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本編
試験の説明 後半
しおりを挟む「そんで、その試験ってどんな事を試すんだ?」
質問の答えを聞いた自分は、グレンさんに続きを促す。観客はもうほとんど帰ってるけど、そんなの知ったこっちゃない。
あ、子供達がうつらうつらしてる…まぁ、ほっといたらいつか寝るだろうから、普通にしとこう。
「うーん…確か、子供が貴族になれるか確かめる試練の内容は…
[いついかなる時も動揺せず、自身の力で危機を乗り越える]的な感じだったと思うよ。多分。」
「多分って…ちゃんと覚えとけよ。」
「いや、それを聞いたのが何年か前だったからねぇ。確か、その時に試練を受けるのを勧められたんだけど、断ったんだよね。」
「ん?なんで?…って、ああ、その時から人見知りだったからか。」
「それもあるけど、まだ充分に成長していなかったのも大きいね。」
「確かに、数年前ならまだ五歳位だっただろうからな。…って、聞くの忘れてたけど、何で子供達はあんなに強いんだ?まぁ大体予想はつくけどさ。」
「多分その予想であってるよ。理由は、スキルとかステータスはちょびっとだけ子供に受け継がれるんだよ。まぁ、普通の人は低すぎて受継がれる事が少ないんだけど、僕達みたいにスキルのグレードとレベルが高かったら大体は受け継がれるんだよね。」
「ちなみに、教えてはくれない…よね?」
「あはは、べつに親愛の証に教えても良いんだけどね…僕のスキル、ちょっと多いんだよ。」
「え、幾つ持ってんの?」
「うーん、ざっと50個位?」
「いや、多すぎぃ!」
「はは、まぁこの中には生活が便利になる様なスキルもあるからね。こんな数にもなるよ。」
「へぇ、そんなのもあるのか。どんなのがあるんだ?」
「例えば〔空間魔法〕だとか、暗くてもまあまあ明るく見える〔夜目〕スキルとか。更には〔詠唱短縮〕とかもあるね。」
ん?魔法って詠唱とか言わなくても使えるんじゃなかったっけ?
「え、魔法って詠唱をするのか?」
するとグレンさんはガタッと椅子を立ち、自分をびっくりした様な顔で見つめたまま固まった。
…やっぱり、詠唱しないで魔法を使うのっておかしいの?っていうか、ハクさんの説明には詠唱なんて聞かなかったんだけど?
〈マスターなら詠唱などなくても魔法が使えると思考したため、説明を致しませんでした。又、他のパッシブ系の魔法行使系スキル名を聞いた場合は説明するつもりでしたが…要らぬ提案だったでしょうか…〉
いやいや、詠唱なんて無くたって大丈夫だから!寧ろ教えてくれるだけで有難いから!だからそんなしょぼんとした声しないでいいよ!
〈了解致しました。……………………………(ほっ…)〉
…やばい、なんかハクさんが可愛く見えて…いや、聞こえてきた。ハクさんってこんな感じだったっけ…
ガタッ!
あ、グレンさんが再起動した。…と、同時に質問を投げ掛けてきた。
「…はっ、トキ君!君は無詠唱が使えるのかい!?」
「え、まぁ、はい。」
「…まさかその歳で無詠唱が使える子が居たとは…ちょっと信じられないよ。」
「?無詠唱ってそんなに難しいの?」
「難しいってもんじゃないよ!まずは放出した魔力を保つ集中力が必要だし、それを持続したままはっきりと明確にイメージしないと行けないんだ。これは一朝一夕で出来る事じゃない。」
え、自分が使う時はイメージするだけで良いんだけど…?
〈無詠唱を行使する際に必要なプロセスを満たしていなくてもマスターが無詠唱を行使できる理由は、私が不足しているプロセスを補っているからです。〉
…ええっと、よく分からないけど、つまりはハクさんがサポートしてくれてたって事?
〈そうなります。〉
そうなんだ。よく分からないけど、ありがとね!
〈いえ、私はトキ様をサポートする存在なので、謝礼は必要ありません。〉
…さっきのが嘘だったみたいに冷静だな。まぁ、自分としてはどちらでも良いんだけどね。
あ、グレンさんの話が終わりそう。そろそろ聞いてた風にしないとな。
「だから、この無詠唱が使えるのは君を抜いて二十人しか居ないんだよ。」
「へぇー。あ、もうすぐお昼だね!ご飯を食べに行かないと!」
「…トキ君、話を聞いて(ry
「今日はお昼も作っちゃおうかなー!」
「よし、トキ君すぐに帰ろうか!…はっ、嵌められた!」
「ふっ、言質は取りましたよ!さあ、子供達も寝そうな事だし…ってめっちゃこっち見てるし!?」
「お兄ちゃん!」
「お昼も作るって」
「本当なの!?」
ああ、こいつらもちゃんと聞いてたみたいだな…グレンさんと自分だけに作る予定だったけど、しょうがない、こいつらの分も作ってやるか。
「ああ、本当だぞ!」
「わーいわーい!」
「やったー!」
「はは、それじゃあ帰ろうか。」
「「うん!」」
そして自分たちは、昼ご飯の事について話ながら帰路に着いた。
…家に戻って料理を作ったら、従者軍団にもねだられた事は言うまでもない。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
投稿遅くなったお詫びに、内容を少し厚くしました。許してヒヤシ(ry
あ、今日はamazonで頼んでた転ス○が届きました。ん?なんて書いてあるか分からない?読むんじゃない、感じ取るんだ!
そんで、その本のシリーズ全巻読んでたらこうなりました。まぁ、他にも色々あったんですけどね。
本当に色々と…
まぁ、そんな事はどうでもいいんです。
今回は遅れて申し訳ありません。明日は休みなので…書けたら書きます!書けたらね!
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