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第二章 知識チート
カルアミルク再び
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「やっべ……ケンジさん壊れちゃった」
ベアリスは思わずソファから立ち上がり、ケンジの姿を映し出していた水晶玉に近づく。水晶には楽しそうに笑いながらファーララと二人で花畑の中を四つ足で元気に走り回るケンジの姿が映っていた。
「うわ~、何なんですかこれ。もうちょっとホモサピエンスらしくしてくださいよぉ……」
ぽんぽんと水晶を掌底で叩く。昭和の家電じゃないんだからそんなことで直るか。さらに言うなら、壊れたのは水晶玉ではなく、ケンジの方である。
「まいったなぁ……何がいけなかったんだろう?」
――――――――――――――――
「何やってんだ俺はァ!!」
ベッドの中からがばっと起き上がりながら俺は叫んだ。
俺がファーララとバルススの町の中に四つ足で駆け出してから、約1か月後の朝の事である。ある日突然、俺は正気に返った。
言い訳をさせて貰うのなら、別にこの1か月間、ずっと四つ足であははうふふと楽しく暮らしていたわけではない。
午前と午後にそれぞれ2時間強、バルスス族の男たちを鍛え上げ、二足歩行のアドバイス、武器を手にしたときの体重移動の仕方を指導し、その合間に女房衆の文字制作も監修してきた。
ただ、空いた時間はずっとファーララとあははうふふしてた。アフター5はもっぱら四つ足よ。俺はプライベートに二足歩行を持ち込まないタイプなのさ。
それはともかく、はっきり言ってかなりバルスス族の戦力の底上げができた。みんな、二足歩行ができるようになったことで、両手がフリーになって、次々と新しい武器を考案したり、その使い方を工夫し始めている。
まるで人類の進化の場に立ち会ってるみたいだ。俺はもしかしたらとんでもない悪魔を生み出してしまったのかもしれない。
俺の知識を本当にヒューマンどもに与えても良かったのだろうか。自分が恐ろしい。
『ケンジさんもヒューマンでしょうが』
うわ、久しぶりに女神の声聞いたな。
『すいません、アフターフォローがしっかりしてないと言われればそれまでですが、この1か月、なんかケンジさん凄く声をかけづらい状態だったので……』
まあしゃーない。自分自身でもそう思うわ。俺だったらお花畑であははうふふ言いながら四つ足で駆け回る人間なんかに絶対話しかけないもん。目が合っても気づかなかったふりするわ。
でも、さあ……
この1か月、本当に楽しかったんだよなあ……こう、都会の喧騒を忘れて、田舎で牧歌的に生きる、的な。なんかさあ、脱サラして田舎でソバ打ち始めるおっさんの気持ちが分かった気がしたよ。
『そば打ちと四足歩行を同列に語らないで下さい。脱サラして四足歩行する人なんていませんよ』
うるせえ。
楽しかったと同時に、このままじゃダメだな、ってのも分かった。まずバルスス族。1か月もみっちり歩く練習したってのにまだ立っていられるのは10分間くらいだ。全然上達しない。それでも短時間なら戦えるとは思うが。ヤル気あんのか。
この中じゃ一番努力してるのはやっぱりファーララで、彼女はなんと1時間は支え無しで立っていられる。信じられるか?
いや何言ってんだ俺は。普通だろ。
完全にこっちの世界に毒されてきてるぞ。ハードル下げ過ぎだろう。この世界がゆるふわすぎて俺自身ちょっとダメな感じになってきてる気がする。
ぱんぱん、と俺は自分の頬を叩いて気合を入れる。魔王を倒さなきゃいけないんだ。今日からはスパルタで行くぞ! 俺はドアのついてない自室の出入り口から出ていこうとする。
「ケンジさん!!」
その瞬間体当たり、いや、ファーララが飛びついて抱きしめてきた。
「おはようございますケンジさん!!」
「お、おはようファーララ……」
ああ、かわいい……良い匂い。まあ……明日からだな。厳しくするのは。今日は日が悪い。何事もタイミングってものがある。
「おっ、ケンジ様朝から熱々だねぇ」
「ご両人、今日も仲が良くていいねえ!」
二人を見ていた王宮に暮らす人々も気軽に声をかけてくる。四足歩行を始めたあたりから、皆も俺の事を『勇者様』じゃなくて『ケンジ』と呼ぶようになってきた。なんか、本格的に仲間として認められた感じだ。
俺は、どうすべきなんだろう。
人間関係は快適の一言なんだが、しかし文明的には満足には程遠い。まず衛生観念というものがない。食中毒というのはこの世界じゃ悪い精霊が食いものにとり憑いたせいだと信じられてるし、うんこは川の流れてる上にある枝の上でする。
さらにそのうんこの流れてる川の魚を捕まえて皆食べてる。
樹上生活ってこともあって農業があまり発達しておらず、食糧事情も大分不安定みたいだ。以前飢饉になった時、村人だけじゃなく、首長オールムの十人いる子供の内二人も餓死したと聞いた。
ベアリスは「共助の考え方が強い」と言っていたが、実際には食べ物の保存がきかないから腐らせるより分け与えた方がいいってのが理由だ。共助じゃなくて原始共産制である。
ホントに俺、ここで暮らしていくのか……? 病気になったら、治す方法は祈祷だぞ……?
ファラーラは大分二足歩行が上手くなってきた。
彼女と手をつなぎながら並んで歩いていると、慌ただしい声が聞こえてきた。バルスス族の青年が俺に呼びかける。
「大変だ、ケンジさん!! 魔族が攻めてきた!!」
――――――――――――――――
「クハハハハ! 愚かな人間どもめ! 魔族にひれ伏せぃ!!」
魔族の高い戦闘能力に、一般の村人達では全く太刀打ちできなかった。まるで、そう、それこそ蜘蛛の子散らすように三々五々に逃げていく村人たち。入り組んだ樹上都市のため、魔族も深追いできないのがせめてもの救いであった。
「弱い! 弱いぞ人間共ォ!! まるで相手にならんな。この魔王軍四天王筆頭、一撃絶命二足歩行流空手創始者、黒鉄のカルナ=カルア永世十段率いる悪魔空手軍団の前に手も足も出んようだな!!」
浅黒い肌に、頭部には一対の水牛のような角。涼やかな顔立ちの魔族、カルナ=カルア率いる魔族は、確かに情報通り、その全てが二足歩行であった。
「早く! 早く助けを呼ぶんだ!」
そう叫んだ男の腹をカルナ=カルアの手刀が貫いた。にやりと顔を歪めて笑顔を作る。
「何者が来ようと同じ事……勇者でもなければ俺の進撃を止めることなどできん!!」
そう言って高らかに笑う。その姿はまさしく暴力の化身であった。
「二足歩行流空手?」
「そうだ! 実践空手道と二足歩行を組み合わせた全く新しい格闘技……」
「お前こんなとこで何してんの?」
聞き覚えのある声。カルナ=カルアはゆっくりと声のする後ろに振り返る。
「アイエエエエ! ユウシャ! ユウシャナンデ!!」
「イヤーッ!!」
「グワーッ!!」
カルナ=カルアはケンジのファイアボールを至近距離で喰らって吹っ飛んだ。
ベアリスは思わずソファから立ち上がり、ケンジの姿を映し出していた水晶玉に近づく。水晶には楽しそうに笑いながらファーララと二人で花畑の中を四つ足で元気に走り回るケンジの姿が映っていた。
「うわ~、何なんですかこれ。もうちょっとホモサピエンスらしくしてくださいよぉ……」
ぽんぽんと水晶を掌底で叩く。昭和の家電じゃないんだからそんなことで直るか。さらに言うなら、壊れたのは水晶玉ではなく、ケンジの方である。
「まいったなぁ……何がいけなかったんだろう?」
――――――――――――――――
「何やってんだ俺はァ!!」
ベッドの中からがばっと起き上がりながら俺は叫んだ。
俺がファーララとバルススの町の中に四つ足で駆け出してから、約1か月後の朝の事である。ある日突然、俺は正気に返った。
言い訳をさせて貰うのなら、別にこの1か月間、ずっと四つ足であははうふふと楽しく暮らしていたわけではない。
午前と午後にそれぞれ2時間強、バルスス族の男たちを鍛え上げ、二足歩行のアドバイス、武器を手にしたときの体重移動の仕方を指導し、その合間に女房衆の文字制作も監修してきた。
ただ、空いた時間はずっとファーララとあははうふふしてた。アフター5はもっぱら四つ足よ。俺はプライベートに二足歩行を持ち込まないタイプなのさ。
それはともかく、はっきり言ってかなりバルスス族の戦力の底上げができた。みんな、二足歩行ができるようになったことで、両手がフリーになって、次々と新しい武器を考案したり、その使い方を工夫し始めている。
まるで人類の進化の場に立ち会ってるみたいだ。俺はもしかしたらとんでもない悪魔を生み出してしまったのかもしれない。
俺の知識を本当にヒューマンどもに与えても良かったのだろうか。自分が恐ろしい。
『ケンジさんもヒューマンでしょうが』
うわ、久しぶりに女神の声聞いたな。
『すいません、アフターフォローがしっかりしてないと言われればそれまでですが、この1か月、なんかケンジさん凄く声をかけづらい状態だったので……』
まあしゃーない。自分自身でもそう思うわ。俺だったらお花畑であははうふふ言いながら四つ足で駆け回る人間なんかに絶対話しかけないもん。目が合っても気づかなかったふりするわ。
でも、さあ……
この1か月、本当に楽しかったんだよなあ……こう、都会の喧騒を忘れて、田舎で牧歌的に生きる、的な。なんかさあ、脱サラして田舎でソバ打ち始めるおっさんの気持ちが分かった気がしたよ。
『そば打ちと四足歩行を同列に語らないで下さい。脱サラして四足歩行する人なんていませんよ』
うるせえ。
楽しかったと同時に、このままじゃダメだな、ってのも分かった。まずバルスス族。1か月もみっちり歩く練習したってのにまだ立っていられるのは10分間くらいだ。全然上達しない。それでも短時間なら戦えるとは思うが。ヤル気あんのか。
この中じゃ一番努力してるのはやっぱりファーララで、彼女はなんと1時間は支え無しで立っていられる。信じられるか?
いや何言ってんだ俺は。普通だろ。
完全にこっちの世界に毒されてきてるぞ。ハードル下げ過ぎだろう。この世界がゆるふわすぎて俺自身ちょっとダメな感じになってきてる気がする。
ぱんぱん、と俺は自分の頬を叩いて気合を入れる。魔王を倒さなきゃいけないんだ。今日からはスパルタで行くぞ! 俺はドアのついてない自室の出入り口から出ていこうとする。
「ケンジさん!!」
その瞬間体当たり、いや、ファーララが飛びついて抱きしめてきた。
「おはようございますケンジさん!!」
「お、おはようファーララ……」
ああ、かわいい……良い匂い。まあ……明日からだな。厳しくするのは。今日は日が悪い。何事もタイミングってものがある。
「おっ、ケンジ様朝から熱々だねぇ」
「ご両人、今日も仲が良くていいねえ!」
二人を見ていた王宮に暮らす人々も気軽に声をかけてくる。四足歩行を始めたあたりから、皆も俺の事を『勇者様』じゃなくて『ケンジ』と呼ぶようになってきた。なんか、本格的に仲間として認められた感じだ。
俺は、どうすべきなんだろう。
人間関係は快適の一言なんだが、しかし文明的には満足には程遠い。まず衛生観念というものがない。食中毒というのはこの世界じゃ悪い精霊が食いものにとり憑いたせいだと信じられてるし、うんこは川の流れてる上にある枝の上でする。
さらにそのうんこの流れてる川の魚を捕まえて皆食べてる。
樹上生活ってこともあって農業があまり発達しておらず、食糧事情も大分不安定みたいだ。以前飢饉になった時、村人だけじゃなく、首長オールムの十人いる子供の内二人も餓死したと聞いた。
ベアリスは「共助の考え方が強い」と言っていたが、実際には食べ物の保存がきかないから腐らせるより分け与えた方がいいってのが理由だ。共助じゃなくて原始共産制である。
ホントに俺、ここで暮らしていくのか……? 病気になったら、治す方法は祈祷だぞ……?
ファラーラは大分二足歩行が上手くなってきた。
彼女と手をつなぎながら並んで歩いていると、慌ただしい声が聞こえてきた。バルスス族の青年が俺に呼びかける。
「大変だ、ケンジさん!! 魔族が攻めてきた!!」
――――――――――――――――
「クハハハハ! 愚かな人間どもめ! 魔族にひれ伏せぃ!!」
魔族の高い戦闘能力に、一般の村人達では全く太刀打ちできなかった。まるで、そう、それこそ蜘蛛の子散らすように三々五々に逃げていく村人たち。入り組んだ樹上都市のため、魔族も深追いできないのがせめてもの救いであった。
「弱い! 弱いぞ人間共ォ!! まるで相手にならんな。この魔王軍四天王筆頭、一撃絶命二足歩行流空手創始者、黒鉄のカルナ=カルア永世十段率いる悪魔空手軍団の前に手も足も出んようだな!!」
浅黒い肌に、頭部には一対の水牛のような角。涼やかな顔立ちの魔族、カルナ=カルア率いる魔族は、確かに情報通り、その全てが二足歩行であった。
「早く! 早く助けを呼ぶんだ!」
そう叫んだ男の腹をカルナ=カルアの手刀が貫いた。にやりと顔を歪めて笑顔を作る。
「何者が来ようと同じ事……勇者でもなければ俺の進撃を止めることなどできん!!」
そう言って高らかに笑う。その姿はまさしく暴力の化身であった。
「二足歩行流空手?」
「そうだ! 実践空手道と二足歩行を組み合わせた全く新しい格闘技……」
「お前こんなとこで何してんの?」
聞き覚えのある声。カルナ=カルアはゆっくりと声のする後ろに振り返る。
「アイエエエエ! ユウシャ! ユウシャナンデ!!」
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カルナ=カルアはケンジのファイアボールを至近距離で喰らって吹っ飛んだ。
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