器用な少年、異世界へ行く

沢煮椀

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本編

修羅場

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いつの間にかお気に入り数2000人突破してました!本当に有難うございます!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ふう、ご馳走様でした。パンとコンソメスープの相性が結構よかったから、かなり美味しい朝食になった。

「「はぁ~、美味しかった~!」」

子供達も喜んでくれた様だ。本当に可愛いなあ。あ、ロリコンでもショタコンでもないからそこん所注意して貰いたい。

取り敢えず食器類を片付けてっと。このリセット機能かなり便利だな。洗わなくて良いなんて最高だろう。ちなみに子供達は、消えていく食器を見ながら不思議そうにしていた。あ…迂闊だったかな…まぁ、大丈夫だろう。

というか、この子達をよく見てみたら…かなりいい服を着ている。少し薄汚れてはいるが、それは襲われていた時のだろう。肌も髪も綺麗で、毎日綺麗に洗っている事が分かる。どっかの偉い人の子供なのかな?ちょっと聞いてみるか。

「君たちはどこに住んでるの?」

野原を飛ぶ鳥を見ていた子供達は、自分の声が聞こえるとすぐさまこっちを向いて

「僕達、あっちの街に住んでるよ!」
「私達、一番大きい家に住んでるんだ!」
と言った。

やっぱり一番偉い人の子供か…それじゃあ、なんで襲われたんだろう。

「それじゃあ、何で襲われちゃったの?」

そうしたら男の子がしょんぼりとして、

「僕が、森に行こうって言ったから…」

と言ったが、女の子が男の子の方に向いて、

「違うよ!グレイブは悪くない!あの悪い大人が悪いの!」大正論だな。

「カレン…でも…」

「大丈夫だって!謝る時は私も一緒に謝ってあげるから!それに、こうしてお兄ちゃんと会えて、美味しい料理を食べられたんだよ?それだけでいいじゃん!」

「…うん!そうだね!料理美味しかったしね!」

おぅ、この世界の子供ってポジティブなんだな。それか、全ての子供はこんな感じなのか?まぁ、料理が美味しいのは認めるけどさ。

っと、忘れるところだった。男の子がグレイブ君で女の子がカレンちゃんか、覚えておこう。
しかし、偉いところの子供がいなくなったんなら、街は大変な事になってるんじゃないか?………………嫌な予感がしてきた。なんかめんどくさい事になりそうな気がする…

「…グレイブ君、カレンちゃん。早く行こう。ご両親も心配していると思うよ?」

向かい合って話し合っていた2人だが、自分が話しかけた瞬間にこっちを向き、ニッコリと笑って

「「うん!」」

と言った。そして、すぐさま自分の右手をグレイブ君、左手をカレンちゃんが掴んで、街の方に早歩きで歩き始めた。何これ可愛い。



と言えただけまだ余裕があったなぁ…

ーーーーーー五分後ーーーーーー

「領主様のお子様のお帰りだ!」

「な、なんだあいつは!お子様と手を繋いでいやがるぞ!」

「おい!早く手を離せ!お前ら早く捕縛しろ!」

「グレイブ様、カレン様!早くこちらにおいで下さい!」

「「いやだー!お兄ちゃんと一緒にいたいー!」」腕にひしっ。

「「「「ああっ!」」」」

なんだこの修羅場…
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