44 / 53
最終章 ヤクザが来たでござる
統合失調症
しおりを挟む
「エイヤレーレ、昨日の話の続きをしましょうか」
俺がそう言うと、それまで死にかけのサバのような目をしていた女王、エイヤレーレ陛下は顔を真っ赤に紅潮させて笑顔になった。
全てのピースが揃った感じだ。
二日前に来たばっかの勇者が他の予定すっ飛ばしていきなり陛下に謁見できるというのも少しおかしいとは思っていたが。
結論から言えば、陛下はここ数年健康上の理由からろくに公務をしていない。この国の政治的中枢は、宰相アグンをはじめとした高級官僚が全てを回し、他国の使者や貴族、豪商との謁見すら体調不良を理由に全て断っていた。
2年ほど前から幻聴や幻覚の症状に悩まされていた陛下の話し相手になるという事を俺が申し出ると宰相アグンは笑顔を見せ、二つ返事でこれを了承した。
彼女はおそらく統合失調症。魔王軍に常に監視されているという妄想に囚われて、心が疲弊しきっているのだ。
陛下の部屋に入る前、俺は再度アイツに話しかける。
「やっさん……聞こえますか、やっさん?」
『あぁ? なんやねんコルァ』
相変わらずの態度だが、もう俺は怯えない。
「聞きたいんですが、俺はこの世界でいったい何をすれば?」
『問題を解決せえ。こっちからはそんだけや』
いつも通りのいい加減な指示だが、しかしそうだ。『魔王を倒せ』でも『魔族を滅ぼせ』でもない。問題を解決すればいいんだ。この世界には統合失調症を抑える薬もないし、俺も治療方法は分からない。でも陛下の話し相手になって心を慰めることくらいはできるはずだ。
『ところでケンジコルァ』
だからコルァやめて。
『どこまで進んだ?』
え……見てないの? ベアリスは助言しない時も見守ってくれてはいたみたいなんだけど。リリースした魚に餌はやらないタイプか。というか急に『どこまで進んだ』とか聞かれてもどこから話したらいいものか。どこから見てないんだろう。
『迎えは来たんか?』
え、そこから? 4日も前じゃん。ていうか翻訳やって貰った時こっちの状況何も見ずにやってたって事?
『おいサブ! 通信の状態が悪ぃぞ!!』
『うス』
「あ、大丈夫です聞こえてます! 迎えも来たし、これから依頼主の話を聞いてきます!!」
何でもかんでもサブに振らないで。サブを殴っても通信状態は良くならないからね? サブは通信機じゃないし昭和の家電でもないんだから。
まあいい。やっさんの事は置いておこう。もうあの人に何か期待しても無駄だ。俺は目の前にあるドアをノックして、陛下の私室に入っていった。
――――――――――――――――
というわけで俺は陛下の話し相手を申し出たのだが。
まあこれが出るわ出るわ。妄想のオンパレード。やれ「家臣がみんな私の悪口を言っている」だとか、やれ「宰相は魔族が化けている」だとか。正直言ってどうするのが正しいのか。
一つ一つ理詰めで反論していった方がいいのか、それとも合わせた方がいいのか。
「見ろケンジ、窓のところに止まっている鳥を。あれは魔族が化けているスパイだ。ああやってずっと私を監視しているんだ」
十分三人は座れるサイズの大きいソファであるが、母親にしがみつく幼子のようにエイヤレーレは俺の腕に抱き着いたまま話す。
20代中盤から後半くらい、妙齢の婦人ではあるが、こんな不安そうな女性を突き放すなんて俺には出来ない。これがおっさんだったらはっ倒しておしまいだけど。
「サーチ」
できるかどうかはやってみないと分からなかったが、俺は手のひらを空中にかざし、エイヤレーレにも見えるように索敵画面を表示した。
「見て、エイヤレーレ。この画面の青い光点が味方、今は無いけど赤い光点が敵、緑は中立だ。窓のところは……ここ。鳥は緑色みたいだ。つまり魔族じゃあないね。安心して」
スッ……と左腕にかかってた荷重が抜けた。不思議に思ってエイヤレーレの方を見てみると、困惑の表情を見せていた。
「何その魔法……」
「え?」
何……と言われても、周囲を索敵して敵味方を判別する魔法だが……確かに俺以外の奴がこれを使ってるところは見たことないけど。
「敵味方ってどうやって判別してるの? って言うかそんなの分かるの? 途中で敵が裏切ったら赤から青に変わるの? それはどのタイミングで? ケンジが寝返りを知った時? それとも敵が心の中で寝返りを決めた時?」
「…………」
言われてみれば……これ、いったいどうやって判別してるんだ? 俺が相手の事一切知らなくても判別してるみたいだから、相手の気配? って言うかこの間の城壁近くにいた鳥と今窓にいる鳥で何か気配が違うとも思えないけど。
もっと単純に人間なら青、魔族なら赤、とか? あ、でもそう言えば前に人間を裏切って魔族側についた時はちゃんと光が反転してたな……
ん!? じゃあホントにどうやって判別してるんだ? ますますわからなくなってきた。俺は今までこんな訳の分からない物を頼りに敵味方を判別してたのか!?
もっと全然別物なのか? ……こう、殺気を頼りに……殺気? 殺気ってなんだ?
考えれば考えるほど分からなくなる。俺がしばらくそうして考え込んでいると、エイヤレーレが話しかけてきた。
「そんな魔法初めて見るんだけど、ケンジはその魔法、どうやって覚えたの?」
「どうやって、って……女神様から使えるようにしてもらって」
「女神?」
エイヤレーレの眉間に皺が寄る。
「女神って……あなたがさっき部屋の外で話してたのと関係あるの?」
ああ、さっきのやっさんとの話を聞かれてたのか。
「女神というか……中年男性の声に聞こえたけど」
んん!? やっさんの声が聞こえてたの!?
「その、戦争と商売の男神、ヤスシ神の使いだとは思っていたけれど……そもそもあなたはいったい何者なの?」
そう言えばフーリエン王家は巫女の家系とペカが言っていたような。……ん? じゃあそもそもエイヤレーレが統失ってのが俺の勘違いで、全部妄想じゃなくて本当の可能性もあるのか?
というかやっぱり統失とファンタジー世界観の親和性が高すぎて、どこまでが実際あった事でどこからが統失の妄想なのかが分からない! とりあえず……とりあえず聞かれたことに答えることにしよう。
「俺はさ、元の世界で死んじゃったんだけど、女神によって生き返らせてもらってさ。いろんな世界を渡り歩いて、勇者として世界を救う旅に出ててさ……」
エイヤレーレが身を引く。さっきまではあんなにベタベタひっついてたのに。
「その……落ち着いて、ケンジ」
なんだよ、その憐れむような眼は。
「非常に言いづらいことではあるけど、きっとね? ケンジの言っていることは、実際にあった事じゃないのよ……」
なんでそんな申し訳なさそうな表情をするんだよ。気遣うような態度をやめろよ!
俺の高ぶる気持ちを察してか、エイヤレーレは俺を優しく抱きしめた。
「大丈夫。私はあなたを決して見捨てたりしないから。きっと、きっと良くなるから!」
「何が良くなるんだよ! どこも悪くねーよ!!」
「大丈夫! 大丈夫だから!!」
「大丈夫じゃねーよ! ってか大丈夫だよ!!」
「あなたは……統合失調症なのよ」
俺がそう言うと、それまで死にかけのサバのような目をしていた女王、エイヤレーレ陛下は顔を真っ赤に紅潮させて笑顔になった。
全てのピースが揃った感じだ。
二日前に来たばっかの勇者が他の予定すっ飛ばしていきなり陛下に謁見できるというのも少しおかしいとは思っていたが。
結論から言えば、陛下はここ数年健康上の理由からろくに公務をしていない。この国の政治的中枢は、宰相アグンをはじめとした高級官僚が全てを回し、他国の使者や貴族、豪商との謁見すら体調不良を理由に全て断っていた。
2年ほど前から幻聴や幻覚の症状に悩まされていた陛下の話し相手になるという事を俺が申し出ると宰相アグンは笑顔を見せ、二つ返事でこれを了承した。
彼女はおそらく統合失調症。魔王軍に常に監視されているという妄想に囚われて、心が疲弊しきっているのだ。
陛下の部屋に入る前、俺は再度アイツに話しかける。
「やっさん……聞こえますか、やっさん?」
『あぁ? なんやねんコルァ』
相変わらずの態度だが、もう俺は怯えない。
「聞きたいんですが、俺はこの世界でいったい何をすれば?」
『問題を解決せえ。こっちからはそんだけや』
いつも通りのいい加減な指示だが、しかしそうだ。『魔王を倒せ』でも『魔族を滅ぼせ』でもない。問題を解決すればいいんだ。この世界には統合失調症を抑える薬もないし、俺も治療方法は分からない。でも陛下の話し相手になって心を慰めることくらいはできるはずだ。
『ところでケンジコルァ』
だからコルァやめて。
『どこまで進んだ?』
え……見てないの? ベアリスは助言しない時も見守ってくれてはいたみたいなんだけど。リリースした魚に餌はやらないタイプか。というか急に『どこまで進んだ』とか聞かれてもどこから話したらいいものか。どこから見てないんだろう。
『迎えは来たんか?』
え、そこから? 4日も前じゃん。ていうか翻訳やって貰った時こっちの状況何も見ずにやってたって事?
『おいサブ! 通信の状態が悪ぃぞ!!』
『うス』
「あ、大丈夫です聞こえてます! 迎えも来たし、これから依頼主の話を聞いてきます!!」
何でもかんでもサブに振らないで。サブを殴っても通信状態は良くならないからね? サブは通信機じゃないし昭和の家電でもないんだから。
まあいい。やっさんの事は置いておこう。もうあの人に何か期待しても無駄だ。俺は目の前にあるドアをノックして、陛下の私室に入っていった。
――――――――――――――――
というわけで俺は陛下の話し相手を申し出たのだが。
まあこれが出るわ出るわ。妄想のオンパレード。やれ「家臣がみんな私の悪口を言っている」だとか、やれ「宰相は魔族が化けている」だとか。正直言ってどうするのが正しいのか。
一つ一つ理詰めで反論していった方がいいのか、それとも合わせた方がいいのか。
「見ろケンジ、窓のところに止まっている鳥を。あれは魔族が化けているスパイだ。ああやってずっと私を監視しているんだ」
十分三人は座れるサイズの大きいソファであるが、母親にしがみつく幼子のようにエイヤレーレは俺の腕に抱き着いたまま話す。
20代中盤から後半くらい、妙齢の婦人ではあるが、こんな不安そうな女性を突き放すなんて俺には出来ない。これがおっさんだったらはっ倒しておしまいだけど。
「サーチ」
できるかどうかはやってみないと分からなかったが、俺は手のひらを空中にかざし、エイヤレーレにも見えるように索敵画面を表示した。
「見て、エイヤレーレ。この画面の青い光点が味方、今は無いけど赤い光点が敵、緑は中立だ。窓のところは……ここ。鳥は緑色みたいだ。つまり魔族じゃあないね。安心して」
スッ……と左腕にかかってた荷重が抜けた。不思議に思ってエイヤレーレの方を見てみると、困惑の表情を見せていた。
「何その魔法……」
「え?」
何……と言われても、周囲を索敵して敵味方を判別する魔法だが……確かに俺以外の奴がこれを使ってるところは見たことないけど。
「敵味方ってどうやって判別してるの? って言うかそんなの分かるの? 途中で敵が裏切ったら赤から青に変わるの? それはどのタイミングで? ケンジが寝返りを知った時? それとも敵が心の中で寝返りを決めた時?」
「…………」
言われてみれば……これ、いったいどうやって判別してるんだ? 俺が相手の事一切知らなくても判別してるみたいだから、相手の気配? って言うかこの間の城壁近くにいた鳥と今窓にいる鳥で何か気配が違うとも思えないけど。
もっと単純に人間なら青、魔族なら赤、とか? あ、でもそう言えば前に人間を裏切って魔族側についた時はちゃんと光が反転してたな……
ん!? じゃあホントにどうやって判別してるんだ? ますますわからなくなってきた。俺は今までこんな訳の分からない物を頼りに敵味方を判別してたのか!?
もっと全然別物なのか? ……こう、殺気を頼りに……殺気? 殺気ってなんだ?
考えれば考えるほど分からなくなる。俺がしばらくそうして考え込んでいると、エイヤレーレが話しかけてきた。
「そんな魔法初めて見るんだけど、ケンジはその魔法、どうやって覚えたの?」
「どうやって、って……女神様から使えるようにしてもらって」
「女神?」
エイヤレーレの眉間に皺が寄る。
「女神って……あなたがさっき部屋の外で話してたのと関係あるの?」
ああ、さっきのやっさんとの話を聞かれてたのか。
「女神というか……中年男性の声に聞こえたけど」
んん!? やっさんの声が聞こえてたの!?
「その、戦争と商売の男神、ヤスシ神の使いだとは思っていたけれど……そもそもあなたはいったい何者なの?」
そう言えばフーリエン王家は巫女の家系とペカが言っていたような。……ん? じゃあそもそもエイヤレーレが統失ってのが俺の勘違いで、全部妄想じゃなくて本当の可能性もあるのか?
というかやっぱり統失とファンタジー世界観の親和性が高すぎて、どこまでが実際あった事でどこからが統失の妄想なのかが分からない! とりあえず……とりあえず聞かれたことに答えることにしよう。
「俺はさ、元の世界で死んじゃったんだけど、女神によって生き返らせてもらってさ。いろんな世界を渡り歩いて、勇者として世界を救う旅に出ててさ……」
エイヤレーレが身を引く。さっきまではあんなにベタベタひっついてたのに。
「その……落ち着いて、ケンジ」
なんだよ、その憐れむような眼は。
「非常に言いづらいことではあるけど、きっとね? ケンジの言っていることは、実際にあった事じゃないのよ……」
なんでそんな申し訳なさそうな表情をするんだよ。気遣うような態度をやめろよ!
俺の高ぶる気持ちを察してか、エイヤレーレは俺を優しく抱きしめた。
「大丈夫。私はあなたを決して見捨てたりしないから。きっと、きっと良くなるから!」
「何が良くなるんだよ! どこも悪くねーよ!!」
「大丈夫! 大丈夫だから!!」
「大丈夫じゃねーよ! ってか大丈夫だよ!!」
「あなたは……統合失調症なのよ」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
この世界、イケメンが迫害されてるってマジ!?〜アホの子による無自覚救済物語〜
具なっしー
恋愛
※この表紙は前世基準。本編では美醜逆転してます。AIです
転生先は──美醜逆転、男女比20:1の世界!?
肌は真っ白、顔のパーツは小さければ小さいほど美しい!?
その結果、地球基準の超絶イケメンたちは “醜男(キメオ)” と呼ばれ、迫害されていた。
そんな世界に爆誕したのは、脳みそふわふわアホの子・ミーミ。
前世で「喋らなければ可愛い」と言われ続けた彼女に同情した神様は、
「この子は救済が必要だ…!」と世界一の美少女に転生させてしまった。
「ひきわり納豆顔じゃん!これが美しいの??」
己の欲望のために押せ押せ行動するアホの子が、
結果的にイケメン達を救い、世界を変えていく──!
「すきーー♡結婚してください!私が幸せにしますぅ〜♡♡♡」
でも、気づけば彼らが全方向から迫ってくる逆ハーレム状態に……!
アホの子が無自覚に世界を救う、
価値観バグりまくりご都合主義100%ファンタジーラブコメ!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる