルフェリオンは吐血して吹っ飛び、背中から樹木にぶつかる。ハラハラと舞い落ちた木の葉の奥から、霊気の槍の穂先を向けて突進してくるゼペアの姿を、エルフェリオンの瞳が捉えた。
「くっそ!」
繰り出された鋭い突きを、背中の痛みを振り払ったエルフェリオンがサイドステップで躱し、さらに飛び退いてゼペアとの間合いをひらく。
「逃さん!」
ゼペアは振り向きざまに霊気の槍を投げる。
「くっ!」
強引に身体をひねり、間一髪のところで回避するエルフェリオン。だが、バランスを崩して転倒する。
「まったく、往生際が悪いやつじゃわい!」
新たに霊気の槍を作りだしたゼペアが、エルフェリオンを容赦なく追撃する。
ドスッ
投げつけられた霊気の槍の穂先が、エルフェリオンが転がって移動した直後の地面に深々と突き立てられた。
「まったく、危ねぇジジィだな」
邪龍槍を拾い上げたエルフェリオンがゼペアを睨める。
「おまえさんこそ、ここまでしぶといとは恐れ入るわい」
ゼペアは霊気の槍を作りだしてエルフェリオンを睨み返す。
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる