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最終章 ヤクザが来たでござる
コギトエルゴスム
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「笑えるぅ♡ ちょっと陛下と話しただけでメンタル崩壊しちゃうなんて♡」
「うう……俺はいったい……」
「メンタルよっわ~♡ ざこアイデンティティ♡」
「俺は……勇者のはず……俺は、いったい何者なんだ……?」
「ざぁこ♡ ざこ勇者♡♡♡ 我思う♡ 故に我あり♡♡♡」
デカルト煽りしてくるメスガキに対して俺は反論する気力も起きない。そもそも女神の使徒で、世界を救う勇者という自己同一性自体が危うくなってきてるからだ。
思ったところで本当に『俺』は『俺』なのか……? エイヤレーレが統失だと思ってたが……本当に統失なのは俺の方だった……?
もしそうだとしたら、女神ややっさんに異世界に送られて、世界を救うなんてのは、全て統失の見せた妄想? 俺は最初からこの世界でふらふらしてただけだった? で、でも、強力な魔法が使えるし……いや、その魔法も妄想だった……?
「うう……」
自室のソファに横になっている俺は、ほろりと涙をこぼす。
「もぅ、しょうがないわねぇ♡ ケンジはペカがいないと何にも出来ないんだからぁ♡」
そう言ってペカが俺を優しく抱きしめてくれた。
「ママぁ……」
精神力が限りなくゼロに近くなった俺は彼女の薄い胸に顔をうずめる。ああ、なんて安心するんだ。エデンはここにあったんだ。
「よしよし♡ 大丈夫よ♡ ケンジは絶対に勇者なんだから♡ ペカと一緒に世界を救いましょ♡」
いや……ダメだ。このままではいけない。情に流されるな。
とりあえず俺の事は置いておいてだ。俺自身が自分を神が遣わした勇者だと認識してるんだからもうそれで進むしかない。俺がここでへこんだところで、仮に統失だったとしても症状が改善するわけじゃないからな。サーチの件もとりあえず棚上げだ。
むしろ問題なのは……
これホントに勇者の仕事か?
ってことだ。
あまりにもエイヤレーレが薄幸の美人オーラを醸し出しているから、つい流れで俺が面倒を見る! みたいな大見得を切ってしまったけど、そもそも勇者の仕事じゃないだろう、これ。
なんで異世界まで来て勇者が統失患者の介護しなきゃならんのだ。
「どうしたのぉ? ケンジ……」
気を持ち直した俺をペカが怪訝な顔つきで見つめている。
一々煽らなきゃ何もしゃべれないようなメスガキ体質ではあるものの、しかしあの騎士が言ってた通り、いい子なんだよな、ペカも。
助けたい気持ちはある。ペカだって不安な気持ちでいっぱいなのは昨日聞いた通りだ。でも言うことはきちんと言わないと。こういうのは勇者じゃなくて医者の仕事だ。というかぶっちゃけ俺にはこの問題を解決するあてがない。
「やっさん!」
俺は上を向いてやっさんに語り掛ける。あのクソヤクザめ。今度こそガツンと言ってやる。
『なんやねんコルァ』
怖いが、ここで退いたらダメだ。ここはチェンジして、この世界には勇者じゃなく医者を送り込むべきだ。
「チェンジで」
『あぁ!? チェンジやとゴルァ!!』
ひぃ、やっぱり怖い。
『……まあええわ』
お? 以外にもあっさりと……
『ちょっと事務所で話聞くわ』
「え!? いや、ちょっ、事務所は……」
俺は光に包まれた。
――――――――――――――――
「で? 何の話やったかな?」
またもローテーブルを挟んでソファに座るやっさんと俺。まさかホリムランドを一旦保留にして事務所に帰ってくるなんてことができるとは。
当然ながらやっさんは無茶苦茶機嫌が悪い。ベアリスが6回もチェンジされて、ケツモチとしてやっさんが出てきたのにまたチェンジなんてことになったら本末転倒、やっさんの顔に泥を塗る行為なのは分かってる。
でも、だからと言ってあの世界で俺に出来ることなんてないんだ。ここはガツンと言ってやらないと。
「俺にはあの世界は救えません。チェ……」
「サブ!」
「うス」
え? いきなり何? まだ何も、と思うが早いかやっさんの鉄拳がサブの顔面にめり込み、彼はもんどりうって吹っ飛んだ。
しかしそれだけでは終わらない。やっさんは倒れてるサブのすぐ横に立って彼を見下ろして怒鳴りつける。
「お客さんがいてるのに茶が出てないやろがぁあああぁぁぁ!!」
大声で叫びながらストンピングを雨あられのようにサブに連続で入れるやっさん。サブは丸くなって耐えるのみ。ヤクザこええ。
恐怖のあまり語彙力の亡くなった俺だが、あまりにも攻撃に鬼気迫るものがあったので必死でやっさんを止めた。
「ま、待って! やっさん! それ以上いけない! べ、別にお茶とかいいですから!!」
「ふう、ふう……」
こええ。暴走したエヴァンゲリオンみたい。やっさんは俺の肩にぽん、と手を置いて笑顔を見せた。
「こんなクズに気ぃつこてくれて、ケンジくんは優しいのぉ」
笑顔がこええ。
「せやけどなぁ? 人にナメた真似するいちびりにはこうやって体で分からせたらなアカンねん。なあ? ケンジくん」
「あ、はい」
「ケンジくんはもちろん、そんな人をナメた真似はせぇへんよなぁ?」
「あ、はい」
ってイカンイカンイカン! 飲まれてどうするんだ! ここで折れることは俺はもちろんペカやエイヤレーレ達のためにもならない。エイヤレーレをちゃんとした医者に診せて治してもらわないと。
俺は毅然とした態度でやっさんに言い放った。
「いや~……あのですね? ど~も、あの世界はあっしの手には余るというか、ヘヘ……ちゃんとしたお医者さんに診せてあげた方があいつらのためにもなるかな? なんて思ったんでやんすが……つきましては、チェンジなんてのも選択肢の一つにはなりやしねぇかなぁ? なんて、ヘヘ……」
「…………」
無言のやっさん。
「!!」
スッ、とそのまま内ポケットに手を伸ばす。まさか、チャカ!? 俺は思わず固まったが、取り出したのはタバコだった。
ああ、びっくりした。始末されるかと思った。
「え? もっかい言ってくれるか?」
ぷらぷらとタバコを一本、左手の人差し指と中指で挟んでいる。隣ではサブがうめき声をあげながらゆっくり立ち上がろうとしている。
「いや、ですね? あの世界が必要としてるのは、勇者じゃなくて医者じゃないのかなぁ? なんて……」
サブが立ち上がる。やっさんはタバコには火をつけずそのままぷらぷらと振っている。あ、コレ、まずい……
「医者、ねぇ……」
というか先ずサブに医者を呼んであげて。いや、それより先に……
サブ。
火をつけて。
やっさんのタバコに火をつけて。
やっさんは何か言いながら資料をパラパラとめくっているが、俺はタバコが気になって全く頭に内容が入ってこない。
サブ! 気付いて! アニキのタバコに火をつけて!
とうとうやっさんはタバコをポイっと捨てて、代わりに灰皿を掴んだ。昭和の時代にあったような直径20cmくらいある、ふちのところがやたらと分厚い、不必要にデカいガラスの灰皿だ。
そのクソデカ灰皿を振り上げ……サブの頭の上に打ち下ろした。
「おいやああぁいいたばこにひぃつけいいやあおおおあああああありゃあぁぁ!!」
もはや何を言っているのか全く伝わってこない。
サブは頭から血を流したまま床に倒れ、ピクリとも動かない。死んでないだろうな、これ。
「で、なんやった?」
ぎろりとやっさんがこちらを睨む。灰皿にはべっとりと血が付着している。
俺は気を落ちつけるために深呼吸し、毅然とした態度でやっさんに答えた。
「あ、なんでもないッス」
俺は光に包まれた。
「うう……俺はいったい……」
「メンタルよっわ~♡ ざこアイデンティティ♡」
「俺は……勇者のはず……俺は、いったい何者なんだ……?」
「ざぁこ♡ ざこ勇者♡♡♡ 我思う♡ 故に我あり♡♡♡」
デカルト煽りしてくるメスガキに対して俺は反論する気力も起きない。そもそも女神の使徒で、世界を救う勇者という自己同一性自体が危うくなってきてるからだ。
思ったところで本当に『俺』は『俺』なのか……? エイヤレーレが統失だと思ってたが……本当に統失なのは俺の方だった……?
もしそうだとしたら、女神ややっさんに異世界に送られて、世界を救うなんてのは、全て統失の見せた妄想? 俺は最初からこの世界でふらふらしてただけだった? で、でも、強力な魔法が使えるし……いや、その魔法も妄想だった……?
「うう……」
自室のソファに横になっている俺は、ほろりと涙をこぼす。
「もぅ、しょうがないわねぇ♡ ケンジはペカがいないと何にも出来ないんだからぁ♡」
そう言ってペカが俺を優しく抱きしめてくれた。
「ママぁ……」
精神力が限りなくゼロに近くなった俺は彼女の薄い胸に顔をうずめる。ああ、なんて安心するんだ。エデンはここにあったんだ。
「よしよし♡ 大丈夫よ♡ ケンジは絶対に勇者なんだから♡ ペカと一緒に世界を救いましょ♡」
いや……ダメだ。このままではいけない。情に流されるな。
とりあえず俺の事は置いておいてだ。俺自身が自分を神が遣わした勇者だと認識してるんだからもうそれで進むしかない。俺がここでへこんだところで、仮に統失だったとしても症状が改善するわけじゃないからな。サーチの件もとりあえず棚上げだ。
むしろ問題なのは……
これホントに勇者の仕事か?
ってことだ。
あまりにもエイヤレーレが薄幸の美人オーラを醸し出しているから、つい流れで俺が面倒を見る! みたいな大見得を切ってしまったけど、そもそも勇者の仕事じゃないだろう、これ。
なんで異世界まで来て勇者が統失患者の介護しなきゃならんのだ。
「どうしたのぉ? ケンジ……」
気を持ち直した俺をペカが怪訝な顔つきで見つめている。
一々煽らなきゃ何もしゃべれないようなメスガキ体質ではあるものの、しかしあの騎士が言ってた通り、いい子なんだよな、ペカも。
助けたい気持ちはある。ペカだって不安な気持ちでいっぱいなのは昨日聞いた通りだ。でも言うことはきちんと言わないと。こういうのは勇者じゃなくて医者の仕事だ。というかぶっちゃけ俺にはこの問題を解決するあてがない。
「やっさん!」
俺は上を向いてやっさんに語り掛ける。あのクソヤクザめ。今度こそガツンと言ってやる。
『なんやねんコルァ』
怖いが、ここで退いたらダメだ。ここはチェンジして、この世界には勇者じゃなく医者を送り込むべきだ。
「チェンジで」
『あぁ!? チェンジやとゴルァ!!』
ひぃ、やっぱり怖い。
『……まあええわ』
お? 以外にもあっさりと……
『ちょっと事務所で話聞くわ』
「え!? いや、ちょっ、事務所は……」
俺は光に包まれた。
――――――――――――――――
「で? 何の話やったかな?」
またもローテーブルを挟んでソファに座るやっさんと俺。まさかホリムランドを一旦保留にして事務所に帰ってくるなんてことができるとは。
当然ながらやっさんは無茶苦茶機嫌が悪い。ベアリスが6回もチェンジされて、ケツモチとしてやっさんが出てきたのにまたチェンジなんてことになったら本末転倒、やっさんの顔に泥を塗る行為なのは分かってる。
でも、だからと言ってあの世界で俺に出来ることなんてないんだ。ここはガツンと言ってやらないと。
「俺にはあの世界は救えません。チェ……」
「サブ!」
「うス」
え? いきなり何? まだ何も、と思うが早いかやっさんの鉄拳がサブの顔面にめり込み、彼はもんどりうって吹っ飛んだ。
しかしそれだけでは終わらない。やっさんは倒れてるサブのすぐ横に立って彼を見下ろして怒鳴りつける。
「お客さんがいてるのに茶が出てないやろがぁあああぁぁぁ!!」
大声で叫びながらストンピングを雨あられのようにサブに連続で入れるやっさん。サブは丸くなって耐えるのみ。ヤクザこええ。
恐怖のあまり語彙力の亡くなった俺だが、あまりにも攻撃に鬼気迫るものがあったので必死でやっさんを止めた。
「ま、待って! やっさん! それ以上いけない! べ、別にお茶とかいいですから!!」
「ふう、ふう……」
こええ。暴走したエヴァンゲリオンみたい。やっさんは俺の肩にぽん、と手を置いて笑顔を見せた。
「こんなクズに気ぃつこてくれて、ケンジくんは優しいのぉ」
笑顔がこええ。
「せやけどなぁ? 人にナメた真似するいちびりにはこうやって体で分からせたらなアカンねん。なあ? ケンジくん」
「あ、はい」
「ケンジくんはもちろん、そんな人をナメた真似はせぇへんよなぁ?」
「あ、はい」
ってイカンイカンイカン! 飲まれてどうするんだ! ここで折れることは俺はもちろんペカやエイヤレーレ達のためにもならない。エイヤレーレをちゃんとした医者に診せて治してもらわないと。
俺は毅然とした態度でやっさんに言い放った。
「いや~……あのですね? ど~も、あの世界はあっしの手には余るというか、ヘヘ……ちゃんとしたお医者さんに診せてあげた方があいつらのためにもなるかな? なんて思ったんでやんすが……つきましては、チェンジなんてのも選択肢の一つにはなりやしねぇかなぁ? なんて、ヘヘ……」
「…………」
無言のやっさん。
「!!」
スッ、とそのまま内ポケットに手を伸ばす。まさか、チャカ!? 俺は思わず固まったが、取り出したのはタバコだった。
ああ、びっくりした。始末されるかと思った。
「え? もっかい言ってくれるか?」
ぷらぷらとタバコを一本、左手の人差し指と中指で挟んでいる。隣ではサブがうめき声をあげながらゆっくり立ち上がろうとしている。
「いや、ですね? あの世界が必要としてるのは、勇者じゃなくて医者じゃないのかなぁ? なんて……」
サブが立ち上がる。やっさんはタバコには火をつけずそのままぷらぷらと振っている。あ、コレ、まずい……
「医者、ねぇ……」
というか先ずサブに医者を呼んであげて。いや、それより先に……
サブ。
火をつけて。
やっさんのタバコに火をつけて。
やっさんは何か言いながら資料をパラパラとめくっているが、俺はタバコが気になって全く頭に内容が入ってこない。
サブ! 気付いて! アニキのタバコに火をつけて!
とうとうやっさんはタバコをポイっと捨てて、代わりに灰皿を掴んだ。昭和の時代にあったような直径20cmくらいある、ふちのところがやたらと分厚い、不必要にデカいガラスの灰皿だ。
そのクソデカ灰皿を振り上げ……サブの頭の上に打ち下ろした。
「おいやああぁいいたばこにひぃつけいいやあおおおあああああありゃあぁぁ!!」
もはや何を言っているのか全く伝わってこない。
サブは頭から血を流したまま床に倒れ、ピクリとも動かない。死んでないだろうな、これ。
「で、なんやった?」
ぎろりとやっさんがこちらを睨む。灰皿にはべっとりと血が付着している。
俺は気を落ちつけるために深呼吸し、毅然とした態度でやっさんに答えた。
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